毒蛇|日本に生息する種類と対策まとめ

毒蛇の情報をまとめました。日本に生息する種類や対策、咬まれた場合の処置などをご紹介します。野外で活動していると蛇に出くわすこともあります。何をして咬まれるケースが多いのか、今一度蛇について確認しておきましょう。


アイキャッチ画像出典:PIXTA

日本に生息する代表的な毒蛇は3種類

ここでは、日本にいる代表的な3種類の毒蛇について紹介していきます。

ニホンマムシ

マムシ
撮影:西海太介
■生息地:北海道、本州、四国、九州
■全長(体長):約40-65cm
■頭の形:先端が尖っている。三角形に近い形。猫のような縦長の瞳孔をしています。
■その他特徴:銭形模様と呼ばれ、「小銭を貼りつけたような、茶褐色の丸い模様の中央に暗色の斑点」があります。
■咬まれやすい場面:藪や水辺周辺の草地。夜行性ですが、日光浴目的で日中に出てくることもあります。
■概要:カエルを好み、里地里山を中心とした水辺環境の周辺に出現することが多いです。向こうから積極的に近づいてきて咬まれることはありませんが、人が来てもじっとしている傾向があり、気づかずに踏んで咬まれる事故例が多いです。咬まれても必ず死に至るわけではありませんが、日本国内で毒蛇に咬まれてなくなるケースのほとんどは、このマムシによるものです。

ヤマカガシ

ヤマカガシ
出典:PIXTA
■生息地:本州、四国、九州
■全長(体長):約60-150cm
■頭の形:三角ではなく、比較的細く丸い形。子どもの時は目がクリっとして愛嬌ある顔なのも特徴。マムシと異なり、丸い瞳孔をしています。
■その他特徴:子どもの時には、首まわりに黄色いリング状の目立つ模様があります。体色は、個体差・地域差で違いがあり判別がしにくく、西日本では、アオダイショウに酷似するものもあります。
■咬まれやすい場面:藪や水辺周辺の草地。カエルを好むため、川沿いなど、水場周辺に多く見られます。
■概要:水場周辺で、カエルやオタマジャクシなどをエサとしている毒蛇です。性質はとてもおとなしく、咬まれることは少ないですが、毒性は極めて強く危険です。毒には強い血液凝固作用があり、血管内で血栓を形成し、体の防衛反応として現れる溶血作用と相まって、皮下や消化管などでの内出血を引き起こす傾向があります。また、首元にも防御用の別の毒をもっています。

ハブ

ハブ ■生息地:奄美諸島、沖縄諸島
■頭の形:鼻先が尖った三角形をしている。マムシと同じく、猫のような縦長の瞳孔をしています。
■その他特徴:黄色から灰色に、黒い不規則な黒い模様がついています。比較的、攻撃的な性格です。
■全長(体長):約100-200cm
■咬まれやすい場面:人家周辺の藪や林道、川沿いなどに注意が必要です。
■概要:平地から山地の森林や草地、水辺、農地に生息しています。ネズミを好むため、人家周辺や、サトウキビ畑にも出現し、被害を受けることがあります。毒性はニホンマムシよりも弱いですが、毒量が多いため、甚大な被害を引き起こします。症状としては患部の腫張、筋肉の壊死にはじまり、皮下出血や、腎機能障害などにおよび、後遺症につながる場合もあります。基本的に夜行性で、昼間は穴の中や草地内で休んでいることが多いです。

◆マムシ、ハブの毒◆
ハブ
撮影:西海太介(ハブ)
出血毒。タンパク質を溶かし、筋肉や血管などの組織を破壊していきます。マムシの場合、咬まれた直後は、チクっとした痛み程度でも、30分も経過すると腫れや痛みが強くなり、足を咬まれた場合には歩くのが困難になってきます。そのため、登山中に咬まれた場合は、事故後速やかに救助してもらえる環境まで移動することも大切です。

