トレッキングポールおすすめ

最初の一本はコレ!おすすめのトレッキングポールと選び方の基本を徹底解説

初心者必見!登山におすすめのトレッキングポール(登山ストック/登山ポール)と選び方のポイント正しい使い方を紹介します。

伸縮式と折りたたみ式、アルミ製とカーボン製など、種類や素材はさまざま。収納サイズや軽量性も製品によって異なるので、それぞれのメリット&デメリットを踏まえつつ、自分の身長に適した長さや登山スタイルに合う1本を見つけましょう。

目次

アイキャッチ画像出典:PIXTA

あると便利!トレッキングポールの役割や効果とは

トレッキングポールを使って登山する人

撮影:ane46

トレッキングは山の麓を歩く楽しみ方のことで、ポールは細長い棒のことを意味。「トレッキングポール」は登山・トレッキング・ハイキングなど山に登る時に使う杖のことを指し、ストックと呼ばれることもあります。

トレッキングポールは登り坂では前に推し進む力を補助し、下り坂で負担のかかる膝への衝撃を緩和。また足場の悪い山道で、バランスをとりやすい体勢をとるサポートをしてくれるアイテムです。

トレッキングポールの種類と仕組み

トレッキングポールの部位名称

出典:PIXTA(編集:YAMA HACK編集部)

トレッキングポールは形や素材など実にさまざまで、どれを選んだらいいか迷うところ。初めての1本を購入する前に、知っておきたい5つのポイントをまとめました。

グリップの形|I型とT型

トレッキングポール握るグリップの形は、I型とT型の2種類。それぞれの形には、適した使用シーンがあります。

 

▼I型グリップ

I型グリップのトレッキングポール

出典:PIXTA
グリップの形がストレートのI字型で、軸を握るように持ちます。2本1組で使う場合がほとんどで、多くの登山者がI型を使用。起伏の多い山道を歩くのに適しています

 

メリット
平坦な道では前に進む力が補助され、足元が悪い山道ではバランスをとりやすい
デメリット
使い方により腕が疲れてしまうことがある

 

▼T型グリップ

T型グリップのトレッキングポール

出典:PIXTA
グリップの形がT字型で、上から握って持ちます。ステッキのように1本で使うことが多く、起伏の少ない山道や整備された道をのんびり歩くのに適しています

 

メリット
少ない力で握れて疲れにくく、体重を乗せやすい
デメリット
慣れるまでは握りにくい

 

素材|アルミとカーボン

トレッキングポールで使われている素材は、丈夫なアルミ軽量なカーボンの2種類。それぞれの特徴は以下の通りです。

 

▼アルミ

アルミ

出典:PIXTA
カーボンより重いアルミですが、比較的安価で折れにくく、安定した山歩きができます。トレッキングポールに大きな負荷がかかっても少し曲がる程度で、曲がった部分のみ修理が可能です。

 

メリット
折れにくく、安価
デメリット
カーボンより重い

 

▼カーボン

カーボン

出典:PIXTA
軽いので腕や体への負担が少なく、重量に対しての強度に優れています。しかし岩に強くぶつけるなど、1ヶ所に過度の重さや衝撃が集中すると折れて使えなくなってしまうことも。

 

なかには、アルミとカーボンのシャフトを組み合わせた製品もあります。

 

メリット
アルミよりしなやかで軽く、衝撃を緩和する
デメリット
価格が高く、折れやすい(製品によっても異なる)

 

収納方法|伸縮式と折りたたみ式

登山時の携行性も気になるところ。手持ちのザックのトレッキングポールの収納場所を確認して、持ち運びやすいタイプを選んでもよいでしょう。

▼伸縮式

伸縮式のトレッキングポール
撮影:筆者
シャフトを伸縮するベーシックな収納方法で、耐久性が高いのが特徴。調節できる長さが幅広いため、登り下りのさまざまなシチュエーションに対応しやすくなっています。

 

