【健脚者向け】日帰り登山で行く! 南アルプスの名峰9座

急峻で、岩や雪が多くダイナミックな山のイメージがある北アルプス。その人気の陰に隠れるかのような南アルプスにも、素晴らしい山々や百名山が多く存在します。でもそのアクセスのしづらさ、雄大がゆえかかる日数から時間のない人や初心の方は敬遠しがち?「それでもなんとか日帰りで行けないものか?」そんなわがままを叶えるべく、日帰り(各種条件あり)で行ける南アルプスの山をまとめてみました。健脚者のみなさん、前泊必須にはなりますが参考にしてみてくださいね。


アイキャッチ画像出典:PIXTA
※本記事での『日帰り』は、山中での宿泊を伴わず、登山開始から下山までを当日中に行える登山とします。

北アルプスばっかり人気!?


日本を代表する山岳地帯といえば、日本アルプス。山脈によって、北アルプス・中央アルプス・南アルプスの3つのアルプスに分けられます。3,000m級の山が多く、その美しい山々を目指して全国から多くの登山者が集まっていますが、中でも、北アルプスは面積がもっとも広く、山小屋の数も圧倒的に多いため、北アルプスに行く登山者が多くなっています。

だって南は、アクセスがなぁ~…

南アルプス 日帰り 北アルプスは比較的アクセスの良い山が多く、シンボル的な槍穂高は周辺8kmに8座が集中していて縦走もしやすいですが、いっぽう南アルプスは登山口までが遠く、バスも少なかったりとアクセスが悪く、縦走しようにも山と山が離れているので大変なことからも敬遠される理由となっているようです。

展望がなぁ~…

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
南アルプスは、山深く森林限界が北アルプスよりも高いため、樹林帯歩きが長く頂上付近または稜線に出るまで展望があまりありません。これを修行のようだと言う人もいますが…。

待て待て待て~い! 南アルプス、めちゃくちゃいいぞ

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
アクセスが悪い! といっても、山に「ちょうどいい」なんてことはないですよね。そこは、人間が合わせるしかないところ。何より、行きにくいからこその最大の魅力が南アルプスにはあります。急峻な岩稜地帯はなく、なだらかな山容で南アルプスのふところの深さに驚かされることでしょう。

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
修行のような樹林帯歩きも、そのぶん展望が開けたときは感動です! 山深いため、周りはとにかく大きな山・山・山! 雄大な南アルプスに包まれているような感覚に陥ります。独立峰的な山が多いため、山頂からは360度のパノラマが広がり、美しい南アルプスの山々を眺めることができます。富士山にも近く、絶好のビューポイントもたくさんあります。

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
高山植物も豊富で、お花畑に囲まれた登山道がいくつもあるのは南アルプスならではの絶景です。なにより、人が少ないので、静かな山歩きを楽しめて、これらの魅力を存分に満喫できます。南アルプスは、存分に山の魅力を感じたい方におすすめなんです!

まずは気軽に!日帰りで楽しめる南アルプスの山2座

まずは、比較的アクセスの良い南アルプスの山をご紹介します。登山バスもたくさん出ているエリアなので、マイカーがない方も行きやすいです。
※標高差は、登山開始地点と山頂の差です。

仙丈ヶ岳

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
北沢峠/2,036m3,033m997m
なだらかな山容を持ち「南アルプスの女王」の異名を持つ仙丈ヶ岳。全てのルートに鎖場など危険個所がないため初心者にもおすすめです。山頂からの眺めは富士山や北アルプスまで見渡せ、とくに、塩見岳につながる仙塩尾根の眺めが素晴らしく、雄大な南アルプスを感じることができます。


甲斐駒ヶ岳

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
北沢峠/2,036m2,966m930m
山全体が花崗岩からなり、白っぽく急峻な山容で存在感のある甲斐駒ケ岳。北沢峠からの登山道は鎖場などがなく、初心者でも登りやすいコースです。古くから山岳信仰の山として知られており、山頂には神社があります。眺望がすばらしく、鳳凰三山の背後の富士山、3つの日本アルプス、八ヶ岳や上信越の山々まで見渡すことができます。


上記の2座は南アルプスの入門としてはお馴染みの山たち!続いては、1日に6時間以上歩くことが前提の中~上級者向け日帰りコースを紹介します。

【上級者編】前泊必須!日帰りで南アルプス堪能コース

ここで紹介する山々は、前項で紹介した3座より標高差・コースタイムが大きくなります。前日の夜に前乗りして前泊するのが必須、のコースも含まれますので、自身の体力をしっかり把握できる登山者・健脚者の方はぜひ参考にしてみてください!(※コースタイムの6~7割のスピードで歩ける方向け)
※標高差は、登山開始地点と山頂の差です。

