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ガチガチはイヤ、でも安定感は欲しい…!

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登山を始めようと思ったとき、まず悩むのが靴選びですよね。安心できるしっかりした靴が欲しいところですが、本格的な登山靴だとちょっと重すぎたり、硬すぎたりすることも。
すでに登山靴を持っている方でも「気軽な山用の靴が欲しい」と思っている方もいるのではないでしょうか。
そんな願いを叶えてくれそうなのが、ザ・ノース・フェイスの「クレストン ハイク ミッド ウォータープルーフ」。この靴、ザ・ノース・フェイスの中でも、初心者から中級者まで幅広い人に選ばれている大人気シューズなんです!
「クレストン ハイク ミッド ウォータープルーフ」4つの特徴
なぜこれほどまでに人気なのか?その理由を4つのポイントからみていきましょう。
- シンプルかつ洗練されたデザイン
- 軽量さと堅牢さの見事なバランス
- 快適な履き心地と高いフィット感
- 登山でも安心の防水性・グリップ力
①シンプルかつ洗練されたデザイン

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まず目を引くのが、ザ・ノース・フェイスらしいこの洗練されたデザイン。過度な装飾を省いたシンプルなフォルムに、ブランドロゴが映える絶妙なバランスです。
山でも街でも違和感のないデザインのおかげで、登山から下山後の街歩きまでシームレスに繋いでくれます。

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ちなみにソールには鮮やかな赤を配し、ブラックのボディに良く映えるアクセントに。見えないところも抜かりないのは、さすがザ・ノース・フェイスですね。
②軽量さと堅牢さの見事なバランス

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実際に手に取って驚くのが、その軽量さです。片手でもラクラクつまめてしまいます。

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重さは片足約519g(※9インチ、筆者計測)。一般的なアルパインブーツが700~900g前後あるため、その差は歴然です。

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さらに、単に軽いだけではないところがこのシューズの嬉しいところ。
つま先からサイドまでラバー素材の「マットガード」でぐるっとカバーされており、岩場での衝突や接触から足をしっかり守ってくれます。

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さらに、かかと部分には衝撃吸収と横ブレ防止機能を搭載。長時間の行動でも疲れにくい設計になっています。

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ソールは硬すぎず、でも柔らかすぎない絶妙な硬さ。そのおかげで歩行性能を損なうことなく、舗装された道から岩場まで幅広いルートに対応してくれます。
③快適な履き心地と高いフィット感

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軽量シューズでありながら、足首周りのホールド感は抜群。2つのフックでシューレースをしっかり締められるため、捻挫が心配な方でも安心して歩行できます。

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指先がゆったりめの設計で、日本人の足にもフィットしやすいのもこのシューズの特徴。筆者はやや幅広の足(10.5cmほど)あり、一部欧米向けモデルだと横幅に窮屈さを感じることがありますが、本シューズは11.5cm(※9インチ、筆者計測)ほどあり、全く窮屈さを感じませんでした。
なお普段26.5〜27.0cmを履いている筆者が、今回は27.0cmを着用しました。
ちなみに、足の指先が動かしやすいことから「足指で地面を掴むような感覚」で歩くことができるとのこと。こちらはレビュー項目でしっかり確認していきます。
④登山でも安心の防水性・グリップ力

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アッパー素材には、ザ・ノース・フェイス独自開発の防水透湿メンブレン「HydroSeal」を採用。具体的な耐水圧の数値は公表されていませんが、アウトドアで使われるこの素材は一般的には20,000mmという高い耐水性を持つとされており、外部からの水分を遮断し、内部の汗などの水蒸気を外部へ放出する機能を持っています。

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ソールには登山靴ではおなじみ、ビブラム社の「Vibram XS-Trekラバーアウトソール」を採用。耐久性とグリップ力のバランスが絶妙で、舗装路から岩場まで、様々な路面に対応してくれます。
用途に合わせて選べる別モデルも
ザ・ノース・フェイスのクレストンシリーズには、他のモデルも用意されています。
クレストン ミッド ネオ フューチャーライト

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その一つが、上の写真左の「クレストン ミッド ネオ フューチャーライト」。シューズ全体の剛性と安定性が高められた、より本格的な登山向けのモデルです。

