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【お寺めぐり×絶景ハイク】鎌倉から逗子へ、史跡と山を欲張り散歩!(2ページ目)

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切り開かれた断崖が印象的な名越切通し

名越第3切通し
撮影:鷲尾 太輔(名越第3切通し)

照葉樹林の中に続く坂道を登り詰めて苔むした巨岩を越えた先にあるのが、名越第3切通しです。ここまでのシダをはじめとした低草木に囲まれた散策路の景色が一変、両側が岩肌むき出しの断崖となっているのが特徴的な景観です。

この断崖は鎌倉時代に人の手によって削り取られたもの。鎌倉の三方を囲む山々には、このように人工的に稜線を切り開いた道がいくつも設けられ、切通しと呼ばれました。この切通しが、鎌倉と外部を結ぶ数少ない交易路となり、時には外敵の侵入を防ぐ防衛拠点とされたのです。

この切り通しがちょうど分岐になっており、そのまま直進すれば名越第2切通し・名越第1切通しにも訪れることができますよ。

名越第2切通し
撮影:鷲尾 太輔(名越第2切通し)

名越第2切通しは、切り開かれた断崖が第1切通しより深くなり、表面も苔むしていてまた違った風情を感じることができます。

まんだら堂やぐら群
撮影:鷲尾 太輔(まんだら堂やぐら群)

近くには、まんだら堂やぐら群があります。やぐらとは斜面の岩肌をくり抜いて遺骨を安置して供養のための五輪塔などを立てた、いわゆる中世のお墓です。

やぐらは鎌倉市内でも随所で見ることができますが、ここは150以上のやぐらが集まっている珍しい場所。普段はフェンスに囲まれて立ち入ることはできませんが、毎年春と秋に公開されて間近で見学することができます。

名越第1切通し
撮影:鷲尾 太輔(名越第1切通し)

名越第2切通しからさらに下ると、名越第1切通しです。深く絶妙にラウンドした断崖が両側から迫る絶景は、まるで射し込む太陽光が美しいアメリカのアンテロープキャニオンのよう。しかもこちらは人間の力で削られた場所というから驚きです。

鎌倉周辺には7つの切通しが現存していますが、この不思議な景観が見られるのは名越第1切通しだけです。

800m続く大迫力の断崖「お猿畠の大切岸」

お猿畠の大切岸
撮影:鷲尾 太輔(お猿畠の大切岸)

登り返して先ほどの名越切通し分岐から北東方面に進むと、逗子市街や三浦半島の海岸線を望める大切岸展望広場に到着です。さらにすぐ先には「お猿畠の大切岸」といわれる人工的に削られた断崖があらわれ、景色が一変。

断崖の高さは5〜10mほどでその長さはなんと約800m。近年の研究では大規模な採石場だったという説が有力で、迫力ある景色が続きます。浄土宗の信徒に住まいを焼き討ちされた日蓮上人が、この付近で3匹の白猿に助けられて避難したという伝承もあるのだとか。

猿畑山からの大切岸
撮影:鷲尾 太輔(猿畑山からの大切岸)

なお展望広場から東に見える高台は、法性寺の奥の院に隣接した猿畠山。山頂からは逗子方面だけでなく、振り返れば大切岸の全容を一望。大切岸展望広場の手前にある法性寺方面への分岐から往復するのもおすすめです。

大切岸が終わると、鎌倉市子ども自然ふれあいの森の敷地内へと入っていきます。公園のように整備された散策路で、トイレも設置されており休憩にはぴったりです。

富士山や湘南海岸までを一望できる衣張山

浅間山からの眺望
撮影:鷲尾 太輔(浅間山からの眺望)

鎌倉市子ども自然ふれあいの森を抜けると、いよいよ本格的な登山道が始まります。樹林帯の中の稜線はさほど急ではありませんが道幅が狭く左右の斜面へ滑落する危険性もあるので、気を引き締めて登りましょう。

最初に樹林が開ける場所が、浅間山(120m)の山頂です。小さな石仏と石塔が安置されており、振り返ると歩いてきた道のりと相模湾を眺望することができます。

衣張山からの湘南海岸と富士山
撮影:鷲尾 太輔(衣張山からの湘南海岸と富士山)

浅間山から稜線を5分ほど進むと、こちらも小さな石仏と2つの石塔が安置された衣張山(121m)です。山頂はちょっとした広場になっており、特に東側の樹林が開けているため、眼下の鎌倉市街や湘南海岸から富士山まで眺望することができます。

路傍の石仏
撮影:鷲尾 太輔(路傍の石仏)

衣張山から先は笹や樹林に覆われて展望はなく、部分的に階段状になっています。地面が濡れている時はスリップに注意しながら下りましょう。路傍には、こんな可愛らしい石仏も安置されています。

下りきったら、あとは平坦な雑木林を進みます。季節によってはヤブで足元が見えにくい場合もありますが、樹間からは住宅街が見えるので道迷いの心配はありません。住宅街へ出たら、あとは舗装路をまっすぐ進み、ゴールの杉本観音バス停に到着。ここから鎌倉駅へ戻りましょう。

寄り道にいかが?報国寺の竹林

報国寺の竹林
撮影:鷲尾 太輔(報国寺の竹林)

時間に余裕があれば、ぜひ報国寺にも寄り道してみましょう。衣張山から下山して「田楽辻子のみち」という標識のある十字路を右に曲がり300mほど進むと山門があります。

この寺院は、ミシュラン・グリーンガイドで三ツ星を獲得したこともある広大な竹林や、苔と砂を巧みに利用した枯山水の庭園が魅力。茶席では青々とした竹林を見ながら、抹茶で一服することもできます。

史跡と自然を組み合わせた山歩きを、様々にカスタマイズできる鎌倉

天園ハイキングコース
撮影:鷲尾 太輔(天園ハイキングコース)

昨今はオーバーツーリズムで常に混雑している印象を抱きがちな鎌倉ですが、著名な観光スポットから少し離れるだけで、今回紹介したような自然と史跡の調和を楽しめるスポットを訪れることができます。

この他にも、建長寺から瑞泉寺をつなぐ天園ハイキングコース(通称・鎌倉アルプス)など、鎌倉ならではの史跡とハイキングコースの組合せは無限大です。

地図やガイドブックを見ながら自分だけのお気に入りのコースをカスタマイズして、ぜひ鎌倉の自然と史跡を楽しみながら歩いてみてください。

KADOKAWA 鎌倉ハイキング完全ガイド+α (デジタルWalker)

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