アポイ岳特有の地形
アポイ岳は、山全体が“かんらん岩”から成るため“森林が発達しない”特有の地形を持ちます。それによって、標高1,000mにも満たない低山ながら、約80種もの高山植物が生息。一帯は“アポイ岳高山植物群落”として特別天然記念物にも指定されています。
世界でも珍しい固有種の宝庫!
日本の固有種であるヒダカソウは、蛇紋岩やかんらん岩の土地に生息する高山植物。アポイ岳や幌満岳に分布し、毎年5月~6月頃になると白い花を咲かせます。しかし、その数は盗掘により激減。現在お目にかかるのは、とてもレアです。
アポイ岳には、植物だけでなく固有の動物も生息。中でも、アポイマイマイは絶滅危惧種にも指定されています。岩石帯の特殊な環境を好むため、アポイ岳の周辺でしか見ることができません。褐色で表面に毛が生えているのが特徴。
黒地に白いマダラ模様が特徴のヒメチャマダラセセリは、アポイ岳にのみ生息する蝶。7合目を越えた辺りから姿を現わします。この珍しい蝶を見るために登山する人もいるほど。アポイ岳は、多くの人を魅了する貴重な動植物の宝庫なのです。
魅力がたっぷり詰まったメインコース
それでは、アポイ岳の魅力を満喫できる定番のコースをご紹介します。低山とは思えない見晴らしの良さと高山植物を堪能しましょう!
コースタイム | 日程 | 難易度 |
---|---|---|
4時間40分 | 日帰り | ★★★ |
【往路】ビジターセンター(5分)→登山口(75分)→五合目山小屋(40分)→馬の背(15分)→幌満分岐(25分)→アポイ岳山頂
【復路】アポイ岳山頂(20分)→幌満分岐(10分)→馬の背(30分)→五合目山小屋(60分)→登山口(5分)→ビジターセンター
アポイ岳への登山口にあるビジターセンターでは、季節ごとに楽しむことができる高山植物やヒグマの出没状況などの情報ををリアルタイムで提供しています。入館料は無料なので、登山後はもちろん登山の前に立ち寄るのもおすすめ。
登山口は、ジオパークの駐車場からすぐ。緑色の屋根をした“無人入林届出所”が目印です。こちらで入山届に記入しましょう。