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いま買うべきは“ベスト型”。登山に推したい最旬バックパック5モデル

最近見かける機会が増えてきた“ベスト型パック”。走る人専用のバックパックというイメージが強いですが、登山で使ってもいいんです!

そこで今回は、ネクストブレイク必至のベスト型に注目。一度背負うと手放せなくなる長所や、人気5モデルの背負い心地&ディテールをレポートします!

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目次

登山ギア最前線!“ベスト型パック”がじわじわきてる!?

突然ですが、みなさんは“ベスト型パック”を知っていますか?

バックパック ベスト型パック
撮影:筆者(以下、すべて同じ)

ベスト型パックとは、ウェアのベストのように“着る感覚”で使えるバックパックのこと。従来のバックパックよりショルダーハーネスの幅が広く、ハーネス部分にいくつもの収納ポケットを備えている点も特徴です。

2023年は各メーカーがこぞってベスト型パックを発売しており、登山用バックパックのプチ・トレンドともいえるくらい、人気急上昇中なんです!

人気の秘密は、ストレス知らずの使い心地

ベスト型パック ショルダーハーネス  収納ポケット
写真のベスト型パックは計6つの収納ポケットを備えている

ベスト型パックには、従来のバックパックとは異なる3つの特徴があります。

ひとつは、ショルダーハーネスに配備された収納ポケットによる高い利便性です。行動食やスマートフォン、サングラスなどを胸元にしまえるので、それらが必要なときにバックパックを下ろす手間を省けます。

次に、ショルダーハーネスの幅が広くなったことで、荷重ポイントが点から面に変化。結果、体にかかる負荷が分散され、“着る”と形容される抜群の背負い心地を備えています。

そして、幅の広いショルダーハーネスは体に接する面積が大きくなるため、体とバックパックの一体感もアップ。激しい動きでも体に追従する優れたフィット感があります。

そもそもの起源はトレランにあり

トレイルランニング

世の中にベスト型パックが登場したのは、トレイルランニング用に開発されたものがはじめてといわれています。

考えられたのは、タイムを競い山の中を疾走するトレイルランナーにとっての“使いやすさ”や“背負いやすさ”。

その結果、誕生したのが、行動中に水分やエネルギーを補給しやすいようにショルダーハーネスにボトルや行動食を収納するためのポケットを備え、高いフィット感でバックパックの横ブレを抑えるベスト型パックというわけです。

どれが好み? 登山にも使える“ベスト型パック”厳選5モデル

ベスト型パック 集合写真

トレランシーンから生まれたベスト型パックは、山中を走ったり標準コースタイムより速く歩いたりする人が使うアイテムというイメージが強いかもしれません。

しかし、背負い心地とフィット感に優れるベスト型パックは、登山に使うのも大いにアリ

肩が疲れる、バックパックがグラグラしてバランスが悪い、そんな経験がある方もない方も、一度ベスト型パックを背負ってみてはいかがでしょう? これまでのバックパックとは明らかに違う感覚に驚くと同時に、普段の山行でも使いたいと思うはずです。

そこで今回は、話題のベスト型パック5モデルを紹介。いいなと感じたディテールや背負い心地をレポートします。

①アークテリクス/ノーバン 14 ベスト

  • アークテリクス ノーバン14ベスト
  • アークテリクス ノーバン14ベスト フロント
  • アークテリクス ノーバン14ベスト サイド
  • アークテリクス ノーバン14ベスト 背面パネル
  • アークテリクス ノーバン14ベスト 背面パネル アップ

アークテリクス/ノーバン 14 ベスト
¥25,300(税込)
サイズ:XS〜L
容量:14L
重量:421g

“ノーバン”は、アークテリクスがラインナップする、険しいルートでの長距離トレイルランニング用システムのコレクション名。「ノーバン 14 ベスト」はコンパクトで軽いだけでなく、あらゆる環境や状況に対応する機能も秘めています。

  • アークテリクス ノーバン14ベスト ショルダーハーネス 収納ポケット
  • アークテリクス ノーバン14ベスト リッドポケット
  • アークテリクス ノーバン14ベスト インナーポケット

ショルダーハーネスの収納ポケットは、サイドポケットを含めて片方に4つ、左右で計8つ搭載しています(1枚目)。

開閉方法は荷室の上部をフラップで閉じるリッドレス仕様。荷室上部には小型のジッパー付きストレッチメッシュポケット(2枚目)、内側にはキーホルダー付きのスクエアポケット(3枚目)を備えます。

防水仕様だからレインカバーが不必要

  • アークテリクス ノーバン14ベスト 防水仕様
  • アークテリクス ノーバン14ベスト シームテープ

荷室は内側に防水コーティングを施したナイロン製。縫い目は浸水を防ぐシームシーリング加工済み。完全防水ではありませんが、多少の雨ならレインカバーを使わなくても荷物を濡らさずに行動できます。

コスパに優れるソフトフラスク付き

アークテリクス ノーバン14ベスト ハイドロフラスク

ソフトフラスクとは、シリコン製でコンパクトに丸められる水筒のこと。ノーバン 14 ベストを購入すると、同時にアークテリクスのロゴマークが入った500mlソフトフラスクが2本も付いてきます。

ライター吉澤

背負い心地は、まさにベストを着るような感覚。ピタッと体にフィットして、バックパックとの一体感は抜群です。厳選した荷物で軽快に山を歩きたくなりますね。

荷室の防水性やハイドロフラスクが2つ付属する点も嬉しいポイントです!

