トレッキングポールってどんなもの?

撮影:ane46
トレッキングポール(以下、ポール)はストック・ステッキとも呼ばれ、登山やハイキングなどで“歩行をサポートするツール”として使われます。昔から使われている「杖」を発展させたものと考えていいでしょう。
快適で安全な山歩きをサポートしてくれる

ポールを使うことで、2足歩行が3足または4足歩行のような状態になります。これにより、登りでは前に進むための推進力を得られ、下半身の筋力をサポートし疲労を軽減。下りでは体の重心移動をサポートし、下半身への負担を抑え、ヒザ痛などのトラブル防止につながります。
また、起伏が激しい山道や、石や岩が多いガレ場などの不安定な道でも、バランスを保持しやすく転倒のリスクを下げます。
トレッキングポールの役割をまとめると……
- ・歩行の推進力アップを手伝う
- ・悪路でもバランスが保持しやすい
- ・膝の痛みや疲労軽減してくれる
ゲレンデスキー用ストック・ポールは登山には不向き

出典:PIXTA(左:トレッキングポール 右:スキー用ストック)
トレッキングポールと瓜二つの見た目をしている、ゲレンデスキーで使うストック・ポール。兼用できるように思えますが、登山で使うと不便や不具合が発生します。
例えば、
- スノーバスケット(雪に埋もれないための留め具)が固定なので、ザックに収納しにくい、木の根などに引っ掛けやすくなるなど、使い勝手に不自由さがある。
- 先端が鋭利になっているので、地面を傷つけてしまう。また人に当たると危ない。
- 先端にトレイル保護用の先ゴムを付けられない。
- シャフトが伸縮せず、アンダーグリップ(後述)も付いていないので、登り下りで長さの調節ができない。
このようにスキー用のストック・ポールは登山に不向きといえます。山歩きを安全に楽しむには、登山用のポールを使うのが適切です。
トレッキングポールは、「I型」と「T型」の2種類ある

上の写真のようにアルファベットのようなグリップ(持ち手)の形状から、ポールは「I(アイ)型」と「T(ティー)型」の2種類に分けられます。
I型は片手に1本ずつ、両手で2本使用が基本です。一方でT型は片手1本で使用するのを前提としています。
グリップ形状の違いにより使い勝手が変わるため、平地や登り坂で推進力を得やすい「I型」は登山向き、体重を預けてバランスを取りやすい「T型」はハイキングやウォーキング向きとされています。
以下の表でそれぞれの特徴をまとめているので、どちらのタイプが自分に合っているのか見比べてみましょう。
【I型とT型】それぞれの特徴とメリット・デメリット
登山におすすめ<I型> | ハイキングにおすすめ<T型> | |
使い方 | ・基本的に2本を両手で持って使う ・グリップを横から握る | ・杖のように1本で使う ・グリップを上から握る 横からも握れる2Wayタイプあり |
メリット | ・登り坂でも推進力を得やすい ・膝や腰にかかる負担を軽減し、長時間歩行に最適 ・荷物が重い時もバランスを取りやすい | ・体重を預けてバランスを取りやすい ・片手が空き、カメラなどの撮影もしやすい ・握力が弱くてもラクに持てる |
デメリット | ・グリップを握る際に、余計な力が入りやすくなる ・両手が塞がるため、短時間の散歩やハイキングには煩わしさがある | 力強い推進力を得られにくいため、起伏の多い登山道や長時間歩行には不向き |
使用シーン | 距離があり、起伏が激しい山道を歩く「登山」の場合 <使用シーン例> 高尾山、富士山登山など | 起伏が少なく、整備された遊歩道を歩くような「ハイキング」の場合 <使用シーン例> 尾瀬、美ヶ原高原、上高地トレッキングなど |
I型かT型か、ポールのタイプを選ぶことができましたか?
次は自分に合ったポールの見つけ方を紹介します。
トレッキングポールの選び方6ポイント
ポールの種類はじつに様々あり、自分に合うモデルはどれか絞り込むのはなかなか難しいところ。
この項目では数ある製品の中から、自分に合ったポールの見つけ方を以下の6つのポイントから解説します。
トレッキングポールの選び方
- 収納性|使い勝手のいい「伸縮性」、または持ち運びしやすい「折りたたみ」
- 素材|強度のあるアルミ、または軽量なカーボン
- ロック方法|自分が操作しやすいタイプを選ぶ
- アンチショック|手首にかかる負荷を和らげる
- アンダーグリップ|登り下りのサイズ調整が不要
- サイズ |身長に合ったサイズを選ぶ
① 収納性|伸縮 or 折りたたみ

