アイキャッチ画像撮影:筆者
山で日傘って邪魔じゃない?いえいえ一度使うとハマります

撮影:筆者
山の日差しは平地より強く、紫外線対策が欠かせません。ところが日焼け止めを何度も塗るのが面倒、首の後ろだけ日焼けしてしまった……なんて経験がある方もいるでしょう。
そんなときにあると便利なのが、広範囲をカバーできる日傘です。
強い風が吹く稜線上や岩をよじ登る登山道には不向きですが、日陰のない開けたエリアを歩くときや、山頂でゆっくり過ごしたいときには、日よけ・熱中症対策として役立ちます。
登山用に選ぶなら、シルバーコーティングの日傘がおすすめ

撮影:筆者
シルバーコーティングがおすすめの理由は、太陽光を反射し、高い遮熱効果を発揮するから。日傘をさすことで体感温度が下がり、涼しく感じられます。
内側が黒色タイプなら、地面からの照り返しを防ぎ、紫外線を吸収する効果も期待できます。
折りたたみタイプだと持ち歩きがラク。引っ掛かり防止にも◎

撮影:筆者
使わないときにサイドポケットにすっぽり収まるところも、折りたたみ日傘の魅力です。
パッとさしてすぐにたためる長傘も便利ですが、どうしてもかさばってしまいます。ザックの大きさによっては収納時に先が飛び出してしまい、木の枝や岩にぶつかってしまう懸念も。歩く場所や状況、使用目的によって、折りたたみ傘 or 長傘を選ぶのがよいでしょう。
軽さや携行のしやすさを優先するなら、断然、折りたたみタイプが重宝します。
折りたたみ日傘おすすめ5モデル

撮影:筆者
シルバーコーティングが施された折りたたみ日傘の中から、ハイカーに人気の5つピックアップしました。持ち運びを考え、重量が軽い順にご紹介します。
いずれも晴雨兼用なので紫外線対策だけでなく雨の日にも、また山だけでなく旅行や街でも活用しやすいモデルです。
①ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ

撮影:筆者(ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ)

撮影:筆者(ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ)
ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ
¥8,690(税込)
重量:約173g
直径(使用時):約90cm
収納時サイズ:約22cm
収納サイズがコンパクト!握りやすい持ち手も◎

撮影:筆者(ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ)
収納したときの長さは約22cmと、今回紹介する5モデルの中で最もコンパクト!軽量化のため親骨にカーボンファイバーを使用し、コーティングにより増えた重さを軽減しています。
広げたときの直径は約90cmと他のモデルよりやや小さめながら、軽くて持ち運びしやすいところがGOODです。

撮影:筆者(ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ)
持ち手は長めのEVAフォームで、しっかり握れます。ストラップに手をとおしてから握ると、落下のリスクを抑えられます。

撮影:筆者(ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ)
先端のストレッチコードには反射製材を採用しており、夜間の視認性を高めています。
紫外線カット率が高い

撮影:筆者(ゴッサマーギア/フォールディング アンブレラ)
「フォールディング アンブレラ」は、遮光率99.9%以上の遮光ファブリックを採用しており、高い紫外線カット効果が見込めます。コンパクトで高性能な日傘を探している人にぴったりです。
オプションパーツで手ぶら歩行が可能に

提供:GOSSAMER GEAR (ハンズフリーアンブレラクランプを装着した様子)
別売りの「ハンズフリーアンブレラクランプ」をショルダーハーネスに装着すれば、なんと!ハンズフリー歩行が可能に。手ぶらで歩けるので腕が疲れず、カメラ撮影時にも重宝します。
なお、風が強い日は傘が煽られてしまう可能性があるので、手持ちで使うことをおすすめします。

撮影:筆者(GOSSAMER GEAR/FOLDING UMBRELLA)
こんな人におすすめ
・よりコンパクトに収納できる日傘を探している人
・手ぶらで山を歩きたい人
ゴッサマーギア フォールディング アンブレラ
重量 | 約173g |
---|---|
収納時サイズ | 約22cm |
使用時直径 | 約90cm |
開閉方式 | スライド式 |
素材 | 傘生地:ポリエステル100%(表面ポリウレタンコーティング) OEKO-TEX®️STANDARD 100、ハンドル:EVA、シャフト:鉄+アルミニウム、受骨:FRP(グラスファイバー)+POM(プラスティック樹脂)、親骨:カーボンファイバー、菊座:シリコン、石突:ABS |
親骨 | 6本 |
遮光率 | 99.9%以上 |
②トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)
トレイルバム/LIGHT TREK ULTRA UV
¥9,130(税込)
重量:約175g
直径(使用時):約98cm
収納時サイズ:約27.5cm
シンプル構造で開閉が簡単!