◆ヤマカガシの毒◆
ヤマカガシ
出典:PIXTA(ヤマカガシ)
性質がおとなしいことや、毒牙の構造や毒の注入方法がマムシやハブとは異なることから、毒の被害を受ける可能性は低いかもしれません。しかし、ヤマカガシは、コブラ科のウミヘビ類に匹敵するほどの非常に強い毒をもっています。血液凝固作用から始まる、凝固・溶血のバランスが崩れる全身性の症状を引き起こし、消化管出血や脳出血などを引き起こします。

毒蛇対策まとめ

では、覚えておきたいポイント4つをおさらいしましょう。

1.蛇に出会ったらとにかく近づかない

マムシ
出典:PIXTA(ニホンマムシ)
そもそも蛇は臆病であり、また日本の場合、人間は蛇の捕食対象にはならないため、自分から襲ってくることはありません。咬まれてしまうケースは、気が付かずに踏みつけたり、手に持とうとちょっかいを出したりする場合がほとんどです。

2.ヘビがいそうな所に近づかない

ヘビが出没しやすい田んぼ
出典:PIXTA
これらのカエルやネズミなどをエサとする蛇は、深すぎる森よりも「人家や水場に近い環境」の方が多く生息する傾向があります。
山地里山、田畑わきの日当たりの良い場所は、ヘビが日光浴を目的に出ていることがあるため、こうしたところを歩く際は「いるかもしれない」と思いながら行動することが大切です。

3.行動をする際に気を付けたいこと

・茂みや藪の中は避けて歩く
・穴の中、大きな石の陰など蛇のいそうな場所に不用意に手を入れない
・そもそも蛇に対してちょっかいを出さない

4.服装で防ぐ

ヘビ対策の服装
出典:PIXTA
・素足、サンダルなど素肌の露出する履物を避ける
・登山靴のような厚手の靴なら咬まれても防御できる
(マムシの毒牙は4mm程なので、厚手の靴なら肌に届きません。)
・丈夫な生地のゆったりとした長ズボンを履く

もし咬まれてしまったら

救急車
出典:PIXTA
1.咬みついてきた蛇が毒蛇か無毒ヘビかを判断する
2.毒蛇の可能性がある場合、腕時計や指輪など、締め付けているものを外す。
3.走ってでも良いので、早く病院へ行く。

※ かつては「毒蛇に咬まれたら安静にして病院へ」とされてきましたが、今はこの対処は見直され、走ってでも良いので早く病院へ行った方が良いとされています。
※ 水洗い等で傷口の絞り洗いも効果があるとされます。ポイズンリムーバーを利用する場合は、一秒でも早く使用しないと効果が期待できないでしょう。
ITEM
エクストラクター ポイズンリムーバー AP011
毒虫や毒蛇などの毒を強力な吸引力により、傷口から吸い出してくれます。体内に入った毒をなるべく早く排除することが必要になる為、アウトドアを安心して楽しく満喫する為にもポイズンリムーバーは必需品です。

アウトドアをより安全に楽しく

アウトドアを楽しむカップル
出典:PIXTA
毒蛇に咬まれた場合は、基本的に入院ものです。深刻な症状を引き起こす可能性があるため「咬まれたけど症状が出てなさそうだから大丈夫」と自己判断することなく、咬まれたという事実に従って病院へ行くようにしてください。
しかし、こうした危険生物も、昔から身近なところに生息しているものです。やみくもに怖がるのではなく、アウトドアを全力で楽しむ為にも、生態や習性、対策などの正しい知識をしっかりとおさえることが大切です。


監修:セルズ環境教育デザイン研究所 西海太介氏

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Ryo
Ryo

旅行・写真が好きな神奈川在住のRyoです。写真を撮りながら旅行するのが好きで、1年に1度の海外旅行は欠かせません!近年はアウトドアの魅力に惹かれアウトドア初心者として勉強中。ライターとしても駆け出しですが、役立つ・使える情報を発信できるよう頑張ります!

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