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カリマーのファストハイクザック「クリーブ30」は機能性と軽さのバランスが絶妙!

カリマーのファストハイクザック「クリーブ30」は機能性と軽さのバランスが絶妙!

英国発の総合アウトドアブランド・カリマーのUL系ザック「クリーブ」シリーズ。実際どうなのか、気になっている人も多いのでは?

そこで、今回は「クリーブ30」の特徴や機能性をご紹介。12日の山小屋泊登山で使ってわかった背負い心地や使い勝手などのレビューも必見です!

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目次

アイキャッチ撮影:YAMA HACK編集部

“軽さ”と“背負い心地”の両方を求めるなら「クリーブ30」がちょうどイイ

カリマーのクリーブ30
撮影:YAMA HACK編集部

カリマーといえば、リッジを筆頭に「背負いやすく快適」なザックで有名なブランド。そんなカリマーから初めてのUL系ザック「クリーブ30」が2023年の春に登場しました。

ファスト&ライト、スピードハイク向けのザックで、30Lで重量は900gと軽量。とはいえ、カリマーらしい機能性や背負い心地も諦めず、多機能でありつつ「軽さ」とのバランス力に優れたモデルに仕上がっているんだとか。

そんなファストハイク向けザック「クリーブ30」の注目ポイントやレビューをご紹介します!

「クリーブ30」基本スペック

クリーブ30には、メンズ・レディースモデルではなく、「Medium」と「Small」の2サイズ展開。背面長のみ異なります。自分の身長や体型に合わせてジャストフィットする方を選んでくださいね。

【クリーブ30 Medium / Small】

容量:30L
重量:900g
サイズ:H52×W25×D24cm
素材:N100D X-GRID R/S NY (ナイロン89%、ポリエチレン11%)
カラー:Feather White / Coyote / Black / Airforce
背面長:47cm(Medium) / 42cm(Small)

シンプルだけど多機能で背負いやすいポイント

撮影:TAKAHASHI(クリーブ30・フェザーホワイト)

クリーブ30の注目ポイントは、カリマーらしい背負いやすさを犠牲にせずに、軽さと行動しながらの操作性の良さを併せ持つ多機能さ。さっそく詳しく見ていきましょう。

ロールトップで荷物の増減にも対応

  • ロールトップのザック
  • ロールトップだけどファスナー付き

クリーブ30はカリマー初のロールトップ仕様。雨蓋がないロールトップ方式は、荷物の出し入れがしやすく、中身の増減にも対応しやすい点が魅力です。
バックル部分が互い違いになっているので、サイドのバックルを使わず、口元を上部で止めることも可能。状況の変化に対応できる拡張性に優れています

クリーブのフロントファスナー超便利
撮影:TAKAHASHI

ただし、ロールトップゆえ、基本構造としては一基室。収納している場所によっては、メイン収納へのアクセスが煩わしいときがあります。
が、そこはさすが、カリマー!
クリーブ30にはフロントに止水ジッパーが付いており、ロールトップを開けることなく荷室へアクセス可能。操作性もしっかり確保されていて、休憩中にサッと使いたいギアを簡単に取り出すことができます。

軽くてタフな素材を使用

  • タフで軽生地

生地の素材は、優れた強度と耐摩擦性、軽量性を持つ「X-GRID R/S」を採用し、タフさと軽さの両立を実現。岩場や難路がある登山をはじめ、様々な山行シーンでアクティブな活動を支えます。
ただし、防水ではないので天候によってはザックカバーなど雨対策が必要です。

フィット感抜群のしっかりとしたヒップベルト

  • しっかりとしたウェストベルト

UL系のザックではあるものの、ヒップベルトはカリマーらしいしっかりとした作り。しっかりと腰を支える幅広タイプのベルトで荷物の重量が増えても安定感があります。
肩よりも腰で背負う構造は受け継がれつつも、身体にフィットさせる構造。細かい部分まで考えられていますね。

