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登山入門|ステップ②:登山の雨対策。傘や100均レインウェアでもいいよね?(2ページ目)

可愛いレインウェアにうきうきのJさん

撮影:YAMAHACK編集部

元山岳部友人Yさん(以下Yさん):「レインウェアは登山道具の中でも大事なアイテムの一つ。登山においてはレインウェアの選び方一つで命にかかわるほど、どんなものを着るかがとても大事なんだ。」

編J:「雨降ってたからレインウェアちゃんと着ていったよ。雨防げるのに何がいけないの?」

Yさん:「両手が空く、という点でレインウェアを着ていったのは正解◎!でもそのレインウェア、登山用じゃないよね?」

編J:「登山用…?レインウェアなら何着ても一緒でしょ!それに何度も使わないから、可愛くて安いレインウェアで十分だよ~お金ないし。」

Yさんに怒られるJさん

撮影:YAMAHACK編集部

Yさん:「それ!その考えがとっても危険なんだ。たしかに普段街で着るには可愛いよ。でも登山の時は登山に適したレインウェアを着て欲しいんだ。
ではまず、登山時のレインウェアの役割や登山用・街用との違いについて説明するね。」

登山用レインウェアの役割①:ウェアを濡らさない

山の天気

出典:PIXTA

編J:「今日小雨だったからレインウェアいらないかな~と思ったけど、念のため着てきたんだ。」

Yさん:どんなに晴れていても、レインウェアは必ず持っていって!
山の天気は不安定で変わりやすく、晴れていても突然大雨が降るなんてこともあるんだ。そんな山で登山を安全に楽しむためにはレインウェアがとっても大事!なので今日、レインウェアを着てきたのは正解だよ◎」

編J:「でも濡れても全然平気だよ~!…もし山でウェアが濡れてしまったら、何か危険な事あるの?」

Yさん:「うん。雨に濡れるととっても危険!普段街でも、雨に濡れた後って寒くなることない?高い山だけじゃなく低山でも山頂に登るほど気温が低く、風も強く吹く場合が。身体が急激に冷えて低体温症になることもあるんだ。
実際に暑い夏であっても低体温症による死亡事故が起きているので、登山でレインウェアは必須アイテムなんだよ。」

低体温症とは?
寒冷下で体幹温度(体の内部の温度)が下がることによって体にさまざまな弊害を引き起こすのが低体温症。最初はふるえやしびれなどの症状が現われ、 進行すると筋肉がうまく動かなくなり、ろれつがまわらなくなったり、なんでもないところでつまずいたりするようになる。さらに重症になると意識が混濁し、 やがては昏睡状態に陥ってしまう。そのままにしておけばもちろん心臓は停止、凍死にいたるというわけだ。

身体が濡れる要因は、雨だけじゃない!

Yさん:「それに、雨が降っていたからレインウェアを着てきたって言ってたけど、今、内側ってじんわり濡れてきてない?」

編:「たしかに…なんかちょっと濡れてるかも…雨はレインウェアが防いでくれたはずなのに…なんで?!」
湿気で肌に張り付く

撮影:YAMAHACK編集部

Yさん:「そう、実は服の中が湿気でムレて汗をかいてしまうんだ。なので雨を防げば身体が濡れない!という事ではないんだよね。ムレて出た汗によって、洋服が濡れることで体を冷やしてしまう恐れがあるんだ。」

編J:「なるほど…確かにどんどん汗かいてきたかも…。でもそれってどのレインウェアでも一緒じゃない?
ひらめくYさん

撮影:YAMAHACK編集部

Yさん:「それ!そこが登山用レインウェアを着て欲しい理由の一つ。登山用レインウェアのほとんどは湿気を逃してくれる「透湿性(とうしつせい)」のある生地を使っているから、レインウェアの中の湿気を外に逃がしてくれるんだ。」

編J:「でも外に逃がすってことは…穴が空いているってこと…?逆に雨が入ってきてしまうのでは…?」

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