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さまざまなスタイルで使用可能! ”僕プロデュース”の新作テント

そんな僕は自分のブランドである「SCREES」名義で、大人気アウトドアショップ「WILD-1」の自社ブランド「tent-Mark DESIGNS」とのコラボレートし、「 “俺の”1ポールテント(商品名は「YARI 3×3」)」を今年生み出しました。
開発までには紆余曲折あり、そのことは以前『今だから言える「新しい山道具」の開発秘話! “俺の”1ポールテントが店に並ぶまで・・・』という記事にまとめています。興味のある方はぜひ読んでみてください!
今回はそんな「YARI 3×3」のおもしろい使い方を、誰よりもこのテントに詳しい僕が解説します。
【1】他社のインナーテントを組み合わせ、内部を快適にアレンジ
第一弾としての発売は、アウターのみ。ダブルウォールタイプのテントでいえば、フライシートにあたる部分。1ポールテントというものは、アウターのみでも大活躍するのですが、インナーとしての居住空間があったほうが便利な場合もあるのは事実です。
そこで僕は現在、虫が多い場所など「インナーテントがほしい」と思うときには、次のようなスタイルをよく使っています。
他社のインナーテントを組み合わせて、「居住空間&土間」のスタイルに

僕はこのようにして使うのが大好きなんです。もしも専用インナーがあったとしても、状況によっては、こんな感じでも使い続けるでしょうね。
ちなみに「YARI 3×3」の「3×3」はフロアサイズのこと。要するに地面の部分が3m×3mの正方形です。だから、内部がポールで半分に区切られていても、大半のメーカーのテントの2人用が余裕で入っちゃいます。
こういうふうに使う場合は、”入り口が長辺”にあるテントのほうが相性は良いです。
余裕があるときは、コットを合わせるという手も

今はバックパッキング用の超軽量コットもありますが、荷物は重くなってしまうので、山中に自力で持っていくのは、よほど余裕があるときだけ。しかし寝心地は最高です。
コットは長さもあれば高さもあります。一方で、山岳向けの一般的な1ポールテントのサイズは2×2m程度。だから普通サイズのコットはきれいに収められません。だけど、僕の「YARI 3×3」のフロアサイズならまったく問題ないのです!
ダイレクトにマットを敷いて、ロースタイルの山中キャンプに

しかし、一人で眠るには、ちょっとむやみに広すぎる気も……。
そもそも、このテントの開発イメージは“山中の宴会場”。僕は“どんなに雨が降っていても、寒風が吹き荒れていても、ボタ雪が降り続けていても、仲間といっしょに“大きな鍋を囲んでメシが食える”場所が山中にほしかったのです。

巨大宴会場、もしくはデカい緊急シェルターとして持っていくと考えれば、ひとり当たりの重量としてはかなり軽いのではないでしょうか?
【2】風を呼び込み、風を防ぐ“スカート”もプラス
このテントは悪天候時のシェルター以外に、暑い時期はタープ的に”日除け”としても利用できるように工夫しています。そのために付け加えた重要ディテールが”スカート”。これは文字通り、裾の部分へ垂れ下がるような布地です。雪山用のテントには似たようなパーツがついているものもありますが、そちらはもっぱら「風を遮る」ため。
しかしこのテントは、「風を取り入れる」こともできるようになっています。
裾をまくり上げれば、10㎝以上の幅のベンチレーターに

一方で、寒いときや強風のときは広げてペグで留めれば、風の侵入を防ぎます。
スカートを固定すれば、内部はほとんど無風状態に

また、内部に風が吹き込まないということは、耐風性を格段にアップさせることにもつながります。悪天候のときは、このスカートを有効活用してください。

スカートを利用すれば、雪や岩でも固定できる!

ちなみに、このテントに使っている生地は、40デニールのリップストップナイロン。「生地を薄くすると、軽くはなるが、丈夫ではなくなり、価格も上がる」という視点からバランスを考え、比較的安価で2㎏を切る重量、それでいてちょっと厚めの丈夫な生地で仕上げたのですが、だからこそスカートの上へ「アンカー代わりに岩を置く」という乱暴な使い方もできなくはありません。
もちろん岩を上に置いておけば、スカートは傷み、状況によっては少し穴が開くことも考えられます。
しかしテントにとってスカートは、防水性がなくてもよい部分。テント本体の生地にさえ穴がなければ雨は防げるわけで、これを作った僕自身、こんなラフな使い方をどんどんしていこうと思っています。
【3】どこかのメーカーに真似されるかも!? 革新的な開閉方法

まるで巾着袋! 引くだけで開く入り口のパネル



結露で濡れたパネルで手や体が濡れることも最低限にとどめることもできるのですから、なかなかスゴいでしょう?
テントの使い方はアイデア次第。”応用力”を発揮しよう!


YARI3✕3が気になる人はこちら
組み合わせて使えるインナーテントがもうすぐ登場。ご期待を!

しかもインナーは1種類ではなく、同時に2~3種を発売することになりそう。僕自身、楽しみで仕方ありません!