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)
スライド式なので骨をポキポキと伸ばしたり折ったりする必要がありません。収納時は、ハンドルを縮めてくるっとまとめるだけと簡単!折りたたみ日傘の開閉が煩わしいと感じている人は、試してみる価値ありです。
メッシュ製収納ケース&カラビナ付き

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)
収納ケースはメッシュ製。裏面にはデイジーチェーンのようなベルトが付いていて、1か所だけループ状になっています。

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)
付属のカラビナを活用して、収納ケースの紛失を防げるのはありがたいポイントです。
先端は安全を考慮した構造

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)
傘の先端は、平らで丸みをおびたEVAフォーム素材です。突き刺さることがないので安心して使えます。

撮影:筆者(トレイルバム/ライトトレック ウルトラ UV)
こんな人におすすめ
・開閉しやすいタイプが欲しい人
・軽くてスリムな日傘を探している人
トレイルバム ライトトレック ウルトラ UV
重量 | 約175g |
---|---|
収納時サイズ | 約27.5cm |
使用時直径 | 約98cm |
開閉方式 | スライド式 |
素材 | キャノピー(天蓋)素材:テフロン加工ポリエステル100%、フレーム素材:特別設計アルミニウム、ハンドル素材:EVAハードフォーム、アーム部素材:ファイバーグラスアナダイズド・アルミニウム、カーボンの混成 |
親骨 | 6本 |
紫外線保護指数 | (UVPF) 50+ |
③ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV)

撮影:筆者(ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV))

撮影:筆者(ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV))
ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV)
¥8,580(税込)
重量:約175g
直径(使用時):約98cm
収納時サイズ:約27.5cm
ロゴがないから日常使いにも◎

撮影:筆者(ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV))
傘の表面にロゴ等が入っておらず、シンプルなデザインです。いかにもアウトドア用という印象がなく、普段使いしやすいのが特徴。たたむとスリムに収納できて、バッグに入れてもかさばりません。
広範囲をカバー&軽量

撮影:筆者(ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV))
広げたときのサイズは直径98cmと、広範囲をカバーできます。体が大きい人でも紫外線から身を守れて、約175gと軽量なので持ち運びもラクです。
「トレイルバム/ライトトレックウルトラ UV」とそっくり!?

撮影:筆者(左:ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV)、右:トレイルバム/ライトトレックウルトラ UV))
「ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV)」は、先ほど紹介した「トレイルバム/LIGHT TREK ULTRA UV」と重量やサイズ、機能はほぼ同じ。2つの違いは、ロゴの有無とストラップ先端のパーツです。

撮影:筆者[上]ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV)、[下]トレイルバム/ライトトレックウルトラ UV
上の画像のとおり、先端にプラスチックの留め具があるほうがトレイルバム、ないほうがユーロシルム。
トレイルバムの「ライトトレックウルトラ UV」は、ユーロシルムの「ライトトレックウルトラ(シルバーUV)」をベースに、オリジナルのパーツやプリントを施しています。

撮影:筆者(ユーロシルム/ライトトレックウルトラ(シルバーUV))
こんな人におすすめ
・ロゴなしのシンプルなデザインが好きな人
・山と街で兼用したい人
ユーロシルム ライトトレックウルトラ(シルバーUV)
重量 | 約175g |
---|---|
収納時サイズ | 約27.5cm |
使用時直径 | 98cm |
開閉方式 | スライド式 |
素材 | キャノピー(天蓋)素材:テフロン加工ポリエステル100%、フレーム素材:特別設計アルミニウム、ハンドル素材:EVAハードフォーム、アーム部素材:ファイバーグラスアナダイズド・アルミニウム、カーボンの混成 |
親骨 | 6本 |
紫外線保護指数 | (UVPF) 50+ |
④シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ

撮影:筆者(シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ)

撮影:筆者(シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ)
シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ
¥10,890(税込)
重量:約193g
直径(使用時):約96.5cm
収納サイズ:約25.4cm
体をしっかりカバーできるサイズ

撮影:筆者(シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ)
広げた時の直径は約96.5cmと大きめ。紫外線や雨から体を守ることができます。
撥水加工つき!風対策機能も

撮影:筆者(シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ)
骨の数は8本と比較的丈夫なつくりが魅力。表面はテフロンコーティングにより雨を弾き、強風時には内側の放射状アームがしなり風圧を逃がします。
頼れる構造と充実の機能により、天候が変わりやすい登山でも十分に活躍してくれそうです。
ハンドル部分の付け替えが可能

