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「ザ・ノース・フェイス」のレインウェア、結局何が違う?素材から見る最適な選び方

「ザ・ノース・フェイス」のレインウェア、結局何が違う?素材から見る最適な選び方

機能性とデザイン性を兼ね備えたザ・ノース・フェイスのレインウェア。ひとくちにレインウェアといっても、使われている素材によって、用途や機能は異なってきます。

本記事では、ザ・ノース・フェイスが採用する「フューチャーライト」「ゴアテックス」「ハイベント」の3つの素材に注目。それぞれの特長や適したシーンを比較しながら、選び方のポイントを紹介します。

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目次

出典表記のない画像はすべて筆者撮影・作成

山でも街でも大活躍!ザ・ノース・フェイスのレインウェア

ザ・ノース・フェイスのレインウェアが並ぶ

幅広いアウトドア用品で人気の「ザ・ノース・フェイス」。中でもレインウェアは、高い機能性とデザイン性で多くのユーザーに支持されています。

本格的な登山にも耐える性能を備えつつ、タウンユースでもおしゃれに着こなせるのが大きな魅力。雨の日はもちろん、日常的なアウターとしても活躍するアイテムです。

“素材選び”が快適登山のカギ!レインウェアの違いを知ろう

ザ・ノース・フェイスのレインウェアを着た人の後ろ姿

どれも頼りになるザ・ノース・フェイスのレインウェアですが、実は使われている素材によって特性はさまざま。個々の違いを理解し、シーンや天候に応じて使い分けることで、登山をより安全かつ快適に楽しむことができます。

ザ・ノース・フェイスのレインウェア素材は大きく3種類!

フューチャーライト、ゴアテックス、ハイベント

提供:ザ・ノース・フェイス、日本ゴア合同会社

現在、ザ・ノース・フェイスでは、主に以下の3種類の防水透湿素材(※1)が使われています。

いずれも山岳環境に対応する高機能素材ですが、それぞれに適した使い方があります。「結局どれが自分に合うの?」という疑問に応えるべく、各素材の特性と活用シーンを詳しくご紹介します。

※1)水は通さず、汗や湿気は通す素材のこと。悪天候の中を歩くことが想定される登山において、レインウェアに必須の機能です。

①フューチャーライト|「動けるレインウェア」新時代の快適素材

ザ・ノース・フェイスのフューチャーライトを着ている登山者

最初に紹介するのは「フューチャーライト」。2019年秋に誕生した、ザ・ノース・フェイスが独自に開発する革新的な防水透湿素材です。

行動中もムレにくく、快適さが続く

フューチャーライトの構造

提供:ザ・ノース・フェイス

最大の特長は、着用したままでもアクティブに行動できること。従来の防水透湿素材とは異なり、ナノレベルの繊維をランダムに絡ませて膜を形成する「ナノスピニング」という技術によってメンブレンを構成。

この無数の微細な穴が通気性を生むことで、行動中の蒸れによる内部の温度上昇を抑え、熱を外側に放出してくれます。

フューチャーライトを着て水を触る人の手

さらに、ナノスピニング技術により、メンブレン自体がしなやかで薄いため、表地や裏地と組み合わせる際にも無理なく通気性を発揮。その結果、ゴワつきが少なく快適な着心地とともに、熱のこもりにくさが実現されています。

フューチャーライトの特徴と活用シーン

ザ・ノース・フェイスのフューチャーライトを着ている人

フューチャーライトは通気性に優れているため、動きと休憩を繰り返すアクティビティに最適。蒸し暑い季節のレインウェアとして、荷物を軽くして長距離を移動する「ファストパッキング」や「トレイルランニング」のアウターとしても活躍します。

高い防水性のレインウェアを予備として携帯し、重ね着する使い方もおすすめです。

【得意なシーン】
・ファストパッキングやトレイルランニング
・夏山登山や高温多湿な環境での行動
・行動中の着脱を減らしたい場面
・日常のアクティブユース

【こんなシーンは苦手】
・稜線上などの強風の場所では、通気感を感じやすい
・豪雨や一日中雨の降り続ける環境下では、ゴアテックスの方が優位
・藪漕ぎなど、強度・耐久性が優先される登山

フューチャーライト採用のレインウェア2モデル

    ザ・ノースフェイス フューチャーライトドリズルジャケット(メンズ)

