登山用テントとオートキャンプ用テント、違いはいったい何?
登山用のテントとキャンプ用のテントは、いったい何が違うのでしょう?
ずばり大きなポイントは、「重量」と「機能」です。
オートキャンプは車で行くことができるので、多くの荷物を持っていけるのに対し、登山のキャンプでは装備をすべて自分で背負わなければなりません。
そのため、登山用のテントは「軽量かつコンパクト」であることがとても重要です。
また、山は天候が変わりやすいもの。突然の気象の変化にも対応できるように、風雨に強い必要があります。ポールが丈夫、防水性・耐久性の高い素材を使うなど機能的でなければなりません。
というわけで、オートキャンプ用と登山用のテントは分けて考えましょう。
登山テントを選ぶ時の4つのポイント
登山用テントといっても、様々なメーカーや種類があり、どれを選ぶか迷いますよね。選ぶ時に確認しておきたいポイントは大きく4つあります。
①収容人数は?
一緒に山に行く人数によって、何人用のテントが必要かが決まります。大人数(5~6人以上)で行くなら、大きなテントをひとつ持つより、2~3人用テントを複数持つほうが、荷物を分散できるのでおすすめです。
1人で使う場合はソロテント、または2人用を選んで、荷物を含めゆったりと使用するのも手です。
②テントのタイプは?
登山用テントには、大きく分けると、シングルウォールとダブルウォールという2種類のテントがあります。主流なのが、本体にフライシートをかけて使用するダブルウォールタイプ。
防水性が高くなるのと、前室(土間)があり、荷物を置くことができるので、多くの登山者がこのスタイルです。初心者の方は、まずはダブルウォールタイプを選ぶことをおすすめします。
③使いたい季節は?
多くは、3シーズン使用できるタイプ。オプションでギアを買い足せば冬山(雪山)でも使用可能です。夏山をメインに使用したいなら、通気性のよいテントや、防虫ネットが入口についているテントを選ぶのもよいでしょう。
④どこで買う?
Mt.石井スポーツやカモシカスポーツ、好日山荘、さかいやスポーツなどの登山用品全般を販売するお店には、登山経験の豊富なスタッフが在中。相談しながら自分の登山スタイルに最適なテントを選ぶことができます。
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ファーストテントとして定評あり! 初心者におすすめの登山テント
多くの登山者に支持されている、はじめてのテントとして定番人気の登山テント7モデルをメーカー別に紹介します。
アライテント | エアライズ & トレックライズ
日本国内で熟練の職人が作りだす、代表的な山岳テントメーカー「アライテント」。ヒマラヤから低山、プロから初心者まで幅広く利用されています。
その代表作が、エアライズやトレックライズシリーズ。エアライズでは、東レ製の「ファリーロ』中空糸(糸の中に空気を含ませる)」を本体に使用し、テントの軽量化を実現。「人力移動」のためのコンパクトなテントをコンセプトに、不必要な要素は削ぎ落としつつ快適さを求めています。
【総重量:約1.77kg】エアライズ 2(2人用)
3シーズンをベースに、豊富なオプションを使用すれば年中使えるテントです。主要な縫製部分はすべて専用のシームシーリングテープで防水加工されています。
アライテント エアライズ 2
【サイズ】間口130×奥行210×高さ105cm
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【総重量:約1.68kg】トレックライズ 1(1~2人用)
3シーズン用の軽量テント。エアライズの設営の簡単さを受け継ぎ、それでいて十分な居住性が確立されています。
アライテント トレックライズ 1
【サイズ】間口210cm×奥行110cm×高さ105cm (前室張出45cm)
▼トレックライズの詳細はこちらの記事もチェック
モンベル | ステラリッジテント
日本を代表する山岳メーカー「モンベル」。1秒でも早く設営でき、1gでも軽く、という考えをもとに作られたオリジナルのステラリッジテントは、軽量・高機能・良心的な価格で、長年多くの登山者に親しまれてきています。
引き裂き強度に優れる「バリスティック・ナイロン」を使用し、薄くても強度は抜群。ポールに樹脂パーツで本体を引っかけるだけで固定されるので、強風時でも1人で簡単に設営できます。
