目次
自然のためにできることってなんだろう?

そんな時、ふと目に入ることがある「地面に落ちたゴミ」。
動物が食べてしまったり、自然に還らず環境に負荷をあたえてしまったりなど、山にゴミが落ちていて良いことはありません。
また、ゴミで溢れた登山道や山頂なんて見たくないですよね?
麓から山頂まで。目につくたくさんのゴミたち

たくさんの人がアウトドアにふれる機会を作るには絶好の場所ですが、残念なことにたくさんのゴミが捨てられているんです。
多くの人に登山やアウトドアを楽しんでほしい編集部としては、自然に触れる入口となるこのエリアをきれいにしたいと考えていました。
やってきました!クリーンアップ活動

今回のコースは下の通り

Mt.TAKAO BASE CAMP→1号路→山頂→稲荷山→Mt.TAKAO BASE CAMP
上りは、多くの人が通る1号路を通り、ロープウェイやケーブルカー乗り場を通って山頂広場へ向かうコースです。下りは、1号路を通らない稲荷山コースを選択しました。
多くは”うっかり”ゴミ!だけど、そうじゃないものも……
ゴミは、可燃、ペットボトル、缶、ビン、包装プラスチック、古布、不燃の7つに分別しながら回収しました。
今回拾ったゴミの重さは下記の通りです。
連休最終日で多くのゴミがあると思っていましたが、先にゴミ拾いをしている人がいたおかげか、予想よりは少ない印象。しかし、それでも山にあるべきでないゴミがたくさんありました。▼可燃:約850g
▼ペットボトル:230g
▼缶:180g
▼ビン:180g
▼包装プラスチック:50g
▼古布:150g
▼不燃:150g
圧倒的に多かった「塩分タブレット」
この日拾ったゴミで圧倒的に多かったのが、塩分補給のためのタブレットの包装。登山で失った塩分を補給するために食べるのは良いですが、ポケットに入れたと思ったゴミが入ってなかったり、落ちてしまったりしたのでしょうか。エリア問わず、たくさん目にしました。
塩分タブレットで補給することは大切ですが、ゴミ袋にゴミを入れるところまで油断しないようにしましょう。
マスクは感染対策としても、環境保護としても落とさないように

不織布と聞くと、「綿素材で自然に還りそう」と思われることもありますが、それは間違いです。多くの不織布マスクの素材はプラスチック由来のため、自然には還りません。そういった観点からも、マスクは落としてなくさないようにしましょう。
ポイ捨ては山でなくてもNG!必ず携帯灰皿を使いましょう。

ポイ捨て自体ありえないことですが、山火事になる危険もあるので喫煙者のかたは必ず携帯灰皿を使ってください。また、喫煙は許可された場所でのみ行いましょう。
人が止まる場所はやはりゴミも多い
たくさんの人が休憩するベンチの周りは、ゴミが集中しやすいポイントです。
ベンチに忘れられたアメも、そこに放置されればゴミになります。うっかりがないよう、出発前に確認を忘れずに。
きれいな山を守るために、何ができるのだろうか?

そこで出たアイディアの一部をご紹介します。
強制ではなく、自発的にやりたくなることが大切

編集部大迫
タバコの吸い殻のような意識的に捨てられているゴミもあったけど、塩分タブレットのような無意識で落としてしまったゴミが多かったですね。
編集部村岡
そこは分けて考えてないとね。
例えば無意識に落としてしまったパターンの対策だと、出発する時にゴミを落としていないか楽しく確認できる方法があれば良いよね。キャッチコピーとか作って。
例えば無意識に落としてしまったパターンの対策だと、出発する時にゴミを落としていないか楽しく確認できる方法があれば良いよね。キャッチコピーとか作って。
編集部浅野
575(ごーしちご)だったり、子供が楽しんでできるようなことがいいですね。
編集部村岡
ベンチのところに天狗が吹き出しで「ゴミ大丈夫?」とか言っているとおもしろいし、説教臭くなくて良い。ちょっとで良いから、目に入ることが大事。
MTBC 堀
確かに。忘れ物がないかを振り返ることはあっても、ゴミを落としていないかで振り返ることはないですね。
そういうアクションを広げていけたら楽しくゴミを落とさない雰囲気を作れそうです。
そういうアクションを広げていけたら楽しくゴミを落とさない雰囲気を作れそうです。
編集部荻原
あとはゴミ拾いアプリみたいなもので、楽しんでできると良いよね。
編集部大迫
高尾山に訪れる人みんながやりたくなるような雰囲気や仕組みづくりが必要ですね。強制的にやらせるのではなく、自分からやりたくなってもらうことがポイントです。
「山でゴミが捨てられない」ということは常識ではない?