撮影:YAMA HACK編集部(左:伸縮タイプ 右:折りたたみタイプ)
まずはポールを使わない時の収納性から考えてみましょう。ポールには、「伸縮タイプ」と「折りたたみタイプ」があり、それぞれ特徴(メリット・デメリット)があります。
伸縮タイプ

撮影:筆者(ザックに外付けした状態)
シャフトを伸ばす、というシンプルな操作方法で扱いやすいタイプ。組み立てる手間がないため、必要な場面ですぐに使えるのもメリットです。
一方でコンパクトにならないため、ザック内にポールを収納するのは難しい面も。通常、ポールループなどを利用しザックの外付けになるため、電車やバス移動などの際は、周囲の人に当たらないよう工夫が必要です。
折りたたみタイプ

撮影:筆者(折りたたみタイプを専用スタッフサックに入れ30Lザックに収めたところ)
小さく折りたためて、持ち運びしやすいタイプです。とくに岩場や岩稜帯、鎖場など滑落の危険性が高い場所では、ザックに収納することで障害物への引っ掛かりを防ぎ、事故防止にもなります。
一方で組み立てる手間があるため、慣れるまでは面倒に感じてしまう面も。また折りたたみタイプの中には、ポールの長さが固定のモデル(長さを調節できない)もあるため、選ぶ際は確認してみてください。
② 素材|アルミ or カーボン

続いてはポールの素材です。主に「アルミ(ジュラルミン)」または「カーボン」でつくられており、この素材の違いがポールの特徴に大きく関わります。
アルミ | カーボン | |
軽さ | 重い | 軽い |
強度 | 折れにくい 曲がるが、場合によっては使い続けられる | 強い衝撃を受けると折れやすい |
値段 | 安い | 高い |
特徴 | ・濡れたままにすると錆びる ・素材が固いため地面の衝撃が伝わりやすい ・コストバランスがよく初心者向き | ・錆びない ・衝撃吸収性がよく、 ・素材自体が地面の衝撃を吸収する |
まとめると、
【アルミ】はコストパフォーマンスに優れ、耐久性も高くガンガン使いたい方におすすめ。しかしカーボンよりは重くなります。
【カーボン】は軽く、また衝撃吸収性があるため手首や腕などにかかる負担を軽減してくれます。しかしアルミより価格は高めで、局部的に強い衝撃を受けると折れる可能性もあり、扱い方には注意が必要です。

撮影:筆者(折れたカーボン素材のトレッキングポール)
なお強度や重量は素材だけでは判断できず、製品によって異なるため参考程度に留めておいてください。
③ ロックの方法|レバー or スクリュー or ピンロック

組み立てやシャフトの長さを調節するロック方法は、主にレバー or スクリュー or ピンロックの3種類です。ポールによっては、内2つのロック方法を1本に採用したハイブリッド型もあります。
レバータイプ
レバーを倒すだけでロックできる、操作が簡単なタイプ。厚めのグローブをしていても開閉しやすく、煩わしさがありません。初心者でも扱いやすく、近年では主流となっています。
スクリュータイプ(ツイストロックタイプ)
シャフトをまわしながら、固定強度を調節してロックをかけていくタイプ。昔からある構造で、比較的安価で購入できるポールに採用されています。
ただし連結部を締めるときの力加減が難しく、慣れが必要です。
ピンロックタイプ(ラチェットロックタイプ)
ピンをシャフトの穴に引っ掛けてロックを掛けるタイプ。イメージとしては、折りたたみ傘に使われているロック構造に似ており、操作もシンプルで簡単。
ただしポールの長さが固定、もしくは調節範囲が狭い場合もあるので、製品をみる際に確認してみてください。
④ アンチショック(AS)の有無

撮影:筆者
アンチショック(AS)とは、ポールを突いたとき地面からくる衝撃を和らげるクッションのような機能です。この機能があることで、腕や手首にかかる負担を抑えられ、疲労の軽減にもつながります。
とくにアルミ製のポールは、硬さがある分まともに衝撃を受けるため、アンチショックの有無を確認しておくといいでしょう。
カーボン製のポールは、素材自体がしなやかで衝撃を吸収するため、アンチショックの必要性は低いといえます。
⑤ アンダーグリップの有無

