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低山トラベラーが選ぶ!新緑まぶしい木花と見晴らし抜群の低山4選【西日本編】(2ページ目)

3.白嶽(熊本県・観海アルプス)|美しい海の風景と、美しいドルメンと

なんとも美しい八代海
なんとも美しい八代海。またの名を不知火海。よすぎる……

熊本で登山といえば、阿蘇山をメインとした阿蘇五岳は外せません。大規模な活火山ならではの大地創生の物語、スケールの大きな景観美、周辺に点在する豊富な湧水地、草木と岩砂の独特な世界観、信仰と遺跡、そして現代の営み。食も温泉も言うことなし。理想的な山旅が楽しめる山域、それが阿蘇なのです。

それに並ぶ魅力が、天草地方の低山にはあります。阿蘇からは遠かった海の眺めだって、ここなら足元に見下ろせる絶好の位置関係。とくに観海アルプスは、その名の通り「海を観る山々」です。

観海アルプス
連なる低山と海と空。なんともドラマチック

上天草市の東側を南北に貫く観海アルプスは、およそ30kmにおよぶ低山の連なり。最高峰は502mの念珠岳です。

ちょうど中間地点あたりに、絶景低山こと白嶽(標高373m)があります。キャンプ場を起点として鋸岳、蕗岳、白嶽を周回する道のりは、手軽さ以上の絶景。東北の冷たい親潮の海で育った身としては、鮮やかなコバルトブルーの遠浅の内海は美しすぎて、すっかり恋に落ちました。八代海を眼下に見下ろす絶景ルート、刺激が強すぎます。

白嶽のドルメン
白嶽のドルメン。想像以上の大きさ!

刺激的な名所が、もうひとつ。白嶽の南西に鎮座する矢岳神社とドルメンです。苔むした巨石が磐境となり、鬱蒼とした森の奥に鎮座する小さな神社。とても神秘的ですが、地元の方の手が入っていてほっこりします。案内版によれば、ヤタケとは古代シュメール系統において神の峰を意味するそうで、ここには須佐鳴尊、猿田彦命が祀られています。

神社の周辺には巨石が点在しており、なかでもドルメンは必見です。ドルメンとは支石墓のことで、巨石を利用した古代のお墓といえばイメージできるでしょうか。天井が支柱に乗っかっている構造をした見事なドルメンが、目の間に出現します。この巨石の上から眺める八代海もお見事です。九州にはこうした巨石の古代遺跡がたくさんあり、太古にロマンを感じます。個人的に大好物です。

春はミツバツツジが見ごろの時期。運がよければ、希少なアマクサミツバツツジを見つけられるかもしれません。世界最小クラスのハッチョウトンボにも出合えるかも。幸運を祈ります。

おすすめコース

白嶽のおすすめコースマップ
地図出典:YAMAP、加工:YAMA HACK編集部

体力レベル: ★★☆☆☆

日帰り|3時間40分

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

白嶽森林公園キャンプ場(25分)→鋸嶽(55分)→蕗岳(45分)→中嶽(30分)→白嶽(25分)→矢岳神社(40分)→白嶽森林公園キャンプ場

4.ミラムイ(沖縄県)|沖縄といえば海、ではなく、海の見える低山です

ミラムイ山頂からの絶景
ミラムイ山頂からの絶景。瀬底島もよく見えます

ミラムイ。どこか懐かしさを感じさせる言葉の響き。本部半島にある里山で、本部富士とも呼ばれる山のことです。なんと静岡県のホームページに「全国のふるさと富士」のひとつとして掲載されています。筋金入りの郷土富士。

標高は250mと低いものの、特筆すべきはその展望と地形。国内でも唯一となる円錐カルストの密集地で、周辺には似たような地形の山がたくさんあります。この一帯は古い石灰岩質で、雨によって石灰岩が水に溶け、円錐状に残ったものだそう。いわば残丘の一種ですね。それにしてもすごい形で残ったものです。

デーサンダームイからの眺め
お向かいのデーサンダームイからもいい眺め!

ミラムイの山頂は360度の大展望で、足元に広がる森と集落、そして眼前に迫るデーサンダームイをはじめとした周辺の山々がスペクタクル。空は大きく、海は青い。これぞ沖縄の低山、最高の眺めです。

おとなりのデーサンダームイもまた、ミラムイと同じような成り立ちと展望をもつ低山です。すぐ隣の山ですが、見える風景は異なります。ここはぜひ両方の山をセットにして訪れるのが吉でしょう。

ミラムイからの眺め
リゾートアイランド沖縄を鳥の目で眺める

本部半島には美ら海水族館をはじめ、瀬底島や伊江島、古宇利大橋で渡る古宇利島、今帰仁城、ローカルの御嶽などなど、沖縄本島を代表する名所がたくさんあります。もちろんすばらしい低山もまだまだあります。

海で遊ぶ印象の強い沖縄ですが、海の見晴らしがいい低山を求めて旅する沖縄も、これまたいいものです。個人的にはカヤックも外せません。

ああ、素晴らしきかな日本。まだまだ行きたいところがたくさんあります。低山とローカルの旅、まだしばらくはこんな調子で続けていくのでしょうね。

おすすめコース

ミラムイのおすすめコースマップ
地図出典:YAMAP、加工:YAMA HACK編集部

体力レベル: ★☆☆☆☆

日帰り|1時間

参考: らくルート

技術的難易度: ★★☆☆☆

・急な登下降がある
・案内標識が不十分な箇所が含まれる
・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい

凡例:グレーディング表

コース概要

本部ふるさと歩道 駐車場(15分)→デーサンダームイ(25分)→ミラムイ(20分)→本部ふるさと歩道 駐車場

目前に迫る夏山シーズンにむけ、暑熱順化をはじめよう

新緑の中を歩く人の後ろ姿
暑い季節の鬱蒼とした森。毎年の暑熱順化は欠かせない

さわやかな新緑の季節とはいえ、気温が高くなるのもこの時期の特徴。夏日が続くことも珍しいことではなくなりました。しかし、それを嘆くのではなく、上手に利用することができれば理想的ですよね。

そこで、この季節に意識したいのが暑熱順化です。身も心も暑さに慣らし、汗をかきやすい状態をつくっておくと、真夏の山行がとても楽になります。具体的には、ちょっと暑いと感じる環境・状況で、ウォーキングやジョギングをするのが効果的。まずは30分、いや20分程度でもよいでしょう。湯船につかる入浴習慣、冷房を控えることも、暑さに慣らす意味ではよいそうです。

個人的に取り組んでいるのは、暑い時間帯のランニングと、自宅の冷房を控えめに使うこと。日常から暑さに身体を慣らしておくようにしています。もう何年も続けているので、すっかり日常のこととして定着しました。そのおかげか夏バテはしないし、真夏の低山でもいつも通りに歩いています。

新緑の低山は、自然を楽しむだけではなく、夏山に向けたトレーニングの絶好の機会でもあります。抜かりない準備と日々のコツコツが、よりよい明日につながるはず。そんなわけで、この原稿を提出したら、さっそくランニングに出かけてきますよっと。

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