ショルダーハーネスの機能が超充実

ショルダーハーネスのポケットが便利
撮影:TAKAHASHI

ユーティリティショルダーハーネスの機能が充実しているのも特徴的
二段になっているメッシュポケットファスナー付きのメッシュポケット、と左右で異なる形状のポケットを配備。どちらも500mlの給水ボトルやスマホ、行動食を収納できる大きめのポケットです。

チェストハーネスの調整が簡単
撮影:TAKAHASHI

そして、取り付け位置の変更もできるチェストコードも。ショルダーハーネスというよりは、トレランなどで使用するベストタイプのような機能を持っています。

クリーブはストックもつけられる
撮影:TAKAHASHI

さらに、ショルダーハーネスにはポールやグローブなどの小物を一時的に取り付けられるアタッチメントループも装備。ザックをおろすことなくさっと取り付けられるので、岩場を通過する際などポールを一時的に使用しない場合などにもありがたい存在です。

フロントメッシュポケットをはじめ、豊富なポケットが便利

クリーブ30はポケットが豊富。まずは、デザインのアクセントにもなっているフロントの大きめのメッシュポケット。センターファスナーを挟んで左右にあります。行動中に脱いだジャケットや行動食などをさっと入れておけるゆとりあるサイズです。
さらに、底面にも独立したポケットがあります。レインカバーなど入れておいてもいいですね。
メイン荷室には大きなポケットの他キーフックやハイドレーション用のホールも。ヒップベルトのポケットは左右ともマチ付きで見た目以上の収納力。

あらゆる場所に効果的にポケットがあり、「行動しながらの操作性の快適さ」に優れた設計となっています。

アタッチメントループが豊富&ボトムにもバンジーコード

  • 収納力あり

フロントにもアタッチメントループがあり、ポールを取り付けておくことができます。もちろんサイドポケットに収納することも可能。

さらに、バッグ底面にもバンジーコードが。汚れが気になるツェルトや地味に嵩張るマットなどを取り付けるのに最適です。コードストッパーによって長さ、テンションのかけ具合が調整できます。

収納力をチェック

「クリーブ30」の容量は30L。一般的に、30Lのザックは日帰り登山・山小屋泊の山行・縦走登山など幅広く活用できるサイズです。ですが、クリーブはたくさんのポケットが付いており、なんだか想像以上に収納力がありそう…。

試しに、筆者の小屋泊の荷物をパッキングしてみました。

1泊2日小屋泊登山パッキング

今回は、後日計画している「初秋の1泊2日山小屋泊」での登山を想定して荷物を入れてみました。

【1泊2日山小屋泊登山の荷物】
・レインウェア、化繊ダウン、着替えなどの衣類
・ヘッドライト
・地図&コンパス
・エマージェンシーキット
・財布&化粧ポーチ
・行動食&火器セット
・ボトル×2
・タオル
・モバイルバッテリー

・サングラス
・シーツ
・レインカバー

これだけ入れても、写真の通りややゆとりのあるパッキングとなりました。もっと寒い季節になり、フリースなどの保温着やダウンパンツなどをプラスしても余裕のある収納力。山小屋を利用しての長期縦走などにも対応できるサイズ感です。

夏期であれば、ロールトップ部分やバンジーコードなどをフル活用し、パッキングを工夫した軽量テント泊にチャレンジしてみるのもありかもしれません。

【フィールドレビュー】1泊2日で山小屋泊での登山も余裕

カリマーのクリーブで登山
撮影:YAMA HACK編集部

前項目で紹介したパッキング内容に軽食をプラスして、1泊2日・山小屋泊登山をしてきました。

結論から言うと、上記の使いやすさはもちろんですが、マットな生地感や大きなメッシュポケットなどデザイン面でもかなりおすすめです。

「クリーブ30」のお気に入りポイント

・ヒップベルトがしっかりしていて横揺れせず、歩きやすく疲れにくい
・ショルダーハーネスのおかげで背負ったまま必要な作業ができ、行動がスムーズ
・メッシュポケットやフロントの縦ファスナーなど使いやすい設計が◎