撮影:筆者(赤枠部分がアンダーグリップ)
アンダーグリップとは、グリップ(手で握る場所)の下にラバーなどを貼ることで、ポールを短く持てるようにした機能です。

登山では、登りはポールをやや短めに、下りではやや長めに持ちます。しかし縦走路などアップダウンを繰り返す山で、小まめに長さを調整をするのは手間がかかり、体力消耗にもつながります。
しかしアンダーグリップがあればポールを短く握れるため、長さを調節する機会をぐんと減らせるのです。
アンダーグリップが付いていない状態(シャフトそのもの)でも握ることはできますが、滑りやすく危険なため適切な使い方ではありません。
⑥ サイズ|身長に合った長さを選ぶ
ポールは、身長に合ったサイズ選びが重要です。I型T型それぞれの選び方を紹介します。
I型タイプの場合

I型タイプはグリップを横から握ります。
グリップを握った状態で平地を突いたとき、肘が直角に曲がるくらいがちょうどいいサイズです。
なおこのサイズは、下記のような計算式で求めることができます。
身長に合わせたサイズ計算例(I型の場合)
肘が直角に曲がるくらいのサイズは、身長(cm)×0.63で計算できます。
例えば、
身長170cmの場合は、170×0.63=約107cm
身長160cmの場合は、160×0.63=約101cm
計算結果の+-5cmをカバーするサイズを基準に選びましょう。
また体形には個人差があるので、実際にショップ等で試すことをおすすめします。
また登りの場合、ポールの先端は高い位置を突くため、ポールを短く持ちます。逆に下りでは低い位置に突くため長く持ちます。
したがって、上記で算出した数字より+-5cmぐらいサイズを調整できるモデル、もしくは短く持てるアンダーグリップ付きのポールを選ぶと良いでしょう。
T型タイプの場合
T型はグリップを上から掴んで体を支えるので、I型より短くなります。身長の半分ぐらいが最適なサイズです。そのためT型のポールは最大でも長さ90~100cm前後のモデルが多く、大半がワンサイズとなっています。
トレッキングポールおすすめ39モデル

