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【ナイトハイクに挑戦!】 行ってみて分かったことは、「魅力」でも「怖さ」でもなく…(2ページ目)

ナイトハイク中に気づいた! 楽しむための9のポイント

ナイトハイクはいったいどんなものなのでしょうか。ナイトハイク中に気づいたポイントと共に、体験レビューをご紹介します。

高尾山口駅

撮影:YAMA HACK編集部

4月下旬の平日、初めてのナイトハイクということで歩き慣れた高尾山へ。18:30の高尾山口駅はガラ~ンとしており誰もいませんでした。週末とは大違いです。

週末の高尾山口駅

撮影:YAMA HACK編集部

こちらが週末の高尾山口駅の様子です。人で溢れていますね。

【ポイント①】
高尾山口駅にある売店「楓 kaede」の営業時間は17時までのため、食べ物などは事前に用意しておくことをおすすめします。自動販売機はところどころにあるので安心。ちなみに駅直結のお風呂「極楽湯」は23時まで(最終入館受付 22:00)なので、下山時間によっては汗を流して帰ることもできます。

高尾山ケーブルカー乗り場

撮影:YAMA HACK編集部

まだ完全に日が落ちていない時間にナイトハイク開始。6号路で山頂を目指すことにしました。

【ポイント②】
初めてのナイトハイクの場合、真っ暗になる前に歩き始めた方が安心・安全です。日の入り時間を事前に確認して計画を立てましょう。

お地蔵さん

撮影:YAMA HACK編集部

いつもは優しい表情で愛らしいお地蔵様ですが、夜道で突然あらわれるドキッとします。

【ポイント③】
顔にぶつかってくる虫や蜘蛛の巣、自分の影、ザックやウエアが擦れる音。暗いだけで、日常の何気ないものにも驚いてしまいます。怖がりの方は大変かもしれません。大人数でわいわい会話をしながら歩くことをおすすめします。

6号路入口

撮影:YAMA HACK編集部

18:45、6号路の入口。まだ空はやや明るいですが、登山道は真っ暗です。しばらくは街灯があるもののヘッドライトは必要です。

6号路

撮影:YAMA HACK編集部

途中からは街灯もなく本当の真っ暗闇。ライトで照らさないと景色も分からず、肝試し状態です。

【ポイント④】
暗闇では耳が研ぎ澄まされます。目からの情報が少ないからでしょうか、生き物の声や風で植物が揺れる音など、様々な音がよく聞こえます。それを怖いと感じるか、興味深いと思うかは人によるところですが、沢沿いの6号路を選択したのは正解。水の流れる音が常に聞こえていることで、無音よりも安心感があります。熊鈴を鳴らしているだけでも心強いはずです。

撮影:YAMA HACK編集部

19:00にはすっかり日が落ちました。ライトで照らしたときに岩のような大きい物体だと、もしや動物!?とドキッとすることも。

6号路看板

撮影:YAMA HACK編集部

こちらは登山道中に設置されている看板。後ろの石垣にヘビやクモなどの生き物が住んでいることを教えてくれているのですが…。こんな暗闇では出会いたくないものです。ふりかえる勇気がある人はぜひ!

沢

撮影:YAMA HACK編集部

途中、沢を通るので足元には十分注意が必要です。

撮影:YAMA HACK編集部

6号路は道中にトイレがありません。出発前に済ませておきましょう。ベンチはところどころにあるので休憩はできます。

【ポイント⑤】
暗闇のベンチでは、なんとなく休憩する気になれない人もいるのではないでしょうか。ザックから何かを取り出すにも暗いと一苦労。周囲に明かりが広がるランタンがあると重宝しそうです。山頂で山ごはんを作りたいときにも役立つはず。ヘッドライトにビニール袋をかぶせて明かりを拡散させても良いですね!

