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白神岳

白神岳|世界遺産のブナの森を歩く!登山コース情報と注意ポイント

白神岳は世界遺産、白神山地にある山。日本二百名山にも選定されています。世界遺産登録の理由ともなった、美しいブナの森の中を歩く登山コースはとても贅沢。山頂からは白神山地を見渡すこともできます。登山コースと注意点をまとめました。一緒に訪れたい美しい湖、十二湖をまわるコースも紹介しています。

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目次

アイキャッチ画像出典:PIXTA

世界遺産の山、白神岳

白神岳
提供:ヤマレコ/goryu2814
標高山頂所在地山系最高気温(6月-8月)最低気温(6月-8月)
1235m西津軽郡深浦町白神山地17.6℃10.9℃
参考:ヤマレコ

白神岳は、青森県と秋田県にまたがる白神山地の山。13万haの広大な面積を有する白神山地は、数多くの希少な動植物が生息していることから1993年に世界遺産に認定されました。原生の魅力が残る白神岳は、ブナ林や山頂からの景色が素晴らしく、多くの登山者を魅了しています。

「世界遺産のブナ林」を歩く!

白神岳のブナ林
提供:ヤマレコ/yamawaro

白神山地が世界遺産に認定された理由は、希少な動植物が生息・生育し、人の影響を受けていない天然のブナ林が存在するため。白神山地の大半を占めるブナ林は深い緑を形成し、幻想的な空間を作り出しています。白神岳登山では、この美しいブナ林をたっぷりと堪能できますよ。

秋の紅葉も見事!

白神岳の紅葉
提供:ヤマレコ/chee2005

秋になるとブナ林が黄色に色づく白神山地。紅葉の見頃を迎える10月中旬~下旬は、山一面が色鮮やかに染まります。どこまでも続く紅葉を楽しめる季節にも、多くの人が訪れます。

白神岳の天気と地図をチェック

白神岳に行く前に現地の天気をこちらでCHECK!また、事前に地図を用意してルートを確認してください。

白神岳のふもと(深浦町)の10日間天気

日付10月31日
(金)
11月01日
11月02日
11月03日
(月)
11月04日
(火)
11月05日
(水)
11月06日
(木)
11月07日
(金)
11月08日
11月09日
天気曇のち雨
曇のち雨
雨時々曇
雨時々曇
雨時々曇
雨時々曇
雨のち曇
雨のち曇
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
曇時々晴
晴時々曇
晴時々曇
晴時々曇
晴時々曇
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
曇時々雨
気温
(℃)
17
9
13
10
13
9
12
8
13
6
15
10
16
8
14
8
15
6
12
10
降水
確率
801008070304030207080

白神岳の登山指数

日付11月01日
11月02日
11月03日
(月)
11月04日
(火)
11月05日
(水)
登山
指数
C C C A C
登山指数の留意点

登山をするための快適さを、山頂や山麓の気象条件から、気象学的知見を用いて登山指数A~Cで表現をしています。降水量、風速、雲量などを総合的に考慮し、気象条件を独自計算したものです。
ただし、以下のリスクは含まれておりません。

  • 雷の発生の可能性
  • 前日の天気による道のぬかるみ
  • 局地的大雨
  • 土砂災害の発生の可能性
  • 雪崩の発生の可能性
  • 噴火の可能性
  • 積雪の有無
  • 濃霧
  • 低温または高温
  • 虫やヒルなどの発生状況

山の天気は大きく変わりやすいため、登山指数はあくまで目安としてご利用頂き、最新の気象データや天気図、各登山道情報をご確認ください。
なお、本情報に基づいた行為において発生したいかなる人物の負傷・死亡、所有物の損失・損害に対する全ての求償の責は負いかねます。ご了承下さい。

白神岳周辺の山と高原地図

メインコース、蟶山(マテ山)コースと登山時の注意ポイント

白神岳登山のメインコースである蟶山(マテ山)コース。ブナ林や水場を通過して行くルートは、比較的歩きやすく、難所もないため初心者でもチャレンジしやすい登山道。ロングコースのゴールには山頂からの絶景が待っています。

コースの難易度は?