フライシートは別売りで、4色から選べます。防寒防風性を高めた積雪期用のフライシートも展開。
【総重量:約1.00kg】ステラリッジ テント1(1人用)
【重量】0.80kg(1.00kg)
※本体重量はポール、レインフライ(別売)を含む重量です。( )内はペグ、張り綱、スタッフバッグを含む総重量です。
【サイズ】間口90cm×奥行210cm×高さ105cm
【総重量:約1.43kg】ステラリッジ テント2(2人用)
【重量】1.23kg(1.43kg)
※本体重量はポール、レインフライ(別売)を含む重量です。( )内はペグ、張り綱、スタッフバッグを含む総重量です。
【サイズ】間口130cm×奥行210cm×高さ105cm
【総重量:約1.75kg】ステラリッジ テント3(3人用)
【重量】1.55kg(1.75kg)
※本体重量はポール、レインフライ8別売)を含む重量です。( )内はペグ、張り綱、スタッフバッグを含む総重量です。
【サイズ】間口180cm×奥行210cm×高さ110cm
NEMO(ニーモ) | アトム2P
イワタニ・プリムスが取り扱う、アメリカのアウトドアブランド「NEMO(ニーモ)」。最先端の生地とパーツを使用し、強度と軽量さの両立を実現したテントが揃います。
アトム2Pはエントリーモデルとして定番人気。初めてテントを購入するユーザーでも戸惑わないシンプルな構造のテント。素早く設営でき、居住空間はゆとりがあるうえ、広い前室が特徴です。
【最小重量:約1.28㎏】アトム1P(1人用)
【最小重量:約1.58㎏】アトム2P(2人用)
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ダンロップ | VS
メイド・イン・ジャパンのダンロップのテント。その中でVSシリーズは、生地の耐久性を重要視しながらも、シンプルで軽量、コンパクトさを追求したオールシーズン使用できる点が人気。長年使い倒せるテント、というコンセプトを元に開発されています。
濡れてもすぐに乾き、重くなりにくいのが特徴。センターハブ(天頂部のポール交差部分)が横風によるテントの揺れを軽減します。2人用以上は、入口が片面のタイプと両面のタイプや、間口が広いロングタイプも展開しています。
【総重量:約1,77kg】VS-12(1人用)
【総重量:約1.87kg】VS-22(2人用)
【総重量:約2.10kg】VS-22A(2人用・両入口)
【総重量:約2.18kg】VS-22TA(2人用・両入口・ロング)
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ファイントラック | カミナドーム
日本の繊維技術をふんだんに取り入れた4シーズン対応テント。張力の各辺に強靭な素材のダイニーマ®テープを縫い込むことにより、テント全体の強度を上げています。
【重量:約1.46㎏】カミナドーム1(1人用)
【重量:約1.46㎏】カミナドーム2(2人用)
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ヘリテイジ|エスパース
2本のポールを交差させることにより、ドーム型で自立性のあるテントとして1970年に登場したエスパース(フランス語で“宇宙空間”という意味)。それまでの自立性のないテントとは違い、居住性、収納性、重量を劇的に改善しました。
その後も、改良が繰り返され、山岳テントの代名詞とまで言われる存在に。「シンプルなフレーム構造で高い剛性」を基本設計とし、理想の山岳テントを目指し続けています。
グランドシートとレインフライはPU防水加工済み。あわせて撥水処理がなされているので雨対策は万全です。ポールは軽量で丈夫なDAC製アルミ合金中空ポールを採用しています。
【総重量:約1.65kg】エスパース デュオ アルティメイト(1~2人用)
【重量】1.55kg(本体、フライ、ポール、張り綱、収納ケース)、0.10kg(ペグ)
【サイズ】間口210×奥行き130×高さ115cm(内寸高110cm)
お気に入りのマイホームを手に入れて、テント泊を楽しもう!
「山での時間をもっと楽しみたい!」 そう思ったら、まずはハイキングで足慣らしと充分な体力をつけて、登山経験者とともにテント泊をしてみましょう。雲海から浮かぶご来光や、山々の絶景をテントから眺めるのは至福の時間。また、荷物を背負って歩いてきているので、達成感も格別。思い出深い登山になりますよ!