あると便利!トレッキングポールの役割や効果とは
トレッキングは山の麓を歩く楽しみ方のことで、ポールは細長い棒のことを意味。「トレッキングポール」は登山・トレッキング・ハイキングなど山に登る時に使う杖のことを指し、ストックと呼ばれることもあります。
トレッキングポールは登り坂では前に推し進む力を補助し、下り坂で負担のかかる膝への衝撃を緩和。また足場の悪い山道で、バランスをとりやすい体勢をとるサポートをしてくれるアイテムです。
トレッキングポールの種類と仕組み
トレッキングポールは形や素材など実にさまざまで、どれを選んだらいいか迷うところ。初めての1本を購入する前に、知っておきたい5つのポイントをまとめました。
グリップの形|I型とT型
▼I型グリップ
メリット |
平坦な道では前に進む力が補助され、足元が悪い山道ではバランスをとりやすい |
デメリット |
使い方により腕が疲れてしまうことがある |
▼T型グリップ
メリット |
少ない力で握れて疲れにくく、体重を乗せやすい |
デメリット |
慣れるまでは握りにくい |
素材|アルミとカーボン
▼アルミ
メリット |
折れにくく、安価 |
デメリット |
カーボンより重い |
▼カーボン
メリット |
アルミよりしなやかで軽く、衝撃を緩和する |
デメリット |
価格が高く、折れやすい(製品によっても異なる) |
収納方法|伸縮式と折りたたみ式
登山時の携行性も気になるところ。手持ちのザックのトレッキングポールの収納場所を確認して、持ち運びやすいタイプを選んでもよいでしょう。
▼伸縮式

メリット |
比較的安価。長さが調節でき、強度が高い |
デメリット |
折りたたみ式より収納サイズがかさばる |
▼折りたたみ式

メリット |
軽く、折りたたむとコンパクトになる |
デメリット |
比較的高価。長さが固定のポールもある |
シャフトのロック方法|スクリュー、レバー、ピンロックタイプ
▼スクリュータイプ
メリット |
比較的安価で購入できる |
デメリット |
長さ調節にひと手間かかる。使用時の動きにより回転し、固定がゆるんでしまうこともある |
▼レバータイプ
メリット |
長さの調節が簡単 |
デメリット |
レバーの凹凸が周囲に引っかかったり、レバーの硬さの調整が面倒な製品もある |
▼ピンロックタイプ
メリット |
とても軽く、コンパクトに収納できる。操作が簡単 |
デメリット |
長さが固定のものが多く、強度が弱い |
機能|アンチショック機能の有無
トレッキングポールには、ポールを突いたときの地面からの衝撃を吸収する「アンチショック機能」を搭載しているモデルもあります。筋肉や関節の疲労など、手首をはじめとした身体への影響を軽減する機能です。
素材自体がしなやかで衝撃を吸収するカーボン製に対し、硬いアルミ製のポールを選択する場合は、アンチショックシステムを搭載しているモデルも候補に入れてみてください。
サイズ|最適なポールの長さ
グリップを握り、ポールが地面に垂直になるように立てたときに、肘の角度が直角よりやや広く、手の位置が肘より少し下にくるくらいが適したしたサイズといわれています。
使用本数|状況に応じて、1本で使ってもOK!