ポールは安全性・信頼性が重要。長年の実績と信頼があるメーカーからおすすめトレッキングポールを厳選しました。I型かT型、伸縮、折りたたみの収納タイプ別に紹介します。
商品説明で登場する用語は、上の画像で該当箇所を確認しましょう。
登山向け「I型」トレッキングポールおすすめ28モデル
まずは「I型」の伸縮タイプからおすすめモデルを紹介します。
「I型」伸縮タイプ16モデル
モンベル アルパインポール
最初の1本にちょうどいいスタンダードモデル
軽量性と歩行性に優れたバランスが取れたスタンダードモデルです。下段シャフトは伸ばすだけで自動ロックされます。
軽い力で調節できるスクリューロックを搭載し、スピーディーな組み立てと収納が可能です。
サイズ | (使用サイズ)105~130cm (収納サイズ)60cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 210g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
モンベル アルパインポールS
アルパインポールのスモールモデル
上記で紹介した「アルパインポール」のスモールタイプです。グリップが小さく、手の小さな人も使いやすくなっています。
サイズ | (使用サイズ)90~115cm (収納サイズ)55cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 195g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
モンベル アルパインポール アンチショック
アルパインポールにアンチショックを搭載
上記で紹介した「アルパインポール」に、内蔵スプリングによるアンチショックを搭載したモデル。ポール使用時の地面からの衝撃を吸収し、腕や肩への負担を軽減します。
サイズ | (使用サイズ)105~130cm (収納サイズ)64cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 220g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル アルパインポール カムロック アンチショック
レバーで簡単ロック
軽量で、安定した歩行をサポートする「アルパインポール」のレバーロックを採用したモデル。サイズ調整がより簡単になり、初心者でも扱いやすい仕様となっています。
地面からの衝撃を和らげるアンチショックも搭載。
サイズ | (使用サイズ)105~130cm (収納サイズ)64cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 235g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル アルパインポール カムロック アンチショックS
アルパインポール カムロック アンチショックのスモールモデル
上記で紹介した「アルパインポール カムロック アンチショック」のスモールタイプ。手が小さな人でも握りやすい、グリップが小さくなったタイプです。
サイズ | (使用サイズ)90~115cm (収納サイズ)59cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 225g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
レキ マカルーライトAS
レキを代表するトレッキングポール
世界的なポール専門メーカー、レキの代表するモデル「マカルーライトAS」。グリップは上からも横からも握りやすいレキ独自の形状で、長時間の歩行もしっかりサポートします。
レバーロックを採用し、長さの調節も簡単でスピーディー。アンチショックも搭載しています。
サイズ | 67~135cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約516g(ペア) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | ○ |
LEKI マカルーライト
マカルーライトASからアンチショックを省略
上記で紹介した「マカルーライトAS」よりアンチショックを省略したバリエーションモデル。その分軽くなり、価格も安くなっています。軽量性重視の人におすすめです。
サイズ | 67~135cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約500g(ペア) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | ○ |
レキ ジャーニーライト
ハイコストパフォーマンスモデル
使いやすさを追求しながらも、コストパフォーマンスを高めたモデルです。グリップ上部に丸みを持たせ、下りの際にも握りやすい形状になっています。
搭載されたレバーロックは、緩め過ぎても外れないよう工夫されており、スピーディーな長さ調節が可能に。アンチショックは装備されていません。
サイズ | 66~135cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約510g(ペア) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
シナノ LT ONE
伸縮機能のみのシンプル設計
伸縮機能のみというシンプルな設計のため、ハイキングや低山へのトレッキングに最適なベーシックモデル。
アルミ合金製でありながら、1本およそ220gと軽量です。スクリューロックでシャフトの長さを固定します。
サイズ | (使用サイズ)95〜125cm (収納サイズ)60cm |
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素材 | アルミ合金 |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 220g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
シナノ ロングトレイル115
初心者に最適なベーシックモデル
創業100年以上の歴史を持つ国産ポールメーカー、シナノを代表するベーシックモデルです。
同社の中でもコストパフォーマンスの高いモデルですが、シャフトの材質には超軽量で耐久性が高いアルミ合金を採用し、操作が簡単なレバーロックを装備するなど高機能なポールとなっています。
サイズ | (使用サイズ)90〜115cm (収納サイズ)55cm |
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素材 | 超軽量アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約240g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
シナノ ロングトレイル125
ロングトレイルの125cmモデル
シナノのベーシックモデル「ロングトレイル」の125サイズモデルです。初心者にもおすすめです。
口コミ・レビュー
昨日、天女山~権現岳ピストンで初めて使用しました。
前に使用していたものより軽く取りまわしが楽だったのと、
グリップ力が無くなったときにバンドが補助してくれてよかったです。
これからの登山に幅が広がった気がします。
出典: 楽天市場
サイズ | (使用サイズ)100〜125cm (収納サイズ)59cm |
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素材 | 超軽量アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約250g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
シナノ FAST-115A/S
アンチショック搭載で腕の負荷を軽減
FAST A/Sシリーズは、グリップ内部にアンチショックを内蔵したモデル。ポールの重心が手元に寄り、振り子のように振られることなく快適な歩行をサポートします。
グリップも日本人の手の大きさにあわせて設計されており、下山時も握りやすいよう卵型の形状を採用。レバーロックでサイズ調整も簡単で、登り始めから下山までポールを使いたい人におすすめです。
サイズ | (使用サイズ)95~115cm (収納サイズ)62cm |
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素材 | 超軽量アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約250g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | ○ |
シマノ FAST-125A/S
FAST A/Sの125cmモデル
FAST A/Sシリーズの125サイズモデルです。身長が高い人に最適です。
サイズ | (使用サイズ)100~125cm (収納サイズ)66cm |
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素材 | 超軽量アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約260g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | ○ |
ブラックダイヤモンド トレイル
シンプルで扱いやすいスタンダードモデル
質の高い登山品を展開する登山用品メーカー、ブラックダイヤモンドの定番モデル。登山での使いやすさにこだわり、軽量ながらも必要十分な機能を備えています。
パウダーバスケット(スノーバスケット)を付けることで4シーズン対応に。同ブランドの中で最もリーズナブルなモデルでもあります。
サイズ | (使用サイズ)100~140cm (収納サイズ)64cm |
