アイキャッチ画像撮影:山柳
初級者でも登れる「上日川峠~大菩薩峠」コース

上日川峠~大菩薩峠周回コースは、難所が特になく、初級者でも登れるルートです。稜線歩きが楽しむことができ、何度登っても飽きない景色が登山者を魅了。さらに雷岩からの展望は素晴らしく、天気が良ければ富士山も見ることができます。
山小屋も点在しているので、食事や飲み物に困らないのもポイントです。
コース概要
最高点の標高: 2034 m
最低点の標高: 1593 m
累積標高(上り): 501 m
累積標高(下り): -501 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:3時間25分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
上日川峠までのアクセス情報
登山口すぐそばに駐車場があり、バスも登山口まで運行しています。バスの臨時便がでる場合もありますが、週末は混み合うので早めに到着するようにしましょう。
クルマの場合

中央自動車道「勝沼」ICー国道20号ー県道38号ー県道201号ー国道411号ー県道201号ー上日川峠駐車場
公共交通機関の場合

JR中央本線「甲斐大和」駅下車、栄和交通「大菩薩上日川峠線」乗車ー上日川峠下車
栄和交通|大菩薩上日川峠線 時刻表
登山口情報

登山口(上日川峠)には、ロッジ長兵衛という山小屋があります。食事の販売や、お土産が購入可能。宿泊することもできます。

上日川峠には公衆トイレもあります。準備を整えてから登山へ行きましょう。
コース詳細ガイド

今回は4つのセクションにわけて紹介します。
それでは大菩薩嶺の頂上に向けて出発しましょう。
セクション①上日川峠~雷岩(約95分)

上日川峠~雷岩は唐松尾根を登っていきます。途中には、福ちゃん荘という山小屋もあるので、時間に余裕があれば寄っていきましょう。

大菩薩嶺への登山口は、ロッジ長兵衛の脇にある道を歩いていきます。
登山道へと入る左側の道と、車道(舗装路)の分岐が出現。どちらを歩いても福ちゃん荘へとつながっています。今回は左の登山道から登っていきましょう。

序盤はゆるやかな登り。木の根の段差につまずかないようにしてください。

しばらく歩いているとアップダウンのある登山道が現れます。

しばらく、またゆるやかな登りを進んでいきます。

登りが終わると、平坦な道を歩いていきます。

両脇が笹で覆われている登山道を進んでいると、木の根が露出した場所が。足元を確認しながら乗りこえましょう。

丸太が横たわったゆるやかな登りがある道を進みます。

木の根がはっている段差が現れます。転ばないように注意して歩いてください。

道幅のある平坦な登山道を進みます。

しだいにゆるやかな下りの道になります。

道の真ん中に木が生えているので、ぶつからないように避けて歩いてください。

再び平坦な道となります。足元も良いので、気持ちよく進めるでしょう。

「裂石」と書かれた看板が見えると、車道から上がれる道との合流になります。まっすぐ進んで福ちゃん荘へ。

福ちゃん荘の脇に出ます。福ちゃん荘では、食事や宿泊が可能。休憩にもぴったりな場所です。

福ちゃん荘前からは、唐松尾根から雷岩に向かう道と、大菩薩峠を経由して雷岩へ行く道とで分かれます。
距離が短いけれど、急登がある唐松尾根。
距離が長い代わりに、傾斜がゆるやかな大菩薩峠経由の道。
今回は、唐松尾根から雷岩へと向かいます。

