【そのウェア、どこのブランド?】UL界隈で人気の北欧ブランド<フーディニ>を大解剖!

2020/10/13 更新

シックな色使いや洗練されたデザインで「山と街とがボーダレス」に使えるアウトドアウェアが増えましたが、このブランド知ってますか? 見る目の肥えたULハイカーやトレイルランナーなどからじわじわと人気急上昇。機能性が高くユニークなデザイン、環境への進んだ配慮など、北欧発の<フーディニ>が支持される理由を探ります!


アイキャッチ画像提供:フルマークス

え?!オシャレすぎるけど、本当にアウトドアウェア?

北欧ブランドのフーディニ
提供:フルマークス(Photo : Nakshe Ghalat)
最近、ULハイカーやトレイルランナーで着ている人をよく見かけるこちらのウェア。

落ち着ついたカラーと洗練されたシルエットで、いわゆる登山ウェアとは一線を画したオシャレさ。「これで本当に山に登って大丈夫?」 とつい思ってしまいます。

ファッション性は抜群だけど、機能はちゃんとあるのか?……気になるところ。

センス抜群な北欧発のブランド<フーディニ>

フーディニ
提供:フルマークス
ご安心を。 これはスウェーデン発のブランド<フーディニ>が手掛ける、れっきとした高機能アウトドアウェアなんです!

フーディニの創業は1993年、女性クライマーによって誕生しました。

例えば、クライミングシーンにおいて、あとわずかな動きでホールドがつかめるというシビアな状況で、ウェアが動きを妨げてしまう。そんなときにストレスなく手が伸ばせるウェアがあれば……。
そんな思いから、身体への追従性を備え、着心地のよさを提供することをコンセプトのひとつに掲げたのが、フーディニというブランド。

そこに機能性とミニマリズムが組み合わさったことで、このようなアウトドアウェアが誕生したのです。

いまではクライミングに限らず、ファストハイクやスノーアクティビティなど幅広いシーンで活躍するアイテムを展開しています。

ハイカー人気の立役者はこのパンツでした

swift pants
提供:フルマークス
日本国内では冒頭のULハイカーやトレイルランナーを中心に、1本のパンツから人気に火が付きました。それがSwift Pants(スウィフトパンツ)です。

人気の理由のひとつは個性的なデザインにあります。裾にゴムシャーリングを施し足元に向かって細くなるシルエットは、まるで野良着の「モンペ」のよう。しかし古臭さを感じさせないのは、さすが北欧ブランドというべきでしょう。あくまで動きやすさを追求した結果生まれたデザインが、エンドユーザーの心をつかんだのです。

しかし実はこのパンツは本国では2016年に廃番となったアイテム。人気が非常に高かったため日本限定で生産を継続していたのですが、今年2020年にそれも終売となり、ついに幻のアイテムとなってしまいました。

そのDNAを継ぐパンツが、2021年春夏に登場決定!

wadi pants
提供:フルマークス
でも落ち込むのは待ってください。「Swift Pants」のDNAを受け継ぐパンツが2021年春夏のコレクションで発表されました!

その新作はWadi Pants(ワジパンツ)。足元に向かってテーパードするデザインを踏襲しつつ、裾をゴムシャーリングからドローコードに変更。デザインがより直線的になることで、すっきりしたシルエットになっています。

裾のドローコード
撮影:YAMA HACK編集部
さらに「Swift Pants」の特徴のひとつであったウエストのスナップボタンはなくなり、ハンドポケットが高い位置に変更。また賛否両論だったボタンによるデザインの奇抜さがなくなることで、コーディネートもしやすくなりました。

パンツ比較
撮影:YAMA HACK編集部
全体的に落ち着いた印象に仕上がっている「Wadi Pants」。これまでと同じ生地を使いながらも、より汎用性の高いデザインになったこともあり、幅広い層に受け入れられる可能性を持った注目のアイテムになりそうです。

「フーディニ」らしさを示す3つのキーワード

「Swift Pants」の人気で、国内のハイカーへの認知度が高まったフーディニですが、とはいえ、どんなブランドかまだよくわからない。3つのキーワードとともに、ほかのアイテムも紹介しましょう。

【女性のニーズ】にかなったウィメンズライン

フーディニ ウィメンズライン
提供:フルマークス
創業者が女性クライマーということもあり、フーディニはウィメンズラインが充実しています。なかでもワンピースが秀逸で女性ハイカーにも人気を博しています。

その代表的アイテム「Route Shirts Dress(ルートシャツドレス)」は、いわゆるシャツワンピース。襟付きなのでオフィスカジュアルにも使えるデザイン。「まさかこれがアウトドアウェア?」と知らなければ思ってしまいます。

Route Shirts Dress
提供:フルマークス
素材には超軽量リサイクルポリエステルを採用。速乾性と耐久性、さらに抜群の通気性があり、着心地はさらっとしています。さらにUPF50+の紫外線防止指数も備えているのも、女性にはポイントが高いです。

フーディニ ルートシャツドレス
撮影:YAMA HACK編集部
もちろん、アウトドアウェアならではの工夫もされています。

ハイキングなどで歩きやすいように裾の両サイドにスリットをデザイン。しゃがんでもお尻が隠れるように背中側が長めになっています。前のボタンを開けて、肌寒いときには羽織で着ることも可能。