収納時もやや長さがあるので、一時的にしまいたいときに面倒であったり、ザックのポールループに取り付けて携行する際に、先端が邪魔になったりすることも。山行中に常に使用するようなら、さほど気にならないでしょう。

 

メリット
比較的安価。長さが調節でき、強度が高い
デメリット
折りたたみ式より収納サイズがかさばる

 

▼折りたたみ式

折りたたみ式のトレッキングポール
撮影:筆者
コードで繋がったシャフトを分割して、軽くコンパクトに収納できる折りたたみ式。伸縮式より値段が高めの傾向ですが、携帯性を重視する登山者に人気です。

 

危険箇所で落としたり、引っ掛かったりしないように、しまう必要がある岩場などでもサッと収納でき、ザックの中やサイドポケットにもすっきり収まります

 

軽さとコンパクトさを重視しているため、伸縮式よりも強度が低い場合が多く、長さ調節ができないモデルも多いので注意。

 

メリット
軽く、折りたたむとコンパクトになる
デメリット
比較的高価。長さが固定のポールもある

 

シャフトのロック方法|スクリュー、レバー、ピンロックタイプ

ロック方法は主に3種類。連結箇所によって異なるロック方法が使われている場合もあります。

 

▼スクリュータイプ

トレッキングポールのロック部分

出典:Amazon
シャフトを回して長さを調節します。以前はスクリュータイプの製品が多っかったのですが、最近は軽量なレバーを用いたレバータイプが主流になっています。

 

メリット
比較的安価で購入できる
デメリット
長さ調節にひと手間かかる。使用時の動きにより回転し、固定がゆるんでしまうこともある

 

▼レバータイプ

トレッキングポールのロック部分

出典:Amazon
レバーの開閉で簡単に長さ調節ができるので、力の弱い人でもトレッキングポールを使いたい時に素早く準備できます。

 

メリット
長さの調節が簡単
デメリット
レバーの凹凸が周囲に引っかかったり、レバーの硬さの調整が面倒な製品もある

 

▼ピンロックタイプ

トレッキングポールのロック部分

出典:Amazon
主に折りたたみ式トレッキングポールの上部で採用されている固定方法。シャフトを引いて小さなボタンを縁に出して使い、収納する時はボタンを押してシャフトを縮めます。

 

メリット
とても軽く、コンパクトに収納できる。操作が簡単
デメリット
長さが固定のものが多く、強度が弱い

 

機能|アンチショック機能の有無

トレッキングポールには、ポールを突いたときの地面からの衝撃を吸収する「アンチショック機能」を搭載しているモデルもあります。筋肉や関節の疲労など、手首をはじめとした身体への影響を軽減する機能です。

素材自体がしなやかで衝撃を吸収するカーボン製に対し、硬いアルミ製のポールを選択する場合は、アンチショックシステムを搭載しているモデルも候補に入れてみてください。

サイズ|最適なポールの長さ

トレッキングポールの最適な長さ

出典:PIXTA

グリップを握り、ポールが地面に垂直になるように立てたときに、肘の角度が直角よりやや広く、手の位置が肘より少し下にくるくらいが適したしたサイズといわれています。

使用本数|状況に応じて、1本で使ってもOK!

トレッキングポールを使って登山している

出典:PIXTA

トレッキングポールは2本で使用するのはもちろん、1本だけで使ってもよし。1本で販売されているモデルもあります。

体力に不安がある人は2本で使うのがおすすめ。リズムがとりやすく、登り坂で上半身と腕の力がポールに伝わり、足の負担が軽くなります。

1本の場合は平坦な山道をゆっくり歩いたり、体のバランスが大きく崩れそうな時などに役立ちます。また、こまめに写真撮影したいときなどは、片手が空く1本がおすすめです。

