往復10時間を超す長いコースのため、朝早めの行動を心がけることが重要です。また、水平6kmの距離で標高差1,800m(1.8km)を登る急な登り。歩き抜くしっかりとした体力が必要で、上級者向けのコースです。水場も無いため、十分な量の水も用意しておきましょう。

距離 | コースタイム | 日程 | 難易度 |
---|---|---|---|
約12km | 約10時間 | 日帰り | ★★★★★ |
登山口(120分)→1,479m三角点(120分)→モモアセ山(120分)→毛勝山(80分)→モモアセ山(160分)→登山口
駐車場からすぐの橋をわたり、10分ほど歩いたところが登山道の入り口です。

林道を歩いていると、やがて人の体ほどのサイズの大きな岩と細い木に括り付けられた赤いリボンが見えてきます。ここが登山口。

序盤から尾根に上がるまで1時間近く急登が続きます。登山道には木の根が張り出し、ロープが設けられた急斜面もあり。急登を登りきると標高1,065mのピーク。ここから少しなだらかとなり、尾根上を進んでいきます。

尾根への取り付きに比べると幾分緩やかにはなるものの、さらに1時間以上かけて樹林帯の尾根を登っていくと、標高1,479mの三角点のあるピークへと辿り着きます。三角点からは僧ヶ岳や駒ヶ岳の眺望も。ここを過ぎると徐々に展望が開けてきます。

三角点から2時間程。灌木や笹薮などに覆われた道をかき分けながら進むと標高約2,000mにあるモモアセ池へと着きます。7月半ばでもまだ雪渓が残っていることも!周辺は草原となり、高山植物も目にできます。

モモアセ池を過ぎると次第に前方に毛勝山の姿が!周囲には後立山連峰の美しい姿も。山頂まで残すところ300mの登りというところで2本の角が見て取れる池、クワガタ池に着きます。ここからも後立山などの素晴らしい景色が広がっていますよ。

山頂直下はガレた急登が待っています。傾斜がきつく、疲れた体には堪える登りですが、約15分、ここを越えたら絶景の山頂!

山頂はそれほど広くありませんが、360度の展望があります。6、7時間のハードな登りが報われる絶景が待っていますよ!

山頂からは秀麗な剱岳の姿や白馬・鹿島槍・爺ケ岳・五竜岳などの迫力ある後立山連峰、さらには遠く日本海も見渡せます。
帰りは来た道を戻ります。
登山口にある「片貝山荘」への前泊がおすすめ!毛勝山周辺の山小屋情報
毛勝山登山では、道中に山小屋が一つもありません。日帰りで往復10時間以上かかる行程を歩ききるには登山口にある片貝山荘への前泊がおすすめです。
片貝山荘

かつては発電所の寮だった建物で、年季の入った外観が目につきます。避難小屋をイメージするのが良いでしょう。電灯がつきますが水道は使用不可で、飲用の水は自分で用意する必要があります。小屋の利用には7日前までに申請書の提出も必要です。ルールを守って使いましょう。
住所:富山県魚津市三ケ
電話:0765-23-1046(魚津市スポーツ係)
営業期間:通年
標高:700m
収容人数:50人
料金:無料
登山口までのアクセス
登山口までのアクセスはマイカーがおすすめです。バス等の公共交通機関は運行していないため、マイカーではない場合、最寄り駅からはタクシーを使いましょう。
車の場合
阿部木谷登山口までのアクセス
魚津IC→片貝第4発電所→片貝第5発電所・片貝山荘→阿部木谷登山口
<駐車場情報>
片貝山荘へと続く橋を渡らずに道なりに進み、ゲート手前まで行くと駐車スペースがあります。片貝山荘への橋の上は車両駐車禁止となっています。
■阿部木谷登山口駐車場
住所:富山県魚津市三ケ
駐車台数:約10台
料金:無料
片貝第四発電所手前に数台の駐車スペースがあります。片貝第四発電所から登山口までは行き徒歩50分、帰り徒歩40分程度となります。
■片貝第四発電所
住所:富山県魚津市三ケ
駐車台数:数台程度
料金:無料
電車・バスの場合
あいの風とやま鉄道魚津駅からタクシーで約40分かかります。片貝山荘周辺は電波が届きづらい場所になるため、迎えの時間をタクシーとあらかじめ決めておくなどの調整が必要なことに留意しましょう。
絶景の穴場、毛勝山へ!

傾斜があってキツイ登りが長く続く毛勝山。上級者向けで体力が必要な高難易度の山ではありますが、樹林帯を抜けた先に待つ眺望はまさに絶景!北アルプスの名峰の数々をこれでもかと堪能できますよ。登山者も少ないので、この絶景を独り占めできるかも?!登山経験を積んで自信のある人は是非トライしてみてください。
【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。