COCOHELI 山岳遭難対策制度(ココヘリ) 550万円までの捜索救助を実施 入会金1,100円OFFで申込む

【集まった読者の声】コロナ以降の登山で読者が感じたこと<データ編>(2ページ目)

戸惑いや悩みもあった、読者からの「率直な声」

登山再開の判断基準がわからない

・山岳協会などからの正式な登山再開の発信をする予定はありますか?

・解除後の登山再開は、後ろめたさがありますが、山岳関係の各団体は正式な許可を出して頂けるのでしょうか。

・現在「自粛のお願い」が出されていますが「自粛解除のお知らせ」は出されるのでしょうか?

これは登山自粛に関するお願いが出されたことに対して、出した関係各所は自粛解除も出してくれるのだろうか?という声になります。

「自粛のお願い」に対しての「お願いの解除」ではありませんが、政府の緊急事態宣言解除を受けて「ガイドライン」というかたちで、5月28日に山岳四団体からのアナウンスが出されました。「自粛のお願い」である以上、受け手に判断は委ねられてはいたのですが、モヤモヤ感があるのかもしれません。

・何の基準を持って登山の再開をすれば良いのか解らないです。

・国内がどの状態になれば登山を再開してよいのか判断ができない

・どの程度の感染状況になれば以前と同じように登山に行っていいのか

アンケートのタイミングが「緊急事態宣言」「県をまたぐ移動の自粛」が解除される前だったこともありますが、判断の基準に悩む声です。感染状況をはかる感染者数も「多い/少ない」の判断が難しく、「増加傾向/減少傾向」なども含めて、考える必要があります。

なぜ登山を自粛しないといけないのか?

・交通事故なので搬送される方と山での遭難事故の割合を比べると前者が圧倒的に多い。医療従事者の方のコロナ感染リスクは山の救助活動と日常生活での救助活動と変わらないように感じます。何故、登山自粛しないといけないのか理解できません。

この声には2つの要素(遭難事故の可能性と割合/医療従事者に対する感染リスクの可能性)があります。それに加えて、遭難者を受け入れる場所の医療リソースも関係してきます。リスクは0にできないけど確率として考えると極めて低い。一方で、一律に自粛というかたちで0に近づける判断にも理があります。とても難しい問題です。

山と言ってもいろいろあるのに……

・北海道の山では、人がすくなく三密にはならない状況が多いです。公園や堤防は人がわんさかいるなか、山がダメって矛盾しています。疑問。田舎とメジャー山と一緒にしないでほしい。ちゃんと北海道は、北海道で白黒はっきりつけてほしい。メジャー山と一緒にされて自粛といわれてるのもおかしい。

・登山は3密に該当しないな、と呑気に考えてました。しかし、滑落のニュースを見て初めて、想定外の事を考えて行動しないといけないと思い知らされました。とは言え、九州にはそんなに高い山もなく、山小屋のあるような山はほとんどない、低山ならお散歩感覚で登れる?と悶々としてます。ありですかね?

・里山であれば登っても問題ないのか?

全国からひとが集まる富士山の登山道ルート閉鎖のニュースは大々的に報じられましたが、そういった人気の山」と「地元のひとが登る地元の山とを、一律に見られることにモヤモヤが残っているようです。

受け入れ側の気持ちや地元の反応が気になる

・もちろん山には行きたくて行きたくて仕方ないですが、山小屋や、地元の方々が私達が来ることをどう思われているのか知りたいです。少しでも心配なら控えたいですし、こちらも、えいや!で行って、登りながらやっぱり大丈夫かな?と気を使いならがら登るのはやっぱり楽しくないです。普段以上に、地元の方や山小屋の方々への配慮が必要とだと思います。

・山域で働く人(特に小屋従業員、レスキューや遭対協の人達)の率直な意見が聞きたい。恐怖感とか、経済面とか。

・緊急事態宣言解除の後、いくら気をつけて登山をしていても、救助要請をせざる得なくなる場合のリスクはあります。そこで携わっていただく救助隊、山小屋の方々に迷惑は今まで以上になると思うのですが、それでも、登山はしてよいものなのか迷います。皆さんはどんな考えのもと、登山をしていこうと思っているのでしょうか。

この質問の背景には、まったくひとと接触せずに登山を完結するのは難しいということがあります。地元商店や山小屋の人々、万が一の際にはレスキューや遭対協にもお世話になるかもしれない。

地元にとっては「外から来たひと」であることを登山者自身が自覚していればこそ、気になってしまいます。

・マイカー利用(都内ナンバー)の登山につき、駐車場で他県ナンバーへの嫌がらせ等されてしまうんじゃないか?ちょっと気になるところではあります

・感染や人に迷惑をかけることも怖いですが、それ以上に「人の目」が怖くて、どう行動したらよいか判断ができません。

・登山悪みたいな方向ではなく、皆が前向きに考えて対策していく方向に早くならないものだろうか?

先の例の「山に関わるひとや地元のひとの反応」というよりは、「登山者自身に向けられる反応」を心配する声もありました。

アンケート締切後の6月19日に、県またぎの移動自粛の解除があったので、いまはこういった心配も緩和されているかもしれませんが、自粛時の各方面の反応を知っているだけに、今後再び感染者が増えてるような状況が起これば、心配要素として再び上がってくるかもしれません。

これまでの登山についても再考を

・山小屋での三密を防ぐのはなかなか難しいと思います。私は平日登山なので混み合った山にはあまり行きませんが土日の登山道の渋滞、小屋の2人で1つの布団とか…山にも登山者の入山人数平準化とか出来ればいいんでしょうかね?休日の関係上難しいとは思いますが…

・登山道の整備等、尽力頂いている方々支援の観点からすべての山で入山料を徴収

・入山制限とか入山料の徴収とかを考える良い機会だと思うのですが、どうですか?

・自然公園利用料の徴収化の現実性。登山道の整備や、し尿問題、休憩施設などを山小屋に頼れない環境にあるので、それを補完する団体や予算など、どのような解決策があるのか知りたい。

・リスク回避の為登山を控えるようになると登山道の整備も出来なくなり、人が歩かなくなると登山道も荒れてくるのではないかと不安になる。今まで山小屋関係者で整備してくださった登山道もあり、行政のサポートも必要になると思う。

「3密を避ける」というところから、ハイシーズンに集中する登山者数の問題にはじまり、登山道整備などを山小屋に依存している現状などを見直してはどうか、という声が登山者自身から出てきたのも印象的でした。

コロナウイルスの問題が、これまでの登山のあり方を考える一石を投じるかもしれません

⇨次ページ
山小屋のことが心配……

2 / 3ページ