【20年続く定番の進化】カリマーの新しい『リッジ』を背負いたくなる5つの理由

2019/03/20 更新

1999年に発売開始され、20年目を迎えるカリマー『リッジ』。2019年モデルは「背負いやすく、疲れづらい」という基本コンセプトはそのまま機能性を大幅に向上。より山や旅で使いやすいパックになりました。

アイキャッチ画像撮影:PONCHO

バックパック選び、5つの基準

1999年に発売された『カリマー/リッジ』。バックパックのひとつのモデルで、20年もの間リニューアルを重ねて熟成の度合いを増しているパックを、他に知りません。

今回新たな機能を装備し、登山だけでなく移動を伴う旅での使い勝手がより向上した2019年版リッジを背負い、実際に使用してみました。
リッジには容量(大きさ)の違うリッジ30とリッジ40が用意されています。使用したのはデイハイク、そして山小屋泊も可能で多くのハイカーが選ぶリッジ30です。

撮影:PONCHO
そのリッジ30を背負い、歩いてみて脳裏に浮かんだのは、バックパックに装備していてほしい5つの基準。背負いやすさ、疲れにくさ、そして使いやすさというバックパックの良し悪しを決定する、大事なポイントです。

①『日本人の体型』に合ったサイジング

撮影:PONCHO
バックパックは荷物を背負って運ぶ道具。軽くとも5㎏以上の荷物を運ぶことになる中型~大型のパックは、体に掛かる重さをいかに軽減し歩きやすさをサポートするかが求められます。そのため、

・肩と腰に最適な荷重分散を促す、背面フレームやパネル構造
・背中のラインに沿ったカーブを描いた形状
・ムレを抑えフィット感を向上させる背面パッドの配置・素材

これらは、快適な背負い心地には欠かせないキーとなります。
同時に、ショルダーハーネスやウエストベルトの形状・配置角度・フィット感は、止まっている時よりも歩いている際にいかに動きの邪魔をしないかが求められるのです。

撮影:PONCHO
そうしたポイントを確認しながらリッジの各部を見てみれば、よく考えられてつくられていることがわかりました。
軽量化が優先される多くのバックパックと比較すれば、質実剛健。カッチリ、生真面目さを感じる背負い心地です。これは『よく体にフィットしている』という意味。つまり体とバックパックの「サイズ」が合っているのです。

多くの海外ブランドのパックは、欧米人の体型に合わせたショルダーハーネスやウエストベルトの形状、大きさのまま日本で販売されています。ですが、このリッジは日本人体型にフィットする仕様になっています。だからこそ動きを邪魔せず、パックがブレない。結果、疲れない
どんなに機能的な背面構造やベルト類が装備されていても、パックのサイズが体に合っていなければ、それらは機能しません。

撮影:PONCHO
だからなのでしょう、リッジにはサイズ展開があります。頭を前にもたげた時に首の後ろで出っ張る骨、第七頚椎骨から腰骨の上端の高さと背骨の交点までの長さを背面長と呼びます。その背面長に合わせて、S=42cm、M=47cm、L=50cmの3タイプが用意されているのです。Sは女性、MとLは男性と背の高い女性にフィットするようです。ちなみに174㎝、68kg、背面長50㎝の筆者は、Lがジャストサイズでした。

②荷物の出し入れのしやすさ

撮影:PONCHO
サイズの次は、使いやすさです。中型以上のパックの多くは、大きな巾着袋のような形になっているので、バックパックに荷物を出し入れする際に上から覗き込むようになり、慣れないと上手く収納できないことがあります。また中に入れたモノを取り出す際、使いたいものが上部になければ収納したモノを一旦取り出し、探さなければなりません。

そこで、その煩わしさを解消するための仕様が、パネルローディングとサイドアクセスです。

撮影:PONCHO(サイドがガバッと開く仕様)
パネルローディングとは本体の前面がパカッと大きく開く仕様で、収納物の出し入れが簡単。荷物の整理が苦手な人でも、ある程度上手にパッキングできます。しかしジッパー部が長くなるので、やや重くなるという特徴も。デイパックなどがそのタイプです。

対して、前述のパック上部が開き巾着袋状になっているものをトップローディングと呼びます。ジッパーがないため故障が少なく軽量。そして収納物へのアクセスの悪さを軽減するために本体の横部分にジッパー開口部を設け、ストーブやクッカー等、ハイク途中に使用する道具をすぐに取り出せるようにしているものが、サイドアクセスです。パネルローディングほどのアクセス感のよさはありませんが、パネル&トップローディングの長所を活かしつつ、短所を補う機能です。

リッジは、トップローディングタイプですが、サイドアクセスが施され、荷物の出し入れの面倒くささを軽減しています。

③行動中に使うものを収納するパネルポケット

撮影:PONCHO
本体正面を包み、上部に口が開いた大きなポケットが配置されているパックがあります。このポケットは、パネルとコンプレッションベルトによって収納したモノのブレを押さえ、脱いだアウター、トレッキングポール、三脚、汚れ物等、なんでも入れられるパネルポケットと呼ばれるものです筆者はこのポケットに、ソフトシート(山用座布団)、グラウンドシート、帰りに履くサンダルを収納しています。

