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山でテント泊に挑戦したい!

山で憧れのテント泊をしたいと思う人も多いのではないでしょうか。自分だけのパーソナルスペースが作れ、自然の中で自由気ままに過ごせるのが醍醐味です。
ただテントを購入したいといっても、キャンプ用や山用、雪山用などさまざまなスペックのものがあり、どれを選べばいいのか悩んでしまう……。そんな人へ向けて、ここでは初めてテントを選ぶ人におすすめのモデルを厳選してご紹介していきます。
使いやすいテントを見つけるには?選ぶポイントをチェック
初めてのテントであれば、ストレスなく使えるものがいいですよね。まずはテントにどんな種類があるのか、どんなテントが扱いやすいのか、購入前におさえておきたい3つのポイントを見ていきましょう。
ポイント1:シングルウォールよりダブルウォールがおすすめ

フライシートは、雨風の侵入を軽減するために防水処理をされた布地のこと。本体の2重構造になっているため、シングルウォールよりも通気性がよく結露しづらいので、居住性に長けているといえます。耐久性にも優れているので、山で安心して使用できます。
ポイント2:自立式で設営が簡単なものをチョイス

非自立式テントは軽量でコンパクトな分、設営に時間と慣れが必要。初めて購入するなら、設営しやすく耐久性に優れた自立式を選ぶといいでしょう。
ポイント3:軽さ・広さ・出入り口の場所もチェック

バックパックの重量が増すテント泊では、アイテムの軽量化が重要。加えて快適に過ごすためには、居住スペースの広さや入り口場所もポイントです。広くゆったり使いたい人は、2人用のテントを1人で使用するのもおすすめ。
そこで今回は初めてでも扱いやすい、ダブルウォールで自立型テントの中から
計8モデルをピックアップ。それぞれの1人用と2人用を紹介してきます。ポイントをチェックしながら、お気に入りを見つけてみてくださいね。
耐久性と居住性◎全体バランスに優れた王道5モデル
※それぞれ1人用モデルの数字を比較。重量は本体・フライ・ポールのみの重量を記載しています。
まずは目を通しておきたい、王道の6モデル。過酷な環境下でも耐えられる、安心の強度を誇ります。また軽さや居住性にも優れ、全体的なバランスに優れたテントです。
①アライテント|エアライズ

撮影:黒田猫太郎
特徴
前述したステラリッジテントよりも間口が100cmと大きいので出入りがしやすく、圧迫感のない空間で過ごせるのがポイント。悪天候時や雪山時で抜群の耐久性で安心して使用できます。
さまざまな環境下で快適に過ごせるようにと、オプションで種類豊富なフライを用意。夏は風通しのいいフルメッシュのカヤライズ、冬は雪山用の保温機能のあるフライ、広々とした前室ができるDXフライなど、季節に合わせた使用が可能です。
設営方法
スリーブ式構造のため、1人で設営する時は少し力がかかる分、耐風性抜群。どんな環境下でもしっかりと設営できます。
アライテント エアライズ1
収容人数 | 1人(最大2人) |
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税込価格 | 56,000円 |
重量 | 1,360g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口100×奥行205×高さ100cm |
アライテント エアライズ2
収容人数 | 2人用(最大3人) |
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税込価格 | 57,200円 |
重量 | 1,550g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口130×奥行210×高さ105cm |
②アライテント|トレックライズ

撮影:黒田猫太郎
特徴
エアライズと同様、アライテントの代表的なテント。長編入り口タイプのため、荷物の出し入れがしやすく前室も大きく居住性が高いのが特徴です。入り口の真向かいにベンチレーションが配置されているため、風が通りやすく通気性抜群。大きな前室ができるフライシートや小型タープなど、快適に過ごすためのオプションも豊富です。
設営方法
継ぎ目がないスリーブ式構造のため、少し力がかかるもののポールが通すだけの簡単設営です。
アライテント トレックライズ1
収容人数 | 1~2人 |
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税込価格 | 55,000円 |
重量 | 1,460g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口210×奥行110×高さ105cm |
アライテント トレックライズ2
収容人数 | 2~3人 |
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税込価格 | 60,500円 |
重量 | 1,680g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口210×奥行150×高さ110cm(前室張出50cm) |
③ヘリテイジ|エスパース アルティメイト

出典:楽天市場/山渓オンライン
特徴
長編にあるU字型の大きな入り口は全面メッシュにでき、反対側にもベンチレーションがついているため、蒸し暑い季節も風通りがよく快適に過ごせます。前室に加えて後方にも、フライシートと本体の間にスペースが。小窓もついているため、ガス缶やライトなどの小物置き場に重宝します。
設営方法
差込口が片側のみの袋とじスリーブ式構造のため、ポールを2か所差し込んで立ち上げられます。フライシートはワンタッチ式のバックルで装着するので楽ちん。
ヘリテイジ エスパース・ソロ アルティメイト
収容人数 | 1人 |
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税込価格 | 64,350円 |
重量 | 1,340g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口210×奥行100×高さ105cm |
ヘリテイジ エスパース・デュオ アルティメイト
収容人数 | 2人 |
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税込価格 | 74,800円 |
重量 | 1,550g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口210×奥行130×高さ115cm |
④ニーモ|アトム