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ソールの硬さを比較すると、その違いは一目瞭然。クレストン ミッド ネオ フューチャーライトは、手で強く押しこんでもほとんど反らない硬さがあります。そのため、重い荷物を背負った縦走や岩場の多い登山でも、しっかりとした安定感を確保できます。
アルプス登山やテント泊などの重装備を伴う登山で使いたい方におすすめです。
クレストン ハイク ウォータープルーフ

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もう一つが、足首の可動域を重視した同モデルのローカット版「クレストン ハイク ウォータープルーフ」。低山ハイクがメインで、足首の動かしやすさを重視したい方におすすめです。
フィールドレビュー!その実力は……!?

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大まかな特徴がつかめてきたところで、実際にフィールドで使用感をチェック!今回は標高1300mほどの冬の低山で使用してきました。
使用して感じた良かった点、気になった点をそれぞれまとめていきます。
良かった点
- 長時間歩いても疲れない!抜群の歩きやすさ
- 不安定な足場でも安心!高い安定性
- 抜群のグリップ力!
- 濡れないし蒸れない
①長時間歩いても疲れない!抜群の歩きやすさ

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歩き始めてすぐ気がついたのは、その歩きやすさです。
ソールがほど良くしなってくれるため、特に緩やかなルートでその力を発揮。普段の歩行感覚を損なうことなく、サクサクと歩き進めることができました。
ソールのクッション性も程よく、長時間歩いても足裏への負担が少ないのが◎。特に後半の疲れが出やすい場面でも、快適な歩行感をキープできました。
②不安定な足場でも安心!高い安定性

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緩やかな斜面で歩きやすい一方で、悪路には弱いかなと思いきや、そこも問題なく対応。
適度なソールの硬さがあるため、岩や木の根でゴツゴツした路面でも足元がブレにくく、結果的に疲れにくさに繋がっていました。

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足首周りのホールド力の高さも安定性に大きく寄与。しっかりシューレースを締めることで、普段から捻挫を警戒している筆者でも安心して歩行できました。
足の甲やかかと周りのホールド感も絶妙で、シューズ内で足がずれることがありません。下りでも安定した足さばきを可能にしてくれます。
また、シューズのフィット感が高いため、実際の重さ以上に軽く感じられたのも好印象でした。
③抜群のグリップ力!

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ビブラムソールはさすがのグリップを発揮。急な岩場でもしっかり噛みつくような感覚があり、不安なく登ることができました。
流石に濡れた木道ではやや滑りやすい感覚もありましたが、これはどの靴でも滑ると言えるので、問題ない範囲と言えるでしょう。

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気になっていた「足指で地面を掴むような感覚」はまさに実感。つま先に余裕があることで指先に力が入りやすく、より繊細なバランスを取りやすくなっていました。
特に、木の根が張り巡らされた道やザレ場(砂利や小石が多い場所)では、しっかりと地面をとらえる感覚があり、安定感抜群でした。
④濡れないし蒸れない

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防水性と透湿性を両立した「HydroSeal」の効果もしっかり実感。山頂付近の積雪帯を数時間歩いても浸水はゼロ。また、雪解け水でぬかるんだトレイルでも、水の侵入を気にすることなく歩くことができました。
それでいて内部の湿気はしっかり放出してくれ、快適な履き心地を終始キープ。普段ゴアテックスの防水シューズを履いていますが、蒸れにくさはそれ以上と感じました。これなら湿度や気温が高い季節でも快適に使えそうです。
気になった点
- 重装登山には少し柔らかいかも
- 軽さ第一、のシューズではない

