アイキャッチ画像撮影:YAMA HACK編集部
「モカ エキスプレス」とは、ビアレッティ社の商標

手軽にエスプレッソを抽出できる器具「マキネッタ」。水を沸騰させ、その気圧を利用してコーヒーを抽出する直火式のエスプレッソメーカーのことを指します。
多くのメーカーから発売されていますが、その中でも有名な「モカ エキスプレス」は、イタリアにあるビアレッティ(Bialetti)という会社の商標です。

このマークがあまりにも有名なので、「マキネッタ=モカエキスプレス」と思っている人も多いのではないでしょうか。
簡単に本格的なエスプレッソを抽出できるため、自宅ではもちろんのこと、キャンプや登山などのアウトドアシーンでも愛用されています。
ビアレッティのモデルは大きく分けて3種類

細かく紹介すると他にもモデルはたくさんありますが、大きく分けると3つ。
左から、一番定番の「直火式モカエキスプレス」、IH対応の「モカ インダクション」、より濃厚なクレマ(※)が楽しめる「ブリッカ」です。
※エスプレッソの液面に浮かぶ、キメ細かい泡
基本的な使い方は一緒なので、シーンによって使い分けてください。
基本的にはIH不対応。IHは専用のエスプレッソメーカーを

直下式は基本的にIH調理器では使えないため、IH対応の「モカ インダクション」を使用してください。
IH調理器に”ラジエントヒーター”という、赤く光って発熱する調理器が併設されているものについては、どの種類でも利用が可能です。
モカ エキスプレスの使い方
撮影:YAMA HACK編集部
モカエキスプレスは5つのパーツからできています。パッキンとフィルターはサーバーにセットして使います。構造もシンプルで簡単ですね。

画像のA部分であるタンクの水が沸騰すると、お湯が上流してコーヒーの粉が入っているB部分のバスケットを通ります。この流れでCのサーバーにコーヒーが出てくる仕組みです。
モカエキスプレス 抽出手順
- タンクに水を入れる:側面にある安全弁の下までが目安です。
- ろうとをタンクにセットし、コーヒーの粉を入れる
- サーバー部をとりつける:しっかりと固定されるまで閉めましょう。
- 火にかけて抽出されるまで待つ:中火で沸騰させましょう。五徳の方が大きい場合は、サポートリングを使うのがおすすめ。数分後、ポコポコ音がしてきたらOK!
コーヒー豆は「細挽き」

写真左が深煎りの細挽き、右が浅煎りの中挽きのコーヒー豆。モカエキスプレスに使うコーヒー豆は、必ず「細挽き」。さらに深煎りの豆がおすすめです。
バスケットに入れた粉は、上から押さえつけないよう注意!
まずはこれから!直火式モカ エキスプレス

定番モデルのモカ エキスプレスは、サイズ展開が豊富! 1・2・3・4・6・9・12・18cup用と、実に8サイズ展開。
使う人数によって使い分けできるのがいいですね。
ビアレッティ モカ エキスプレス 1cup用
サイズ:約7x13x13.5cm
重量:約240g
ビアレッティ モカ エキスプレス 2cup用
サイズ:約8x14x14.5cm
重量:約290g
ビアレッティ モカ エキスプレス 3cup用
サイズ:約9x16x16.5cm
重量:約380g
ビアレッティ モカ エキスプレス 4cup用
サイズ:本体約9.5x16.5x18.5cm(化粧箱約11x14x20cm)
重量:約460g
ビアレッティ モカ エキスプレス 6cup用
サイズ:約10.5x18.5x21cm
重量:約560g
ビアレッティ モカ エキスプレス 9cup用
サイズ:約11.5x20.5x24cm
重量:約760g
ビアレッティ モカ エキスプレス 12cup用
サイズ:約13.5x22x28.5cm
重量:約1000g
ビアレッティ モカ エキスプレス 18cup用
サイズ:約13.5x22.5x32cm
重量:約1180g
より味わい深い直火式コーヒーメーカー「ブリッカ」