    素材50D Recycled Polyester FUTURELIGHT(3層)(表側:ポリエステル100%、中間層:ポリウレタン エレクトロスピニング膜、裏側:ナイロン100%)
    サイズS、M、L、XL
    カラークレイグレー、TNFオレンジ×ブラック、アーバンネイビー、ブラック

    高い通気性と防水性を両立したフューチャーライト素材を採用。軽くしなやかな着心地で、街でも山でも快適に動ける1着。普段使いからアウトドアまで幅広く活躍します。

    ▼レディースモデルはこちら

      ザ・ノース・フェイス フューチャーライトトレイルピークジャケット(ユニセックス)

      素材7D Recycled Nylon FUTURELIGHT(3層)(表側:ナイロン100%、中間層:ポリウレタンエレクトロスピニング膜、裏側:ナイロン100%)
      サイズWM、WL、S、M、L、XL
      カラーサファイアスレート、ライムシトラス、スマック、ヒーローブルー、ブラック

      わずか約130gの軽量シェル。フューチャーライト素材で高い防水透湿性を実現。ムレを防ぎ、走行時も快適。立体フードやドローコードなどの機能でフィット性も高く、トレラン中も軽快に動ける全天候型アウターです。

      ②ゴアテックス|言わずと知れた防水透湿素材の代名詞

      ザ・ノース・フェイスのゴアテックスを着ている登山者

      続いて紹介するのは、防水透湿素材の定番「ゴアテックス」。アウトドアに親しみのある方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

      アメリカの「WLゴア&アソシエイツ社」が製造販売するこの素材は、ザ・ノース・フェイスをはじめ、数多くのアウトドアブランドで採用されています。

      防水・防風・快適性を兼ね備える「信頼の証」

      ゴアテックスを着て岩を掴む人の手

      ゴアテックスの最大の特長は、雨や風を防ぐ防水・防風性に加え、耐久性と透湿性といった機能を高次元で兼ね備えている点です。豪雨や強風、雪山といった過酷な環境でも、体をしっかり守り、衣類内のムレを軽減して快適さを保ちます。

      ゴアテックスメンブレンの構造

      提供:日本ゴア合同会社

      ゴアテックスのメンブレンは、水滴より小さく水蒸気分子より大きい無数の微細な孔で構成。これにより「暖かく湿った空気は冷たく乾いた方へ流れる」という性質が働き、雨の侵入を防ぎながら内部の湿気を外へ逃がす仕組みが生まれます。

      さらに従来のePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)に代わり、フッ素化合物を含まないePE(延伸ポリエチレン)素材を使用した、より環境に配慮されたGORE-TEXプロダクトへと進化しました。

      ゴアテックスの特徴と活用シーン

      ザ・ノース・フェイスのゴアテックスを着ている人

      縦走登山やアルパインクライミングなど、高山帯での過酷な環境にも対応できるゴアテックスは、長時間の雨や強風下でも頼れるレインウェアとして活躍します。

      一方で、梅雨時の低山や湿度の高い樹林帯ではムレやすくなるため、通気性に優れたフューチャーライトの方が快適に過ごせるシーンもあります。

      【得意なシーン】
      ・縦走登山・アルパインクライミングなどの高山帯
      ・終日雨が予想される山行
      ・タフな環境でのハードユース
      ・雪山登山や冬のアクティビティ

      【こんなシーンは苦手】
      ・トレイルランニングなど、通気性重視のアクティブシーン
      ・携行性を重視したいULハイキング

      ゴアテックス採用のレインウェア4モデル

        ザ・ノース・フェイス クライムライトジャケット(メンズ)

        素材20D Recycled Nylon GORE-TEX C-Knit Backer(3層)(表側:ナイロン100%、中間層:ePE、裏側:ナイロン100%)
        サイズS、M、L、XL、XXL
        カラークレイグレー、ブラック×デジタルオレンジ、アーバンネイビー×インディゴプラム、ブラック×アーバンネイビー、ブラック
        重量約285g(Lサイズ)

        軽量でしなやかなePEメンブレン採用の3層GORE-TEXジャケット。高い防水性と透湿性を兼ね備え、登山やアウトドアで活躍。脇下ベンチレーションや止水ファスナー、動きやすい設計で快適性も抜群。携行に便利な収納袋付き。

        ▼レディースモデルはこちら

          ザ・ノース・フェイス ハイカーズジャケット(メンズ)

