映画『127時間』とは
映画『127時間』は、登山家のアーロン・リー・ラルストンの自伝『奇跡の6日間』を原作とした作品です。監督・脚本・製作は、『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー監督賞を始めとする多数の映画賞を受賞した、ダニー・ボイルが務めています。
そして、共同脚本のサイモン・ボーファイ、共同製作者にクリスチャン・コルソンなど、『スラムドッグ$ミリオネア』のスタッフが再結集した作品となっています。
登山家、アーロン・リー・ラルストンについて
アーロン・リー・ラルストンは、名門『カーネギーメロン大学』を卒業後、インテルにメカニカルエンジニアとして勤務していました。その傍ら様々な山を登っていたラルストンですが、2002年には登山に集中するためにインテルを退社しています。
彼の当時の目標は、コロラドにある14,000フィート(およそ4,200m)を超える53座全てを冬期単独登頂することでした。これは当時、まだ誰も成し遂げていない偉業でしたが、1997年に登頂を開始し、2003年の事故での中断期間を挟みながらも、2005年に達成しています。
皮肉にもこの事故からの脱出劇が、ラルストンがさらに有名になるきっかけとなりました。
127時間のあらすじとネタバレ
映画『127時間』は、ラルストンの身に実際に起きた事故を描いた自伝を基に製作されています。映画の序盤で、ラルストンが2人のハイカーを天然プールに案内し、飛び込むシーンがありますが、これに関しては事実でないとのこと。しかし、それ以外はかなり正確であるとラルストンは評しています。
127時間の実話
2003年4月、ラルストンがブルー・ジョン・キャニオンを歩いていると、渓谷内で挟まっていた岩が外れて落ち、渓谷内の壁との間に右腕を挟まれてしまいます。彼はこの旅の計画を誰にも伝えていなかったので、自分が探されることはないだろうと考えていました。
そしてラルストンは、脱出するまでの5日間、150ml程しか残っていない水を少しずつ飲みながら、腕を引き抜こうと試みます。しかし、約360キロある岩が腕を挟んでおり、引き抜くことはできず、岩を持ちあげようとしたり壊そうと試みます。そうこうしているうちに3日が経ち、彼は脱水症症状を起こし、精神錯乱状態に陥ります。
そんな極限の状況の中、ラルストンは自らの腕を切断しようと試みますが、骨を切断することができません。4日目になると、腕を引き離すには腕の骨を折らなくてはならないことに気が付きますが、彼の持っている道具では骨を折ることができません。そして、5日目には飲み水が尽きてしまいます。
その夜を生き延びれないだろうと思った彼は、渓谷の壁に自分の誕生日と死ぬであろう日付を刻み付け、自身をビデオ撮影して家族に向けて最後のメッセージを録画します。
しかし翌朝、ラルストンはまだ自分が生きていることに気がづきます。その後すぐに、「挟まった腕をねじって力を加えれば、前腕部の骨を折ることができるのでは」と直感し、実行に移し腕の切断に取り掛かります。しかし、彼の持っていたナイフは短く、切断には1時間程かかりました。
腕の切断に成功したラルストンは、垂直の壁を片手で懸垂下降し、渓谷を歩き通し、オランダから休暇に来ていた家族に遭遇します。救助を要請するために急いで移動するさなか、彼は自身が出血多量で死ぬのではないかと思っていましたが、偶然にも彼を探していたレスキュー隊がヘリコプターで着陸し、救助されます。
この時までになんと、体重が40ポンド(約18キロ)も減少していたというから驚きです。これは血液の25%にあたるそうです。
127時間の動画
映画『127時間』予告編の動画です。予告編にはありませんが、ジェームズ・フランコ演じるラルストンが自らの腕を切り落とすシーンは、テルライド映画祭、トロント国際映画祭において、鑑賞中に気を失ったり発作を起こした観客が数名居たと報じられたほど、壮絶です。
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127時間のDVD/ブルーレイは、amazonや楽天などで購入できます。雄大な自然の映像美や、ジェームズ・フランコの演技は必見です!サウンドトラックも販売されていましたが、発売から月日が経過しており、現在の入手は難しくなっているようです。
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生きることの大切さがわかります
かなりショッキングな内容も含んでいますが、実話が元になっているので、生きることへの執念が見られる映画です。ブルー・ジョン・キャニオンの美しさと対照的に悲惨な事故の描写もありますが、改めて山の怖さ、素晴らしさがわかります。ぜひ一度見て欲しい作品です。
Take a look at 127 hours and talk about mountains again!
127時間を見てもう一度山を語り合おう!