軽さを優先しつつ、快適性を残した細かな機能
メッシュを絞り、軽量化を優先した入口まわり

テント本体の入口は、逆U字型に大きく開く設計。ファスナーの動きもスムーズで、開閉時に引っかかることはありませんでした。
そして入口下部には、換気用のメッシュパネルが備わっています。エアライズは入口全面がメッシュに切り替えられる仕様ですが、ライトエアライズでは軽量化を優先し、メッシュの面積が小さく抑えられていました。

テント上部の側面にはネット付きのベンチレーションが備わっており、室内の空気を逃がす流れが確保されていました。入口メッシュの面積を考えると、風の取り込みはやや控えめかもしれません。
一晩使って実感した、結露の少なさ
今回、一晩使用した翌朝は、室内に結露はなく、装備が湿るような心配もありませんでした。PUコーティングが施されたフライシートの撥水性も良好で、表面に付いた水分をしっかりと弾いています。

スリーブ式ながら、ポールの立ち上がりによってフライシートとテント本体の間には十分な空間が確保されており、この構造も結露を抑える一因になっているようです。
ライトから小物収納まで、便利に使える天井ループ

天井の四隅と中央の計5箇所にはループが配置されています。細引きを通して物干しとして使ったり、中央にライトを吊るして室内全体を照らしたりと、用途に応じてアレンジが可能。
また、これらのループを活用した純正のギアハンモックも、オプションとして用意されています。小物を整理して収納でき、限られた室内空間を有効に使える便利なアイテムです。
小物の定位置にちょうどいいメッシュポケット

室内には、中身をひと目で確認できるメッシュポケットを1か所配置。スマートフォンや小物を入れるのにちょうどよい大きさで、夜間でも必要なものを手探りで取り出しやすく、使い勝手が良かったです。
エアライズとライトエアライズ、それぞれの活かし方

基本構造を共有しながら、堅牢性を重視したエアライズと、軽さが磨かれたライトエアライズ。どちらも魅力あるテントですが、実際に使ってみた感想からすると「積雪期に使うかどうか」が大きな判断基準だと思いました。
季節も山域も選ばない、頼れるエアライズ
エアライズの大きな特徴が、雪山での使用を想定した設計です。別売りの雪山用外張を装着できるほか、ファスナー部分には凍結を防ぐためのフラップも備えられています。
雪山では、ときに想像を超えるような風雪に見舞われることもあります。そうした厳しい環境で求められる堅牢性や安心感こそ、エアライズが最も得意とするところでしょう。
ライター 橋爪
ここで活きてくるのがパーツの互換性。エアライズをベースにして、夏山ではフライシートやフレームを交換して部分的に軽くする、といった使い方ができるのもいいですね!
唯一気になるのは価格差?
エアライズとライトエアライズを比較するうえで、気になるのが価格差です。2026年の発売時点で、エアライズ2が税込60,500円なのに対し、ライトエアライズ2は税込71,500円。両者には11,000円の差があることも、判断材料として知っておくとよいでしょう。
ライター 橋爪
決して小さな差ではありませんが、自分の登山スタイルや使用頻度、長く使うことも踏まえながら、どちらに価値が高いかを考えて選びたいところです。
アライテント「SL」シリーズとの違いは?

撮影:吉澤英晃(SLドーム)
アライテントには、軽量性を追求した「SL」シリーズもラインナップされています。こちらも軽量性重視のモデルだけに、ライトエアライズと似たコンセプトに感じられるかもしれません。
その違いを端的に表すなら、SLシリーズは「軽さを最優先にした超軽量モデル」、ライトエアライズは「エアライズらしさを残しながら軽量化したモデル」。同じ軽量テントでも、目指しているバランスに違いがあります。
| ライトエアライズ2(短辺入口) | SLドーム(長辺入口) | |
| インナー | 12Dリップストップナイロン | 12Dリップストップナイロン |
| フライ | 15DリップストップナイロンPUコーティング | 15DリップストップナイロンPUコーティング |
| ボトム | 40DナイロンタフタPUコーティング | 30DリップストップナイロンPUコーティング |
| 専用アンダー | アンダーなしで使用可能 | 専用アンダーが付属 (40DナイロンタフタPUコーティング) |
| フレーム | NSL8.7フェザーライト(DAC社製) | NSL8.7フェザーライト(DAC社製) |
| サイズ | 間口130×奥行210×高さ105 | 奥行120×間口210×高さ95 |
| 重量 | 1180g (本体+フライシート+フレーム) | 980g (本体+フライシート+フレーム) |
| 価格 | 71,500円(税込) | 68,200円(税込) |
インナーテント、フライシート、ポールは両モデルで共通しており、軽量性を支える基本構成はほぼ同じです。
一方で、大きく異なるのがボトム(床面)の素材。ライトエアライズはエアライズと同じ耐久性の高い40デニール生地を採用しているため、アンダーシートなしでも使用できますが、SLシリーズは30デニール生地を採用しているため、付属のアンダーシートとの併用が前提となっています。
またSLシリーズは長辺入口となるため、出入りのしやすさや前室の広さも魅力のひとつ。軽量性と居住性を両立したい縦走登山や、テント内で快適に過ごしたい山行に向いています。
安心感はそのままに、ライトエアライズで山を軽やかに

エアライズらしい安心感や扱いやすさを受け継ぎながら、背負う負担を大きく軽減してくれるライトエアライズ。長時間歩き続ける縦走登山などに持っていきたい、軽快かつ頼もしい一張りでした。
これから山岳用テントを選ぶ方はもちろん、すでにエアライズを愛用している方も、互換性を活かした、アライテントの新しい軽量化の選択肢として注目してみてはいかがでしょうか。
アライテント ライトエアライズ1
| 重量 | 1040g(本体+フライシート+フレーム) <乾燥時平均重量> |
|---|---|
| 設営時サイズ | 間口100×奥行205×高さ100 |
| 収納時サイズ | 29×15×8cm(フレーム38cm) |
アライテント ライトエアライズ2
| 重量 | 1180g(本体+フライシート+フレーム) <乾燥時平均重量> |
|---|---|
| 設営時サイズ | 間口130×奥行210×高さ105 |
| 収納時サイズ | 29×15×8cm(フレーム38cm) |




