アイキャッチ画像撮影:筆者
「着ると暑い、脱ぐと寒い」をなんとかしたい

撮影:筆者
登山中は体を動かすと暑くなり、風の強い稜線上や休憩などで止まると寒くなることもあります。頻繁にアウターを着たり脱いだりすることを面倒に感じている方も多いのでは。
筆者も、レインウェアやダウンなどで体温調節をおこなっていましたが、億劫になってしまうことも……。そのため、着用したまま行動しても蒸れにくい保温着を探していたところ、ちょうどいいウェアを発見しました!
軽くて汗抜けがいい<ULSUS>のポーラテックアルファダイレクト フルジップフーディ

撮影:筆者
台湾のアウトドアブランド<ULSUS(ウルサス)>のフーディで、ポーラテック社の“アルファダイレクト”をつかった行動保温着、いわゆるアクテイブインサレーションです。
寒暖差に対応する機能と蒸れを逃す構造がポイント

撮影:筆者(2024年のリブランディングにより、ブランド名称は「URSUS」から「「ULSUS」」の表記に変更になっています)
ポーラテック・アルファダイレクトは、保温性と通気性、蒸れを逃がす機能を備えた中綿素材“ポーラテック・アルファ”をベースに、裏地を省いてより軽く、さらに通気性を高めた素材です。
適度な保温性を持ちながら、暑すぎず寒すぎない、人が最も快適に感じる温度帯をキープし、発汗によるオーバーヒートを抑えてくれます。さらに速乾性の高さも特長。
気温の変化が激しい山頂や、風が吹きつける稜線上、テント場で過ごす際にもぴったりです。

撮影:筆者
アルファダイレクトには、120・90・60と3種類の厚さがあり、このアイテムは120を採用。繊維が長く、もっとも密度が高いので、寒がりな人や運動強度がそこまで高くないシーンに適しています。
少し厚手ながら、表面はふわふわとした起毛素材、裏面は起毛を減らし、蒸れを外に逃がす構造です。裾には1か所アジャスターが付いていて、絞ることで風の侵入を防ぐ効果が見込めます。
デザイン性もGOOD!袖や裾、フード周りのパイピングがアクセント

撮影:筆者
筆者が購入したカラーは「Bering Sea」。袖やポケット、フードにパイピングが施されているデザインです。明るい青色とピンク色パイピングの組み合わせに一目ぼれしました。
いかにも山ウェアという印象がなく、デイリーユースにも大活躍しています。毎年いろいろなカラーが発売されるので、周りとかぶりにくいのも◎。
サイズ展開は、ユニセックスながら、XS・S・M・L・XLと幅広く揃っているのもうれしいポイントです。
ULSUS – 2way Zipper Anorak with pocket
素材:ポーラテックアルファダイレクト120
重さ:185g(Sサイズ)
9月の北八ヶ岳で着てみたら、使い勝手のよさを実感!
9月中旬に北八ヶ岳へ行き、実際に着用してみました。山小屋泊した際の使い心地や気づいた点をご紹介します。
脱いだり着たりせず体温調節できる

撮影:筆者
樹林帯はときどき弱い風を感じる程度で、開けた場所では強い風が吹いていました。いつもなら、脱いだり着たりといった面倒な温度調節が必要なのですが、着用したままでもオーバーヒートせず、快適に行動できました。
蒸れずに快適&ふわふわとした着心地も◎

撮影:筆者
山小屋前のベンチでコーヒーをいれてくつろぐ際、メリノウール製の薄手の長袖カットソーの上に着用しました。
時間は午後3時過ぎ、気温は13~15度くらいで、ときどき強い風が吹きつけます。他のパーティは薄手のダウンを羽織っている人が多かったです。