ここからは、トレッキングポールに定評のあるメーカー3社「LEKI」「Black Diamond」「SHINANO」より、おすすめの素材別に製品を紹介します。

丈夫な【アルミ素材】のおすすめトレッキングポール

アルミ素材のトレッキングポールはメーカー独自の特色があり、種類がとても豊富。見た目やデザインにこだわってで選んでも、トレッキングポールの性能も十分備わっています。

レキ|マカルーライト AS

レキを代表するトレッキングポール

・伸縮式
・レバーロック
・アンチショック機能搭載

レキ マカルーライト AS

サイズ:66.5〜130cm
重量:約462g(組
素材:16/14/12mm アルミ
税込定価:19,800円

レキ|クレシダ AS(レディース)

レキを代表するトレッキングポールのレディースモデル

・伸縮式
・レバーロックタイプ
・アンチショック機能搭載

レキ クレシダ AS

サイズ:64.5〜125cm
重量:約452g(組)
素材:16/14/12mm アルミ
税込定価:19,800円

ブラックダイヤモンド|トレイル

ブラックダイヤモンドの定番「トレイルシリーズ」の中で最もスタンダードなモデル

・伸縮式
・レバーロックタイプ
・スノー(パウダー)バスケットの装着可

ブラックダイヤモンド トレイル

サイズ:100~140cm(収納時64cm)
重量:486g(1ペア)
素材:全段アルミシャフト
税込定価:12,760円

ブラックダイヤモンド|ウィメンズ トレイル(レディース)

ブラックダイヤモンドの定番「トレイルシリーズ」の中で最もスタンダードなレディースモデル

・伸縮式
・レバーロックタイプ
・スノー(パウダー)バスケットの装着可

ブラックダイヤモンド ウィメンズ トレイル

サイズ:100~125cm(収納時62cm)
重量:480g(1ペア)
素材:全段アルミシャフト
税込定価:12,760円

シナノ| FAST-125A/S(身長目安:約141~181cm)

シナノのトレッキングポールの中で唯一アンチショック機能を備えたモデル

・伸縮式
・レバーロックタイプ
・アンチショック機能搭載
・スノー(パウダー)バスケットの装着可

シナノ FAST-125A/S

サイズ:100-125cm(収納時66cm)
重量:約260g(1本)
素材:超軽量アルミ
税込定価:15,400円

シナノ|FAST-115A/S(身長目安:約134~167cm)

シナノのトレッキングポールの中で唯一アンチショック機能を備えたモデル

・伸縮式
・レバーロックタイプ
・アンチショック機能搭載
・スノー(パウダー)バスケットの装着可

シナノ FAST-115A/S

サイズ:95-115cm(収納時62cm)
重量:約250g(1本)
素材:超軽量アルミ
税込定価:15,400円

軽量な【カーボン素材】のおすすめトレッキングポール

カーボン素材は高価で、アルミ素材よりも強度が低いものの、カーボンならではの特徴を存分に活かしたトレッキングポールが揃っています。最大の魅力である軽さの次に何を求めるか、登山スタイルや体力などを考慮して選んでみましょう。

