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日本有数の山岳リゾート地・上高地

上高地は自然豊かで梓川の清流が美しく、バスターミナル周辺を歩くだけでも気持ちの良い場所。河童橋あたりから雄大な穂高連峰を眺めて、「いつかはあの山に登ってみたい……!」と感じている人もいるのではないでしょうか?
観光客と登山者でいっぱい!

とくに夏山シーズンは多くの人でにぎわう上高地。主に観光客と登山客に分かれるのですが、登山者は大きなザックを持っているなどの恰好から、すぐわかりますね。これをさらに細かく分類すると、
- 大正池や明神橋、河童橋を散策する人
- 少し足を延ばして森の中をハイキングする人
- さらにその先、穂高連峰の頂きへ向かう登山者
に区別できます。
上高地から山方面へハイキングするなら
では、②の「上高地から少し足を延ばして森をハイキング」の場合、観光・ハイキング装備でいったいどこまで行けるのでしょうか?
ハイキングで行ける場所その①徳澤園

上高地バスターミナルから徒歩で60分歩くと「明神」、さらに60分歩いたところにあるのが、ハルニレの巨木に囲まれた明るい草原「徳澤」です。
明神から先は観光客がぐっと減り、奥上高地の静かな針葉樹林を歩きます。道はよく整備されていて平たんなのでハイキングの服装で大丈夫です。

徳澤園は小説家井上靖が定宿にしたことで有名な宿。あたりの草原は、ニリンソウの群生やエンレイソウなど様々な草花が咲き乱れます。
徳澤園の食堂は宿泊しなくても利用できるので、休憩して名物のソフトクリームを食べて帰りましょう。近くの河原に降りると背後に蝶ケ岳の姿を望むことができます。
ハイキングで行ける場所その②横尾大橋

バスターミナルからは片道3時間、徳沢からゆるやかな坂道を歩いたところが「横尾」です。よく整備された道で、ニリンソウやエンレイソウやツバメオモトなどの花々が目を楽しませてくれます。
槍ヶ岳方面と涸沢方面へ行く中継地点で、大きなザックを背負った登山者が目立つようになります。

横尾は槍ヶ岳や穂高へ続く主稜線も見え始まる場所で、横尾大橋からは穂高連峰を間近に感じられる迫力ある風景を見ることができます。目の前にある横尾山荘の食堂は日帰り利用もできるので、休憩して帰りましょう。
だいたいの上高地散策マップは、徳澤園もしくはこの横尾大橋までしか書かれていません。ハイキングの服装、荷物で行けるのはせいぜいここまでです。
ここからは、険しい登山者の道……

横尾まではよく整備された平たんに近い道ですが、横尾を過ぎると本格的な登山道となり、横尾大橋を渡れば涸沢穂高、橋を渡らずに先へ進むと槍ヶ岳へと続く登山道です。ここから先は、ヘッドランプや雨具、登山地図など登山の装備が必要な場所になります。
山と渓谷社 上高地ハイキング案内〜上高地・明神・徳沢・横尾・涸沢を歩く