撮影:黒田猫太郎
特徴
生地が厚めで耐久性の高さが特徴です。前室は台形型で、大きい入り口は出入りしやすくまた換気力も抜群。さらに天井付近に大きな三角窓状のベンチレーションも配置され、暑い季節も快適に使用できます。
2024年現在は、ニーモが独自に開発した生地「オズモ™️ ファブリック」を採用した「アトム オズモ」にアップデートしているいため、旧モデルの「アトム」は42,900円(税込)と、今回紹介しているテントのなかで最安なのもうれしいポイントです。
ちなみに「オズモ™️ ファブリック」は、従来の生地と比べて撥水性が約4倍長持ち。軽いのに強度を20%向上しているので、「アトム」との特性の違いを踏まえて「アトム オズモ」も選択肢に。
設営方法
天井部分の短いスリーブにより、狭い場所でもポールの差しこみが容易。コーナーアンカーを止めてグッと持ち上げるだけで簡単に立ち上がります。最後に6か所フックをかけて設営完了です。
ニーモ アトム1P
収容人数 | 1人 |
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税込価格 | 42,900円 |
重量 | 1,280g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口210×奥行90×高さ105cm |
ニーモ アトム2P
収容人数 | 2人 |
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税込価格 | 47,300円 |
重量 | 1,580g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口213×奥行130×高さ112cm |
⑤ザ・ノース・フェイス|マウンテンショットシリーズ

撮影:YAMA HACK編集部
特徴
日本の山岳地での使用を想定して作られた春〜秋の3シーズンモデル。台形のフロアデザインで荷物置き場を確保したり、センターポールで天井を広くしたりと、快適な居住空間を実現しています。前室の反対側にもちょっとした荷物置き場があったり、テント内に小物入れがあったりと収納にも困りません。
設営方法
スリーブ式とつり下げ式のハイブリッド設計により、移動せずに1か所で設営が完結するので、1人で楽々組み立てられるのが魅力。
ザ・ノース・フェイス マウンテンショット1
収容人数 | 1人 |
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税込価格 | 58,300円 |
重量 | 1,340g(インナーテント、フライシート、ポール) |
フロアサイズ | 間口217×奥行90×高さ106cm |
ザ・ノース・フェイス マウンテンショット 2
収容人数 | 2人 |
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税込価格 | 61,600円 |
重量 | 1,360g(本体480g+フライ450g+ポール430g) |
フロアサイズ | 間口230×奥行120×高さ105cm |
軽さ重視ならコレ!山でも安心&快適の3モデル
※それぞれ1人用モデルの数字を比較。重量は、本体・フライ・ポールのみの重量を記載しています。
先述した王道モデルよりも、軽さに特化したテントをご紹介します。雪山にも対応できるほどの強度を持っているものもあり、山でも安心のクオリティ。居住性や耐久性も重要だけど、とにかく軽さも重視して選びたいという人におすすめです。
①モンベル|ステラリッジ

撮影;ぶん
特徴
多くの登山者に支持されているモンベルの王道テント。フィールドテストや耐風試験を繰り返し行うことで、過酷な山の環境でも安全・快適に過ごせる空間を実現しています。スリムなフォルムは、岩場や雪山など狭い場所でも設営可能。
本体とフライシートは別売のため、フライシートのみの買い替えができます。またオプションのスノーフライで、積雪期の利用もOKです。
設営方法
ポールに樹脂パーツを引っ掛けるだけの吊り下げ式構造。素早く設営ができ、一晩過ごしても結露しにくいのが特徴です。加えてポール交差部分を樹脂パーツで固定でき、耐風性も高めています。
モンベル ステラリッジ テント1
収容人数 | 1人 |
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税込価格 | 51,700円(本体35,200円+レインフライ16,500円) |
重量 | 1,140g(本体・ポール800g+レインフライ340g) |
フロアサイズ | 間口90×奥行210×高さ105cm |
②ファイントラック|カミナ™ドーム

撮影:YAMA HACK編集部
特徴
緩やかなカーブのドーム状に仕上げることで、天井を広く過ごしやすい空間にしています。本体・インナーともに、耐摩耗性と強度に優れているため山での使用も安心です。
弁当箱型のスタッフバッグも特徴的で、バックパックの小さなスペースにもすっきりと収納できます。冬用のフライを購入すれば、雪山でも使用OK。
設営方法
スリーブ式構造を採用しており、1人で設営するときは少し力が必要。その分耐久性に優れています。
ファイントラック カミナ™ドーム1
収容人数 | 1人 |
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税込価格 | 68,200円 |
重量 | 1,130g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口205×奥行90×高さ100cm |
ファイントラック カミナ™ドーム2
収容人数 | 2人 |
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税込価格 | 74,800円 |
重量 | 1,310g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口212×奥行130×高さ105cm |
③プロモンテ|超軽量アルパインテント

出典:Amazon
特徴
1988年に発売されてから8回の改良を重ねて、「強度を保ちながらの軽量化」を実現したプロモンテのVLシリーズ。風の負荷をポール全体で支え、冬の烈風にも耐えうることができます。
オプションのスノーフライで、積雪期の使用も可能です。縦走や雪山など、厳しいコンディション下で登山をする人にもおすすめ。
設営方法
先述したダンロップのVLシリーズと同様。つり下げ式構造の採用と、フックとフックの間に吊り橋状のメッシュパネルを繋げることで強度を高めています。
プロモンテ 超軽量アルパインテント(VL-17)
収容人数 | 1人 |
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税込価格 | 62,700円 |
重量 | 1,190g(本体・フライ・ポール) |
フロアサイズ | 間口205×奥行90×高さ100cm |
プロモンテ 超軽量アルパインテント(VL-27)
お気に入りのテントで山を楽しもう!

購入したら事前に組み立て練習をしたり、平地でキャンプをしてみたりと使い勝手をチェックしてみるのもおすすめ。慣れてくれば、素早くしっかりと設営できるようになり、より快適に過ごせますよ。お気に入りのテントを見つけて、山を思い切り堪能しましょう!