そもそも、山火事はなぜ起こるの?

国土の約7割が森林の日本。国土の保全や水源の確保、農作物・工作物の資源、登山やキャンプをはじめとしたアウトドア活動の場としてなど、私たちは森林から多くの恩恵を受けています。
そんな大切な森林では、1年間で約1200件の山火事が発生しています。2023年に霧ヶ峰(長野県)、2026年には扇山(山梨県)で大規模な山火事があったことも記憶に新しいところ。
そもそも、なぜ山火事は起こるのでしょうか?
山火事の多くが「人間の不注意」により発生
山火事の出火原因が判明しているものとして、大半を占めるのが人間の不注意によるものです。
▼林野火災のうち原因別出火原因の内訳(令和2年~令和6年の平均)

グラフの通り、1年間に発生する林野火災のうち、出火の原因が判っているものでもっとも多いのが「たき火」で、全体の3割を占めているんです。
割合は不明ですが、「登山者のコンロ(バーナー)」が原因の山火事も発生しています。
山火事の発生は毎年3月から5月頃までが多く、この時期は空気が乾燥していて山にある落ち葉が燃えやすい状態。寒い時期に山で温かい食事をすることは至福ではありますが、火災のリスクを伴っていることを意識しましょう。
山火事が起こるとどうなる?

山火事は一度発生すると、水の確保やアクセスの悪さから効率的な消火活動が難しく、被害が大きくなる傾向にあります。とくに、乾燥している時期は木々や草に火がつき、強い風が吹くとあっという間に燃え広がってしまいます。
その結果、長い年月をかけて育まれた貴重な森林が一瞬にして失われてしまうのです。生態系が崩れ、そこに生息していた動植物は移動し、登山道も消えてしまいます。そして、一度失われてしまった森林は、元通りに戻るには非常に長い年月がかかるのです。
いつどこで起こってもおかしくない山火事。登山者にできることは?

広範囲が一気に燃え上がる山火事は、起きてしまうと被害が大きくなりやすいことから、発生させないこと、つまり予防することが最も重要です。
「火を付けない」「付ける場合は管理を徹底する」ことが大切
山火事を予防するために、登山者にできることはたくさんあります。ここでは、気をつけたいことをお伝えします。
山火事を防ぐためにできること
- 枯れ草等のある火災が起こりやすい場所では、たき火などをしない
- 強風時や空気が乾燥している時には、たき火など、火入れをしない
- 火を使うときはその場を離れず、必ず側で見守る
- 火を使用した後は完全に消し、消えているか確認する
- たばこの吸いがらは必ず消して、投げ捨てず持ち帰る
登山中にたき火をすることは少ないかもしれませんが、山ごはんの際にバーナーなどの火器で調理をしたり、火を使うシーンは意外とあるもの。強風時は火が流れやすいのでとくに気をつけ、注意報等が出ている場合は火気の取扱いをしないなどの対応が必要です。
また、タバコの吸い殻はマナーの観点からも、必ず持ち帰りましょう。
万が一、山火事を発見した場合はすぐに消防署に通報してください。近くに登山者がいる場合は、大声で火災が発生したことを伝え、自身も安全な場所へ避難しましょう。
美しい森林を守って、山を楽しもう!

かわいいあの子の正体がわかると、山のリス看板もまた違った視点から見ることができますね。
まといリスの看板は、各都道府県や自治体によってもデザインが異なり、全部で何種類あるかは未知数。「全種類コンプリートしたい!」と看板を探しながら山を歩くのも楽しい時間。
登山やキャンプなど自然を楽しむ際は、一人ひとりが山火事予防を心がけ、大切な森林を守っていきましょう!
全国山火事予防運動

例年、全国山火事予防運動が3月頭に行われています。
入山するハイカーや登山者に山火事予防の大切さを意識してもらうほか、予防対策の強化や森林の保全・地域の安全に役立つことを目的とした活動が行われます。
ぜひ一度、林野庁の公式サイトをチェックしてみてください。
制作協力:林野庁 森林整備部 研究指導課 森林保護対策室
