特長2:主張しすぎないデザインと収納性が、活用範囲を広げる

「では、同様の背面システムのバディーとの差は?」と思っていろいろなシーンで背負ってみたのですが、開口部が大きく開くバディーの方が、山寄りなんだと思います。デイハイクで必要なものに、より素早くアクセスできることは、やはり武器になります。
一方のアルクは、すっきりしたデザインで街の風景にも馴染みます。上画像のように、カラーや雰囲気が、右のバディーはアウトドア的、アルクはよりスマートに感じられるでしょう。

そしてアルクは、小分け収納可能なポケットやスリーブが機能的に装備されているなど、シンプルなデザインのなかに使いやすさが追求されていることも特長です。
まず、上画像の通り、本体開口部は上部がフタのように大きくU字型に開き、荷物の出し入れがしやすい仕様です。
しかも内部はZENN同様の明るいイエロー系の内張りで、収納物を見分けやすいんです。本体生地と同色のダークカラー基調のバディーから、アップデートされています。

内部の背面側には小物収納のためのポケットと、A4サイズのPCを収納可能なハイドレーションスリーブがあります。
またフロントポケット側には、面テープで開口部が留められた大きめのポケット(上画像)も装備。レインウエアなど、使いたい時に「あれ、どこいった?」となる物を収納しておくとよさそうです。
このポケットへの本体内部からのアクセスは、よくよく考えてみたら、かなり面白い仕様です。外からアクセスした方がラクなのになぜ?と公式HPを確認して、その理由がわかりました。

アルクシリーズは、ZENNシリーズから発売されるオプションパーツをフロント側に装着できるようです。上画像のようなアウターポケットを装備すると、外側にフロントポケットがあるとアクセスできなくなってしまうため、内部からのアクセスになっているようです。
容量、装備、機能の可変性を高めたモジュール設計がZENNシリーズの特長ですが、その一部をアルクシリーズも踏襲。16Lだとちょっと容量が足りない……という時に、アウターポケットを追加して、対応することができるのは、かなり便利です。ただし、現状はアウターポケットのみの販売はなく、ZENNパックを購入。アウターポケットを互換させる方法となっています。
ショルダーポケットの収納性も秀逸!

収納性といえば、ショルダーハーネスのベスト型ポケット。パーゴワークスはトレイルラン用のパック『RUSH』も手掛けているので、500ml容量のソフトボトルやペットボトルをストレスなく収納できます。
ジッパー開閉式なので取り出しや収納の煩わしさもなく、内部にはスリーブも設けられ、行動食やスマホ収納も得意です。
そのデザインも、ベスト型に多いメッシュ地×巾着式のポケットではないので、街でスポーティーさが前面に出ることもありません。
特長3:パーゴらしさを感じる、着脱できる背面パッド!

他ブランドではあまり見かけない、でもパーゴワークスではデフォルトとなっているのが、着脱できる背面パッドです。
ZENNやRUSHだと背面長の調節機能も追加されますが、アルクとバディーは、背面パッドを着脱して、洗濯ができるという機能になります。
これ、使ったことのない人は「ふ~ん」と、なにがよいのかわからないリアクションが多めです。しかし、一度でも使ってみれば、たっぷりと汗がしみこんだ背面パッドからのニオイを、気にせずに使えることのメリットを感じられるはず。
パック本体を丸ごと洗濯するほどではないけれど……という時に、背面パッドのみをサッと洗濯できるのが、とても機能的なんです。
月に1~2回は山を歩きたいという人は、この機能、間違いなく「あってよかった!」と思えるでしょう。
ウエストベルトもシーンに合わせて着脱可能

容量16Lと24Lだと必要のないことが多いのが、ウエストのストラップ状のベルト。胸荷重のワイドなショルダーハーネスのフィット感が高いため、使わなくても問題ないのです。
これ、バディーだと固定式で、カットするのに勇気がいります。でもアルクではフック付きのスライダーで着脱できるので、簡単に、気負いなく外して使うことが可能です。
こういう、ユーザーの使い方に合わせて機能を可変できるシステムを見ると、よく考えられているなぁと感心します。
旅するような山を楽しみたい人に!

アルクの16と24のテストにあたっては、低山ハイクとヨガのツアーイベントのヨガ担当の妻にも背負ってもらいました。
「16と24の開口部は同じように見えて、微妙に違っていて、16の方が開けやすい。休憩時の行動食など、頻繁に荷物を出し入れする人は、容量だけでなく、この開けやすさで16をオススメします」
ちなみに、上画像は身長158cmの妻が16を背負い、174cmの私が24を背負っています。

ボトルも深くまで入り、しっかり背負ったままでも取り出せる仕様。小型パックだと省略されがちなコンプレッションストラップも装備され、トレッキングポールや三脚などの長尺物もしっかりと収納可能。等々、他にも使ってみてよいと感じた機能はいろいろあります。
歩きやすさを活かして、気負わず、急ぐことなく、旅するような山が似合うデイパックです。
それではみなさん、よい山旅を!
