「ちょっと寒い」に大活躍！持っておきたい登山向けベスト21モデル

春や秋のアウターや、寒い時期の重ね着に活躍する「ベスト」。最近は「オクタ」をはじめとするアクティブインサレーションのモデルも増えて、使用シーンが広がっています。登山で一枚持っておけば、とても重宝しそうなアイテムですが、どんなシーンにどのベストが最適なのか、ちょっと悩みますね。

そこで、一年中ベストを愛用する筆者が、様々なシーンに最適な登山向けベストの選び方やおすすめモデルを紹介します。

2025/10/16 更新

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編集者

YAMA HACK編集部

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ライター

黒田猫太郎

近所の山から遠くの山まで、春夏秋冬、毎週のように山で遊んでいたら、いつの間にか25年、山歴だけは長くなってしまいました。山遊び経験を活かした様々なウェアやギアのレビュー、身近な山や自然の魅力を発信していきます。特に「くじゅう連山」や「脊振山地」あたりに出没中。
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アイキャッチ画像出典：筆者

一年中、山で活躍する登山向けベスト

ベストは登山ウェアの中では、ちょっとマイナーな存在。果たしてアウターなのか、中間着なのか、定義さえもあいまいなウェアのひとつといってもいいアイテムです。

しかし、登山でのベストのメリットは、こんなにたくさん！

健康維持に大切な体の中心部分を温められる
袖が無いのでコンパクトに収納でき、携帯に便利
行動時は腕を動かしやすく運動性が良い
アウターの中に着ても袖部分がもたつかず、重ね着（レイヤリング）しやすい
袖が無いので休憩時などサッと羽織りやすい・脱ぎやすい
シャツと合わせればコーディネイトが楽しめる

メリットはたくさんありますが、逆にデメリットを考えても、特に思い当たらないほど。あえて言えば、当たり前ですが肩から腕が寒いくらいです。

バックパックに忍ばせておくと、とても安心

モンベルウインドブラストベストを着た人 — 撮影：筆者（モンベルウインドブラストベストを着用）

筆者は登山時には一年を通して、薄手や厚手のベストをバックパックに携帯しています。寒い時期はもちろんですが、夏でも標高が高い場所で風があるとき、お腹が冷えそうになるときは薄手のベストで防御しています。

使わないときは邪魔にならず、イザという時の防寒に、とても頼りになり安心。ベストは適切に選ぶことで、とても重宝するアイテムになります。

登山向けベスト4つのタイプ

登山向けベストは、素材や生地構成で、4つの代表的なタイプに分けられます。それぞれのタイプのメリット・デメリットを理解した上で、シーンに合わせて選ぶようにしましょう。

タイプ	携帯性	保温性	通気性	防風性	用途・おすすめシーン
シェルタイプ	★★★	★☆☆	★☆☆	★★★	夏の防風、冷え防止
フリースタイプ	★☆☆	★★☆	★★☆	★☆☆	穏やかな春秋のアウター寒い時期、ゆっくり歩くときの中間着
アクティブインサレーションタイプ	★★☆	★★☆	★★★	★☆☆	寒い時期、積極的に行動するときの中間着
インサレーションタイプ	★★☆	★★★	★☆☆	★★★	春秋の停滞時の保温着

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アクティブインサレーションタイプおすすめモデル一覧へ
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シェルタイプ

■用途・おすすめシーン

夏の防風、冷え防止

ナイロンやポリエステルなどの、1枚または2枚程度の生地で構成されたタイプ。

軽量コンパクト収納で携帯性が高いのが特徴で、保温性はほとんどありませんが、防風性により体を寒さから防御します。

夏など、暑い時期の防風、体の冷え防止に最適です。

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フリースタイプ

■用途・おすすめシーン

穏やかな春秋のアウター
寒い時期、ゆっくり歩くときの中間着

普段着としても馴染み深い、フリースを使用したタイプ。

適度な保温性があり、寒い時期の中間着に向いています。肌触りのよさも魅力のひとつ。扱いやすく価格は抑えめなので、初心者でも気軽に使用できます。

ただし、比較的重量があり、ほとんど圧縮できないので携帯性はよくありません。また、アクティブインサレーションと比べると発汗時は蒸れやすく、積極的に行動するシーンでは注意が必要です。