トレッキングポールは2本で使用するのはもちろん、1本だけで使ってもよし。1本で販売されているモデルもあります。
体力に不安がある人は2本で使うのがおすすめ。リズムがとりやすく、登り坂で上半身と腕の力がポールに伝わり、足の負担が軽くなります。
1本の場合は平坦な山道をゆっくり歩いたり、体のバランスが大きく崩れそうな時などに役立ちます。また、こまめに写真撮影したいときなどは、片手が空く1本がおすすめです。
ここからは、トレッキングポールに定評のあるメーカー3社「LEKI」「Black Diamond」「SHINANO」より、おすすめの素材別に製品を紹介します。
丈夫な【アルミ素材】のおすすめトレッキングポール
アルミ素材のトレッキングポールはメーカー独自の特色があり、種類がとても豊富。見た目やデザインにこだわってで選んでも、トレッキングポールの性能も十分備わっています。
レキ|マカルーライト AS
レキ|クレシダ AS(レディース)
ブラックダイヤモンド|トレイル
ブラックダイヤモンド トレイル
重量:486g(1ペア)
素材:全段アルミシャフト
税込定価:12,760円
ブラックダイヤモンド|ウィメンズ トレイル(レディース)
ブラックダイヤモンド ウィメンズ トレイル
重量:480g(1ペア)
素材:全段アルミシャフト
税込定価:12,760円
シナノ| FAST-125A/S(身長目安:約141~181cm)
シナノ FAST-125A/S
重量:約260g(1本)
素材:超軽量アルミ
税込定価:15,400円
シナノ|FAST-115A/S(身長目安:約134~167cm)
軽量な【カーボン素材】のおすすめトレッキングポール
カーボン素材は高価で、アルミ素材よりも強度が低いものの、カーボンならではの特徴を存分に活かしたトレッキングポールが揃っています。最大の魅力である軽さの次に何を求めるか、登山スタイルや体力などを考慮して選んでみましょう。
レキ|マカルー FX カーボン AS
レキ マカルー FX カーボン AS
重量:約534g(組)
素材:18/16/14/14mmカーボン、14mmアルミ
税込定価:25,850円
レキ|クレシダ FX カーボン AS
レキ クレシダ FX カーボン AS
重量:約516g(組)
素材:18/16/14/14mmカーボン、14mmアルミ
税込定価:25,850円
ブラックダイヤモンド|ディスタンスカーボンZ
ブラックダイヤモンド ディスタンスカーボンZ
110cm(収納時33cm)
115cm(収納時37cm)
120cm(収納時40cm)
125cm(収納時42cm)
130cm(収納時44cm)
重量:
110cm=276g(1ペア)
115cm=284g(1ペア)
120cm=292g(1ペア)
125cm=300g(1ペア)
130cm=308g(1ペア)
素材:100%カーボンファイバーシャフト
税込定価:21,890円
ブラックダイヤモンド|ウィメンズ ディスタンスカーボンZ
ブラックダイヤモンド ウィメンズ ディスタンスカーボンZ
100cm(収納時33cm)
105cm(収納時35cm)
110cm(収納時37cm)
115cm(収納時38cm)
120cm(収納時40cm)
重量:
100cm=262g(1ペア)
105cm=268g(1ペア)
110cm=276g(1ペア)
115cm=284g(1ペア)
120cm=292g(1ペア)
素材:100%カーボンファイバーシャフト
税込定価:21,890円
シナノ|フォールダーTWIST125(身長目安:約155~181cm)
シナノ フォールダーTWIST125
重量:約230g(1本)
素材:カーボン
税込定価:22,550円
シナノ|フォールダー TWIST 115(身長目安:約141~167cm)
シナノ フォールダー TWIST 115
重量:約228g(1本)
素材:カーボン
税込定価:22,550円
シナノ|フォールダー TWIST 110(身長目安:約133~160cm)
シナノ フォールダー TWIST 110
重量:約214g(1本)
素材:カーボン
税込定価:22,550円
トレッキングポールの使い方|実際に歩いてみよう!
平地では前への推進力に、登り坂では腕や上半身の力を動力に、下り坂では体のバランスを安定させ膝への衝撃を緩和するなど、トレッキングポールを使って山を歩くことはメリットがたくさん!
しかし、正しいフォームで使用しないと余計に疲れてしまうなんてこともあるので、正しい使い方を確認しておきましょう。
登りの歩き方
ポールの長さをやや短めに調節。歩幅が広いと疲労の元になるので、歩幅を狭く一歩一歩登りましょう。
下りの歩き方
ポールの長さをやや長めに調節。足の裏全体で静かに地面を踏み、体の重心のバランスをとるようにポールをつきます。
▼正しい使い方・歩き方をもっと詳しくみる
ベストパートナーを選んで、より快適な登山を
登山用品の中で脇役になりがちなトレッキングポール。でもトレッキングポールには、登山者をサポートする主役級の役目があります。あなたの山行スタイルにぴったりの1本を選んで、もっと快適に登山を楽しみましょう。