南北に約150km連なる【日高山脈】
所在地 | 最高峰 | 延長 |
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北海道 | 幌尻岳(2,052m) | 150km |
衝突によって作られた日高山脈の特徴とは?
山ができる原因は、大きく分けて2種類。一つ目は噴火、二つ目は地中深くに埋まっている巨大な岩板(プレート)が衝突した場合です。日高山脈は衝突によって作られた山で、ユーラシアプレートに北米プレートが乗り上げるようにして誕生しました。そして同時に、これまで地球の奥底にあった地層が姿を現したのです。
日高山脈は、浅い地層から深い地層までがきれいに順序よく並んでいるのが特徴で、これは世界的に見ても貴重な光景とされています。
また日高山脈は登山口までのアクセスが困難で、登山難易度が高い山も多い山脈。そんな日高山脈の中で、登山者に人気の山はどこなのでしょう。 今回は、山のコミュニティサイト《ヤマレコ》でより多く投稿されている、登山者に人気の山ランキングを紹介します!(※2018/11/27現在)
7位【難易度:★★★★☆】ペテガリ岳
ペテガリ岳は中日高に位置し、日本二百名山にも数えられている山。 山名はアイヌ語で「回遊する川」を意味する、ペテガリ川の源流にあることが由来とされています。 「遥かなる山」とも称されるこの山は、片道約12時間と歩行距離が長く泊まり必須。さらに急登や藪こぎなど、数々の難所を越えて山頂を目指す、上級者向けの山といえます。
メインである西尾根コースは、増水時は通行不可となる渡渉箇所、藪こぎなども存在する登山道。深い笹で覆われた道は不明瞭な場所もあり、尾根上はアップダウンも激しくかなりの体力を使います。かなりの健脚者であれば1泊2日も不可能ではありませんが、2泊3日のプランで行くのがおすすめ!
山頂からの展望は素晴らしく、ルベツネ山や神威岳、ポンヤオロマップ岳などの絶景を見ていると疲労も吹き飛びます。
■標高:1736.2m
■住所:北海道日高郡新ひだか町・ 広尾郡大樹町市
■車でのアクセス情報:国道235号→道道348号線→元浦川林道
6位【難易度:★★★★★】カムイエクウチカウシ山
中日高に位置するカムイエクウチカウシ山は、日本二百名山の一つ。通称「カムエク」とも呼ばれているこの山名は、アイヌ語で「クマが転げ落ちるほど急な山」を意味し、日高山脈第二の高峰でもあります。
十勝側には八ノ沢カール、日高側にはコイボクカール、さらにカール下流には氷河によってつくられた土手のような地形”モレーン”など、様々な地形を見ることができます。
※登山自粛のお願い
令和元年7月11日、7月29日にカムイエクウチカウシ山の登山道で登山者がヒグマに襲われる人身事故が発生。
北海道、北海道森林管理局、北海道警察、中札内村によるカムイエクウチカウシ山への登山自粛を要請しています。
カムイエクウチカウシ山は整備された登山道がないため、かなりハード。膝下まで浸かる渡渉や不明瞭な巻き道もある上級者向けコースです。夏場でも雪渓が残りますが、ミヤマリンドウやヨツバシオガマなどの色鮮やかな花々には心癒されます。
山頂は遠方に幌尻岳が望め、濃い緑の稜線がどこまでも続くパノラマが魅力的。ただし、過去にヒグマに襲われる悲しい事件も起こった山なので、必ずクマ対策をしてから登りましょう。
■標高:1,979.2 m
■住所:北海道日高郡新ひだか町・ 河西郡中札内村
■車でのアクセス情報:札幌→国道274号→帯広→道道静内中札内線→登山口