撮影:筆者
温かいコーヒーを飲んで体が熱くなっても、汗ばむことなく、蒸れもありません。ふわふわした素材と、軽くてやわらかい着心地に癒されます。風が抜けるのに寒さを感じず、適温で過ごせました。
使い勝手を上げる細かいディテールにも注目
ULSUSのフーディは、着心地をアップさせる工夫が満載です。袖や裾、ポケットなど、細かい部分をチェックしてみました。
体温調節に便利なダブルジップ

撮影:筆者
ダブルジップにより、上下どちらからも通気可能です。下のジップを開ければ、座ったときのお腹周りのもたつきが減らせて、体温調節も簡単!冷え込むときは、首元までジッパーを閉め、フードをかぶればかなり温かいです。
袖丈・着丈が長すぎず、程よくフィット

撮影:筆者
ユニセックス展開が多い山用ウェアは、着丈が長く袖がもたつくことも。アルファダイレクトフルジップフーディは日本人にもあわせやすい適度なサイズ感で、そこも購入の決め手になりました。袖口がゴムになっており、腕まくりしても落ちてこないところも便利です。

撮影:筆者(アウター兼インナーとして使うため、Sサイズを購入)
すっきりとしたシルエットで、上にアウターを羽織っても隠れる、ちょうどいい着丈です。裾のアジャスターを絞ることで、保温力もかなりアップしそう。天候や気温にあわせた着こなしやレイヤリング次第で、マルチに使えると実感しました。
なにかと重宝するポケットあり

撮影:筆者
前の両サイドには、ハンドウォーマーを兼ねたポケットが付いています。荷物を置いて、ちょっと寝床から離れる際の小物入れに便利です。

撮影:筆者
昼間でも小屋のトイレの個室内が暗かったので、コンパクトライトを忍ばせたり、朝食や夕食時にはスマホとミニサイズのお財布を収納して食堂に行ったりと、ポケットがかなり役に立ちました。
軽くてコンパクトに収納&ゆとりある専用ケース付き

撮影:筆者(2024年のリブランディングにより、ブランド名称は「URSUS」から「「ULSUS」」の表記に変更になっています)
ブランドロゴ入りの専用ケースが付属しているのも好ポイント。ブランドのコンセプトは「ツキノワグマ」に由来していて、熊の顔のロゴが特徴的です。

撮影:筆者
ケースはゆとりがあるので、丸めて入れるだけと収納も楽ちん。薄手の保温タイツなどを一緒に入れて、リラックスウェア一式をまとめて持ち運ぶこともできます。
行動中もリラックスタイムにも、”ちょうどいい”保温フーディ

撮影:筆者
夏のアルプス縦走から、春・秋の日帰り登山まで、大活躍のアルファダイレクトフルジップフィーディ。アウターとして羽織れば保温性がアップし、フリースのようにインナー使いもできます。
寒暖差の激しい春や秋、標高が高い稜線上、肌寒い早朝などに歩く際に最適。行動中は汗抜けのよさで蒸れにくく、休憩中は程よく体を温めてくれますよ。
山行中にずっと着ていられるので、1着あると重宝すること間違いなし。大きすぎないサイズ感と、自身の体感温度にあった厚みの保温着を探している方は、<ULSUS>アルファダイレクトフルジップフィーディをチェックしてみてください。
台湾発アウトドアブランド<ULSUS(ウルサス)>とは

撮影:筆者
2022年8月に設立された台湾のアウトドアブランド。ポーラテック・アルファダイレクトを使用したフーディやベスト、ソックスなど、UL(ウルトラライト)ハイキングに役立つウェアを中心に開発・販売しています。製品はすべて一つひとつ手作業でつくられていて、品質にもこだわっているのが魅力です。
国内にもいくつかの取扱店がありますが、あまり多くはありません。公式サイトからネット購入も可能なので、最新の情報は公式サイトを確認してみてください。
※2024年のリブランディングにより、ブランド名称は「URSUS」から「「ULSUS」」の表記に変更になっています。2024年11月現在、旧表記ロゴの製品も在庫があるモデルに関しては、購入可能です