唐松尾根は左側の分岐へ。看板や地図もあるので、間違わないように確認してから進んでください。

唐松尾根へ向かう序盤は、少し舗装されている道を歩きます。傾斜はゆるやかです。

木が倒れている平坦な登山道へと出ます。端の方から木を乗りこえて歩いてください。

段々と傾斜が上がっていきます。

つづら折りの登山道を進んでいくと、傾斜が強くなっていきます。体力配分に注意してください。

歩きやすかった道から、石がころがっている道に。足元に気をつけながら歩きましょう。

登りが終わると、平坦な広い場所が。休憩しやすいスポットです。

しばらく平坦な道を進んでいきます。
平坦な道が終わると、再び上りが始まります。

土がすべりやすいポイントがあります。靴のグリップを効かせながら一歩一歩確実に進んでいきましょう。

二股に分かれた道が出現。唐松尾根は、このような小さな分岐が多々ありますが、すべて雷岩へ続いています。コースアウトにのみ注意してください。

再び、休憩しやすい平坦なポイントが現れます。

平坦な登山道が、しばらく続きます。道もキレイで歩きやすいですよ。

平坦な道の先にある登りポイント。木の根が露出しているところがあるので、転倒に注意してください。

再び平坦な道となり、小さな石が道に現れ始めます。

唐松尾根の登りが始まります。ここから雷岩までは、平坦な道はほぼありません。

唐松尾根の本格的な登りとなります。

やや登りにくい大きな岩を歩くポイントです。雨上がりはすべりやすいので、気をつけてください。

道がだんだんとガレていきます。足元をしっかりと確認しながら歩いてください。

雷岩が近づくと、しだいに小さな石が無数にころがる登山道に。浮石を踏んで背後に落下させないように注意して登りましょう。

出発から1時間半ほどで雷岩に到着しました。雷岩は展望バッチリのポイント。雷岩から山頂まではあと約10分です。
セクション②:雷岩~大菩薩嶺~雷岩(約20分)

雷岩から大菩薩嶺の山頂までは樹林帯です。山頂は展望がないので、休憩をするのなら雷岩がおすすめ。

山頂へは樹林帯の中へと続く道を歩いていきます。ピンクテープが各所にあるので、迷う心配はほぼありません。

樹林帯の序盤は平坦な登山道。岩や石なども少なく歩きやすいです。

木で整備された木道の上を進んでいきます。木道は古くなっているので、つまずかないようにしましょう。

木の根を乗りこえるポイントは、歩きやすい場所を見つけて進んでください。

木の根の先には、再び短い木道が出現。山頂への最後の上りです。

登りが始まると、木の根と石がころがる道となります。

石がころがっている場所を通過すると、しだいに傾斜がゆるやかになっていきます。

山頂手前になると、ほぼ平坦な登りに。あと少しで到着です。

大菩薩嶺の山頂に到着しました。展望はありませんが、開けた場所となっています。このあとは雷岩に引き返し、大菩薩峠へと出発しましょう。
セクション③雷岩~大菩薩峠(約40分)

この周回コースの最大の見どころである、稜線歩きが始まります。途中にある岩場は慎重に下りましょう。
大菩薩峠へは雷岩の横にある道から進んでいきます。目印はピンクテープ。雷岩の上へと登るように歩いていきましょう。

雷岩の向こう側へ。ここも広場となっており、休憩する人で賑わっています。

富士山を横目に見ながら稜線歩きの始まりです。ゆるやかな下り道を歩いていきましょう。

下り道には、ところどころ石がころがっているため、気をつけながら進んでください。

下り道から平坦な道に。散歩のように歩けますよ。このあたりではシカに出会う事も。

展望の良い大きな岩の横を進んでいきます。

下り道が再び始まります。景色に見とれすぎて、足元がおろそかにならないようにしましょう。

また、平坦な道に変化。大菩薩峠への稜線はアップダウンが少ないので、体力を温存しながら歩けるでしょう。

両脇に岩があるポイントが出現したら、稜線歩きのなかでは難しい岩場ポイントが近づいてきた合図。

岩場に到着しました。まずは、岩の上を登っていきます。

登った岩場を、今度は下っていきます。初級者の方は、足の置き場に迷い難しく感じるかもしれませんが、ゆっくりと歩けば危険な場所ではありません。

岩場を下りられたら、また平坦な道に。大菩薩峠への通過点である賽(さい)の河原も近づいています。

賽の河原にある避難小屋を目指して下っていきます。

石が積み上げられた場所が現れたら、賽の河原の入り口です。

賽の河原と避難小屋に到着。ここで休憩するのもいいでしょう。

賽の河原から親不知ノ頭へと登ります。石の上を歩くように進むので、足元に気をつけてください。

親不知ノ頭に到着しました。ここからの眺めも素晴らしいですよ。

親不知ノ頭の分岐を右に行くと、展望台のような広場が。市街地まで見渡せる穴場スポットです。

親不知ノ頭の分岐を左に行くと、大菩薩峠へといたります。小高い丘とその脇を通る道を下っていきましょう。

小高い丘を通り過ぎると、小さく大菩薩峠が見えてきます。

下り道から平坦な道に。木々の間を抜けて大菩薩峠へ向かっていきましょう。

大菩薩峠にある介山荘が見えてきました。稜線歩きも終盤です。

大菩薩峠に到着。名残惜しいですが、稜線歩きはここで終了です。

介山荘の間を抜けて上日川峠へ。介山荘では、食事や買い物ができますよ。
セクション④大菩薩峠~上日川峠(約60分)

