稲作の神様・苗場山ってどんな山?
標高 | 山頂所在地 | 山域 | 最高気温(6月-8月) | 最低気温(6月-8月) |
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2,145m | 新潟県・長野県 | 三国山脈 | 20.1℃ | 5.2℃ |
苗場山は新潟と長野の県境に位置する成層火山で、上信越高原国立公園にあります。昔から『稲作の神様』として人々に親しまれてきた山で、それを表すように頂上には伊米神社があります。冬になると山麓のスキー場は多くの人で賑わい、スノーリゾートがさかんなエリアとしても人気です。山頂付近には湿地帯が広がっており、高山植物の美しい群落を見ることができます。
苗場山の登山適期は?
登山しやすい時期は6月下旬~10月中旬です。6月半ばまでは雪が残っていることもあります。年によりますが、10月はもう冬の寒さで積雪もあります。天気予報を都度チェックし、服装や装備には注意しましょう。
苗場山の天気を見る(今日と週間・マピオン)
苗場山の見どころ!1年を通じて美しい景色
苗場山は、1年を通じて美しい景色が満載!チェックしたい見どころを紹介します。
日本の重要湿地500に入る、美しい山頂部
頂上周辺の湿地帯が特に美しく、環境省の日本の重要湿地500にも選ばれています。
秋には絶景の草紅葉も
例年、9月半ばごろから色づきが始まり山頂付近は9月末~10月上旬にかけて紅葉のピークを迎えます。10月中旬には草紅葉が楽しめ、そのころには下がった気温による霜、木道、草紅葉と空と池の青が素晴らしいコントラストを作り出します。
冬はスキー天国!
冬は、ふもとに日本最大級のかぐらスキー場があるため多くのスキーヤーで賑わいます。ゲレンデとしてももちろん、バックカントリースキーヤーも御用達の、地元の人に愛され続けている山です。
次は、苗場山のもっともメジャーな登山コースを紹介します!
首都圏からアクセスしやすい!苗場山秡川(はらいがわ)登山コース
ここでは、首都圏からもっともアクセスしやすい登山口・秡川(はらいがわ)から登るコースを紹介します。
最高点の標高: 2133 m
最低点の標高: 1223 m
累積標高(上り): 1932 m
累積標高(下り): -1932 m
- 【体力レベル】★★★☆☆
- 日帰り
- コースタイム:8時間
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
秡川登山口(25分)→和田小屋(70分)→下ノ芝(90分)→神楽ヶ峰(70分)→苗場山(75分)→神楽ヶ峰(75分)→下ノ芝(60分)→和田小屋(20分)→秡川登山口
関越自動車道の湯沢ICから約30分ほどで登山口に着く、アクセスの良いメジャーコースです。
駐車場からコース途中の和田小屋までは、登山道ではなく車道を歩いた方が汚れずに済みます。岩がゴロゴロした登山道をしばらく登ります。和田小屋からは山頂までは標高差があまりないため、比較的初級者にも登りやすいコースです。写真は途中にある奇岩『股スリ岩』。
山頂手前の雲尾坂。このあたりでは、夏にたくさん高山植物を見ることができますよ。
広々とした頂上は、神秘的!までに「雲上の楽園」です。日帰りも可能なコースですが、時間が許せば苗場山頂ヒュッテに宿泊してゆっくりと散策を楽しむのもおすすめですよ。その場合は、ピストンではなく別登山口へ下山するのもいいですよ。
【山頂から】
赤湯側へ下る:5時間55分/10.4km(小日橋駐車場まで)
平太郎尾根を経て和山温泉に下る:4時間25分/7km
小赤沢へ下る:3時間50分/8.2km
日帰りおすすめ登山!小赤沢(こあかさわ)コース
ここではおすすめの日帰り可能な登山コースを紹介します。
最高点の標高: 2138 m
最低点の標高: 760 m
累積標高(上り): 2288 m
累積標高(下り): -2288 m
- 【体力レベル】★★★★☆
- 日帰り
- コースタイム:9時間
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
小赤沢(100分)→三合目(35分)→四合目(150分)→苗場山神社(25分)→苗場山(20分)→苗場山神社(115分)→四合目(25分)→三合目(70分)→小赤沢
上記は小赤沢から登るコースですが、3合目まで車で行くことができます。その場合のコースタイム/距離は
登り:3時間30分/4.6km
下り:2時間40分/4.6km
です。
三合目まで車で行くことができますが、一合目には写真の「大瀬ノ滝」があります。一合ごとに標識があり、登山道はしばらく樹林帯続きで途中鎖場などもありますが、八合目から展望が開けてきます。
まだまだたくさんコースがある!
