真紅のレンゲツツジは、新緑に映える初夏の高原の風物詩
長い冬の眠りから目覚めた山々では、春から初夏にかけてさまざまな花が咲き競います。そのなかでも鮮烈な色彩を楽しめるのが、6月〜7月上旬に見頃をむかえるレンゲツツジ。真紅で大ぶりな花は、ひときわ目を惹く存在です。
美しい見た目とは裏腹に、痙攣や呼吸停止を引き起こす毒素が含まれており(登山者も公園のツツジと同じ感覚で花の蜜を吸うことは避けましょう)、放牧された家畜や山に暮らす野生動物達の食害を受けない植物。そのため、群落が発達しやすくボリューム満点の景色を堪能できます。新緑とのコントラストは美しく、一度は見たい絶景。お花好きであればぜひ見に行きたいですね。
色鮮やかな風物詩を満喫しながら、のんびり歩きたい…そんな花登山愛好家のみなさんのために今回は、
●2〜3時間で巡れるお手軽ハイキング3コース
・赤城山(群馬県)|コースタイム約2時間25分
・浅間隠山(群馬県)|コースタイム約3時間5分
・三窪高原(山梨県)|コースタイム約2時間55分
●4〜5時間でガッツリとトレッキングも楽しめる4コース
・甘利山(山梨県)|コースタイム約4時間20分
・霧ヶ峰(長野県)|コースタイム約3時間55分
・美ヶ原(長野県)|コースタイム約4時間
・湯の丸山(長野県)|コースタイム約5時間5分
計7つの《レンゲツツジを望める》コースをご紹介!時間も長すぎず関東圏から日帰り可能なので気軽にチャレンジできますよ。
関東・中部エリア|2〜3時間で巡れるお手軽ハイキング3コース
まずは群馬県・山梨県から、2〜3時間で気軽に楽しめるコースをご紹介。山麓の観光スポットも組み合わせて、充実した山旅を過ごせますよ。
赤城山・地蔵岳(群馬県)〜見頃は例年6月上旬から中旬〜
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:約2時間25分
- 【技術的難易度】★☆☆☆☆
- ・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
- *交通アクセス*
- 【公共交通機関の場合】
・往路:東京駅〜高崎駅・上越新幹線で約50分/高崎駅〜前橋駅・両毛線で約16分/前橋駅〜新坂平・関越交通バスで約60〜70分
・復路:新坂平〜前橋駅・関越交通バスで約60〜70分/前橋駅〜高崎駅・両毛線で約16分/高崎駅〜東京駅・上越新幹線で約50分【クルマの場合】
マイカー利用の場合は関越自動車道・駒寄スマートICが最寄り

新坂平から車道を歩き白樺牧場へ。レンゲツツジの群落の中で草を食ベる牛や羊の姿に癒されながら、約35分で見晴山に到着です。小さなピークですがレンゲツツジに包まれた稜線歩きを楽しめますよ。
いったん車道へ下り樹林帯を登り返すと、お地蔵様が立ち並ぶ地蔵岳山頂へ。赤城山最高峰・黒檜山や、赤城神社のある山上湖・大沼の展望が見事です。
新坂平分岐を西へ進み下山します。地蔵岳の斜面にもレンゲツツジが咲き誇り、最後まで楽しませてくれるでしょう。
浅間隠山(群馬県)〜山頂付近の見頃は例年6月中旬から下旬〜
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:約3時間5分
- 【技術的難易度】★☆☆☆☆
- ・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
- *交通アクセス*
- 【公共交通機関の場合】
・往路:東京駅〜軽井沢駅・北陸新幹線で約75分/軽井沢駅〜浅間隠山登山口・タクシーで約40分
・復路:浅間隠山登山口〜軽井沢駅・タクシーで約40分/軽井沢駅〜東京駅・北陸新幹線で約75分【クルマの場合】
マイカー利用の場合は上信越自動車道・碓氷軽井沢ICが最寄り

登山口から沢沿いに新緑が美しい樹林帯を登り、斜面を進みます。山頂のレンゲツツジが開花する前の6月上旬〜中旬は、この樹林帯でも満喫できるのが魅力。稜線へ出たら、浅間山外輪山をなぞるように、市倉尾根分岐点をめざします。
分岐点からいよいよ浅間隠山の主稜線へ。レンゲツツジを前景に、鼻曲山など浅間外輪山に連なる山々を望めます。
山頂からは浅間山の雄大な姿が広がり、レンゲツツジの群落がいろどりを添えてくれます。下山は往路をたどりましょう。
三窪高原(山梨県)〜見頃は例年6月上旬から下旬〜
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:約2時間55分
- 【技術的難易度】★☆☆☆☆
- ・歩きやすい靴と動きやすい服装が必要
- *交通アクセス*
- 【公共交通機関の場合】
・往路:新宿駅〜塩山駅・JR中央線特急で約85分/塩山駅〜柳沢峠・山梨交通バスで約50分
・復路:柳沢峠〜塩山駅・山梨交通バスで約50分/塩山駅〜東京駅・JR中央線特急で約85分【クルマの場合】
マイカー利用の場合は中央自動車道・勝沼ICが最寄り
標高1472mの柳沢峠には、バス停や駐車場があるのでアクセス◎。天然の湧水である「柳沢の名水」を補給できる茶店などの休憩スポットもありますよ。大きくそびえる富士山を望みながら、ハイキングをスタートしましょう。
富士山や大菩薩嶺の展望も楽しめる稜線を進み、板橋峠に下山。まるっと3時間で巡れるので、山頂でお昼ごはんを食べたり、ゆっくり景色を楽しんだりと余裕をもって満喫できるのがうれしいですね。
中部エリア:4〜5時間のトレッキング堪能4コース
つづいて山梨県・長野県から、少し歩きごたえのあるスポットをご紹介。レンゲツツジだけでなく、富士山や日本アルプスの展望も楽しめるコースです。