樹林帯を通って上日川峠へ下山開始。全体的に道幅が広く、歩きやすい登山道となっています。

介山荘とトイレの間を抜けて、上日川峠へ下っていきます。介山荘の壁に書かれている「←上日川峠」が目印。

下山道は徐々に標高を下げていくゆるやかな道です。

稜線を横目に、まっすぐ下っていきましょう。

蛇行した登山道を歩いていると、両脇が笹に覆われていきます。

再びまっすぐな道に。自然を楽しみながら歩いていきましょう。

下っていく途中に、ベンチが2つあるポイントが。疲れた方は、ここで休憩してください。

下山道にはキレイに苔むした岩がある場所も。細かな景色の変化を楽しみながら進んでいきましょう。

ゆるやかに真っすぐ伸びた下山道が続きます。下山道は初夏には新緑、秋には紅葉が楽しめますよ。

カーブの手前に段差がある場所があるので、転ばないように注意。

登山道の脇に小さな沢が流れているポイントがあります。沢は登山道の下を通っていくので、渡渉はありません。

やや滑りやすい石の上を歩く場所。濡れているときは、転倒しないように気をつけてください。

砂利道のようになっている場所があるので、靴のグリップを効かせて歩きましょう。

勝縁荘(しょうえんそう)と呼ばれる山小屋の横を通っていきます。勝縁荘は現在、山小屋として運営はされていません。

勝縁荘の前にある橋を渡りましょう。

橋を渡ると、コンクリートがある登り道に出ます。コンクリートは割れている場所もあるので気をつけてください。

富士見山荘と呼ばれる山小屋の横を通過。勝縁荘と同様に、こちらの山小屋も営業はしていません。

福ちゃん荘へ向けて、少し傾斜のある道を登っていきます。

しだいに、ゆるやかな下りになると福ちゃん荘とトイレが見えてきます。

福ちゃん荘前には、車道と登山道の分岐が。どちらも上日川峠へ行くので、好きな方から下山してください。今回は行きと同様に登山道から下山します。福ちゃん荘の間を抜けていきましょう。

登山道は「裂石」と書かれた方面へ。分岐を左側に行くと車道へと出られます。

行きと同様に、ゆるやかな登りと平坦な道が繰り返されます。

アップダウンがあるポイントもあります。疲れていると、足がもつれやすいので注意してください。

上日川峠前の登りポイント。あと一息です。

車道と合流するポイント。上日川峠は目の前です。

ロッジ長兵衛、上日川峠にゴールしました。これで今回の登山は終了です。
大菩薩嶺の天気と地図をチェック
大菩薩嶺は初級者でも登れる山ですが、気象状況によって装備も変わってきます。また、麓と山頂付近の気象状況も大きく変わる場合も。事前に天気を調べてから登りましょう!
合わせて自分が登るルートについては、地図も用意して詳しく調べてくださいね。
大菩薩嶺のふもと(甲州市)の10日間天気
日付 | 10月22日 (水) | 10月23日 (木) | 10月24日 (金) | 10月25日 (土) | 10月26日 (日) | 10月27日 (月) | 10月28日 (火) | 10月29日 (水) | 10月30日 (木) | 10月31日 (金) |
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天気 | ![]() 雨時々曇 | ![]() 曇のち晴 | ![]() 晴のち曇 | ![]() 晴のち曇 | ![]() 雨のち曇 | ![]() 晴 | ![]() 晴 | ![]() 晴 | ![]() 曇時々晴 | ![]() 曇時々雨 |
気温 (℃) | 12 11 | 19 9 | 20 9 | 21 9 | 22 14 | 23 13 | 19 7 | 19 7 | 20 9 | 20 10 |
降水 確率 | 80% | 20% | 20% | 40% | 80% | 20% | 20% | 20% | 40% | 80% |
データ提供元:日本気象協会
大菩薩嶺の登山指数
日付 | 10月22日 (水) | 10月23日 (木) | 10月24日 (金) | 10月25日 (土) | 10月26日 (日) | 10月27日 (月) |
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登山 指数 |
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登山指数の留意点
登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。
- 雷の発生の可能性
- 前日の天気による道のぬかるみ
- 局地的大雨
- 土砂災害の発生の可能性
- 雪崩の発生の可能性
- 噴火の可能性
- 積雪の有無
- 濃霧
- 低温または高温
- 虫やヒルなどの発生状況
山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。
データ提供元:日本気象株式会社
大菩薩嶺周辺の山と高原地図
昭文社 山と高原地図 大菩薩嶺
気軽に稜線歩きができる大菩薩峠周回コース!

大菩薩峠周回コースは初級者でも、稜線歩きと絶景が一緒に楽しめます。危険な場所はほとんどないので、親子連れ登山にもおすすめ。山頂に展望はありませんが、雷岩付近は富士山もキレイに見えます。大菩薩峠周回コースを歩いて、素敵な思い出を作りましょう!