普通の天気予報じゃわからない! 山の天気は「てんきとくらす」でチェック

2018/08/08 更新

みなさんは、登山へ行く前にお天気をどうやって調べていますか? その山がある地方の天気予報を何となくテレビで見ている方もいますよね。しかし、山の天気は一般的なテレビの天気予報とは異なるケースが多々あります。ふもとと山頂では天気が大きく変わる、それが山なのです。「でも、天気を読むっていきなり難しそうだしなぁ…」今回は、そんなお天気ビギナーにおすすめなサイト「てんきとくらす」を紹介します!

アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部

山はとにかくお天気次第!

北ノ俣岳の縦走路を行く登山者と黒部五郎岳の眺め
出典:PIXTA
楽しみにしていた登山の計画。出発の日が近づくにつれ、どんどん気分が盛り上がってくると、一番の気がかりが山のお天気。もちろん雨の山にも独特の美しさがありますが、やはりカラリと晴れた空の下で、気持ちよく歩きたいですよね。

雨の登山
出典:PIXTA
気分だけでなく、天気は山の安全に大きな影響を与えます。普段は特に危険がないところも、気象条件によっては危険度や難易度は大きく変化します。山の天気を知ることは、自分の命を守るためにとても大切なことなのです。

登る山の天気情報、ちゃんと事前に入手してる?

天気予報を見る男性
出典:PIXTA
みなさんは、山に行く前にどのような方法で、天気に関する情報を得ているでしょうか?

◆テレビやスマホ、ウェブの天気予報で、週間天気をチェックする
◆最近同じ山を登った人のSNSを見て天気や気温を参考にする
◆一緒に行く人の判断にお任せ
◆簡単な山だし雨具を用意しているので、台風や大雪でもないかぎりは特に気にしない

このどれかに当てはまるという人、あなたの天気に関する情報は、登山をするには不十分です! 当てはまらないまでも、

「何をどうやって調べればいいかわからない」
「どんな天気なら登山にいけるのかを自分で判断できない」

という人も、実は多いのではないでしょうか?

てんきとくらすTOPページ

そんなお天気ビギナーな登山者に、ぜひ一度使ってほしい天気情報サイトがあります。

それがてんきとくらす。日本気象株式会社が運営する、名前のとおり、天気と生活に関する情報サイトです。

「てんきとくらす」が登山に便利な5つの理由

1.登山に適した気象情報が得られる

テレビやウェブサイト、アプリなどで天気に関するさまざまな情報を手軽に手に入れることができますが、一般の天気予報ではわかるのは平地の天気だけ。麓と頂上で天気がまったく違う登山にはあまり役にたちません。

雨の高千穂峰
撮影:YAMA HACK編集部
「てんきとくらす」は麓だけでなく山頂付近の気象情報も提供されているので、その山に登ったときの気象状況に関する情報が得られます。

2.「登山指数」が初心者にもわかりやすい

てんきとくらすの登山指数
撮影:YAMA HACK編集部
登山用の気象情報が得られるサイトやアプリはほかにもありますが、「てんきとくらす」の特徴は、登山をするための快適さを表す「登山指数」。降水量、風速、雲の量などを総合的に判断し、登山をするための快適さを独自の基準でAからCのレベルで表現しています。

てんきとくらすの登山指数 表示の方法もとてもシンプル。登山指数はアイコンで表現され、一目で感覚的に気象状況を捉えられます。

登山指数の説明 複雑な山の気象状況を3つの分類で表現するので、あくまでも目安ではありますが、気象データや天気図を見ても理解できない、登山に適しているか自分で判断できないという人には、登山指数が山の状況を予測する大きな手助けになるでしょう。

3.情報が得られる山の数が多い

磁北線を引いた地図
出典:PIXTA
【高原・山】というカテゴリーに登録されているポイントは全国で1881ヶ所。全国の主な山やエリアのほとんどを網羅しています。

4.無料で使える

スマホを使う男性
出典:PIXTA
登山に使える天気情報サイトはほかにもいくつかありますが、完全に無料で使えるものは多くありません。会員登録なども不要で自由に使えるので、気軽に導入できるのは魅力です。

5.火山情報も得られる

さまざまな気象情報のなかでも、登山に関連して忘れてはいけないのが火山情報です。そもそも日本は火山大国。噴火の情報を目にすることも少なくありません。火山情報が発令されている山の一覧で、登ろうとする山の噴火警戒レベルも確認しておきましょう。

てんきとくらす 火山情報

実際に「てんきとくらす」を使ってみよう!

夏の白馬岳稜線
出典:PIXTA
では、実際に「てんきとくらす」を使って気象情報を調べてみましょう。今回は例として、白馬岳の天気情報を見てみます。

1.「てんきとくらす」で調べたい山を検索する

google検索画面
出典:google
「てんきとくらす」はとても使いやすいサイトなのですが、サイト内に山名検索をする機能がないので、一覧から該当の山を探すのが少し面倒。そこでGoogleなどの検索エンジンで【てんきとくらす ●●山】と検索する方法がおすすめです。主な山なら、ほとんどこの検索でヒットします。

2.予定日の登山指数をチェック

これが白馬岳の検索結果画面。8月2日の19時に検索したものです。当日と翌日の2日間は3時間ごと、3日目以降は1日ごとの登山指数が示されています。これは一般的な天気予報サイトと同じ形式ですね。

たとえば8月4日からの土日を使って1泊2日で登山を予定していたとすると、2日目の登山指数がB。「やや登山には適していない」という結果です。山頂付近の風速が、注意が必要な数字を表す赤色で表示されています。

強風の登山
出典:PIXTA
風速10mというと、風に向かって歩きにくくなり、傘がさせなくなる強さの風(*)。登山には十分な注意が必要とされる強さです。事前にこのような状況が予測できれば、自分の技量や場所によっては、予定自体を見直す、テント泊から小屋泊に変更する、小屋で天候の回復を待つための予備日を想定しておくなど、対応をすることで悪天候による危険リスクを減らすことができます。

麓の天気予報との違いに注目!

