ただ薄くしたわけじゃない。強さを残す軽量設計

続いて気になるのが、ライトエアライズのタフさ。従来から軽量化されたことで、強度面の変化が気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は残念ながら穏やかな天候となってしまったため、悪天候での性能は確認できませんでした。しかし、実際に設営して過ごした限り、確かにエアライズのような重厚感はやや薄れたものの、従来と比べて明らかな頼りなさを感じることはありません。
むしろ、3シーズン用のテントとしてみたときに、必要な性能を残しながら、構造や装備をよりシンプルに磨き上げられた印象です。
タフな床面はそのままに、本体生地を薄型化
耐久性の高いボトム生地により、フットプリント(グラウンドシート)がなくても使用可能。必須装備ではなく、目的に応じて追加できる別売りオプションとなっている
ボトムには、従来と同じ40デニールの生地を採用。エアライズの魅力のひとつであるフットプリントなしで使えるタフな床面は、ライトエアライズにも受け継がれています。
一方、テント本体の生地は、従来の28デニール・リップストップナイロンから12デニールへと薄くなりました。手をかざすと透けて見えるほど薄く、さらりとしなやかな質感です。
軽さを支える薄型フライシート

フライシートの生地は、エアライズの30デニール・リップストップナイロンから、15デニールへと薄型化。生地の厚みを従来の半分に抑えることで、約125gの軽量化を実現しています。
テントの骨格も、より軽量に

フレームには、数多くのテントブランドから支持を得ているDAC社の「Featherlite NFL 8.7」を採用。従来のエアライズに使われていた軽量モデル「Featherlite NSL 9」から、さらに軽量性を追求したNFLシリーズへと変更されています。
この細径化とモデル変更により、フレームだけでも従来から約100g軽くなっています。
軽量ながら高強度の張り網にアップデート

張り網も、より軽量なものへとアップデートされています。採用されているのは、視認性を高めるリフレクターを織り込んだ直径2.5mmのコード。張り網だけでも従来品から約17gの軽量化を実現しています。
大型バックパックを置いても、ゆったり使える室内空間

2型のサイズは、幅130×奥行き210×高さ105cmで、出入口は短辺側に配置。エアライズ2と同じ寸法で、最大3人まで使用できる広さを備えています。ソロで使えば室内には十分な余裕があり、大型バックパックを置いても、ゆったりとした就寝スペースを確保できました。

室内高は最大105cm。身長170cmほどの男性が背筋を伸ばして座っても頭上は広く、着替えや荷物の整理も窮屈さを感じることはありませんでした。
ちなみに、1型は幅100×奥行き205×高さ100cmと、2型よりもひとまわりコンパクト。体格の大きな方は床面だけでなく、座ったときの頭上の余裕も踏まえてサイズを選ぶとよいでしょう。
前室は必要最低限。装備が増えるとやや窮屈かも?

前室の張り出しは40cm程度で、寸法はエアライズと同程度。ソロで使うには十分な広さでしたが、2人で靴やバックパック、トレッキングポールなど、多くの装備を置く場合は、窮屈さがあるかもしれません。
また、エアライズに備わっていた、フライシート入口下部を張り綱で立ち上げる構造は本作では省かれているため、実際に使えるスペースはエアライズよりもやや狭く感じました。
ライター 橋爪
短辺入口のテントは構造上、広い前室が確保しにくいため、こうしたスペースは必要最低限と考えておくのがよいでしょう。
一方で、テント全体の横幅を抑えやすく、岩場や混雑したテント場など、設営スペースが限られる場所でも扱いやすいメリットもあります!
止水性を高めつつ、入口はシンプルに
フライシートの開口部には新たに止水ファスナーが採用されていました。エアライズと同様に、ファスナータブはひとつなので、開閉は一方向のみとなります。
また入口をたくし上げて留めるタッセルも、室内から見て左側にのみ備わっています。

そのため、入口を大きく開け放って景色を楽しむような使い方にはあまり向いておらず、開放感はやや控えめの印象でした。
ライター 橋爪
山岳用テントとして必要十分な機能と簡潔さを優先した結果の仕様かと思いますが、ここは個人的には両側にタッセルが欲しかったです