「やっぱりクレマがないと!」というこだわり派の人にオススメなのが、このブリッカ。クレマに覆われたエスプレッソにフォームミルクをそっと注ぎ入れれば、ふんわりラテアートができるかも。カフェタイムを一層盛り上げる一品です。
ビアレッティ ニューブリッカ 2cup用
ビアレッティ ニューブリッカ 4cup用
ビアレッティ レッド ブリッカ 4cup用
IHでも使える「モカ インダクション」

IH調理器が増えてきている昨今。「私は使えない…」と思っていた方には嬉しいIH対応モデルの登場です。
デザインもスタイリッシュなので、インテリアとしてもお洒落!
もちろん直火でも使えるので、自宅でもアウトドアでもガンガン使えますね。
ビアレッティ モカ インダクションレッド 4cup用
ビアレッティ モカ インダクション ブラック 4cup用
ビアレッティ レッド モカ インダクション 6cup用
ビアレッティ モカ インダクション ブラック 6cup用
山を感じるアルピナ

山にぜひ連れて行ってほしいデザイン「アルピナ」。
これ一つでコーヒーが抽出できる、さらに直火にかけるので熱々のコーヒーが飲める…実は登山にぴったりのコーヒーメーカーなんです。疲れ切った体に、贅沢な一杯を。
ビアレッティ モカ アルピナ 3cup用
お手入れも簡単!

お手入れも簡単なモカエキスプレス。食洗器は使わず、水または温水で洗ってから、よく乾かしましょう!
BIALETTI
食用洗剤使用しても問題ありませんが、折角付いたコーヒーの香りなどを取り退くことになるので、お勧めはしていません!
また、しっかり乾かしてから保管してください。できれば保管する前にキチンペーパーなどで水滴まで拭き取ると、アルミ製品によく起こる黒変化現象の発生を防げます。
パーツも豊富なモカエキスプレス
パーツがダメになったら使えない…なんて悲しいことは避けたいですよね。
モカエキスプレスは交換できるパーツが豊富。しっかりメンテナンスをして、長く愛用しましょう!
サポートリング
サイズの小さいモカエキスプレスは、五徳の方が大きい場合も。その場合はサポートリングを使いましょう!
ビアレッティ サポートリング(直火用 丸型)
モカエキスプレス 1cup用 パッキン&フィルターセット
使いだすと毎日のことになるモカエキスプレスの使用頻度。高温、高圧での調理なので長期間使用すると次第にパッキンが劣化してきます。劣化したパッキンを使い続けると、圧力がうまくかからずに味が落ちたり、熱いお湯が漏れ出る原因となります。パッキンの予備は常に備えておきましょう。
ビアレッティ モカ1cup用 パッキン1 + フィルター1セット
モカエキスプレス 1cup用 バスケット
エスプレッソを抽出するフィルターには細かい穴がたくさん。使用後に毎回洗浄していたとしても、少しずつ色が沈着し薄汚れてきてしまいます。フィルターの穴が詰まっていると抽出時の圧力にも影響が出るので、パッキン同様にいつでも交換できる準備をしておくと安心です。
ビアレッティ モカ 1cup用 バスケット(ろうと)
手軽で簡単!美味しい「モカ エキスプレス」

アウトドアで飲むコーヒーは格別。その味をより本格的に味わい深くさせてくれるのが、この モカエキスプレスです。
シンプルな構造で設置も簡単なうえ、使用後のお手入れも手間いらず。どこでも手軽にエスプレッソを楽しめることから愛用者が急増中。エスプレッソマシンに代わって導入する家庭も増えているようで、コーヒー好きにはたまらないアイテム!
登山では少し重すぎる…と思う方もいるかもしれないのですが、1cup用なら約240g。この重さで本格的なコーヒーが飲めるなら、山コーヒー器具の選択肢としてはアリ。絶景とともに、ぜひ香り豊かなコーヒータイムを!