答えは現場にあるはずだ。「危なくないの?」の登山バージョン疑問も背負い、「視覚障害者と一緒に山歩きを楽しむ会 六つ星山の会(以下、六つ星)」に、サポーターとして参加してみました。
六つ星山の会 公式サイト9月某日、この日登る山は山梨県大月市にあり、山梨百名山にも選ばれている「高柄山(たかつかやま)」。六つ星が定めているグレードの中では比較的初級者向きで2,3時間ほどのコースとされています。
標高 | 所在地 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
---|---|---|---|
733.2m | 山梨県大月市 | 27.9℃ | 12.9℃ |
裏高尾エリアに位置しますが、週末でも人が少ない穴場でもあり、頂上からは陣馬山、生藤山、三頭山に連なる山並みが見渡せます。
サポーターとして持参するように言われたのがこちら。カラビナ3個と6~8mmのロープ3m。
六つ星スタッフさんが、それをヒュルヒュルと手際よくバックパックに取り付けてくださいます。なるほど、障害者の方はサポーターのバックパックについたこのロープを頼りに歩くようです。
この日の障害者は11名、サポーターは27名の計35名パーティ。障害者が単独で登山することはなく、必ずサポーターが同行しています。
スタート前、障害者Aさんが健常者数人に黄色のゲイターを渡しています。しかも片足(写真左)。不思議に見ていると、今度は別の障害者Bさんが反射シートを渡しています。バックパックにペタリ(写真右)。
なるほど、おふたりは弱視のようで、障害者Aさんはうっすら見える足元の黄色を頼りに、障害者Bさんは前方の反射シートを頼りに歩けるそうです。2人はロープにつかまらず、ストックで歩けます。
ロープを持つのは全盲の方々。健常者→健常者のロープを持つ全盲者→全盲者の主に足元を見守る健常者の、3人1組体制で歩きます。
しかし高柄山のアップダウンの本当に険しいこと!
「30cmほど上がるよ。右足からがいいかな」「ちょっと道が細くなるよ」「はい、また広くなったから安心だよ」。
公園盲目歩きで得た結論、“声掛けサポート”により、ゆっくりではありますがパーティは頂上へ向かって進みます。
でもやっぱり気になったので、参加者に色々聞いてみました。