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素材 | アルミ合金 |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 486g(ペア) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
ブラックダイヤモンド ウィメンズ トレイル
トレイルのスモールモデル
ブラックダイヤモンドのスタンダードモデル「トレイル」の女性や小柄な人向けモデルです。
サイズ | (使用サイズ)100~140cm (収納サイズ)64cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 486g(ぺア) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
ブラックダイヤモンド パーシュート
多機能プレミアムなトレッキングポール
満を持して登場した、ブラックダイヤモンドのプレミアムモデル「パシュート」。グリップには濡れても滑りにくいコルク素材を採用し、握り心地のいいデザインで快適な歩行をサポートします。
シャフトには「トレイル」と同じ航空機グレードのアルミ合金を採用。レバーロックは少ない力で開閉可能で、長さの調節もスムーズに行えます。
サイズ | (使用サイズ)S/M=100~125cm、M/L=100~140cm (収納サイズ)S/M=57.8cm、M/L=63cm |
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素材 | アルミ合金 |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | S/M=474g M/L=508g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
「I型」折りたたみタイプ12モデル
続いては、持ち運びに便利な折りたたみタイプを紹介します。
モンベル U.L.フォールディングポール 100
超軽量コンパクトでデイパックにも収まる
軽量とコンパクト性に主眼を置き、小さなデイパックなどにも収納可能なモデル。サイズ固定ですが、グリップが長めに設計されており、握る位置を調整できるのもポイントです。
軽量コンパクト収納を実現するため、強度は低くなっています。したがって長時間常時使用するのではなく、歩行サポートが必要な場面のみ使用し、過度に体重を掛けないなど注意が必要です。
サイズ | (使用サイズ)90~100cm (収納サイズ)32cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | ピンロック |
重量 | 139g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
モンベル U.L.フォールディングポール 105
U.L.フォールディングポールの105cmモデル
「U.L.フォールディングポール」105サイズモデルです。
軽量とコンパクト性に特化しているため、長時間の常時使用は避けて、歩行サポートが必要な場面のみ使用し、過度に体重を掛けないなど、注意が必要です。
サイズ | (使用サイズ)95~105cm (収納サイズ)34cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | ピンロック |
重量 | 142g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
モンベル U.L.フォールディングポール 113
U.L.フォールディングポールの113cmモデル
「U.L.フォールディングポール」の113サイズモデルです。
軽量とコンパクト性に特化しているため、長時間の常時使用は避けて、歩行サポートが必要な場面のみ使用し、過度に体重を掛けないなど、注意が必要です。
サイズ | (使用サイズ)103~113cm (収納サイズ)36cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | ピンロック |
重量 | 147g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
モンベル U.L.フォールディングポール 120
U.L.フォールディングポールの120cmモデル
「U.L.フォールディングポール」の120サイズモデルです。
軽量とコンパクト性に特化しているため、長時間の常時使用は避けて、歩行サポートが必要な場面のみ使用し、過度に体重を掛けないなど、注意が必要です。
サイズ | (使用サイズ)110~120cm (収納サイズ)39cm |
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素材 | (シャフト)アルミニウム合金 (グリップ)EVA (ストラップ)ナイロン |
ロック方法 | ピンロック |
重量 | 153g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
レキ マカルー FX カーボン
軽量なフルカーボン仕様
シャフトすべてにカーボンを使用することで軽量化・スイングバランスを図ったモデルです。
グリップの位置を握り位置を変えられるアンダーグリップを備え、アップダウンの多い登山にも最適。レバーロックで長さの操作も簡単です。
サイズ | (使用サイズ)110~130cm (収納サイズ40cm) |
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素材 | カーボン |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約508g(ペア) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
レキ マカルー FX TA
アルミを採用した高耐久性モデル
「マカルー FX カーボン」の操作性・機能はそのままに、アルミ素材を使用することで強度・耐久性を高めたモデルです。
サイズ | 110~130cm (収納サイズ)40cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約596g(ペア) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
シナノ フォールダーTWIST110
軽くコンパクトながら安心の強度
多層構造のカーボンシートを採用したシャフトにより、本格的なトレッキングにも耐えうる抜群の強度が特徴のモデルです。
折りたたみタイプの利点である軽量コンパクトを損なわず、25Lのザックや飛行機内持込のスーツケースにもすっぽり収まるサイズ。ワンタッチ組み立てなど操作性も高くなっています。
サイズ | (使用サイズ)95~110cm (収納サイズ)36cm |
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素材 | カーボン |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約214g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
シナノ フォールダーTWIST115
フォールダーTWISTの115cmモデル
上記で紹介した「フォールダーTWIST」シリーズの115サイズモデルです。100~115cmまで、15cmのサイズ調整ができます。
サイズ | (使用サイズ)100~115cm (収納サイズ)36cm |
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素材 | カーボン |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約228g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
シナノ フォールダーTWIST125
フォールダーTWISTの125cmモデル
上記で紹介した「フォールダーTWIST」シリーズの125サイズモデルです。110~125cmまで、15cmのサイズ調整ができます。
サイズ | (使用サイズ)110~125cm (収納サイズ)37cm |
---|---|
素材 | カーボン |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 230g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | 〇 |
ブラックダイヤモンド ディスタンスZ
シンプルな折りたたみ型
サイズが固定されたアルミ製のモデルです。シャフトの長さ調整、ロックする機構もなく構造もシンプルで、ペアで316g(100cmモデルの場合)とかなり軽量。
100・110・120・130の4サイズ展開です。
サイズ | (使用サイズ) 100=100cm 110=110cm 120=120cm 130=130cm (収納サイズ) 100=33cm 110=37cm 120=40cm 130=44cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | - |
重量 | 100=316g 110=330g 120=344g 130=358g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | - |
ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZ
サイズ調整可能なディスタンス
シャフトはアルミ構造で、15~20cmの長さ調整ができるモデルです。レバーロックで長さの調節も簡単。
専用バスケットを交換するだけで、スノートレッキングにも使うことができます。