②パーゴワークス/ラッシュ20

  • パーゴワークス ラッシュ20
  • パーゴワークス ラッシュ20 フロント
  • パーゴワークス ラッシュ20 サイド
  • パーゴワークス ラッシュ20 背面パネル
  • パーゴワークス ラッシュ20 背面パネル アップ

パーゴワークス/ラッシュ20
¥20,900(税込)
サイズ:ワンサイズ
容量:19L(ポケットを含む)
重量:450g

ハイカーにもトレイルランナーにも背負っている人をよく見かける人気モデル。ショルダーストラップの無段階調整システムや取り外せる背面パネルなど、気の利いた機能に日本のメーカーらしさが垣間見えます。

  • パーゴワークス ラッシュ20 ショルダーハーネス 収納ポケット
  • パーゴワークス ラッシュ20 ボトムポケット
  • パーゴワークス ラッシュ20 トップリッド ポケット
  • パーゴワークス ラッシュ20 ハイドレーションポケット

ショルダーハーネスには、片方に3箇所、左右で計6つの収納ポケットを搭載(1枚目)。本体下部には、背負ったままウインドシェルなどをしまえるボトムポケットが2つ(2枚目)。荷室上部にはキーホルダー付きのジッパーポケットが備わります。

荷室はファスナーで開閉する仕様で、内側にハイドレーションボトルを収納することが可能です(4枚目)。

体型に合わせて背負い心地を調整可能

  • パーゴワークス ラッシュ20 ショルダーハーネス    無段階調整システム
  • パーゴワークス ラッシュ20 ショルダーハーネス長さの違い

ショルダーハーネスの付け根はベルクロテープで本体と繋がっており、接着位置をズラすと長さを伸ばしたり短くしたりすることが可能。各自が体型に合うフィット感を簡単に手に入れられます。

取り外せる背面パネルで洗濯しやすい

パーゴワークス ラッシュ20 背面パネル 取り外し可能

メッシュ素材で通気性のいい背面パネルも、実はベルクロテープで着脱可能。汗で汚れやニオイが気になる……。そんなときは背面パネルを取り外して洗濯することで、清潔さをキープして使い続けることができます。

ライター吉澤

背負ったときの重心の位置がとても高く、まったく後ろに引かれない背負い心地が好印象。各ストラップを引いてフィット感を高めると、上半身にぴたっと密着してバックパックが体に追従しました。

500mlのペットボトルが入るショルダーポケットや荷物を出し入れしやすいボトムポケットなど、使い勝手も優秀です。

パーゴワークス ラッシュ20

サイズワンサイズ
容量19L(ポケットを含む)
重量450g

③サロモン/XA 25

  • サロモン XA25
  • サロモン XA25 フロント
  • サロモン XA25 サイド
  • サロモン XA25 背面パネル
  • サロモン XA25 背面パネル 寄り

サロモン/XA 25
¥20,900(税込)
サイズ:S/M、M/L
容量:25L
重量:443g

商品名の「XA」はクロスアドベンチャーを表し、突然の悪天候に対応する防水性が特徴のひとつ。容量のわりに重量は443gしかなく、荷室をワンアクションで開閉できるシステムによる使いやすさも人気のポイントです。

  • サロモン XA25 ショルダーハーネス 収納ポケット
  • サロモン XA25 フロントポケット
  • サロモン XA25 インナーポケット
  • サロモン XA25 ハイドレーションポケット

ショルダーハーネスは左右2箇所にメッシュのストレッチポケットがあり、右手側にのみファスナー付きポケットをプラス(1枚目)。フロントには、こちらも伸縮性に優れる大型メッシュポケットがつき、濡れたレインウェアなどを収納するのに役立ちます(2枚目)。

内側にはスクエア型の収納ポケットがあり(3枚目)、ハイドレーションボトルは荷室と背面パネルの間にさしこむ仕組みです(4枚目)。

簡単な開閉システムで手間要らず

サロモン XA25 コンプレッションーコード

メインコンパートメントは、入り口を丸めて閉じるロープトップを採用。丸めた状態でフロントにあるドローコードを引っ張ると、両側をコンプレッションしながら入り口が閉じる仕組みです。逆にコードロックをリリースすると、ワンアクションで荷室を開くことができます。

高い防水性で雨天も安心

サロモン XA25 止水テープ

荷室が防水コーティングを施したナイロンで作られており、防水性を高めるシームテープも接着済み。気密性の高いロールトップ仕様と相まって、高い防水性を備えます。

ライター吉澤

防水性があり、突然の雨を気にしなく済むのがいいですね。ショルダーハーネスの作りがかなり薄く、濡れてしまっても乾きやすいと思います。
 

荷室の重心がやや後傾するのが気になりましたが、体格のいい人にはピッタリとフィットするかもしれません!