光岳

南アルプス 日帰り
登山開始地点山頂標高標高差
易老渡(いろうど)/878m2,591m1,713m
南アルプス主脈の最南端にある光岳(てかりだけ)。往復は約14時間半。南アルプスらしい樹林帯歩きが続き、稜線に出てからも下りがあったりと、体力と足に覚悟がいる登山道です。山頂からの展望はありませんが、すぐ近くの展望地からは名前の由来ともなっている光石が見えます。付近には湿地が広がり、清流沿いは高山植物が豊富で、南アルプス固有種なども見ることができます。


北岳

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
広河原/1,525m3,193m1,668m
日帰りでは、雪渓を歩かない広河原→二俣→右俣コースがおすすめで、往復約11時間の行程です。北岳は日本で2番目に高い山。山頂は富士山を眺めるのに絶好のポイントと言われており、真正面に姿をとらえることができます。


間ノ岳

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
広河原/1,525m3,190m1,665m
北岳の先にある日本で3番目に高い山もあわせて登ってしまおうという日帰りコースです。往復16時間のコースとなるので、歩くのが速い人のみ可能な行程です。間ノ岳の山頂から眺める北岳へ続く稜線が美しく、南アルプスの山々の眺めも見事です。


聖岳

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
便ヶ島/969m3,013m(前聖岳)2,044m
このコースで一番大変なのは、西沢渡の渡渉かもしれません。橋が使用できればラクなのですが、川の流れが激しいときは手繰り寄せて動かす人力ロープウェイを使用します。女性が一人で動かすのは難しいでしょう。苔むした森林歩きと、森林限界を超えたときの雄大な展望、どちらも絶景を楽しむことができます。


塩見岳

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
越路(駐車場)/1,657m3,052m1,395m
往復15時間半、距離は約24.1km。登山道はなだらかなようですが、距離が長いため、小さなアップダウンがじわじわと効いてきます。塩見岳は南アルプスの中央にある山で、山頂からは北部と南部の山を見渡すことができます。それぞれが独立峰のような大きく存在感がある山の姿は迫力があります。

鳳凰三山

南アルプス 日帰り
出典:PIXTA
登山開始地点山頂標高標高差
青木鉱泉/1,088m2,840m(観音ヶ岳)1,752m
青木鉱泉からドンドココースで登り中道を下る周回コースで、13時間5分、15.3kmの行程です。ドンドコ沢コースはきれいな滝を見ながら登り、地蔵岳からの縦走コースは稜線歩きを楽しむことができます。中道はつづら折りの急な斜面を下り最後は林道歩きです。


黒法師岳

黒法師山
登山開始地点山頂標高標高差
戸中山林道ゲート/627m2,068m1,441m
往復でコースタイム10時間10分、距離およそ17.5km。標高差高く急登が続く上級者向けコースです。原生林がそのまま残る、山深い南アルプス深南部ならではの樹林帯の景色が続き、山頂は笹薮で覆われています。×印のついた珍しい一等三角点がある、三角点マニア憧れの山です。

南アルプスを日帰りで!

南アルプス 日帰り
撮影:nao
南アルプスを日帰りで行くのには、登山口をいかに早く出発できるかがカギになっています。いずれもコースタイムよりも速く歩ける人でないと厳しいですが、なかなか登ることができない南アルプスを登るきっかけになるのではないでしょうか。一度登るとはまる南アルプス。ぜひ登ってみてください!

【登山時の注意点】
・南アルプスは本格的な山岳エリアですので、しっかりとした登山装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。

関連する記事

関連する山行記録 byヤマレコ

この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
nao
nao

両親の影響で子供の頃から山に登り、大きなザックを背負う人を見て自分には無理だなあと思っていたらいつの間にかそうなっていました。歩き続ける縦走が好き。下山後の温泉とビールも大好きです。どうぞよろしくお願いします。

登山専用コミュニティサイト「ヤマレコ」

OFFICIAL SNS

 

LINEでYAMA HACKをもっと手軽に。

登山用品から登山・トレッキングまで山に関する情報を毎日配信!
LINE友達限定の毎月当たるプレゼントキャンペーンも開催中!