高尾山山頂

撮影:YAMA HACK編集部

そして19:45、ついに山頂に到着! 山頂にはナイトハイカーがいるものと思っていましたが、誰もいませんでした。高尾山山頂といえば、富士山が見える展望台。夜はさすがに富士山は見えないにしても、日中とは違った景色を楽しめるはず!?と思い向かって見ると…

高尾山山頂展望台からの夜の景色

撮影:YAMA HACK編集部

いかがでしょう? 日中とは全く異なる山の表情が分かりますでしょうか。

高尾山山頂展望台からの二中の景色

出典:PIXTA

夜は見事に何も見えませんでした…。日中は遠く富士山まで見渡せるので、記念撮影スポットとしても賑わっている場所です。

みなさんお察しの通り、ナイトハイクの醍醐味は自然の風景ではなく、ロマンチックな夜ならではの景色が見られること!
高尾山山頂からの夜景

撮影:YAMA HACK編集部

高尾山山頂からの夜景がこちら。街の明かりがキラキラゆらゆら、ずっと見ていられる綺麗さです。この夜景を見るためにナイトハイクをしたいと思うかどうかは別として、100万ドルとはいかないまでも、実際に見た方が写真の100倍くらいは綺麗です。

【ポイント⑥】
高尾山の夜景スポットは山頂ではありませんでした。「かすみ台展望台」というケーブルカーに隣接した展望台が高尾山で最もメジャーな夜景観賞スポットだったのです。八王子方面の街並みから、東京タワーやスカイツリーなど都内のランドマークまで一望でき、ケーブルカーが終日運転される大晦日には多くの人が訪れるそう。夜景のベストスポットは事前に確認しておきましょう。

1号路

撮影:YAMA HACK編集部

山頂で夜景を見ながら束の間のコーヒータイムを楽しみ、下山開始。下りは途中まで1号路を歩いてみました。舗装されているので、真っ暗でも歩きやすいです。

高尾山薬王院

 撮影:YAMA HACK編集部

薬王院あたりからは街灯も多く明るいため、通常の夜道のような印象です。

【ポイント⑦】
周囲の建物を眺めながら歩いていたため、薬王院の敷地内で一瞬道を間違えました。明るい場所に出た時こそ、気の緩みに注意です。

2号路への分岐

 撮影:YAMA HACK編集部

そして、夜の琵琶滝を見るべく2号路方面へ。

2号路

撮影:YAMA HACK編集部

ここからまた真っ暗な道が続きます。

【ポイント⑧】
暗闇の中での下りは、視線がどうしても足元にいってしまうので、登りよりも歩きづらいです。いつも以上に慎重にゆっくりと歩きましょう。

琵琶滝周辺

撮影:YAMA HACK編集部

残念ながら、夜は水行道場が閉鎖されているため琵琶滝は見えませんでした。

【ポイント⑨】
ナイトハイク中に見たいもの、見られるものを事前にチェックしておくことがおすすめ。例えば、高尾山であれば9月にムササビ観察ができたりします。その時期ならではのものを求めてナイトハイクに出掛けると、より楽しめるかもしれません。

そして21:00に高尾山口駅に到着し、ナイトハイク終了。暗い山の中では人に出くわすことが1番怖いと経験者から聞いていたのですが、今回出会ったのは、下山時にすれ違ったトレイルランナーと、猿園付近で昆虫採集をしていた男性の2人だけ。相手もヘッドライトをつけていたため特に怖いとは感じませんでした。茂みの中でカサカサッと何かが動いたときの方が、ビクッ!となり一瞬体が固まります。

ナイトハイクは想像を超えない!?

高尾山から望む夜景

撮影:YAMA HACK編集部

魅力を知るべくチャレンジしてみた今回のナイトハイク。感じ方に個人差があると思いますが、暗闇の怖さや夜景の美しさは事前情報から想像しえる範囲だった印象です。もしかしたら、深夜に歩いたり、日の出が見られる明け方に歩くと、また違ったナイトハイクの魅力を知ることができるのかもしれません。ただ、ナイトハイクをすることで、今後の登山に役立つ体験と大切なことの再確認ができたんです! それは何かというと…

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