          素材40D Ripstop Nylon GORE-TEX C-Knit Backer(3層)(表側:ナイロン100%、中間層:ePE、裏側:ナイロン100%)
          サイズS、M、L、XL、XXL
          カラークレイグレー、アイアンブロンズ、バーチャルブルー、ヒューズボックスグレー

          ロングトレイル向けに設計された防水シェル。軽量なePE GORE-TEX 3層素材と40Dリップストップで快適性と耐久性を両立。豊富なポケットや逆開ファスナー、調整しやすいフードなど機能も充実し、街でも使えるデザインです。

          ▼レディースモデルはこちら

            ザ・ノース・フェイス マウンテンラウンダージャケット(メンズ)

            素材50D Recycled Polyester GORE-TEX Tricot Backer(3層)(表側:ポリエステル100%、中間層:ePE、裏側:ポリエステル100%)
            サイズS、M、L、XL、XXL
            カラークレイグレー、ブラック×ターメリック、アーバンネイビー、ブラック、ダックグリーン

            軽量で柔らかなePEメンブレンを使用した3層構造のGORE-TEXシェル。防水・透湿・耐久性のバランスに優れ、リサイクル素材で環境にも配慮。ヘルメット対応フードや防水性を高めた各部設計で、幅広いアウトドアに対応。携行に便利な収納袋付き。

            ▼レディースモデルはこちら

              ザ・ノース・フェイス マウンテンライトジャケット(メンズ)

              素材<表地>70D Recycled GORE-TEX(2層)(表側:ナイロン100%、裏側:ePE)<裏地>TNF Embossed Taffeta(ポリエステル100%)
              サイズS、M、L、XL、XXL
              カラーアイアンシトラス×アプリコットグレーズ、ブラック×アスファルトグレー、ヒーローブルー×エステートブルー、ケルプタン、ニュートープ、ブラック
              重量約735g(Lサイズ)

              非フッ素ePE GORE-TEX 2層素材を採用した防水シェル。耐久性の高い70デニールナイロンに、防水性を高めるダブルフラップを装備。着脱式インナー対応で汎用性が高く、街でもアウトドアでも活躍する一着です。

              ▼レディースモデルはこちら

              ③ハイベント|使いやすさが魅力!ザ・ノース・フェイスの定番素材

              ザ・ノース・フェイスのハイベントを着ている人

              最後に紹介するのは、ザ・ノース・フェイスが独自に開発し、長年にわたり多くのユーザーに支持されてきた定番素材の「ハイベント」。軽さと扱いやすさに優れ、はじめてのレインウェア選びにもおすすめのエントリーモデルです。

              登山だけじゃない、マルチに活躍するレインウェア

              ザ・ノース・フェイスのハイベントを着て歩く人

              ハイベントの魅力は、その汎用性の高さにあります。登山はもちろん、キャンプやサイクリング、釣りなど幅広いアウトドアシーンで活躍し、レインウェアや軽アウターとして優れた機能性を発揮します。

              ハイベントは、耐水性と透湿性に優れたナイロン素材。雨風をしっかり防ぎながら、衣服内の湿気を外へ逃がしてムレを軽減します。

              また、メッシュ状の特殊コーティングを施すことで、ドライな肌触りを実現した「HYVENT-D」という派生素材も展開されています。

              ハイベントの特徴と活用シーン

              天候が安定している夏山や、森林限界を超えない低〜中標高の山での使用に適しています。登山はもちろん、キャンプや釣り、サイクリングといったアウトドア全般にも活躍。急な雨への備えとして携行しておくのにも便利で、日常使いにもおすすめです。

              【得意なシーン】
              ・比較的天候が安定している時期の登山
              ・キャンプ、釣り、サイクリングなどのアウトドア全般
              ・日常使い・通勤通学などのライトユース

              【こんなシーンは苦手】
              ・長時間の豪雨や強風下での高山登山
              ・縦走やアルパインなどのハードユース
              ・雪山などの低温環境

              ハイベント採用のレインウェア3モデル

                ザ・ノース・フェイス ドットショットジャケット(ユニセックス)

                素材40D/80D Taslan Nylon HYVENT-D(2.5層)(表側:ナイロン100%、裏側:ポリウレタンコーティング)
                サイズS、M、L、XL、XXL
                カラーアスファルトグレー、エステートブルー×ヒーローブルー、ブラック×TNFグリーン、ケルプタン、ブラック

