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【どうせ痩せるなら、登山で痩せたい】 教えて!登山でダイエットできますか?(2ページ目)

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POINT③脂肪を燃やす食べ方をする

山でおにぎりを食べる女性
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ダイエットに関心がある人なら「糖質オフ」という言葉を知っているでしょう。炭水化物や糖分を制限するダイエット法です。

しかし、山では糖質をとらないと安全性に問題があるばかりか、糖質がないとダイエットは成功しないのです。

炭水化物は脂肪燃焼のガソリン!

炭水化物
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ダイエットのためには、運動によって体に蓄えられた脂肪を燃焼させなくてはいけません。ところが脂肪はすぐには燃えにくく、必要なエネルギーが体内で不足すると、脂肪よりも先に骨や筋肉が先に燃えてしまい、疲労や筋肉痛を引き起こしてしまいます。

焚火
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たとえば焚き火をするとき、太い薪は長時間強い火力が得られますが、なかなか火がつかないので、燃えやすい細い枝や新聞紙などを燃やして薪に火を移していきますよね。

脂肪も太い薪のようなもの。燃えやすい炭水化物がなければ、脂肪に火をつけることができません

ニコニコペースなら普段の食事量が基本

お弁当のイメージ
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とはいえ、やはりダイエットに食べすぎは禁物。具体的にどれくらい食べればいいのでしょうか?

武田さん

武田さん

普通登山では、1時間に1回、160kcalを摂取するというのが大まかな目安なのですが、これはもっと強度の強い山を安全に登るための必要カロリーなので、ニコニコペースのダイエット登山には少し多すぎますね。

あまり厳密にカロリー計算などしなくても、普段のお昼ごはんとして職場や学校に行くときに持っていく、お弁当をイメージするといいですよ。

もちろんお弁当として持っていく必要はなく、自分が普段食べる昼食と量が大きく変わらないことがポイント。いろいろな行動食を食べると全体量がつかみにくくて必要以上に食べてしまうことがあるので、行動食の全体がお弁当の量になるようイメージして、これをベースに体調やおなかのすき具合をみて調整をしましょう。

ちょこちょこ食べて脂肪を燃やし続ける

小さめのおにぎり
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普段おにぎりを2個食べるなら、小さめのものを4個にする、同じものなら小さいサイズを選ぶなどの工夫が大事。これらはいずれもちょこちょこ食べられるようにするためです。

量は普段の昼食と同じですが、食べ方はまったく違います。炭水化物は体の中に蓄えられる量が少ないので、行動中に小分けに何度も食べて、体内で枯渇しないようにしなければなりません。

また一度に食べると、血液が消化のために集中して使われるため、運動中はできるだけ筋肉などに血液が回るよう、ちょこちょこ食べることはとても大切なのです。

バランスよく消化のいいものを食べる

胃のイラスト
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食べるものも普段の食事と同じで構いません。炭水化物やたんぱく質、ビタミンなどをバランスよく、できるだけ胃に負担をかけない、食べやすくて消化のよいものを選びましょう。日帰りの登山なら、特に荷物を軽量化する必要もないので、エナジーバーやパワージェルのような、特別なものである必要もありません。

山から戻った後の食事にも気をつける

鮭のおにぎり
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ニコニコペースの登山なら、それほどダメージはないはずですが、登山経験や体調などによっては疲労感を感じることもあります。そのような場合は、下山後すぐ200kcalを目安にリカバリーのため栄養補給をしましょう。

ポイントは、炭水化物とたんぱく質を2対1の割合でとること。鮭のおにぎりなどがおすすめです。

ソフトクリーム
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ただし、今日はたくさん歩いたからと油断して、下山後にいろいろ買い食いをしたり、帰りの電車でおやつを食べたりしていては、ダイエットは達成できません。ここは目的意識をしっかり持って、誘惑に打ち勝ちましょう!

やっぱり山好きはダイエットに有利!

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年齢などによって異なりますが、おおまかな目安として、1kgの体脂肪を減らすために必要な消費カロリーは9000 kcal。平地のウォーキングでは、30分でだいたい自分の体重分のカロリーが消費されるので、たとえば50kgの人なら、1時間歩いても100 kcal。ダイエットにはかなりの時間がかかります。

それだけの時間、街中を歩くのは飽きてしまいそうですが、山なら自然と長い時間歩けるし、苦痛どころか楽しくリフレッシュができて、充実した時間が過ごせます。しかも、平地よりもはるかに効率的にカロリーが消費できるのだから、山でダイエットしない手はありません。

ただし、一度山に登ったからといって、即ダイエット効果が得られるわけではありません。「下山後に1kg体重が減った!」というのは、ほとんどが脂肪ではなく水分が減った結果。ダイエットに即効性がないことも覚えておきましょう。

高尾山稲荷山コースの消費カロリー参考例

体重45kgの人が5 kgの荷物を背負った場合:1.237Kcal(日本アルプス登山ルートガイドより)

「早すぎず、急すぎず、食べ過ぎず」が登山ダイエットの3カ条

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体重が減ると、自分の体を持ち上げるのが楽になり、ひざなどへの負担が減って痛みが軽減されるなど、登山がもっと楽しくなります。また登山のダイエットをするうちに、少しずつ筋力や体力アップにもつながって、より痩せやすい体がつくれます。

夏の登山シーズンに向けて、ちょうど今がスタートのチャンス。基本を守り正しい方法で、無理をせず安全に、登山でダイエットを成功させましょう!

登山のダイエットを正しく学びたい、トレーニングでさらに体力をアップしたいなら「山ジム」がおすすめ

山ジム
写真提供:TRACE

 今回ダイエットについて教えていただいた、武田佐和子さんが主宰する「TRACE」では、自然の環境を利用して、強く美しく身体を整えていくセミパーソナル(少人数制)トレーニングを実施しています。

ダイエット目的なら、最初は『山ジム Light(4時間程度)』からの参加がおすすめ。それぞれの体力や経験に合わせたペースで、効率のよいダイエット法を学べます。軽やかな体を手に入れて、山のステップアップを目指しましょう!

TRACEが編集を担当した「山ジム」に関する書籍も発売中。山で痩せるメカニズムや、登山に役立つ食べ方も詳しく解説されています。

強く美しい体をつくる 登山エクササイズ

著者 山ジム研究会
出版 誠文堂新光社
判型 A5
ページ 192P

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