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ULハイクって憧れる!楽しむためのアイテムの選び方を経験者に聞いてみた(3ページ目)

ウルトラライト装備の登山者

出典:PIXTA
三宅さん
そして、シミュレーションの次はフィールドテスト。私がフィールドテストを行うのは「寝袋」と「幕体」です。使えそうだと想像できても、想像通りになるかどうかを確かめる必要があります。
編集部員S
その時に注意していることは?
三宅さん
例えば寝袋を軽量化しようと思った時は、SOLのViviなどで実際に”どんな気候”で”どれくらいの標高”までなら安全に寝られるかを検証します。その時は通常の寝袋を持っていった上で、軽量化ギアで寝られるかのテストを数回行います。
編集部員S
寒さに耐えられなかった時のための、リスクヘッジをしておくんですね。これって万が一の場合は、山小屋に避難することもありですか?
三宅さん
命が最優先なのでありだとは思います。でもULにトライした結果で避難した場合は、怒られる覚悟も必要かもしれません。

最終的には自分の体力も重要

トレラン

出典:PIXTA

三宅さん
また、有事の際に個人差がどうしても出てしまうのが「体力」「持久力」、そして「気力」です。最終的に「安全地帯まで尽きることのない体力と気力」という頼りどころがあるかないかは非常に重要です。

編集部員S
体力ですか?でも、そこだけに頼ってしまうのは危険じゃないですか?

三宅さん
過信はもちろんNGです。 自分のパフォーマンス・体力のほか、経験によるところもありますし。例えば、耐寒性なども個人差があるため、Aさんには充分に安全な防寒装備が、必ずしもBさんにも安全ということにはならないこともあります。

編集部員S
「自分ならどうなのか」を考えられる経験が必要なんですね。

三宅さん
何かあった時に、恐怖に打ち勝てる経験が必要です。

ULスタイルの経験が豊富な人と始めよう

ULハイク

出典:PIXTA

編集部員S
これからULを始めたい人は、どんなことを注意すればよいですか?

三宅さん
私が思う好ましいアプローチは、ネットや雑誌、周りの経験者からの情報だけで判断せず、「自分にとってどうなのか」を、経験を通して徐々に学んでいくことですかね。

編集部員S
情報を鵜呑みにするのではなく、しっかり噛み砕くということですね。でも、例えばテントもシェルターも両方買うのってけっこう財布に厳しい気もするのですが?

三宅さん
そうですね。いきなりULスタイルから入りたい方は、最初はUL経験豊富な人と共に行動することをおすすめします。安全を確保した上で、徐々にULスタイルを自分のものにしていってもらえば最善です。

★ポイント★
情報の鵜呑みではなく、「自分にとってどうなのか」を考える。そして必要であれば実際にやってみる。

ULハイクは素晴らしい!だからこそ、きちんと判断できる経験を積もう

ULハイク

昨今は登山にも様々な楽しみ方やスタイルができ、より多くの人が登山や山を楽しめるようになってきています。
もちろん自分のお気に入りのウェアやギアで登山をすれば、たくさんの楽しい思い出ができると思います。しかし登山の楽しい部分だけでなく、そこに潜むリスクヘッジも大切です。

今回話を伺った三宅さんも一つの例です。参考にしながらも、それが自分の経験で本当に大丈夫か?という部分をシミュレーションしてみてください。そこでレベルアップが必要な場合は、講習会に参加したり、経験豊富な登山者と一緒に山へ行ったりなどして、リスクに対応できる経験を積みましょう。きっとその経験も楽しい登山の思い出になりますよ。

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