編集部宮下
登山者からすると「山にゴミを捨てる場所がない」っていうのは普通ですが、これって意外と知らない人多いんじゃないですか?
編集部川尻
そうそう。登山初心者からすると驚くポイントだよね。私自身が初心者だったころもそうだったし、最近友達を山に連れて行く時にも驚かれる。
編集部浅野
アウトドアをやっている人だと当たり前でも、そうじゃない人からすると当たり前じゃないっていう部分は、忘れてしまいがちですがとても大切な視点ですね。
編集部荻原
高尾山って電車で来る人も多そうだから、駅や電車に「山の中にゴミを捨てるところがないこと」を伝えるための広告があると良さそう。
編集部宮下
山に来る途中で、自然と目にしているっていうのは大切なポイントです。
小さなことでも続けて積み重ねよう

編集部大迫
いろいろ面白いアイディアがでたけど、行動しないと何も変わりません。山のゴミを減らすためにどういうことだったらできますかね?
編集部宮下
マイボトルを使う!山でゴミになりそうなものを少しでも持ち込まない工夫が大事だと思います。
編集部川尻
やっぱりマイボトルは絶対だよね。登山者だったらみんな何かしらの水筒とかボトルは持ってそうだし、それを普段から使うだけでも変わると思う。
MTBC 内田
Mt. TAKAO BASE CAMPもmymizu(マイミズ※1) の給水スポットにもなっているので、マイボトルを持ってそういうのも活用してほしいです。
あと、給水ボトルのレンタルを行うことでmymizuみたいなサービスをドンドン使ってもらえるようにしたいです。
あと、給水ボトルのレンタルを行うことでmymizuみたいなサービスをドンドン使ってもらえるようにしたいです。
編集部大迫
mymizuのアプリはマイボトラーには本当に助かります。
まだまだ色々知られていないことってたくさんあると思うので、そういったことを知るきっかけをYAMA HACKでも発信しないといけないと、改めて感じました。
あと、小さくてもいいからまずはできることをやるのが大切。やるといろんなことがドンドン見えてきます。
まだまだ色々知られていないことってたくさんあると思うので、そういったことを知るきっかけをYAMA HACKでも発信しないといけないと、改めて感じました。
あと、小さくてもいいからまずはできることをやるのが大切。やるといろんなことがドンドン見えてきます。
MTBC 堀
クリーンアップを続けることもそうですが、そこでどれくらいゴミがあったかなどの情報を発信することもやっていきたいと思います。
編集部大迫
僕自身もそうですし、ゴミ拾いってやってみると宝探しみたいで面白いんですよね。いろんな角度で情報を発信し続けることで、高尾はもちろんいろんなフィールドをあるべき美しさを保つ活動につなげていきましょう。
クリーンアップという山の楽しみかたを

クリーンアップで自然を楽しむ輪を作っていく

MTBC 内田
今日のクリーンアップとワークショップを通じて、高尾というエリアでは「当たり前と思っていることがそうじゃないこともある」ということを思い出しました。
今後何か企画を考える時、ここに来る人たちは「それぞれ知っていることのベースが違う」ということを意識して、いろんなことをやっていきます。
今後何か企画を考える時、ここに来る人たちは「それぞれ知っていることのベースが違う」ということを意識して、いろんなことをやっていきます。
MTBC 堀
普段からクリーンアップ活動している人たちは、活動を通じて仲良くなってきています。理想は私たちがいなくても、お客さん同士でつながって、活動が拡がっていくのが理想です。なので、今後もクリーンアップなどの活動を通じて、リアルな情報を発信します。

自分たちが遊ぶフィールドを守っていく行動を

またクリーンアップ活動自体、なんだか宝探しをしているようでとても楽しかったです。
クリーンアップに興味がある人は活動に参加してみたり、それが難しい人はマイボトルを使うようにしてみたりと、まずはできる行動を続けてみましょう。
Mt. TAKAO BASE CAMPで行われるクリーンアップ活動情報はHPやSNSで発信されます。気になるかたはチェックしてみてください。
Mt. TAKAO BASE CAMPInstagramアカウント
ゴミ拾いのアイテム紹介

右の袋はモンベルから発売されているゴミを入れられる袋。こういったものを持っていると、ゴミをまとめられるので大変便利です。
モンベル O.D.ガベッジバッグ4L
Mt. TAKAO BASE CAMPでのゴミを減らすための取り組み
最後にMt. TAKAO BASE CAMPでのさまざまな取り組みを見ていきましょう。■シェアボックス

■mymizu(マイミズ)

mymizuについてもっと知りたい■繰り返し使えるストロー

取材協力:Mt. TAKAO BASE CAMP