蟶山(マテ山)コースは、難しいところがなく整備された道。難易度はあまり高くないため、健脚者または早朝出発であれば日帰りすることも可能です。ただ、登りだけで5時間弱かかるので、無理をせず山頂の避難小屋で1泊することをおすすめします。

蟶山~白神岳登山コース

合計距離: 14.69 km
最高点の標高: 1221 m
最低点の標高: 171 m
累積標高(上り): 2458 m
累積標高(下り): -2458 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:8時間10分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

登山口(10分)→旧登山口(45分)→二股分岐(40分)→水場(50分)→蟶山分岐(120分)→十二湖分岐(15分)→白神岳(15分)→十二湖分岐(90分)→蟶山分岐(30分)→水場(30分)→二股分岐(35分)→旧登山口(10分)→登山口

白神岳蟶山登山コース登山口
提供:ヤマレコ/monky

駐車場から登山口までは、舗装された道を歩いていきます。登山口からは林間となりますが、登りは緩やかで整備された歩きやすいコース。爽やかな森の空気を感じながら進んでいくと、二股分岐に到着。「二股コース」は、現在整備中により通行不可となっているので注意しましょう。

白神岳コース中の階段
提供:ヤマレコ/monky(整備された登山道)

二股分岐から蟶山コースへ、美しいブナ林の中を進みます。深緑に光が差し込む中、爽やかな登山を楽しみましょう。途中にある水場では、冷たくて美味しい水が補給できます。「最後の水場」の看板以降は水場がないので、見逃さないように。

白神岳最後の水場
提供:ヤマレコ/simafukuro

最後の水場を出発すると、コースは急登に。ロープがかかっている箇所もありますが、足場ができているので難所というほどではありません。進んで行くと蟶山に到着しますが、山頂からの眺望はありません。

白神岳ブナ林
提供:ヤマレコ/goryu2814(蟶山分岐からの道)

蟶山分岐からも変わらず、茂った森の中を歩いて行く道。ブナ林の新鮮な空気を味わいながら進みましょう。しばらくは同じような景色が続きますが、十二湖分岐前でようやく稜線に出ると、日本海の海岸線を眺めることができます。

白神岳山頂手前から望む海岸線
提供:ヤマレコ/matsuzato

十二湖分岐からは見晴らしのいい登山道へ。爽やかな風を感じつつ、夏にはニッコウキスゲやゴゼンタチバナなどの高山植物を楽しみながら歩くこともできます。山頂には、立派なバイオトイレと避難小屋も。

白神岳山頂
提供:ヤマレコ/matsuzato(白神岳山頂)

白神岳山頂は、日本海、男鹿半島から岩木山、八甲田山まで望める素晴らしい眺望。白神山地の壮大な原生林を心ゆくまで堪能してください。

山頂から見る岩木山
提供:ヤマレコ/simafukuro

山頂からの絶景を楽しんだあとは、もと来た道を戻って下山です。森の中は滑りやすいところもあるので、足元には十分注意して。

登山時の注意事項は?

①「二股コース」は通行止め
二股コース通行止めの看板

二股分岐からアクセスできる上級コースの「二股コース」は、現在通行止めとなっています。そのため蟶山コースを使った登山はピストンとなるので、登山道を間違えないように気をつけましょう。

②熊対策は必須
ツキノワグマ

出典:PIXTA

白神山地は、ツキノワグマの生息地帯。過去には目撃情報も出ています。登山シーズンである5月から11月頃は、熊がエサを探している期間でもあるため熊対策は必須です。熊鈴やラジオ、複数人で登るなど対策を忘れないようにしましょう。

青森県 ツキノワグマ出没注意報について

③滑りやすい箇所があります
コース中は、木の根や苔など滑りやすいところがあるもの。特に水場周辺は足を滑らせやすく、滑落事故も発生しています。また雨天時は、石や枯葉で転倒する危険性が高まるので、足元には十分な注意が必要です。天候や体力などを考慮して、無理のない登山計画を立てることをおすすめします。

十二湖周辺は散策から上級コースまで!

青森県 青池/十二湖
出典:PIXTA(青池)

十二湖は白神山地の西側にある33の湖の総称。崩山の崩壊でできたとされる湖沼群は、崩山から望むと12の湖に見えることが名前の由来とされています。十二湖は中でも青池が有名で、ガイドツアーがあることや軽装備で行くことができるため、幅広い年齢層から人気のスポットです。

白神山地の十二湖、鶏頭場の池
出典:PIXTA(白神山地の十二湖、鶏頭場の池)

十二湖を巡るコースは複数存在するため、体力や時間に合わせたコースを選びが可能。「十二湖を周る散策コース」「大崩まで登る登山コース 」の2つは、日帰りができて、道も比較的歩きやすいコースです。「大崩から崩山、大峰岳を経由して白神岳を登るコース」は、長距離で難易度も高いため、上級者向けのコースとなっています。

①十二湖散策コース

合計距離: 2 km
最高点の標高: 280 m
最低点の標高: 221 m
累積標高(上り): 211 m
累積標高(下り): -211 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:50分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

鶏頭場(けとば)の池(10分)→青池(10分)→沸壷の池(5分)→落口の池(10分)→ゴール

一周約1.5kmの十二湖散策コースは、登り下りも少なく気軽に歩けるコース。十二湖のシンボルといえる「青池」は、高い透明度を誇り、幻想的なまでに美しいブルーが特徴です。艶やかな緑色をした「鶏頭場の池」や野鳥、樹木など、白神山地の色彩をたっぷりと堪能しましょう。