レキ|マカルー FX カーボン AS

カーボン(上・中段)とアルミ(下段)シャフトのハイブリッドモデル

・折りたたみ式
・レバーロックタイプ
・アンチショック機能搭載
・長さの調節可能

レキ マカルー FX カーボン AS

サイズ:110~130cm(収納時40cm)
重量:約534g(組)
素材:18/16/14/14mmカーボン、14mmアルミ
税込定価:25,850円

レキ|クレシダ FX カーボン AS

小さい手でも握りやすい細めのグリップにした「マカルー FX カーボン AS」のレディースモデル

・折りたたみ式
・レバーロックタイプ
・アンチショック機能搭載
・長さの調節可能

レキ クレシダ FX カーボン AS

サイズ:100~120cm(収納時40cm
重量:約516g(組)
素材:18/16/14/14mmカーボン、14mmアルミ
税込定価:25,850円

ブラックダイヤモンド|ディスタンスカーボンZ

長さ調節はできないが、ブラックダイヤモンドの折りたたみ式の中で最軽量のモデル

・折りたたみ式
・ピンロックタイプ
・スノー(パウダー)バスケットの装着可

ブラックダイヤモンド ディスタンスカーボンZ

サイズ:
110cm(収納時33cm)
115cm(収納時37cm)
120cm(収納時40cm)
125cm(収納時42cm)
130cm(収納時44cm)
重量:
110cm=276g(1ペア)
115cm=284g(1ペア)
120cm=292g(1ペア)
125cm=300g(1ペア)
130cm=308g(1ペア)
素材:100%カーボンファイバーシャフト
税込定価:21,890円

ブラックダイヤモンド|ウィメンズ ディスタンスカーボンZ

「ディスタンスカーボンZ」のレディースモデル

・折りたたみ式
・ピンロックタイプ
・スノー(パウダー)バスケットの装着可

ブラックダイヤモンド ウィメンズ ディスタンスカーボンZ

サイズ:
100cm(収納時33cm)
105cm(収納時35cm)
110cm(収納時37cm)
115cm(収納時38cm)
120cm(収納時40cm)
重量:
100cm=262g(1ペア)
105cm=268g(1ペア)
110cm=276g(1ペア)
115cm=284g(1ペア)
120cm=292g(1ペア)
素材:100%カーボンファイバーシャフト
税込定価:21,890円

シナノ|フォールダーTWIST125(身長目安:約155~181cm)

シナノのトレッキングポールの中で唯一の折りたたみ式「フォールダー TWIST」シリーズ

・折りたたみ式
・ピンロック&レバーロックタイプ
・長さの調節可能

シナノ フォールダーTWIST125

サイズ:110-125cm(収納時37cm)
重量:約230g(1本)
素材:カーボン
税込定価:22,550円

シナノ|フォールダー TWIST 115(身長目安:約141~167cm)

シナノのトレッキングポールの中で唯一の折りたたみ式「フォールダー TWIST」シリーズ

・折りたたみ式
・ピンロック&レバーロックタイプ
・長さの調節可能

シナノ フォールダー TWIST 115

サイズ:100-115cm(収納時36cm)
重量:約228g(1本)
素材:カーボン
税込定価:22,550円

シナノ|フォールダー TWIST 110(身長目安:約133~160cm)

デザインにもこだわった「フォールダー TWIST」シリーズのレディースモデル

・折りたたみ式
・ピンロック&レバーロックタイプ
・長さの調節可能

シナノ フォールダー TWIST 110

サイズ:95-110cm(収納時36cm)
重量:約214g(1本)
素材:カーボン
税込定価:22,550円

トレッキングポールの使い方|実際に歩いてみよう!

トレッキングポールを使って歩く女性

出典:PIXTA

平地では前への推進力に、登り坂では腕や上半身の力を動力に、下り坂では体のバランスを安定させ膝への衝撃を緩和するなど、トレッキングポールを使って山を歩くことはメリットがたくさん!

しかし、正しいフォームで使用しないと余計に疲れてしまうなんてこともあるので、正しい使い方を確認しておきましょう。

登りの歩き方

トレッキングポールを使った歩き方

撮影:nao

ポールの長さをやや短めに調節。歩幅が広いと疲労の元になるので、歩幅を狭く一歩一歩登りましょう。

下りの歩き方

トレッキングポールを使った下り方

撮影:nao

ポールの長さをやや長めに調節。足の裏全体で静かに地面を踏み、体の重心のバランスをとるようにポールをつきます。

▼正しい使い方・歩き方をもっと詳しくみる

ベストパートナーを選んで、より快適な登山を

トレッキングポールを使って登山している

出典:PIXTA

登山用品の中で脇役になりがちなトレッキングポール。でもトレッキングポールには、登山者をサポートする主役級の役目があります。あなたの山行スタイルにぴったりの1本を選んで、もっと快適に登山を楽しみましょう。

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