アイキャッチ画像撮影・加工:はらぺこworks
オープンな雰囲気の立呑みだからこそ、ふらっと気楽に立ち寄れる!

全長25km以上。天覧山を東の端として、西は伊豆ヶ岳まで。場合によってはさらに奥の武甲山までを含めるコースとして知られる飯能アルプス。今回は標高446mの天覚山から、標高197mの天覧山を縦走するコースをご紹介します。標高が低い割には、沢あり、尾根歩きあり、展望ありと、意外と変化に富んでいるのも特徴のひとつ。登山道は整備されており、初心者でも歩きやすいコースです。
今回の飯能アルプス下山後の「いただきます!」に、ぜひおすすめしたいのが「立呑みエンドー」。カウンターだけのコンパクトなスペースながら、フードはがっつり系もありメニューラインナップに安心感があります。さらに、立呑みではあるもののちょっと腰を掛けられる工夫もあり、「歩いた後に立ち飲みは……」なんて心配はありません。山帰りにふらっと立ち寄って一杯、そんなゲザン道はいかがでしょう。
飯能の里山の雰囲気を楽しみながら進む、天覧山塩からあげへの道

コース概要
東吾野駅~天覚山~多峯主山~天覧山~飯能駅
▼参考コースタイム:約5時間30分(休憩を除く)
▼合計距離:約12.3km
▼累積標高(上り):約1,003m
▼累積標高(下り):約1,027m
▼主な山頂:天覚山446m、多峯主山271m、天覧山197m
※コースタイムや累積標高などは、ヤマタイムを参考にしています。
※歩く時の注意点:登山道は全体的に歩きやすく難易度は高くありませんが、全長10km以上で累積標高は上り、下りともに1,000m程度あるため一定の体力は必要です。また、雨天時や雨上がりの際はすべりやすい箇所があるので要注意。町との距離が近いため、万が一の際に利用できるエスケープルートが比較的多いコースです。
東吾野駅からスタートし、最初のピーク天覚山を目指す

スタートとなる東吾野駅には、トイレと自動販売機があります。コンビニエンスストアまでは徒歩15分とやや遠く、また、登山コースからは離れてしまいます。

東吾野駅から歩いて10分くらい歩くと、小舟のような形のベンチがあります。ここで舗装路が終わり、登山道へと入ります。

取材前日が雨だったこともあり、登山道の随所で沢のせせらぎを聞くことができました。


登山道をしばらく登ると現れる両峯神社跡。展望こそありませんが、木漏れ日の入る気持ちのいい空間が広がります。

今回のコースで最初のピークとなる天覚山の山頂。いくつかベンチがあり、木陰もあるため休憩には最適です。展望は南側に開けているので、奥多摩の山々を望むことができます。
いよいよ始まる、約7kmの飯能アルプス尾根歩き

天覚山からは、いよいよ飯能アルプスの尾根歩きがスタート。まずは東峠、久須美山を目指して歩きます。

登山道と舗装路が交わる地点が東峠になります。ここでは道路を横断して、再び登山道に入ります。

山中は道標が多く、またところどころに椅子やベンチがあるため、初心者でも安心して山歩きを楽しめます。

小さな祠が祀られている、久須美山山頂。木々に囲まれ展望はありませんが、ややゆったりとしたスペースが広がります。

久須美山から歩いてすぐのところには、久須美ケルンの名前でも知られている永田山があります。

住宅街との近さも飯能アルプスの特徴のひとつ。尾根歩き中にふと見る風景は、日ごろ1,000m以上の山歩きに慣れている人からすれば新鮮に映るかもしれません。

永田山と多峯主山の中間地点くらいにある二車線道路。多峯主山へは道路を渡って登山道に入りますが、道路に従って右に行くと歩いて5分程度でコンビニエンスストアがあります。
いよいよコースも後半戦を越えて、目指す天覧山まではもうすぐ!

飯能アルプスでは、季節によってさまざまな草花が目に入ります。取材をした5月初旬ころは、藤の花を見ることができました。

気を付けないと見落としてしまいそうな、大黒山の山頂標識。ここまで来れば残るは、多峯主山と天覧山の2座だけです。

多峯主山の山頂直下にある立派なバイオトイレ。地元でも人気のある山で、登山者だけではなく、ピクニックや散歩がてらに登る人など、さまざまな人の姿を見ることができます。


多峯主山山頂ではさいたま新都心や東京都心部などの街の風景から、日和田山など近隣の山から、奥多摩、秩父、筑波山、富士山などを見ることができます。山頂はある程度の広さがありますが、日中は多くの方々で賑わいます。

地域の方々から身近な存在として愛されている天覧山の山頂。飯能を舞台にしたアニメ「ヤマノススメ」でも登場し、同作の「聖地」としても知られています。

天覧山山頂すぐそばにある十六羅漢像。天覧山はもともとこれらの像にあやかって、羅漢山と呼ばれていました。

山頂から20分も歩けば、天覧山登山口に到着。ここからは飯能駅方面へ向かい、最終目的地の立呑みエンドーを目指します。なお、登山口にはバス停もあるため、バスで駅に向かうことも可能です。