青池
撮影:YAMA HACK編集部(青池)

②十二湖~大崩登山コース

白神岳
出典:YAMAP
距離コースタイム難易度
約4.6㎞約3時間45分★★★☆☆

鶏頭場(けとば)の池(10分)→青池(110分)→大崩(95分)→青池(10分)→ゴール

青池や鶏頭場の池、白神山地の原生林を眺めながら大崩展望台を目指すコース。主要な十二湖を抑えたコースは、登山もしたいけれど、キレイな湖も見たいという方におすすめです。ブナ林や希少な動植物を満喫できるコースは、「神様の座る木」など見どころも満載。ゴールの大崩からは、十二湖と日本海を望むことができます。

大崩からの眺め
提供:ヤマレコ/goryu2814(大崩から望む十二湖)

③十二湖~白神岳登山コース

合計距離: 10.17 km
最高点の標高: 1221 m
最低点の標高: 244 m
累積標高(上り): 1820 m
累積標高(下り): -845 m
【体力レベル】★★★☆☆
日帰り
コースタイム:8時間5分
参考:ヤマプラ
【技術的難易度】★★☆☆☆
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
凡例はこちらをクリック:グレーディング表

鶏頭場の池(170分)→崩山(120分)→大峰岳(180分)→十二湖分岐(15分)→白神岳

十二湖から白神岳を目指すロングコースは上級者向け。スタートから大崩まで②と同じコースを進みましょう。崩山~大峰岳はかなりのアップダウン。藪こぎも多いので、道を見失わないよう注意して。山頂直下で蟶山コースと合流し、白神岳山頂へ。

崩山山頂標識
提供:ヤマレコ/goryu2814

登りは蟶山コースを使って、下山は十二湖コースを使う1泊2日のプランも健脚者に人気です。体力に余裕のある方は、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
また、白神山地ビジターセンターのHPには、他にもさまざまな散策・登山コースが掲載されています。地図や写真も載っているので、白神山地に訪れる際は、一度チェックしてみるのがおすすめです。
白神山地ビジターセンター コース案内

白神岳登山時の宿泊地

白神岳に登る際は、宿泊でのプランを組むとより安全です。ここでは白神岳周辺の宿泊情報についてご紹介します。

白神岳避難小屋

白神岳避難小屋
提供:ヤマレコ/matsuzato

山頂付近にある白神岳避難小屋は、厳冬期にも耐える設計の小屋。管理人は不在、料金は無料ですが小屋維持のための募金箱が設置されています。

場所:白神岳山頂付近
問い合わせ先:青森県西津軽郡深浦町役場
収容人数:約20名

ガイドハウス白神山荘

五能線「白神岳登山口」駅からほど近い場所にある山荘。アットホームなつくりで部屋数も少ないため、宿泊の際は事前に予約するのがおすすめです。

所在地:西津軽郡深浦町大字黒崎字日野97−1
問い合わせ先:0173-78-2080

十二湖リフレッシュ村

十二湖リフレッシュ村
出典:十二湖リフレッシュ村

周囲を豊かな緑に囲まれた、十二湖の中にあるキャンプ場。本格ログハウスも設置されているので、手軽に自然を楽しみたい方にもおすすめです。

所在地:西津軽郡深浦町大字松神字松神山1-57
問い合わせ先:0173-77-3311
十二湖リフレッシュ村 HP

登山口へのアクセス・駐車場情報

白神岳の登山口は、蟶山コースと十二湖コースとで異なります。ここでは、各登山口へのアクセス・駐車場についてご紹介するので、ぜひ登山計画の参考にしてみてください。

蟶山コース登山口へのアクセス

【車の場合】
秋田自動車道-県道64号-国道101号-林道-白神岳登山口駐車場

<駐車場>
トイレ:あり
水場:あり

【電車・バスの場合】
JR白神岳登山口駅より車で10分

十二湖コース登山口へのアクセス

【車の場合】
秋田自動車道-県道64号-国道101号-県道280号-奥十二湖駐車場

<駐車場>
駐車可能台数:約123台
料金:400円/回
トイレ:あり

【電車・バスの場合】
JR十二湖駅-弘前バス「奥十二湖駐車場行き」乗車-奥十二湖駐車場にて下車
※バスの運行期間をご確認ください

弘前バス時刻表

美しいブナ林に貴重な動植物!白神岳へ

白神岳からの眺め
出典:PIXTA

世界遺産である白神山地に位置する白神岳。原生の魅力が色濃く残るエリアは、美しいブナ林が山全体に広がり、貴重な動植物の住みかとなっています。白神岳登山や十二湖散策など、さまざまなコースがあるので、きれいな景色が見たい方にも本格登山を楽しみたい方にもおすすめですよ!

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山して下さい。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんで下さい。

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