「歩くの遅くて、迷惑かけてないかな…」
YAMA HACK読者のみなさんは、登山中にこんなことを思ったことはありませんか?
「自分の歩くペースって遅いんじゃないかな…」
「歩くのが遅くて、一緒に登る人や周りの登山者に迷惑かけちゃうんじゃないかな…」
複数人で登山をする場合、「一番遅い人にスピードをあわせること」が必要とされています。隊がバラバラになって遭難してしまうのを防ぐため、というのがその理由。
とは言え実際に、自分が一番遅くて他の人に合わせてもらう状況になったら、申し訳なく思ってしまうこともありますよね。
せっかく大好きな山に行くのだから、できるだけそんな気持ちになるのは避けたいものです。何かいい方法はないのでしょうか?
まずは現状を知るために、YAMA HACK読者のみなさんにアンケートを取って聞いてみました。(回答数:1100)
①ゆっくりペースで歩いている人は、どのくらいいるんだろう?
「標準ペースだ」と思っている方が最も多く、続いて4割弱の方が「ゆっくり歩いている」ということがわかりました。
また、「ゆっくり歩いている」と答えた方の登山経験を見てみると、半数が初級レベルの方ですが、思った以上に中級レベルの方も多いようです。
実際に「安全に下山することが第一」の登山では、自分が最後まで歩き続けやすいペースで歩くのがよいと言われています。コースタイムはあくまで目安。登山経験に関係なく、自分のペースで歩くことを心がけている方が多いのかもしれません。
②「迷惑かけたかな…」と思ったことがある人は、どのくらいいるんだろう?
2人に1人の方が「迷惑をかけたかも」と思った経験があるようです。こちらも登山レベルを見てみると、中級レベルの方が半数、続いて初級レベル方が多いという結果になりました。
急な体調不良や怪我など予期せぬトラブルを含めると、登山レベルに関係なく「思ったペースで歩けなかった、周りの人に迷惑をかけてしまった」という経験はよくあることなのかもしれません。
「そうは言っても、やっぱり申し訳なく思ってしまう…」
読者アンケートから「ゆっくり歩いている人も多い」「自分のペースで歩くのが大事」ということがわかりました。
とは言え、実際に山で
「自分の後ろが大渋滞に…!」
「計画したペースで歩けなかったから、一緒に登った人も山頂まで行けなかった…。」
なんて経験をしたら、やはり周りに申し訳なく思ってしまう人もいるような気がします。
また、最近ではトレランやスピードハイクを楽しむ人も増えています。ゆっくり歩く人もランの人も、どちらも自分のペースで気持ちよく山に登れるのが理想的。
ですが登山道には明確な交通ルールがありません。「マナーを守って歩こう」「譲り合って歩こう」と言われていますが、実際には歩くペースが違う人同士でのトラブルや事故は少なくないのが現状です。どんな人でも安全に山を楽しめる方法はないのでしょうか。
みんなが安全に歩くために「あるマーク」がジワジワと広まっている?
「ゆっくり歩く人も、速く歩く人も、どちらも安全に山を歩ける環境にできないものか。」そんな想いから生まれた、「あるマーク」が登山者の間でジワジワと広がってきています。あなたは、このマークを見かけたことがありますか?