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①重装登山には少し柔らかいかも
ソールの柔軟性によって歩きやすい一方で、不安定な岩場が続くトレイルや重装備の登山ではやや弱点となりそうです。山小屋泊程度の装備であれば問題なさそうですが、テント泊や長期縦走など、荷物が重くなるとシューズが必要以上に沈んでしまうため、歩きづらさを感じやすくなってしまいます。
また、6本爪の軽アイゼンを装着した際も、シューズの柔軟性とアイゼンの硬さのギャップで、やや歩きづらさを感じました。
アルプスの岩場縦走やテント泊登山、雪渓ルートでアイゼンを使うなら、「クレストン ミッド ネオ フューチャーライト」など、より剛性の高いシューズのほうが相性は良さそうです。
②軽さ第一、のシューズではない
最近人気のトレイルランニングシューズやファストハイク向けの超軽量モデルレベルの軽さを求める方にとっては、少し重さを感じるかもしれません。というのも、このシューズは徹底的な軽量化よりも、軽さと安定性のバランスを重視したモデルであるため。
重量がある分、長時間の歩行でも足元がブレにくく、しっかりとしたサポート機能が搭載されたモデルと理解すると良さそうです。
こんな登山者におすすめ!適したシーンと苦手なシーンは?
最後に「クレストン ハイク ミッド ウォータープルーフ」がおすすめの人、おすすめできない人をまとめます。
おすすめの人
- ・日帰り登山や低山ハイクを楽しみたい人
- ・山小屋泊の登山を楽しみたい人
- ・安定性だけでなく軽さも求めたい人
おすすめできない人
- ・テント泊の縦走登山など、重装備登山での利用を考えている人
- ・アルプスなど、岩場が続くルートでの利用を考えている人
- ・とにかく軽さを重視したい人
幅広いシーンで活躍してくれる頼れる相棒シューズ!