                軽量でしなやかな着心地のハイベント2.5層シェル。SYN-GRID技術により生地廃棄を削減しつつ、高い防水透湿性を確保。ゆとりのあるシルエットでミドルレイヤーも着込みやすく、通年のアウトドアに対応します。

                  ザ・ノース・フェイス ベンチャージャケット(メンズ)

                  素材HYVENT Biobased Nylon Clear D(2.5層)(表側:ナイロン100%、裏側:ポリウレタンラミネーション)
                  サイズS、M、L、XL、XXL
                  カラーディープマルベリー、クレイグレー、アイアンシトラス、ターメリック、ヒーローブルー、アーバンネイビー、ブラック、ダックグリーン
                  重量約230g(Lサイズ)

                  軽量で携行性に優れた2.5層レインジャケット。防水性と通気性を兼ね備え、ウインドシェルとしても活躍。環境配慮素材や快適な着心地のClear-Dを採用し、アウトドアから日常使いまで幅広く対応します。

                  ▼レディースモデルはこちら

                    ザ・ノース・フェイス ストライクトレイルジャケット(メンズ)

                    素材10D HYVENT Lightweight Nylon(3層)(表側:ナイロン100%、中間層:ポリウレタンラミネーション、裏側:ナイロン100%)
                    サイズS、M、L、XL
                    カラークレイグレー、クリア、ヒーローブルー、ブラック
                    重量約125g(Lサイズ)

                    耐水圧20,000mm・透湿性40,000g/m²-24h(B-1法)を備えたトレラン向け軽量シェル。10Dハイベント素材で強度と軽さを両立し、動きやすい設計とシンプルな仕様。ゼッケンが透けるクリアカラーも展開。

                    ▼レディースモデルはこちら

                    レインウェアを選ぶ時に覚えておきたいポイント

                    ザ・ノース・フェイスのレインウェアの位置付け(チャート表)
                    商品画像提供:ザ・ノース・フェイス、作成:筆者

                    今回紹介したザ・ノース・フェイスのレインウェアを、プロテクション性(※2)と運動強度(※3)の軸に沿って位置付けしてみました。

                    大きな枠で見ると、それぞれの素材が明確に位置付けられていることがわかります。
                    フューチャーライト=汗抜け効果の高いレインウェア
                    ゴアテックス=高いプロテクションを持ったレインウェア
                    ハイベント=汎用性が高く、軽量さに優れたウェア

                    ※2)プロテクション性:防水性、防風性、 耐磨耗性、耐久性などの高さを表しています。
                    ※3)運動強度(発汗量):右へいくほど運動強度が上がり、通気性・透湿性の高さが求められます。

                    ウェアの機能を決めるのは素材だけじゃない!

                    レインウェアのレイヤー構造の違い

                    同じ素材のレインウェアであっても「デニール」や「レイヤー」の違いによって、耐久性や着心地には差が出てきます。

                    「デニール」とは、生地を織っている糸の太さを表す単位で、「20D」や「70D」といった数値で表記されます。数値が高いほど糸が太く、生地に厚みが出るので、耐久性や防風性が高くなります。その反面、しなやかさが失われたり、重くなったりすることがあります。

                    「レイヤー」は、生地の構造を表すもので、大きく分けて3種類。表地と防水透湿メンブレンのみの【2層】、裏地にコーティングを施した【2.5層】、表地・防水透湿メンブレン・裏地を合わせた【3層】があります。2層は裏地がないため軽量ですが、3層と比べて着心地が劣る場合があります。

                    このように、レインウェアを選ぶ際は、生地のスペックの違いにも注目してみましょう!

                    ザ・ノース・フェイスで自分に合ったレインウェアを!

                    ザ・ノース・フェイスの3種類のレインウェア

                    登山ではレインウェアは欠かせない装備ですが、水を弾けばなんでもOKというわけにはいきません。天候や行動スタイルに応じた素材選びが、より快適で安全な山行につながります。

                    今回ご紹介した「フューチャーライト」「ゴアテックス」「ハイベント」は、それぞれ異なる特長を持つ素材。特性を理解することで、シーンに合わせた使い分けや重ね着といった工夫が可能になります。これからも進化する、ザ・ノース・フェイスのレインウェアに注目です!

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