アイキャッチ画像:ポンチョ
環境性能を高めながら、機能性も犠牲にしない

今回レビューするバックパックは『パーシスト メンズ 30L エンドレス プロミス(¥35,200、重量1.45kg)』です。直訳すると、「持続する 男性用 30リットル 終わりのない約束」。勘のよい方ならわかるかと思いますが、環境配慮を目指したバックパックなんです。
ニーモ パーシスト メンズ 30L エンドレス プロミス
| 重量 | 1.45kg |
|---|---|
| 容量 | 30L |
| サイズ | 30×34×58cm |
| 素材 | 300D / 900D CERO™リップストップ(100%リサイクルPET) |
| バックパネル/ショルダーストラップ | CCubed™クッション(100%リサイクルポリエステル) |
と、エコなパックと知ると、地球環境に配慮するために、これまでよりも機能が抑えられているんだろうと思いがちですが、その考えは、もはや一時代前のものといえます。
そのことを、このパックに搭載された機能の数々が教えてくれます。


パーシストシリーズの最大の特長は、「構成するすべてのパーツを可能な限り単一素材(PET)に統一することで、寿命を迎えた後のリサイクル効率を大幅に向上」させていること。
日本の公式HPでは「大幅」と表現されていますが、本国サイトにリンクのあるYouTube動画では「100%リサイクル可能」と謳っています。
そして従来の素材や仕様から、環境配慮素材や仕様に変更するという、見方によっては「制約」をバネに、機能や使い勝手をアップさせているんです。
その特長をもっとも表しているのが、上画像でもわかる、パック本体側面まで伸ばされた背面パネルです。
空気がクッションとなるCCubedクッション

このちょっと変わったカタチの背面パネル、さらにショルダーハーネスに採用されているのが、ニーモが独自開発した「CCubedクッション」という素材です。
従来の環境負荷の高いPU(ポリウレタン樹脂)製のフォーム材から、リサイクル可能なPET素材へと変更。体積の97%が空気で構成されているためクッション性が非常に高く、汗を効率よく吸収・蒸発してくれます。
上画像は、その肌面側の構造を撮影したもの。大きな穴のメッシュ生地と小さな穴のメッシュ生地とが積層され、その下に白い綿のようなものが見えますが、それがCCubedクッションです。
この積層メッシュとCCubedクッションの組み合わせで、高い通気性と、触るとバネのようなクッション性を両立させています。
ウイングから空気が出入りする構造

パック本体側面まで伸ばされた背面パネル。これはDryWingバックパネルと名付けられたもので、歩行の動きに応じて、ウイング部分(上画像の矢印部分)から空気が出入りして、背中にたまった汗を乾かします。これまでにない構造による、ベンチレーションになっているんです。

その効果は、背中とパック本体に隙間をつくる、上画像のようなメッシュパネルが狙っているものと同じです。
とはいえ、メッシュパネルほどのスペースが開いているわけではないので、そこまでのクッション性や荷重分散効果は感じられません。ですが、ソフトな背負い心地でムレずにドライさがキープされることは間違いありません!それは、従来のフォーム材による背面クッションパネルよりも、格段に上。
環境配慮素材であっても、これまでより一歩先の機能性を感じられます。
ちなみに、メッシュパネル装備のバックパックだと、カーブした金属フレームに沿った本体形状となります。これだとパック本体内もカーブするため、収納物を出し入れしにくく、容量もスペックよりも小さく感じられることがあります。

でもCCubedクッションとDryWingバックパネルを装備したパーシストの組み合わせは、ストンとしたストレートな本体形状。クッション性を高め、背中のムレを抑制しながらも、使い勝手を犠牲にはしていません!
テントでも、ちょっと変わった機能を装備させることが多いニーモ。バックパックでも本領発揮です。
重量は重い、でも背負い心地は軽い!

そんな背面パネルからウエストベルト、さらにショルダーハーネスが連続する全体を見ると、上画像の通り、直線の部分はほとんどなく、カラダの曲線にフィットするカーブによってカタチづくられていることがわかります。
こうしたつくりは、高い縫製技術があってこそ。MYOGの延長にある直線が主体のULパックとはまるで異なるものです。無駄を省きシンプルさを極めたULパックは重量の軽さが特長です。一方のパーシストは、素材だけでなく、そのつくり込みを深め、背負い心地を軽くしています。

パーシスト メンズ 30L エンドレス プロミスの重量は1.45kg。ULパックなら500g前後も多くあることを考えると、パーシストはかなり重いパックです。実際にデイハイク装備を収納してハンドルを手に持つと、なかなかのずっしり感があります。
ところが、いざ背負ってみるとずっしり感は消え、カラダとパックが一体化。不思議なくらいに重さを感じないんです。これは背面側に配された金属製フレームが機能しているから。さらにCCubedクッションが背負い心地の軽さにソフトさをプラスします。
ハイクが長時間になるほど、カラダに掛かる負担の軽さを実感できるものです。
荷物へのアクセス性のよい“J字”開口部

使いはじめてすぐに「これはイイ!」と思ったのは、パーシストが持つ収納性です。
まず、本体開口部は、J字に開きます。U字型と同様にパック底部にアクセスしやすく、しかしジッパーを片側だけ短くすることで、重量増を軽減した仕様です。
また本体内は、フロント側にポケットを装備。ポケットだけにアクセスするのではなく、本体にも同時にアクセスする仕様。だから開口部も広く、テーブルやシットマット、またはレインウエアなど、ちょっと大きめだけれども、行動中に使用するものを出し入れしやすいんです。
単にフロントポケットを装備させるのではなく、その構成・構造をイチから見直して装備。多くのつくり手は、そんなことをしません。なんてことのない機能に新たな目線を注ぐニーモ、スゴいです。

そんな、これまでとちょっとだけ違う。でも、だから使いやすい収納性は他にもあります。
まず便利なのが、ダブルジッパーを採用した本体開口部。パカッとフタのようにランドセル的に開けることもできて、これがなかなか使いやすいです。上画像を見ての通り、その状態でフロントポケットにアクセスできるのもポイントです。

左側のウエストベルトは、大きめ容量のメッシュポケット。大きいと歩行時に手がぶつかることもありますが、薄めなのでぶつかる確率を下げています。
でも意外と容量はあって、必要なものを収納できます。その大きさと形状は、絶妙です。
ニーモ パーシスト メンズ 30L エンドレス プロミス
| 重量 | 1.45kg |
|---|---|
| 容量 | 30L |
| サイズ | 30×34×58cm |
| 素材 | 300D / 900D CERO™リップストップ(100%リサイクルPET) |
| バックパネル/ショルダーストラップ | CCubed™クッション(100%リサイクルポリエステル) |
