山仲間への感謝の気持ち!リスクマネジメントの大切さを学んだ「ナイトハイクの針ノ木岳・蓮華岳」

2021/03/25 更新

登山女性向け情報ページ「POLE POLE」。そこで、山の魅力や楽しさを発信してくれる存在がアンバサダー。今回は、グリーンシーズンから雪山まで、アクティブに山を楽しんでいる<reiko_t.yama>さんの登場です。思い入れのある山や、チャレンジしたい山など、ひとりの女性登山者として山について、胸に思い描いていることをインタビューしました!


アイキャッチ提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@tokotapeace )

山に登る理由は人それぞれ

三国山 パノラマ台
撮影:YAMAHACK編集部
山に登る人は、初心者からベテラン、スタイルもきっかけも様々で、いろいろな人がいますよね。そして、その数だけ山へ登る理由や想い、楽しみ方も存在します。新型コロナウイルスによる自粛期間もあり、より山について考える時間も多かったのではないでしょうか。

YAMA HACKでは、これまでアウトドアに関わる多くの人達に、山への想いを聞いてきました。様々な人の話を聞くと、自分とは違う価値観や共感できるポイントだったり、新しい山の魅力を発見することができるかもしれません。

今回は、よりYAMA HACK読者に近い登山者「POLEPOLEアンバサダー」の方に、山への想いを聞いてみたいと思います。

「POLE POLE」アンバサダーってどんな人?

女性向け登山情報ページ polepole ポレポレ
『POLE POLE』とは女性のための登山情報ページ。登山が好きなすべての女性に、レベルや年齢にとらわれることなく自分らしく山を楽しんでほしい、そんな想いをカタチにする場所として2020年3月にOPENしました。
そのPOLE POLEで、女性ならではの視点で山の楽しさや魅力を発信してくれる存在がアンバサダーさん。自分らしく山を楽しみ、その思い出の詰まった写真などを投稿してくれています。

いつも見ているだけでワクワクする写真を投稿してくれるアンバサダーさんって、どんな人なんだろう?
普段なかなか聞くことのできない山への想いを聞いてみたい!

そんな訳で、「思い出の山」や「挑戦してみたい山」など山にまつわるお話を伺ってきました。

初めまして!POLE POLEアンバサダー<reiko_t.yama>さん

提供:Reikoさん(Instagram/reiko_t.yama 撮影:Instagram/@suzuwanders)
プロフィール|reiko_t.yamaさん
名前:Reiko
登山歴:不明  (雪山歴:3年)
小学生ぐらいから地元・長野県の低山や八ヶ岳へと登り始める。山が身近な存在である環境で育ち、やがて毎週末山へ行く生活に。現在は、雪山からクライミングまでオールジャンルで山を楽しんでいる。
出典:sotoshiru/reiko_t.yama (上・撮影:Instagram/@suzuwanders  下・撮影:Instagram/@yamao12 )
山の絶景とアクティブに登山を楽しむ写真を紹介し、一年を通して山の素晴らしさを伝えてくれるReikoさん。 早速、大好きな山の話を聞いてみましょう!

私の思い出の山、それは「ナイトハイクの針ノ木岳・蓮華岳」

出典:PIXTA

針ノ木岳
標高:2,820.7m
所在地:長野県大町市、富山県中新川郡立山町
後立山連峰最南端に位置し、「日本二百名山」「新・花の百名山」である針ノ木岳。高山植物が豊富で、夏にはコマクサや可憐なチングルマなどの花が咲き乱れ、多くの登山者で賑わいます。
また、日本三大雪渓のひとつ「針ノ木大雪渓」があることでも有名。山頂からの展望も素晴らしく、後立山をはじめとする北アルプスの山々を見渡すことができる、多彩な魅力のある山です。

蓮華岳
標高:2,798.7m
所在地:長野県大町市、富山県中新川郡立山町
北アルプスは黒部湖を挟んで立山の東側、富山県中新川郡立山町と長野県大町市にまたがってそびえる日本三百名山。針ノ木峠を挟んで後立山連峰南端の針ノ木岳と稜線が繋がり、360度の展望がある山頂からは北アルプスの名だたる山々を一望することが可能です。夏になると高山植物の女王コマクサをはじめとした数々の花が咲き乱れることでも有名。

 

── これまでに登った山の中で、思い入れのある山はどこですか?