口コミ・レビュー
良い
交通機関で山に行くこともあるのでコンパクトにたためてザックに収納出来るのが良い。強度軽さも問題なし。付属のパウダーバスケットも小さいながら雪に埋もれずとても良い。
難あるとすればバスケットが外しづらく、付け辛い。
出典: 楽天市場
サイズ | (使用サイズ) 95=95~110cm 110=110~125cm 125=125~140cm (収納サイズ) 95=34cm 110=37cm 120=41cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 95=390g 110=420g 120=450g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | - |
ブラックダイヤモンド パーシュートFLZ
パーシュートの折りたたみバージョン
伸縮タイプでも紹介した「パーシュート」の折りたたみバージョンです。グリップには濡れても滑りにくいコルク素材を採用し、握り心地のいいデザインで快適な歩行をサポートします。
シャフトには航空機グレードのアルミ合金を採用し、強度と軽さを両立。レバーロックは少ない力で開閉可能で、長さの調節もスムーズに行えます。
サイズ | (使用サイズ) S/M=110~125cm M/L=125~140cm (収納サイズ) S/M=36.8cm M/L=42.6cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | S/M=500g M/L=532g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | ○ |
ハイキング向け「T型」トレッキングポールおすすめ11モデル
続いては、ハイキングやウォーキング向けの「T型」トレッキングポールを紹介します。
レキ ワンダーフロント マカルー
上から握るだけで安定
上から軽く握るだけで安定するエルゴムドグリップを採用した、アルミ構造のモデルです。レバーロックで、シャフトの長さ調節も簡単&スピーディー。
サイズ | (使用サイズ)63~120cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 約268g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
シナノ 4C-R
2WAYグリップで操作しやすい
2WAYグリップで、登りはグリップの下の部分を握り、下りは上から握ることができる操作性に優れたモデルです。
最短40cmのコンパクトサイズになるため、持ち運びのしやすさも魅力の1つ。
サイズ | (使用サイズ)86~98cm (収納サイズ)40cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | ピンロック |
重量 | 86-98cm |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
シナノ 3YS-HSS 2W
腕や肘に優しいアンチショック付き
底突き感のない優しい跳ね返りで、登山時の手首にかかる負担を軽減するアンチショックを搭載したモデル。
登りと下りで握り方を変えられる2WAYグリップを採用し、アップダウンのある山歩きもしっかりサポートします。
サイズ | (使用サイズ)66~90cm (収納サイズ)47cm |
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素材 | アルミ |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 約235g(1本) |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル Tグリップ アンチショック
アンチショックを搭載し、腕や肩への負担を軽減
アルミ構造で、アンチショックを内蔵したモデルです。エラストマー製のグリップは、無理なく握れるよう工夫された構造になっています。またグリップの素材自体が保水しないため、低温下での凍結も防ぎます。
サイズ | (使用サイズ)80~100cm (収納サイズ)54cm |
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素材 | アルミニウム合金 |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 223g |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル Tグリップ アンチショック S
手軽なアンチショック・モデル
「Tグリップ アンチショック」のスモールサイズモデルです。
サイズ | (使用サイズ)70~90cm (収納サイズ)52cm |
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素材 | アルミニウム合金 |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 203g |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル Tグリップ カムロック
伸ばすだけでシャフトを自動ロック
軽い力で開閉できるレバーロックで、組み立てやサイズ調整がスムーズに行えるモデルです。
下段シャフトは伸ばすだけで自動ロックされる構造で、ロックのし忘れを防止できます。
サイズ | (使用サイズ)80~100cm (収納サイズ)51cm |
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素材 | アルミニウム合金 |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 223g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
モンベル Tグリップ カムロックS
伸ばすだけで自動ロック
上記で紹介した「Tグリップ カムロック」のスモールサイズです。
サイズ | (使用サイズ)70~90cm (収納サイズ)49cm |
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素材 | アルミニウム合金 |
ロック方法 | レバーロック |
重量 | 203g |
A/S(アンチショック)機構 | × |
アンダーグリップ | × |
モンベル 2-Wayグリップ アンチショック
I・T型が一緒になったハイブリッドモデル
T型グリップの下にI型グリップを配置したハイブリッドモデル。推進力が必要な登りは伸ばしてI型。体を支える必要がある下りは、縮めてT型という使い方も可能です。
またアンチショックを内蔵し、ポールを突いた時に生じる地面からの衝撃を和らげ、腕や肩にかかる負担を軽減します。
サイズ | (使用サイズ)80~120cm (収納サイズ)59cm |
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素材 | アルミニウム合金 |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 250g |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル 2-Wayグリップ アンチショックS
2-Wayグリップ アンチショックのSサイズ
2-Wayグリップ アンチショックのスモールサイズです。
サイズ | (使用サイズ)75~110cm (収納サイズ)56cm |
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素材 | アルミニウム合金 |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 225g |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル 2-Wayグリップカーボンポール アンチショック
軽さと強さを両立するハイブリッドシャフト
I型・T型の両グリップを備えた2-Wayグリップで、状況に合わせて使い分けができるモデルです。
シャフトは強度のある超々ジュラルミンの芯をカーボン繊維で包み込んだ多層構造で、軽さと強さを両立しています。
地面からの衝撃を和らげ、体にかかる負担を軽減するアンチショック付き。
サイズ | (使用サイズ)80~120cm (収納サイズ)59cm |
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素材 | (上段)超ージュラルミン (中段・下段)ハイブリッドシャフト |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 226g |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
モンベル 2-Wayグリップカーボンポール アンチショックS
2-Wayグリップカーボンポール アンチショックのスモールモデル
「2-Wayグリップカーボンポール アンチショック」のスモールサイズです。
サイズ | (使用サイズ)75~110cm (使用サイズ)56cm |
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素材 | (上段)超ージュラルミン (中段・下段)ハイブリッドシャフト |
ロック方法 | スクリューロック |
重量 | 206g |
A/S(アンチショック)機構 | ○ |
アンダーグリップ | × |
トレッキングポールの洗い方・保管方法
ポールを山で使うと水分や砂などが付き、そのままにしておくと素材が劣化してしまいます。ポールをきれいに保ち、正しく保管することで長く使うことができます。
使用後の洗い方手順4ステップ

