昭和新山|麦畑が突然山に?!世界的にも注目される誕生の秘密とは(2ページ目)

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、山小屋営業ならびに交通状況などに変更が生じている可能性があります。
山小屋や行政・関連機関が発信する最新情報を入手したうえで登山計画を立て、安全登山をしましょう。
三松正夫像
出典:PIXTA

実は昭和新山は私有地にある珍しい火山。当時郵便局長だった三松正夫さんが、昭和新山の荒廃を守るため、この地を買い取りました。
彼は1943年の体感地震や溶岩ドームの隆起をはじめ、刻々と変わる地形の定点観測を続けました。「ミマツダイヤグラム」と呼ばれる彼の記録は、昭和新山の成長過程が記録されている世界でも貴重な記録です。この記録は、昭和新山の麓にある「三松正夫記念館」で閲覧することができます。

よし、昭和新山に登ろう!……ちょっと待って!

雪の昭和新山
出典:PIXTA

そんな世界的にも有名な昭和新山、登ってみたいですよね。しかし昭和新山は”登れない山”。私有地にあり、かつ国の天然記念物であるため、特別な許可がないと入ることはできず、一般登山者の入山は制限されています。

ぐるっと一周!昭和新山の魅力を堪能

昭和新山は同じジオパークに認定されている「有珠山」と一緒に楽しむのがおすすめ。昭和新山の目の前にあるロープウェイを使えば、有珠山の火口付近まで簡単に登ることができます。

有珠山(うすざん)って?

有珠山

出典:PIXTA

洞爺湖の南にある有珠山は標高737m、100年で4度も噴火活動が観測された活発な活火山です。昭和新山同様、粘性の強いマグマのため、噴火の度に山容が大きく変わっているのも特徴です。

おすすめジオパーク巡り【昭和新山~有珠山】

昭和新山 全容

出典:PIXTA

観光のスタートは昭和新山から。ところどころ噴き出している水蒸気を見ると、現在も活動を続けている大地のエネルギーを感じることができるでしょう。

三松正夫記念館

出典:PIXTA

昭和新山を堪能したら、三松正夫記念館でその歴史に触れましょう。世界の火山学者から絶賛されているミマツダイアグラムをはじめ、スケッチ、写真などを展示しています。

ロープウェイ 昭和新山
出典:PIXTA

今度は昭和新山を上から堪能しましょう。昭和新山の近くにある有珠山ロープウェイ山麓駅から、一気に有珠山山頂へ。昭和新山の姿と一緒に、約2万年前の火山活動でできた有珠山を間近で観察しましょう。ロープウェイからも昭和新山を望むことができます。

2 / 3ページ