Reikoさん
2018年8月にナイトハイクで登った、針ノ木岳と蓮華岳です。


── たくさんの山を登ってきた中で、針ノ木岳と蓮華岳を選んだのはナゼですか?
Reikoさん
”朝日を見て山頂で冷やし中華食べよう”と、登山仲間3人で登る計画をたてました。笑
ナイトハイクで午前0時にスタートしたのですが…実は、登り始めて1時間くらいの雪渓のザレ場で滑ってしまい、膝を3箇所切ってしまったんです。
これ以上登るのは迷惑をかけるし無理かな、という思いがよぎりました。


── 膝を3箇所も…!
Reikoさん
出血はありましたが、骨は大丈夫そうでした。一緒に登った仲間2人が、すぐさま傷口の確認をして適切な処置をしてくれたんです。


── 確かに、山頂での写真(次の項目で紹介)を見ると膝に包帯を巻いていますね。暗い中でも怪我に対して適切な処置や判断ができたんですね。
Reikoさん
はい。幸い、大事には至らず…。
2人が「一緒に行けるとこまで行こう」と言ってくれたこともあり、再び登りはじめました。
おかげで、自分にとって忘れられない山行となりました。

提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@ddsskk)
── 怪我をした足で山を登るのは、体力的にもキツそうですがどうでしたか。
Reikoさん
針ノ木雪渓を登らなくてはならず、心の中では転んでしまった自分に反省やら後悔やら…。しかも、その日に限って冷え込んだため雪渓はツルツル。とにかく必死で登りました。
仲間1人がルートファインディングし、もう1人は私が転んでも滑落停止出来るように、後ろで見守りながら登ってくれました。この2人がいてくれたから頑張って登ろうと思えました!


── 万が一に備えながらの登山だったんですね。
Reikoさん
山のリスクを痛感しました。
それでも無事に雪渓を抜け、ちょうど空が明るくなる頃にピークに着くことができました。


Reikoさんの怪我に対して適切に対処できたことで、撤退せず登山継続の判断を下した3人。
怪我から「山のリスク」を改めて学んだ山行だからこそ、心に深く残っているんですね。

想像以上の光景!心にのこる美しい朝焼け

提供:Reikoさん (撮影:Instagram/@ddsskk 山々を朝日が照らしはじめ、なんとも言えない神秘的色の景色)
── 針ノ木岳で心に残っている景色について教えてください。
Reikoさん
立山連峰とスバリ岳を見渡した朝焼けです。
空が明るくなりはじめ、青とオレンジ色に染まりかけるあの瞬間の景色は、これから先も忘れることはないと思います。

少しずつ朝が来る時間を山頂でコーヒーを飲みながら待っていました。あの時に見た朝日は、今まで見た朝日の中で1番キレイで感動しました!

提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@ddsskk )
提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@tokotapeace )
── 朝日で空がだんだんと明るくなっていく時間帯の景色って、山の上にいるからこその絶景ですよね!
Reikoさん
そうですね。山頂で見た朝日は、想像以上に美しくて、心に染み渡りました。
何より、怪我をした自分をサポートして、ここまで連れてきてくれた2人への”ありがとう”の気持ちでいっぱいでした。

仲間への感謝と”リスクマネジメントの大切さ”を痛感

提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@tokotapeace  針ノ木岳山頂にて。膝には包帯が巻かれていますね。)
── 無事に山頂に立つことができてよかったですね。
Reikoさん
はい!針ノ木岳から先の蓮華岳にもいく予定だったので、自分は待っているからと言ったんですが…。
「三人いればどうにかなるから、みんなで行きましょう!ゆっくりでいいから。ザックは背負うし!」と言ってくれて。幸い傷も深くなく痛みもなかったので、蓮華岳に向かいました。


── 体力や経験があって、めちゃくちゃ頼りになるお2人ですね。
Reikoさん
そうですね。普段からクライミングや知らない山のこと、技術的なことなど教えてくれるとても頼りになる仲間です。
そのおかげで、初めての絶景やコマクサの群生を見ることができました!

