岩田ガイド

高所恐怖症なのにエベレストに登頂した登山ガイドの岩田京子さん、成功の鍵は”イマジネーション”?

2019/07/10 更新

世界で一番高い山、エベレスト。酸素が薄かったり、想像を絶する強風にさらされたりするなど登頂までの道のりは険しい。今回はそんなエベレスト登頂に成功した、登山ガイドの岩田京子さんに話を伺いました。実は岩田ガイド、脚立に立つのも怖いという高所恐怖症。しかし、相手は世界の最高峰。果たして岩田ガイドはどうやって今回の登山を成功させたのか、その鍵となったイマジネーションについて聞いてみました。

目次

アイキャッチ画像提供:岩田ガイド

世界一高い山に登る人ってどんな人なんだろう?

エベレスト

出典:PIXTA

エベレスト(標高:8,848m)は世界で一番高い山として、登山好きはもちろん、山をやらない人でも知っているほどの超有名な山。エベレストの他に、「サガルマータ」「チョモランマ」などとも呼ばれている。

デスゾーンと呼ばれる8,000mを超えた低酸素エリア、ちょっとした不注意で滑落してしまうような大量のクレバス。その他にも、落石や強風の危険などのさまざまな困難が待ち受けています。そんな厳しい環境の山に登る人って筋肉ムキムキで屈強な人イメージありませんか?

今回取材したのはこの方

”技術習得”だけじゃない!『また参加したい』と言わせる登山講習会の魅力って?」という記事を制作した時に出会った登山ガイド。
今年(2019年)の5月23日にエベレストに登頂し、その後ローツェへの登頂を行い縦走を成功させました。もちろん登山に必要な筋力や体力は持っていますが、想像していた筋骨隆々とした体格ではなく、いたって普通の女性。いや、めちゃくちゃ笑顔が素敵な女性です。
岩田ガイド

撮影:YAMA HACK編集部

岩田京子さん
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。アウトドアメーカーで勤務した後、登山ガイドに。日本だけでなく海外登山などの添乗業務も行なっています。プライベートでは、ヒマラヤの8,000m峰も2峰登頂。(今回で4座目)

実は岩田ガイドは脚立の上に上るのも苦手な高所恐怖症。今回は、そんな岩田ガイドが世界で一番高い場所であるエベレストの山頂への登山を成功させた鍵について、エベレスト登山の写真と共に振り返ります。

そもそもなんでエベレストに登りたいと思ったの?

登頂の様子

提供:岩田ガイド(エベレストの頂上)

死ぬかも知れない危険や、決して安くない費用をかけて「エベレストに登りたい」というモチベーションは一体なんなのでしょうか?

編集部 大迫
エベレスト登頂おめでとうございます!

いきなりお金の話ですみません。ぶっちゃけ今回の登山にどれくらいの費用が・・・?


岩田ガイド
ありがとうございます。

費用はだいたい500万円~1,000万円くらいと言われています。私は全額を払えず今は借金をしているので、たくさん働かないと。(笑)


編集部 大迫
そんな多額の費用や死ぬかもしれない危険をおかしてまでエベレストに登りたいのって、なぜなんですか?

岩田ガイド
最初に興味を持った時は、登山をはじめて間もない私でも知っていた山だったからです。当時は「行けるんだったら行ってみたいな~」くらいに思っていました。

編集部 大迫
そこまで強い思いではなかったんですね。

エベレストベースキャンプ

提供:岩田ガイド(ベースキャンプの様子)

岩田ガイド
強く思い始めたのは、6年前に初めてネパールへ行った時です。アンナプルナサーキットに行こうと情報収集をしていた時に、ある人に相談したら「今度エベレストに行くから、ベースキャンプでの仕事を手伝って。」と誘われたので付いて行きました。

編集部 大迫
かなり軽い感じっすね。(笑)

岩田ガイド
そこで無線連絡だったり、日本の会社とのやりとりなどの手伝いをしたんです。みんなの頑張りを見た時に「私、絶対ここに戻ってくる!」って思いました。

編集部 大迫
エベレスト登山に関わる人たちの姿に惹かれたんですか?

岩田ガイド
はい。それから体力とか精神力をもっと高めないといけないと思って、山に入り込むようになりました。

「できることを諦めたくない」

岩田ガイド

撮影:YAMA HACK編集部

エベレスト登山に挑む人々の姿から、自分もチャレンジしたいと思った岩田ガイド。その裏側には、体が弱かった子供の頃の経験が関係していました。

岩田ガイド
実は子供の頃、喘息がかなりひどくて、まともに通学できないこともあったんですよ。そんな感じだから体育の授業や遠足、友達と遊んだりなど、いろんなことを諦めて我慢することが多くて・・・

編集部 大迫
今の明るい岩田ガイドからは想像できないですね。

岩田ガイド
体のことだから仕方ないと思いながらも、どこかで悔しかったんです。ひどい発作がでると酸素吸入しても「あとは頑張ってください」みたいな感じで。

編集部 大迫
いつ頃、元気になったんですか?

岩田ガイド
中学生の頃にかなりひどい発作が出たんですけど、そのうち大人になるにつれて治っちゃったんです。

なのでいろいろと諦めてきた反動で「よ~し、やるぞ~!」みたないな感じで。(笑)だから高い山に登りたいのは、自分がどこまで頑張れるのか知りたいんですよね、きっと。


編集部 大迫
その記録をブログで発信されているんですね。

岩田ガイド
ブログも最初は母への報告のつもりで始めたんですよ。こんな所行ったよ~とか、元気にやってるよ~みたいな。今は、自分が見れて良かった景色を、頑張ってもそこに行けない人やそこに行きたいと思っている人に見てもらいたいと思って発信しています。

エベレスト登頂に大切なことって?

岩田ガイド

撮影:YAMA HACK編集部

「できることを諦めたくない」「どこまで頑張れるか知りたい」という気持ちで望み達成したエベレスト登頂。しかし、世界最高峰は気持ちだけで登れるほど甘くないはず。実際にやったことを聞いてみました。

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