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【集まった読者の声】コロナ以降の登山で読者が感じたこと<データ編>

新型コロナウイルスの感染拡大は登山にも大きな影響を与えました。YAMA HACKでは2020年5月21日に記事で登山者からのアンケートを募集。今回の<データ編><回答編>の2回にわけ、このコロナ禍のなかで、登山者が何を考えていたか?また解決できる問題はあるのか?今後どうやって登山を再開すればいいのか?について取り上げたいと思います。

目次

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コロナ禍で世の中が一変した、2020年春

コロナウイルス

出典:PIXTA
WHOによって新型コロナウイルスの感染が確認されたのは、2020年1月14日。約半年間、目まぐるしく状況が変わり、目の前で何が起こっているのかを把握することすらままならないまま、過ぎていったと感じます。当たり前だと思っていた日常が、月並みな言い方ですがまさに「一変」しました。

変化は三密ではないと思われた「登山」にも

3月ごろの政府による「3つの密を避ける」呼びかけでは、アウトドアは三密ではないから大丈夫」という楽観ムードもあったかと思います。

風向きが大きく変わったのは、緊急事態宣言が拡大されたあとの山岳四団体による声明発表前後

医療リソースの不足が懸念され始め、また要救助者がコロナウイルス陽性だったことを契機としたカナダの国立公園閉鎖のニュースなども山岳関係者のSNSなどでシェアされました。日本でも遭難のニュースと併せて、要救助者の感染状況も報じられました。

4/16全国に「緊急事態宣言」が拡大
4/20山岳四団体による登山自粛に関する共同声明発表
5/7山岳医療救助機構による「基本知識(計画と準備編)」資料公開
5/1439県で「緊急事態宣言」解除
5/24山岳医療救助機構による「登山実践編」資料公開
5/25全国の「緊急事態宣言」解除
山岳四団体による山岳スポーツ再開に向けてのガイドライン発表
6/19外出自粛の段階的緩和により県をまたぐ移動自粛の解除

 

一方で「緊急事態宣言」が出された4月16 日以降には、山岳医療救助機構team KOICAJ(コンサーベーション・アライアンス・ジャパン)といった登山やアウトドアに関わる団体から、自主的に登山再開に向けたガイドラインが発表されました。これは外出自粛が解けたあと、どのように感染を避けてアウトドア活動を行うかを示したものです。

登山者も世間も、意見がわかれた混沌期

混沌期

出典:PIXTA

YAMA HACKが読者のみなさんにアンケートをお願いする記事を公開したのは、5月21日。緊急事態宣言は解除されそうだけど、県をまたぐ移動自粛の解除はまだ出されていない時期です。

GWは自粛したけど夏山登山シーズンは登れるのだろうか?という期待を持ちながらも、報道では「県外ナンバー」に対する嫌がらせなどが報じられていました。また街でもマスク着用や手指消毒の必要性が認識されながらも、店舗は品切れ状態。

「いったいどうするのが適切なのか?」について、いろいろな意見が出され、判断も分かれ、情報は更新され、混沌とした状態だったことは、まだ記憶に新しいと思います。

そういった状況はいただいたアンケートのコメントにも表れていました。


※集計期間:2020年5月21日〜6月13日、総回答数:507
※以下アンケート結果の引用は原文ママ

「緊急事態宣言解除後に登山をしますか」への回答は?

読者アンケートグラフ約7割のひとが「登山をする(予定がある)」と答えています。

登山再開の判断基準としては、感染者数/山小屋の営業状況/登山道などアクセス状況/自治体のアナウンスが主に挙げられていました。また日帰りや自宅近郊など期間や距離を縮めるなどの声もありました。

一方で「しない」と答えたひとは、コロナウイルスがなくなったわけではないという感染リスクを考えての声が多くありました。

以下「ポストコロナ(緊急事態宣言解除後)の登山において、疑問や質問があれば自由にお書きください」という回答の中で、編集部で特に気になった「読者の声」をいくつかピックアップします。

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戸惑いや悩みも。登山者の声

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