比較的薄手で汎用性に優れるマイクロフリースや、保温性重視のハイロフトフリースなど、フリースの種類によっても性格が異なります。

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アクティブインサレーションタイプ

ティートンブロスメンズスクランブリングオクタベスト — 出典：楽天市場／STRIDE LAB（ティートンブロスのメンズスクランブリングオクタベスト）

■用途・おすすめシーン

寒い時期、積極的に行動するときの中間着

「オクタ」に代表される通気性断熱素材を使用したタイプ。中わたとして封入されているものや、封入せず裏地が断熱素材になっているものがあります。

程よい保温性と高い通気性を備え、軽く、暑すぎず、蒸れにくい。天候の変化や運動量にかかわらず、着たまま快適に行動できるのが特徴です。しかし、通気性が高い反面、風の影響を受けやすくなります。

表地に防風性が高いシェル素材を配置しているタイプもありますが、通気性に劣るので、蒸れやすさとのバランスを考慮しましょう。

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インサレーションタイプ

■用途・おすすめシーン

春秋の停滞時の保温着

ダウンや化繊綿を中わたとして封入した、保温性を重視したタイプ。非常に保温性が高いので、行動時よりも、停滞時の防寒着に最適です。

ダウンは保温性が高く携帯性もいいですが、水濡れに弱いことから、防水袋に入れておくなど気をつけて持ち歩く必要があります。

化繊綿はダウンに比べ、水に濡れても保温性が低下しにくく、メンテナンスしやすいなど、扱いやすいのがメリットですが、一般的にダウンよりも重くかさばるため携帯性に劣ります。

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登山向けベストの選び方

使用するシーンに合わせて素材や生地のタイプを確認したら、次は、以下のようなポイントをチェックして、自分の目的や好みに合ったものを選びましょう。

選ぶポイント

デザイン｜使いやすさを左右
コンパクト性｜携帯する場合の必須ポイント
利便性｜ポケットなどの便利・快適機能を確認

デザイン｜使いやすさを左右

着脱のしやすさや、使い勝手を左右するデザインも確認しましょう。

フロント開閉タイプ	携帯性	レイヤリングのしやすさ	着脱性	メリット
フルジップ	★☆☆	★☆☆	★★★	アウターにしやすい
ハーフジップ	★★☆	★★☆	★★☆	バランスがよい
フルクローズ	★★★	★★★	★☆☆	持ち運びやすい

フロントの仕様は、大きく3つに分かれます。主流はフルジップで、体温調節や着脱がしやすいためアウターとして最も使いやすいタイプです。反対に、パーツが少ないフルクローズはアウターの中に重ねるときにスッキリと着られるタイプ。ハーフジップは両者のいいとこ取りをしたタイプで、程よく重さを抑えつつ首元から熱を逃がすことも可能です。

また、首元が開いているタイプは保温性が低いですが、レイヤリング時に首元がもたつきません。襟が立っているタイプは保温性が高いですが、首元がもたつきます。

デザインは見た目だけではなく、使いやすさを左右するポイントなので、使い方に応じ、よくチェックしましょう。

コンパクト性｜携帯する場合の必須ポイント

ベストをバックパックに入れて携帯する場合は、収納サイズと収納方法がポイントです。製品仕様などを見て収納サイズが問題ないかを確認しましょう。収納方法は、スタッフサックが付属する場合もありますが、パッカブルタイプならスタッフサックが必要なく便利です。

利便性｜ポケットなどの便利・快適機能を確認

こまかな機能も確認しましょう。ちょっとしたことですが、意外と使い勝手を左右するので要チェックです。

機能例

ハンドポケット
小物を収納したり、休憩時に手を冷えから守ったりすることができる。ファスナーが付いているものが安心。
胸ポケット
バックパックのヒップベルトに干渉せず小物の収納に便利。ファスナーが付いているものが安心。
裾のドローコード
ドローコードを絞ることで、裾からの寒風を防ぐ。
チンガード
フロントファスナーを上げた時に、顎にあたる部分のガード。冷たいスライダーが当たらない。雪山での貼りつきも防止できる。