フーディニ
撮影:YAMA HACK編集部
またサイドのハンドポケットによるパッカブル仕様となっています。パッキング時にもコンパクトにまとまるため、下山後に街に戻る際の着替えとしてバックパックに忍ばせやすいというメリットがあります。

アウトドアのフィールドで女性がどういったものを必要としているかを知り、そのニーズに答えているのも、フーディニの特徴のひとつといえるでしょう。

【暖かくて軽い】を実現した、動きやすさ抜群のフリース

power houdi
提供:フルマークス
フーディニを語るうえで避けて通れないもうひとつのアイテムがあります。それがストレッチ性に優れたフリースウェアです。

2002年にリリースされた「Power Houdi(パワーフーディ)」は、フリース素材のパイオニア<ポーラテック>との共同で開発した「パワーストレッチプロ」を採用した、フーディニのアイコン的ウェア。

縫い目が肌に当たるなどといったストレスがまったくなく、当時アウトドアウェアに少なかった身体の激しい動きにも追従する優れたストレッチ性を備えることから、冬山で活動するバックカントリースキーヤーなどから人気を獲得しました。

フーディニ パワーフーディ
撮影:YAMA HACK編集部(パワーフーディはサムホール付き)
着用すると重さを感じず、柔らかい肌触りはまるで上質な毛布に包まれているような着心地があります。さらに着ていることを忘れさせるほどのストレッチ性は、ほかのフリースウェアとは一線を画す快適さ。バックカントリースキーはもちろん、クライミングなど激しい動きが求められるアクティビティにおすすめです。

フーディニ フリース
提供:フルマークス
2014年にはスウェーデンよりも冬の気温が高い日本からの提案で、より薄手の生地を使った「Outright Houdi(アウトライトフーディ)」がリリースされました。

新たに開発した「パワーストレッチプロライト」を採用することで、「Power Houdi」からボリュームを2/3にダウン。厳冬期だけでなく初秋から春先まで着ることができるため、シビアな環境を滑走するスキーヤー以外のユーザーにも裾野を広げました。

50年後を考えた【環境】へのこだわり

フーディニ パワーエア
提供:フルマークス
環境に負荷を与えないサステナビリティな生産もフーディニがめざす理想の姿です。

たとえば、近年話題に上がる「海洋のマイクロプラスティック問題」を解消するために、細かいグリッドの中に綿を閉じ込めることで洗濯時におけるマイクロプラスティックの流出を従来のフリースから約80%軽減することを実現した「パワーエア」という素材があります。

フーディニは真っ先にその素材を採用。「パワーエア」を使ったウェア「Power Air Houdi(パワーエアフーディ)」をアウトドアブランドとして世界で初めてリリースしました。

フーディニ
撮影:YAMA HACK編集部(Activistシリーズより)
さらにウールとテンセルという、いずれも生分解性がある天然繊維を混紡した素材を採用したベースレイヤー「Activist Tee(アクティビストティー)」なども展開中。

生分解性を持ち、土に埋めるとバクテリアによって分解されるこのウェアは、より環境に与える負荷が少ないアイテム。この生分解性という特徴を持つ素材は、ほかにフリースなどにも使われています。

土に還している様子
提供:フルマークス(Photo : Fredrik Ottosson)
100%循環型のビジネスを目指す。その一歩として、2019年春夏にはすべてのアイテムに、リサイクル繊維、リサイクルできる繊維、生分解性のある繊維、ブルーサインの認証を得た繊維から作られる素材を使うことを達成しています。

いまや環境問題はアウトドアブランドにとっては至上命題ですが、率先してその命題に取り組む姿勢は自分たちのフィールドを守りたい!」というユーザーにとっても共感できるのではないでしょうか。

※ブルーサイン:繊維業界における環境保護などに関わる基準のこと。使われる素材に汚染物質や有害な科学物質が含まれていないかなどを検査しており、世界でもっとも厳格な基準といわれている

目の肥えたユーザーが愛用するのには訳があった!

フーディニ
提供:フルマークス
ULハイカーやトレイルランナー、スキーヤーの間でじわじわと広がっている<フーディニ>の人気。実は北欧ブランドということもあり、「Power Houdi」は3万円弱とアウトドアウェアとしては価格が少し高めなのがネック

ただ一方で、何年も着続けられる耐久性とその先の環境負荷まで配慮したものづくり、他ブランドではあまり見かけないデザインやニュアンスカラーなどを考えるとあり!」と目の肥えたユーザーたちに支持されているのも、なるほどな理由がありました。

「山と街のボーダレス」というのは、ここ数年のアウトドアウェアにおける大きなトレンドのひとつですが、その1ブランドとして注目株であることに間違いはなさそうです。

フーディニ|公式サイト

 

 

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YAMA HACK編集部
YAMA HACK編集部

YAMA HACK運営&記事編集担当。登山をきっかけに自然の力に魅了される。山で飲むコーヒーが大好き。何かあれば必ず山に行き、心身共に整える。山について新しい視点を与えられるような記事作りを心がけて日々執筆活動を行う。

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