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今回実際に履いてみて感じたのは、その汎用性の高さです。重装備が必要なテント泊登山にはやや不向きですが、気軽なトレッキングから宿泊を伴う縦走まで、幅広いシーンで活躍してくれます。
さらに、洗練されたデザインも魅力のひとつ。電車やバスでの移動時にも違和感なく履けるという実用性はもちろん、やっぱりかっこいいシューズを履けると気持ちも高まりますよね。
これから登山を始めようという方はもちろん、セカンドシューズとしても魅力的な一足です。機能性と汎用性を兼ね備えた、頼れる相棒としてぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
今回紹介したアイテム
メンズ
ザ・ノース・フェイス クレストン ハイク ミッド ウォータープルーフ(メンズ)
素材 | <アッパー>HydroSeal防水透湿メンブレン、CORDURAECOファブリック、ラバーマッドガード、人工皮革、EVAカップソール <ボトムユニット>PAシャンクプレート、EVAミッドソール+ESSシャンク、CRADLEヒールテクノロジー、VibramXS-TREKラバーアウトソール |
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機能 | 低山ハイキングから縦走トレッキングまで幅広い山行にお勧め/Hydroseal防水透湿メンブレン使用/ミッドフットシャンクプレートを採用しボトムの剛性を確保/Vibram XS-TREKラバーアウトソール、低山ハイキングから縦走トレッキングまで幅広い山行にお勧め/Hydroseal 防水透湿メンブレン使用/CRADLEヒールテクノロジー採用/ミッドフットシャンクプレートを採用しボトムの剛性を確保/Vibram XS-Trekラバーコンパウンド採用 |
サイズ | 7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11 |
重さ | 約530g(9インチ/片足) |
カラー | スモーキーブラウン×スモーキーブラウン、TNFブラック×TNFブラック |
ミッドカットモデル(メンズ)
今回メインで紹介したアイテムです。
ザ・ノース・フェイス クレストン ハイク ウォータープルーフ(メンズ)
素材 | <アッパー>HydroSeal防水透湿メンブレン、CORDURAECOファブリック、ラバーマッドガード、人工皮革、EVAカップソール <ボトムユニット>PAシャンクプレート、EVAミッドソール+ESSシャンク、CRADLEヒールテクノロジー、VibramXS-TREKラバーアウトソール |
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機能 | 低山ハイキングから縦走トレッキングまで幅広い山行にお勧め/Hydroseal防水透湿メンブレン使用/ミッドフットシャンクプレートを採用しボトムの剛性を確保/Vibram XS-TREKラバーアウトソール |
サイズ | 7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11 |
重さ | 約475g(9インチ/片足) |
カラー | スモーキーブラウン×スモーキーブラウン、TNFブラック×TNFブラック |
ローカットモデル(メンズ)
今回メインで紹介したシューズのローカットモデルです。
ザ・ノース・フェイス クレストン ミッド ネオ フューチャーライト(メンズ)
素材 | <アッパー>FUTURELIGHT防水透湿メンブレン、人工皮革&リサイクルメッシュアッパー、EVAフットベッド、ラバーマッドガード <ボトムユニット>圧縮成型EVAミッドソール、CRADLEヒールテクノロジー、ポリプロピレンラスティングボード、VibramXS-TREKラバーアウトソール |
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機能 | FUTURELIGHT軽量ミッドカット防水シューズ/テクニカルハイキング対応/クレイドル・テクノロジー/Vibram XS-TREKラバーアウトソール |
サイズ | 7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11 |
重さ | 約535g(9インチ/片足) |
カラー | TNFブラック×TNFブラック、フェイドケルプタン×TNFブラック |
剛性を高めた軽量防水シューズ(メンズ)
今回紹介した「クレストン ハイク ミッド ウォータープルーフ」よりも、剛性を更に高めたシューズ。3シーズンの日帰りハイキングからアルプス縦走登山まで、幅広い登山シーンに対応可能です。
レディース
ザ・ノース・フェイス クレストン ハイク ミッド ウォータープルーフ(レディース)
素材 | <アッパー>HydroSeal防水透湿メンブレン、CORDURAECOファブリック、ラバーマッドガード、人工皮革、EVAカップソール <ボトムユニット>PAシャンクプレート、EVAミッドソール+ESSシャンク、CRADLEヒールテクノロジー、VibramXS-TREKラバーアウトソール |
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機能 | 低山ハイキングから縦走トレッキングまで幅広い山行にお勧め/Hydroseal防水透湿メンブレン使用/ミッドフットシャンクプレートを採用しボトムの剛性を確保/Vibram XS-TREKラバーアウトソール |
サイズ | 5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5 |
重さ | 約460g(7インチ/片足) |
カラー | スモーキーブラウン×スモーキーブラウン、マラードグリーン×TNFブラック、TNFブラック×TNFブラック |
ミッドカットモデル(レディース)
今回メインで紹介したシューズのレディースモデルです。
ザ・ノース・フェイス クレストン ハイク ウォータープルーフ(レディース)
素材 | <アッパー>HydroSeal防水透湿メンブレン、CORDURAECOファブリック、ラバーマッドガード、人工皮革、EVAカップソール <ボトムユニット>PAシャンクプレート、EVAミッドソール+ESSシャンク、CRADLEヒールテクノロジー、VibramXS-TREKラバーアウトソール |
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機能 | 低山ハイキングから縦走トレッキングまで幅広い山行にお勧め/Hydroseal防水透湿メンブレン使用/ミッドフットシャンクプレートを採用しボトムの剛性を確保/Vibram XS-TREKラバーアウトソール |
サイズ | 5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5 |
重さ | 約395g(7インチ/片足) |
カラー | スモーキーブラウン×スモーキーブラウン、TNFブラック×TNFブラック |
ローカットモデル(レディース)
今回メインで紹介したシューズのローカット、レディースモデルです。
ザ・ノース・フェイス ウィメンズクレストンミッドネオフューチャーライト(レディース)
素材 | <アッパー>FUTURELIGHT防水透湿メンブレン、人工皮革&リサイクルメッシュアッパー、EVAフットベッド、ラバーマッドガード <ボトムユニット>圧縮成型EVAミッドソール、CRADLEヒールテクノロジー、ポリプロピレンラスティングボード、VibramXS-TREKラバーアウトソール |
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機能 | FUTURELIGHT軽量ミッドカット防水シューズ/テクニカルハイキング対応/クレイドル・テクノロジー/Vibram XS-TREKラバーアウトソール |
サイズ | 5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9 |
重さ | 約433g(7インチ/片足) |
カラー | TNFブラック×TNFブラック、フェイドケルプタン×TNFブラック |
剛性を高めた軽量防水シューズ(レディース)
剛性を高め、アルプスを含む縦走登山に対応するクレストンミッドネオフューチャーライトのレディースモデルです。