ちなみに同じ画面には、白馬村の天気予報、つまり麓の一般的な天気予報と同様の情報も示されています。
山麓と山の予報比較 これを先ほどの登山指数の表と比べてみると、麓の天気予報では8月5日よりも6日のほうが降水確率は高いのに、登山指数は5日のほうが悪い予測になっています。一般的な麓の天気予報と、山頂付近の天気に違いがあるのがわかりますね。

過信は禁物! 便利だけれど万全ではない

とても便利な「てんきとくらす」ですが、“登山指数がAなら絶対に安全”ではないということを忘れてはいけません。この気象情報は数値の計算によって導き出されたもので、山の天気は地形をはじめとするさまざまな条件によって大きく変化するため、登山指数はあくまで目安でしかありません。

天気図
出典:PIXTA
本来山の天候は、天気図を読み解き、雨雲の動きや風の強さ、風向などの情報からトータルにするべきもの。しかしそれには当然専門的な知識や経験が必要で、なかなか初心者にはとっつきにくいですよね。

天気予報
出典:PIXTA
有料であればより詳細な情報が得られる山岳気象の専門予報サイトも利用できますし、降水予測は無料で得られますが、登山の快適度を知るには、別に気温や風の情報を入手して、合わせて判断しなければいけません。

うーん、ちょっと面倒だしハードルが高いな……

と、面倒だから何もしない、わからないから人任せにしてしまうという人もいるでしょう。でもそれではいつまでたっても自分の力で安全に登山ができる、自立した登山者にはなれません。目安としての情報であっても自分で意識して情報を得ることのほうが、何もしないよりもずっと意味があるはず。「てんきとくらす」は、そんなお天気ビギナーの登山者にとって、天気に関心を持つきっかけになるはずです。

使い方の注意と心構えは?

必ず直近の情報を更新する

スマホやタブレットを見る男女
出典:PIXTA
天気は刻々と変化し、それに合わせて情報も更新されます。「てんきとくらす」では、今日明日と週間予報の前半3日間の天気は1日4回(1、7、13、19時頃)それ以降の3日間は1日1回(4時頃)に情報が更新されます。必ず最新の情報を得るようにしましょう。

実際の天候と比較して経験値を蓄積する

電車でスマホを触る女性
出典:PIXTA
登山指数に限らず、天気予報の確率が100%でないのは誰もが知っていること。それを意識した上で登山をするうちに、「Aランクでもこの程度の悪天候の可能性はある」、「Bランクだが、危険な岩稜を抜ける時間に当たるので予定を変更したほうがよさそうだ」など、登山指数と実際の天候との感覚がわかるようになるはずです。そのためにも山行が終わったら、事前の予測と実際がどうだったのか、天気を振り返っておく習慣をつけましょう。

複数の情報を合わせて判断する

スマホを操作する男性
出典:PIXTA
ほかのサイトやアプリなど、複数の情報を合わせてみるとより予報の精度が高まります。「てんきとくらす」で天気に少し興味を持てたら、より専門的な情報を取り入れていくといいでしょう。

▼その他の山の天気に関するサイト・アプリ

tenki.jp 登山天気】 日本気象協会が提供するアプリ。1ヶ月間の無料期間あり

ヤマテン山の天気予報に特化した専門有料サイト

降水短時間予報/高解像度降水ナウキャスト気象庁が提供する無料の降水情報

電波圏外では使えない

山中の電波が通じないところでは、最新の気象情報やリアルタイムの雨雲の状況などは見ることができません。電波が通じるところで、最新情報を確認しておきましょう。また、天候の変化を知るのに役立つ、温度計や気圧計の機能を備えた登山用の腕時計が便利。もちろんそれらの情報が天候のどのような状況を示すのか、知識を得ておくことも必要です。

ブックマークをしておこう

「てんきとくらす」はアプリではないので、使用するときにはブラウザを開かなくてはなりません。事前に目的の山を検索したら、スマホにブックマーク登録しておくといいでしょう。少し面倒にも思えますが、アプリと違ってインストールの必要もないので、スマホの容量が心配な人でも大丈夫。PCや複数のデバイスと同期することもでき、通信料もWebページを見る分だけの量ですみます。

まずは山の天気を積極的に調べる意識を持とう!

権現岳から景色を眺める登山者
出典:PIXTA
試しに今度行ってみたい山の、今日の天気を調べてみましょう。結果を見て、今山はどんな天気なのかを想像してみてください。地図を見て行程を想像するときに、天気の情報が加わればもっとリアルなイメージが浮かび上がります。すると自然と、持ち物に何が必要か、急にこんな天気に見舞われたらどうしようかなどと自分で考えることに。それがお天気ビギナー脱出の第一歩。「てんきとくらす」が必ずその一歩の手助けになるはずです。

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てんきとくらす
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小川 郁代
小川 郁代

犬と音楽とお酒大好きのインドア派が、クライミングと出会ってアウトドアの世界へ。登山、ハイキング、最近は沢登りとBCクロカンに夢中。山に行くだけじゃわからない「山のコト」を伝えたい。

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