撮影:筆者
- シャフトごと分解……伸縮式はすべてのシャフトを抜き取る。折りたたみ式はロックを解除しシャフトを伸ばす
- 汚れがひどい場合は水洗い……気になる汚れがあれば水洗い
- 乾いたタオルで拭き取る……乾いたタオルで水分が残らないようにふきあげる
- よく乾燥させる……分解した状態で、風通しがいい日陰におき、よく乾燥させる
乾燥後は、元の状態に戻しておきましょう。
保管時の注意点

撮影:筆者
レバータイプの場合、パーツにかかる負担を軽減するため、開放したままにせず緩めに締めておきます。
また、シャフトの錆防止に油や潤滑剤を塗るのはNG。滑りやすくなると、シャフトが固定できなくなってしまいます。
よく乾燥させた後、風通しの良い場所で保管します。
ピッタリのトレッキングポールで楽しい登山を

撮影:筆者
登山する場合、トレッキングポールは絶対に必要ではありませんが、あればとっても便利なアイテムです。ただし、自分に合ったものを正しく選ぶことが重要。合っていないと、逆に邪魔なものになってしまうかもしれません。
本記事で紹介した選び方のポイント、おすすめモデルを参考に、ピッタリのトレッキングポールを選んで、登山を楽しみましょう。
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