④ブラックダイヤモンド/パーシュート30

  • ブラックダイヤモンド パーシュート30
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 フロント
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 サイド
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 背面パネル
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 背面パネル 寄り

ブラックダイヤモンド/パーシュート30
¥25,740(税込)
サイズ:S〜L
容量:30L
重量:796g

軽い荷物でスピーディーに登山を楽しむライト&ファストハイキング用に作られたモデルです。容量が30Lもあり、荷物を厳選すれば泊まり装備もパッキング可能。100%リサイクル素材を使った地球に優しい作りにも注目です。

  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 ショルダーハーネス 収納ポケット
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 トップポケット
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 サイドポケット
  • ブラックダイヤモンド パーシュート30 フロントポケット

収納ポケットは、ショルダーハーネスに計4つ(1枚目)。フロント上部にフラップ付きポケットがあります(2枚目)。両側には大容量のサイドポケットを搭載し(3枚目)、トレッキングポールなどを差し込んで持ち運ぶことが可能です。フロントにはジャケットなどの収納に便利なストレッチポケットが配備されています(4枚目)。

荷室を圧縮して横ブレを軽減できる

ブラックダイヤモンド パーシュート30 コンプレッションストラップ

フロントから飛び出すドローコードは、荷室をコンプレッションするためのストラップ。紐を引くと両サイドのコンプレッションストラップが連動し、ワンアクションでバックパックを圧縮して荷物が動かないように調整できます。

止水ファスナーで雨水の侵入をシャットアウト

ブラックダイヤモンド パーシュート30 止水ファスナー

荷室の開閉には止水ファスナーが使われています。生地に防水性はないですが、雨水を弾く撥水加工済み。少量の飛沫や小雨程度ならパッキングした荷物が濡れる心配はありません。

ライター吉澤

背負ったまま手が届くサイドポケットが使いやすい。背負い心地は普段のデイパックに近いですが、高いフィット感とショルダーハーネスの収納力はさすがといえるでしょう。
 

パネルローディングでスムーズに荷物の出し入れを行えます。

⑤ウルトラスパイア/エピックXT 2.0

  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 フロント
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 サイド
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 背面パネル
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 背面パネル 寄り

ウルトラスパイア/エピック XT 2.0
¥30,800(税込)
サイズ:ワンサイズ
容量:30L
重量:737g

容量30Lの中型パック。<ウルトラスパイア>はアドベンチャーレーサーが立ち上げたパックブランドで、ハイドレーションシステムを搭載するハイドレーションパックの草分け的存在としても知られています。

  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 ショルダーハーネス 収納ポケット
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 サイドポケット
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 ヒップポケット
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 トップリッド ポケット
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 フロントポケット
  • ウルトラスパイア エピックXT 2.0 インナーポケット

ショルダーハーネスには、ファスナー付きポケットを含めて計6つの収納ポイントを配備(1枚目)。左右にサイドポケットとヒップポケットがあり(2・3枚目)、トップリッド、フロント、インナーにも収納スペースを備えます(4〜6枚目)。

もちろんハイドレーションシステムにも対応し、背面パネルの後ろにリザーバー用の収納スペースが設けられています。

重たい荷物もバランス良く背負えるフレーム付き

ウルトラスパイア エピックXT 2.0 背面パネル

荷物がそこそこ重くなることを想定してか、背面にはバックパックの剛性を高めるフレームを搭載。荷重を受け止めて、体への負担が均一になるように考えられています。必要ないときは取り外して軽量化を図ることも可能です。

手放しでトレッキングポールを運搬可能

ウルトラスパイア エピックXT 2.0 バンジーコード

本体のボトムにあるバンジーコードは、折り畳み式のトレッキングポールを固定するパーツ。紐をカスタムして長くすれば、スリーピングマットをくくりつけることもできそうです。

ライター吉澤

容量は30Lですが、愛用の2人用テントを含む泊まり装備をパッキングできたのは予想外。背負うとそこそこの重さがありましたが、背面フレームのおかげで荷重が背中全体に分散され、ラクに背負える感覚がありました。

一度使ったら離れられない!ベスト型パックがヒットの予感

ベスト型バックパック一覧

ベスト型パックはトレランシーンから誕生したアイテムですが、登山に使っても問題なし。最近はベスト型パックの背負い心地や使い勝手の良さが評価され、幅の広いショルダーハーネスを採用する大型のバックパックも増えています。

そして、今回紹介した5つのモデルも、“着る”ような背負い心地を実感できるものばかり。バックパック選びで迷っている方は、ベスト型パックまで視野を広げてみてはいかがでしょう?

抜群のフィット感や一体感は、山登りを楽しくするポテンシャルを秘めています!

紹介したベスト型パック一覧