針ノ木岳

山仲間への感謝の気持ち!リスクマネジメントの大切さを学んだ「ナイトハイクの針ノ木岳・蓮華岳」

登山女性向け情報ページ「POLE POLE」。そこで、山の魅力や楽しさを発信してくれる存在がアンバサダー。今回は、グリーンシーズンから雪山まで、アクティブに山を楽しんでいる<reiko_t.yama>さんの登場です。思い入れのある山や、チャレンジしたい山など、ひとりの女性登山者として山について、胸に思い描いていることをインタビューしました!

目次

アイキャッチ提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@tokotapeace )

山に登る理由は人それぞれ

三国山 パノラマ台

撮影:YAMAHACK編集部

山に登る人は、初心者からベテラン、スタイルもきっかけも様々で、いろいろな人がいますよね。そして、その数だけ山へ登る理由や想い、楽しみ方も存在します。新型コロナウイルスによる自粛期間もあり、より山について考える時間も多かったのではないでしょうか。

YAMA HACKでは、これまでアウトドアに関わる多くの人達に、山への想いを聞いてきました。様々な人の話を聞くと、自分とは違う価値観や共感できるポイントだったり、新しい山の魅力を発見することができるかもしれません。

今回は、よりYAMA HACK読者に近い登山者「POLEPOLEアンバサダー」の方に、山への想いを聞いてみたいと思います。

「POLE POLE」アンバサダーってどんな人?

女性向け登山情報ページ polepole ポレポレ

『POLE POLE』とは女性のための登山情報ページ。登山が好きなすべての女性に、レベルや年齢にとらわれることなく自分らしく山を楽しんでほしい、そんな想いをカタチにする場所として2020年3月にOPENしました。
そのPOLE POLEで、女性ならではの視点で山の楽しさや魅力を発信してくれる存在がアンバサダーさん。自分らしく山を楽しみ、その思い出の詰まった写真などを投稿してくれています。

いつも見ているだけでワクワクする写真を投稿してくれるアンバサダーさんって、どんな人なんだろう?
普段なかなか聞くことのできない山への想いを聞いてみたい!

そんな訳で、「思い出の山」や「挑戦してみたい山」など山にまつわるお話を伺ってきました。

初めまして!POLE POLEアンバサダー<reiko_t.yama>さん

提供:Reikoさん(Instagram/reiko_t.yama 撮影:Instagram/@suzuwanders)
プロフィール|reiko_t.yamaさん

名前:Reiko

登山歴:不明  (雪山歴:3年)
小学生ぐらいから地元・長野県の低山や八ヶ岳へと登り始める。山が身近な存在である環境で育ち、やがて毎週末山へ行く生活に。現在は、雪山からクライミングまでオールジャンルで山を楽しんでいる。

出典:sotoshiru/reiko_t.yama (上・撮影:Instagram/@suzuwanders  下・撮影:Instagram/@yamao12 )

山の絶景とアクティブに登山を楽しむ写真を紹介し、一年を通して山の素晴らしさを伝えてくれるReikoさん。 早速、大好きな山の話を聞いてみましょう!

私の思い出の山、それは「ナイトハイクの針ノ木岳・蓮華岳」

出典:PIXTA

針ノ木岳
標高:2,820.7m
所在地:長野県大町市、富山県中新川郡立山町
後立山連峰最南端に位置し、「日本二百名山」「新・花の百名山」である針ノ木岳。高山植物が豊富で、夏にはコマクサや可憐なチングルマなどの花が咲き乱れ、多くの登山者で賑わいます。
また、日本三大雪渓のひとつ「針ノ木大雪渓」があることでも有名。山頂からの展望も素晴らしく、後立山をはじめとする北アルプスの山々を見渡すことができる、多彩な魅力のある山です。

蓮華岳
標高:2,798.7m
所在地:長野県大町市、富山県中新川郡立山町
北アルプスは黒部湖を挟んで立山の東側、富山県中新川郡立山町と長野県大町市にまたがってそびえる日本三百名山。針ノ木峠を挟んで後立山連峰南端の針ノ木岳と稜線が繋がり、360度の展望がある山頂からは北アルプスの名だたる山々を一望することが可能です。夏になると高山植物の女王コマクサをはじめとした数々の花が咲き乱れることでも有名。

 

── これまでに登った山の中で、思い入れのある山はどこですか?

Reikoさん
2018年8月にナイトハイクで登った、針ノ木岳と蓮華岳です。

── たくさんの山を登ってきた中で、針ノ木岳と蓮華岳を選んだのはナゼですか?

Reikoさん
”朝日を見て山頂で冷やし中華食べよう”と、登山仲間3人で登る計画をたてました。笑
ナイトハイクで午前0時にスタートしたのですが…実は、登り始めて1時間くらいの雪渓のザレ場で滑ってしまい、膝を3箇所切ってしまったんです。
これ以上登るのは迷惑をかけるし無理かな、という思いがよぎりました。

── 膝を3箇所も…!

Reikoさん
出血はありましたが、骨は大丈夫そうでした。一緒に登った仲間2人が、すぐさま傷口の確認をして適切な処置をしてくれたんです。

── 確かに、山頂での写真(次の項目で紹介)を見ると膝に包帯を巻いていますね。暗い中でも怪我に対して適切な処置や判断ができたんですね。

Reikoさん
はい。幸い、大事には至らず…。
2人が「一緒に行けるとこまで行こう」と言ってくれたこともあり、再び登りはじめました。
おかげで、自分にとって忘れられない山行となりました。

提供:Reikoさん(撮影:Instagram/@ddsskk)

── 怪我をした足で山を登るのは、体力的にもキツそうですがどうでしたか。

Reikoさん
針ノ木雪渓を登らなくてはならず、心の中では転んでしまった自分に反省やら後悔やら…。しかも、その日に限って冷え込んだため雪渓はツルツル。とにかく必死で登りました。
仲間1人がルートファインディングし、もう1人は私が転んでも滑落停止出来るように、後ろで見守りながら登ってくれました。この2人がいてくれたから頑張って登ろうと思えました!

── 万が一に備えながらの登山だったんですね。

Reikoさん
山のリスクを痛感しました。
それでも無事に雪渓を抜け、ちょうど空が明るくなる頃にピークに着くことができました。

Reikoさんの怪我に対して適切に対処できたことで、撤退せず登山継続の判断を下した3人。
怪我から「山のリスク」を改めて学んだ山行だからこそ、心に深く残っているんですね。

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