その他、小松原コース、平太郎尾根など多くのコース取りが可能です。詳細はヤマレコにたくさんレポートがありますので参考にしてみましょう!
コース上の小屋情報
今回紹介したコースに登場する山小屋を紹介します。利用予定がある方は必ず予約を入れるようにしましょう。
和田小屋
標高1,380m付近にある山小屋で、苗場山登山の起点となる場所です。
住所:〒949-6211 新潟県南魚沼郡湯沢町三俣
電話:025-788-9221
営業期間:6月上旬~10月下旬
定員:45名
料金 | |
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1泊2食(大人) | 10,000円 |
1泊2食(こども:小学生まで) | 8,000円 |
苗場山頂ヒュッテ
苗場山の山頂にある山小屋です。ここで1泊し、山頂をゆっくり散策したり、別の道で下山するのもおすすめですよ。
住所:長野県下水内郡栄村大字堺18281
電話:025-767-2202(栄村役場秋山支所)
営業期間:6月1日~10月下旬
定員:92名
トイレ:あり
大人 | 小学生 | |
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1泊2食 | 11,000円 | 8,000円 |
1泊1食 | 9,000円 | 7,000円 |
素泊まり | 7,000円 | 5,000円 |
車では行けない秘湯・赤沢温泉が気になる!
苗場山山頂から、赤湯温泉に下るコースもおすすめです。最寄りの小日橋駐車場からも2時間半も登山道を歩かないとたどり着けない秘湯です。
赤湯温泉 山口館
住所:新潟県南魚沼郡湯沢町三国
電話:025-772-4125(現地ではありません)
営業期間:4月末~11月頭
定員:60名
トイレ:あり
テント場:あり(数張程度です)
大人 | こども(小学生) | |
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1泊2食 | 9,000円 | 5,000円 |
素泊まり | 6,000円 | 4,000円 |
日帰り入浴 | 500円 | 500円 |
登山で疲れた体に嬉しい温泉!山の中でこんなお風呂に入れるなんて、嬉しいですよね。
各登山口までのアクセス
代表的な2つの登山口までのアクセス方法をご紹介します。
秡川登山口
車の場合
関越自動車道(湯沢IC)-三国街道-右手に「秡川登山口」の看板が見えたところを右折、道なりー秡川登山口(約18Km/35分)
<駐車場情報>
秡川登山口駐車場(町営第2リフト駐車場):30台
タクシーの場合
JR越後湯沢駅から約30分で登山口
ゆざわ魚沼タクシーTEL:025-784-2025
ゆざわ魚沼タクシー
小赤沢登山口
車の場合
関越自動車道(塩沢打石IC)-県道28号ー国道353号線ー国道117号線ー県道482号線ー国道405号線ー小赤沢三合目登山口(約59Km/2時間10分)
<駐車場情報>
小赤沢三合目登山口:50台
電車・バスの場合
《バス停:津南まで》
JR森宮野原駅→(南越後観光バス約12分/340円)→バス停:津南
または
JR津南駅→(徒歩約25分)→バス停:津南
《バス停:津南から》
バス停:津南→(南越後観光バス約21分/380円)→バス停:見玉→(デマンド交通「秋山郷線」約30分/1回300円)→バス停:小赤沢
※デマンド交通「秋山郷線」は、利用を希望する前日の午後5時までに電話予約が必要です。
デマンド交通予約電話:025-766-2949
▼バスダイヤ 湯沢/百ノ木線・秋山郷線(令和4年4月1日改正)
色々な角度から楽しめる苗場山!
苗場山はふもとには温泉、スキー場もあり、また音楽フェスの会場になったりと様々な顔を持っています。しかし山頂はおだやかで静か、広々と雄大な景色を体感することができるそのギャップも魅力のひとつ!また、色々なルートがあるので飽きることなく何度も楽しめる山でもあります。あなたは、どのコースから登る(見る)苗場山が好きですか?