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視覚障がい者登山

景色が見えないのになぜ登るの? 視覚障害者と一緒に登山をして分かったこと

障害を持つ方でも、登山を趣味にしている方たちがいらっしゃいます。「危険じゃないの?」「景色が見えないのになぜ?」、一般登山者の多くはそんな疑問を持たれるのではないでしょうか。その疑問を解消すべく、視覚障害者登山に密着しました。

目次

「なぜ山に登るのか」

鹿島槍ヶ岳

出典:PIXTA

みなさんはなぜ山に登りますか? 自然好き、達成感、山ごはん、ひときわ気持ちよい温泉と格段にうまいビールなど……理由は十人十色ですが、山頂や稜線から眺める壮大な景色は外せないですよね。
でもみなさん、目の見えない方たちも登山をしていること、ご存知ですか?
登山者

出典:PIXTA(イメージ)
実は国内には、視覚障害者と一緒に登山を楽しむ会が存在します。視覚障害者(以下、障害者)といえば、平坦な道でも白杖を頼りに歩いているイメージですが、健常者でも気を緩めれば事故になりかねないアップダウンのある山を相手にどうやって登るのでしょう?

疑問① そもそも、前が見えないのに歩くのって危なくない?→盲目で歩いてみた

障害者が登山って、普通に危ないのでは?そもそも、景色も見えないのになぜ登るの??

素朴な疑問を解決するには、障害者の立場になってみることが大切。そう思い、まずは試しに筆者・湯野澤が編集部の青柳に見守られながら、障害物のある公園で目隠しをして歩いてみました。

目隠し

撮影:YAMA HACK編集部(目隠しをするライター・湯野澤)

編集部
青柳
まずはすべり台へ行きましょう。
そのまままっすぐ歩いて大丈夫ですよ

湯野澤
いやいや、怖くて全然歩けません

キョンシー顔負けの垂れ腕

どこかにぶつかって大怪我をしてしまうのではという不安から、とにかく両手をぶらぶら動き回さないと進めない。

目隠し

撮影:YAMA HACK編集部

小鹿よりもひどいガクブル小股

ビビると足って本当にすくんでしまうようです。なにかにつまずいたり、段差で転んでしまうのではないか。歩幅がわからず自分の足でつまずく始末。
小股

撮影:YAMA HACK編集部

怖い。非常に怖いですが、編集部青柳の声がけ誘導のおかげで、すべり台~鉄棒を経て、ブランコにどうにかゴール。

結論:声掛けのサポートがあれば少しは歩ける

時間はかかるものの、声掛けサポートがあればアップダウンのある場所でもどうにか歩けることがわかりました(公園だけど)。ただ、登山となるとやはりかなり難しい印象です。

疑問② 景色が見えないのになぜ登るの?→障害者登山に同行してみた

公園で歩いてみて、声掛けがあれば少しは歩けることは分かりましたが、「目の前のことに集中しすぎて登山どころではない!」というのが率直な感想でした。こんな状況で本当に登山を楽しめるのでしょうか?

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