提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@tokotapeace  目的の冷やし中華もしっかり完食!)
── ところで、当初の目的だった冷やし中華はどうでした?
Reikoさん
仲間に迷惑をかけてしまった申し訳なさと、ここまで連れてきてくれた感謝など、いろいろな思いが混ざって、めちゃくちゃ美味しかった記憶があります!
すごい量でしたが、ペロッと平らげました。笑


── うんうん。格別な味だったのがすごく伝わってきます。
Reikoさん
怪我もして普段以上に体力を使いましたし、リスクマネジメントの大切さと仲間への感謝の思い出です。山との向き合い方、自然の中にいる事の厳しさなどを改めて感じた山行でした。

山ではいつ何があってもおかしくない”ということを念頭に置いて、気を引き締めて山歩きを続けていきたい思っています。


リスクマネジメントは本当に大切ですね!
山仲間に恵まれているのは、Reikoさんが真剣に、そして前向きに山と向き合っているからなんだと感じました。

今後チャレンジしてみたいのは「まだ行けてない場所」

出典:PIXTA( 南岳稜線からの大キレット)
── 今後、チャレンジしてみたい山を教えてください。
Reikoさん
ジャンダルムや大キレット、下ノ廊下にチャレンジしたいです。ずっと天気に恵まれず、行けてないんです。


── どこも魅力的な山域ですね。それぞれ、どんなコースで登りたいですか?
Reikoさん
ジャンダルムと大キレットはセットで行こうと考えています。西穂から入りジャンダルム、大キレットを通って槍に抜ける縦走がしてみたいです。
下ノ廊下は、一般的な黒部ダムから襷平に抜けるルートを考えてます!


出典:PIXTA(下ノ廊下)
── おぉぉぉ!どのコースも高度感もあると思いますが、高いところは怖くないですか?
Reikoさん
苦手ではない方だと思います。
クライミングもはじめたのですが、コロナでなかなか出来ていなかったので、落ち着いてきたらチャレンジしたいと思っています。
そういう意味では、クライミングの方が高度感があって怖いですね。少しずつ慣れてきました。笑

『山だからこそ感じられることがある』

提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@ddsskk )
── 子どもの頃から山が身近だったそうですが、いつもどのように計画を立てていますか?
Reikoさん
誰と行くか、自分とその人の体力や経験などを照らし合わせながら計画を立てます

男性と一緒なら少しチャレンジした山、女性ならキツくなり過ぎず楽しめるくらいの山を選びますね。
あとは天気は重要なので、天気予報とギリギリまで睨めっこして決めることも多いです!


── 天気は重要ですね。晴れていると嬉しいですよね~。
Reikoさん
天気が悪くて修行になる山行以外は、基本好きです。笑
10時間以上ひたすら歩いたり、20kgのテン泊装備を担いで登るキツい山行もします。もちろん、友達とワイワイしゃべりながら写真を撮って、山を堪能するのも好きです。

季節は…雪山も厳しさの中に美しさがありますが、その分難しくリスクもありますね。なので、自由にひとりでも動き回ることができる夏山が1番好きなんじゃないか、と思うようになりました。


── 最後に、Reikoさんにとって”山の魅力”を教えてください。
Reikoさん
自分の身体で一歩一歩登って、そこにしかない景色その時しか感じられない想い山だからこその出会い…。
下界では味わうことのできない、山だからこそできる経験が魅力だと思います。


自然の中でたくさんのことを学び、全力で山と向き合う姿が印象的なReikoさん。”山だからこそできる経験”ってたくさんありますよね。
これからも、Reikoさんの投稿から目が離せません!

今回Reikoさんが紹介してくれた山


女性のための登山情報ページPOLE POLE

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高橋 典子

ハイクとミニマルキャンプをこよなく愛するフリーライター。次はどこに行こうか、9歳の息子と地図を眺めるのが日課。最近は、山岳気象予報に興味津々!

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