落とし物はできるだけ落とした人に届けたい。しかし、実際には難しいことがアンケートの結果からも判明しました。しかし、可能な限り落とし主に届けるにはどのようにするのがベストなのでしょうか。そこで、今回は警察と、山小屋の方に山で落とし物を拾った場合について聞いてみました。
①警察の方に聞いてみた!
「落とし物は交番へ届ける」小さいころからこう教えられている方も多いのでは。そこで、まずは警察に聞いてみました。北海道警察に問い合わせたところ、上の図が落とし物の届け出の基本的な流れだそうです(あくまで基本的)。たとえば、ロープウェイの中で落とし物を拾った場合はロープウェイ会社の事務所や受付などに届けることになります。ただ、山の中の場合は管理者が複数にまたがっていたり、管理事務所がない場合もあるので、基本的には拾った人が最寄り、もしくは拾った人の管轄の警察または交番に届けるのが基本なのだそうです。
②山小屋の方に聞いてみた!
山での落とし物の預け先のトップは山小屋。今回は、大雪山にある黒岳石室の管理人委託先である「りんゆう観光」さんにお話を伺いました。明らかに落とし主が山小屋利用の人である場合を除いて、基本的には「山小屋では預からない」そうです。理由としては、①落とし主が見つかる可能性が低い ②管理人の負担が増える、この2点が挙げられるそう。実際に落とし主が見つかることは稀で、一定期間預かったのちに警察に届けることがほとんどだそうです。
一刻も早く、可能な限り落とし主の手に届けるには…
警察と、山小屋の方の話から、落とし物を拾ったら基本的に
・施設管理者(ロープウェイや森林事務所など)が分かれば、そこに届ける
・山の最寄り、もしくは持って帰って近くの警察や交番に届ける
これが持ち主に届く可能性が最も高くなる方法です。山小屋に届けた場合、近隣の山小屋と連携して確認などをしてもらえる場合もあるようですが、持ち主がすぐに見つからない場合落とし物は最終的には警察に届けられることになります。警察のホームページには落とし物情報が載っていますので、落とした人もここをチェックすれば、別れた相棒に再会することができるかもしれません。都道府県警察における遺失物の公表ページ(警察庁ホームページ)
思いが詰まった落とし物、持ち主に届きますように…
山に行くには多くの装備が必要。時には長く使って体の一部のように馴染んだり、思い出が染みついていたり。落とし物にはそんな大事なものが詰まっているのかもしれません。できるだけ持ち主に届くといいですよね。でも、一番大事なのは落とし物をしない心がけ。拾った場合は、速やかに落とし主に届くように行動しましょう。自分だけでなく、大切なギア達も家に帰るまでが登山ですよ!