横揺れせず歩きやすい

撮影:YAMA HACK編集部

幅の広いヒップベルトのおかげで、しっかりと身体にザックがフィットし行動中にザックが横揺れすることなく快適に歩くことができました

UL系ザックでの登山は、ザック自体も軽量ですが荷物全体を軽くするという思考。そのため、中身の重量が増えた際は背負って歩く快適さには疑問が残ります。
その点、クリーブは背負いやすさも考えられているので、荷物が増えある程度重くなったとしても疲労感なく快適に山歩きできるな、と感じました。

ショルダーハーネスをはじめポケットの便利さは予想以上!

クリーブ30を手に取った時からショルダーハーネスが使いやすいことは想定していましたが、いい意味で予想を裏切られました。
収納力がしっかりあるので給水ボトルをはじめ、スマホや行動食、サングラスまでセットして登山開始。メッシュポケットは伸縮性があるので、激しく動いても物が落ちることもなく安心して行動できます。山行中にザックをおろすことなく、物を出し入れできることは素晴らしいもの。
さらに、普段はサコッシュに入れているものがショルダーハーネスとヒップベルトのポケットに収納でき、サコッシュによる肩こりから解放され本当に快適でした

メッシュポケット&フロントファスナーでさらに利便性UP

メッシュポケットは伸縮性はそこまでないものの、頻繁に着脱するジャケットから日焼け止めなど細々としたものまで、ぽいぽいと入れられるありがたい存在。ひとつ大きなメッシュポケットがあるよりもフロントファスナーで二分されていることで、どこに何を入れたのか分かりやすかった印象です。

クリーブ30のフロントジップは便利
撮影:YAMA HACK編集部

休憩時も必要なものはフロントジッパーから出し入れOK。宿泊時以外は、山行終了までロールトップを開いて荷物を出すことはありませんでした。

気になった点

ショルダーハーネスの使いやすいメッシュポケットは雨などの水濡れには弱そうな印象をうけました。行動食やボトルは濡れても気になりませんが、スマホだけは雨降時には別の場所に避難させたほうがいいかもしれません。
とはいえ、最近はスマホも防水仕様モデルが増えているので、そこまで気になるわけではありません。

クリーブシリーズは2モデル

提供:カリマー(左:クリーブ30、右:クリーブ20

「クリーブ」シリーズは、20L・30Lの2モデルでの展開です。今回紹介したクリーブ30のみスモールとミディアムのサイズ展開があります。自身のスタイルや用途に応じたサイズを選んでくださいね。

里山ハイクに最適な20L

    カリマー クリーブ20

    容量20L
    重量640g
    サイズH47xW25xD21(cm)
    素材N100D X-GRID R/S NY (ナイロン89%、ポリエチレン11%)
    カラーFeather White/Coyote/Black/Airforce

    日帰りから縦走登山までカバーする30L

      カリマー クリーブ30 Small

      容量30L
      重量900g
      サイズH52×W25×D24(cm)
      背面長42cm
      素材N100D X-GRID R/S NY (ナイロン89%、ポリエチレン11%)
      カラーFeather White/Coyote/Black/Airforce

        カリマー  クリーブ30 Medium

        容量30L
        重量900g
        サイズH52×W25×D24(cm)
        背面長47cm
        素材N100D X-GRID R/S NY (ナイロン89%、ポリエチレン11%)
        カラーFeather White/Coyote/Black/Airforce

        軽くて使いやすいザックで山登りを快適に!

        クリーブ30で小屋泊登山
        撮影:YAMA HACK編集部

        クリーブ30は、軽さを求めて多くを省く完全なU.L.ザックではなく、これまでの「背負いやすく疲れずらい」製品開発のノウハウを継承しつつ軽量化も実現させたバランスのいいザックでした。軽いザックが欲しいけど、快適さや機能・装備は犠牲にしたくない人におすすめのモデルです。
        軽さ・機能性・背負いやすさのバランスが丁度いいクリーブ30で山を楽しみましょう!

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