撮影:筆者(シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ)
シルバーシャドーミニには、専用EVAフォーム素材のハンドルが付属していて、付け替えると握りやすさがアップ!
交換時は、ハンドルをくるくると回して外すだけなので超簡単。街ではプラスチックハンドル、山ではEVAハンドルと、利用シーンにあわせて使うのがおすすめです。

撮影:筆者(シックスムーンデザインズ/シルバーシャドーミニ)
こんな人におすすめ
・軽量性と機能性のバランスがとれた折りたたみ日傘を探している人
・より広範囲をカバーしたい人
シックスムーンデザインズ シルバーシャドーミニ
重量 | 約193g |
---|---|
収納時サイズ | 約25.4cm |
使用時直径 | 約96.5cm |
開閉方式 | ホック式 |
素材 | フレーム:アルミ、ハンドル:プラスチック |
親骨 | 8本 |
紫外線保護指数 | (UVPF) 50+ |
⑤モンベル/サンブロックアンブレラ 55

撮影:筆者(モンベル/サンブロックアンブレラ 55)

撮影:筆者(モンベル/サンブロックアンブレラ 55)
モンベル/サンブロックアンブレラ 55
¥5,720(税込)
重量:200g
直径(使用時):98cm
収納時サイズ:27cm
十分な機能を備え、コスパ抜群!

撮影:筆者(モンベル/サンブロックアンブレラ 55)
モンベルのサンブロックアンブレラは、収納ケース付きで5,720円(税込)と手に入れやすい価格が魅力。

撮影:筆者(モンベル/サンブロックアンブレラ 55)
持ち手部分ではなく、本体の先端にループが付いているため、吊るしたときに傘が開かないのもうれしいところ。引っかけて干したいときにも便利です。
8本骨の丈夫な構造

撮影:筆者(モンベル/サンブロックアンブレラ 55)
折りたたみの日傘は6本骨タイプが多い中、モンベルのサンブロックアンブレラは軽量ながら、高強度のカーボン樹脂製の8本骨構造です。万が一風にあおられても丈夫なつくりで、雨からしっかり身を守れます。

撮影:筆者(モンベル/サンブロックアンブレラ 55)
こんな人におすすめ
・コスパを重視する人
・丈夫な日傘が欲しい人
モンベル サンブロックアンブレラ 55
重量 | 200g |
---|---|
収納時サイズ | 25cm |
使用時直径 | 98cm |
開閉方式 | ホック式 |
素材 | 75デニール・ポリエステル(表:ポリウレタンシルバーコーティング〈はっ水加工〉) |
親骨 | 8本 |
紫外線遮へい率 | 90%以上 |
スライド式? or ホック式?開閉方式も忘れずチェック!
今回紹介した折りたたみ日傘は、そのまま広げて使える「スライド式(トップレス式)」と、傘の骨を伸ばしてから広げる「ホック式」の2タイプに分けられます。
スライド式は開閉が簡単

撮影:筆者
スライド式は開閉しやすいのがうれしいところ。中棒(シャフト)を伸ばしてそのまま広げるだけで使用できます。ただし構造上、傘の表地が外側にくるため、雨天時はたたむときに手が濡れてしまうこともあるのが難点です。
ホック式は風に強く、より壊れにくい

撮影:筆者
ホック式は傘の骨を1本ずつ伸ばしてから広げ、たたむときもポキポキと折らなくてはなりません。しかし、風に比較的強い構造は好ポイント。強風にあおられた際、骨部分でひっくり返るため壊れにくいんです。
折りたたみ日傘は収納するのが面倒という方は、この開閉方式に注目して選ぶのがおすすめ。
スライド式とホック式のメリット・デメリット
今回紹介した5つのタイプを以下にまとめましたので、参考にしてみてください。

撮影:筆者
まだ間に合う!折りたたみ日傘を手に入れて快適な登山を

撮影:筆者
登山で日傘を使えば、強い日差しや急な雨にも対応できます。下山後のロード歩きで暑さをしのいだり、街で日傘として使ったりと大活躍!折りたたみタイプなら、コンパクトに収納できるのが好ポイントです。
ただし、強い風が吹く場所や狭い登山道での使用は避けましょう。風で煽られて傘が飛ばされたり、木に引っかけて転倒したりするリスクも。すれ違う人の邪魔になってしまう可能性もあります。
折りたたみ日傘は、うまく使いこなせば役立つアイテム!今年こそ日傘デビューして登山をもっと快適に楽しみましょう。