パネルポケットがなかったら、それらの道具をどこに収納すればよいのか? そんな悩みを抱えたくないので、パネルポケットのないパックは選びません。

撮影:PONCHO
UL(ウルトラライト)パックの多くは、パネルではなく本体正面からサイドにかけて大きなメッシュポケットを装備していますが、軽さを重視するならそれもアリでしょう。
テント泊山行であれば雨や夜露に濡れたテントをパネルポケットに収納したりもできます。山では暑さ、寒さに素早く対応することが大切ですが、脱いだウエアをパネルポケットに収納しておけば、脱ぎ着の煩わしさは軽減され、ハイク中の体調悪化を防げる可能性を高めてくれます。

撮影:PONCHO
さて、リッジを見てみると2019年モデルから、パネルポケットが装備されるようになりました。マチも広く取られ、深さもあり、間違いなく便利です。ポケット上部にはコンプレッションベルトが装備され、収納物の落下も防ぎます。昨年モデルまでは、ここにジッパーポケットが配置されていましたが、パネルポケットになったことで、使い勝手は大幅によくなりました。

④「忘れた!」なんてことがないレインカバー標準装備

撮影:PONCHO(中央の青いアイテムがリッジ30に標準装備されるレインカバー)
初心者がバックパックを購入する際に、同時に購入することを忘れがちなのがレインカバーです。山でレインウエアは携帯していても、レインカバーがなくて、パック内の収納物がズブ濡れ・・・というハイカー、案外多く見かけます。
でも最近の中型、小型パックにはレインカバー標準装備のモデルも多くあります。ちょっと重めのレインカバーが多いですが、雨に降られた時に「あって、よかった!」と必ず思うでしょう。もし軽量化を目指すなら別途軽量レインカバーを手に入れてください。

もちろん、リッジもレインカバー標準装備です。リッジ30はサイドアクセスから取り出せる位置に、リッジ40は本体底部に収納されています。

⑤自分好みが選べるカラーバリエーション

撮影:PONCHO
パックの色なんて好き嫌いの問題で、機能ではないと思う方がいるかもしれません。
しかし、断言します。カラーは機能です! 多くのハイカーが選ぶ、ブラックやネイビー。汚れが目立たず、山へ向かう途中の街や電車内でも、レッドやイエローと違って「山に行きます!」という主張をせず、スマートです。

でも、山小屋や茶屋でパックを下ろしたとき、または登山バスで荷物を預けた際、自分のパックがどれだかわからなくなる・・・なんて心配もあります。さらにブラック系はスズメ蜂等にも襲われやすい色でもあります。一方、キレイなブルー系やビビットなレッドやイエロー系のカラーのパックは、よく目立つ分仮に遭難した場合見つかりやすい、というメリットもあります。

出典:カリマージャパン
さらにパックのカラーが自分好みかどうかは、山を楽しむ上でとても重要なことです。道具は、ただ機能すればよいものではないと思うのです。どんなに背負い心地のよいパックでも、好きになれないカラーでは、長く使い続けることはないでしょう。よい道具は、長く使える、使いたくなるモノです。だからカラーバリエーションが豊富だということは、いろいろなハイカーの好みに合うものを提供することで、「長く愛してもらいたい」という、つくり手の情熱を表していると思えるのです。

撮影:PONCHO
さて、元々シックでキレイなカラーが特に女性に人気のカリマーですが、2019年モデルも発色が素晴らしい。全部で6種類用意され、特にエスプレッソと呼ぶ茶系のカラーは、リッジのちょっとクラシカルな見た目によく似合い、しかも他ブランドでもあまり見かけないものです。パックの名称であるリッジ=尾根を伝って続く森の奥深くへと浸透して行く山旅に、出掛けたくなります。

また、どのカラーも背負う人の個性を引き立てるようにも感じます。パックが装備している機能だけでなく、このリッジならではのカラーこそが、20年もの間、多くの旅人に支持され続けている理由に違いありません。

撮影:PONCHO
カリマー/リッジ。登山専門店では、どれを選ぶべきかわからない登山初心者に勧める定番パックです。2019年モデルは、背負いやすく、疲れにくく、使いやすい5つの基準・機能を備え、初心者だけでなくベテランも納得する出来になっています。発売から20年の積み重ね、深化は伊達ではありません!

それでは、よい山旅を!

撮影:PONCHO
カリマー/リッジに関する詳細はこちら

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PONCHO
PONCHO

登山、トレイルラン、自転車、キャンプ、旅をテーマに雑誌、WEBで企画、執筆する編集・ライター。低山ハイクとヨガをMixしたツアー・イベント『ちょい山CLUB』を妻と共に主催する山の案内人。

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