15秒で川の水が飲める!Graylの浄水ボトル「ULコンパクトピュリファイヤー」を試してみた

2022/08/01 更新

川や池の水を煮沸することなく、わずか15秒で飲料水に変えてくれる浄水ボトルをご存知ですか?その名もGraylの「ULコンパクトピュリファイヤー」。その確かな浄水性能から、水の確保が難しいロングトレッキングや長期登山でも活躍してくれるアイテムとして注目されています。ただ本当に水はキレイになるのか?水の味に違和感はないのか?は気になるところ。
そこで山の上でも問題なく使えるのかを確かめるべく、実際にフィールドで検証してみました!

制作者

TAKESHI

登山歴12年。家族の影響で登山の魅力を知り、100名山を中心に登ってきました。学生時代には剱岳の剣山荘にて住み込みの勤務も経験。今年から雪山登山を本格的に始めるべく、神奈川県山岳連盟主催の冬山教室も受講済み。上高地徳沢周辺の雰囲気が大好きで、オールシーズン制覇を目指してます!

TAKESHIのプロフィール

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アイキャッチ画像撮影:筆者

きれいでも飲むのは危険な「川の水」

渓流の写真
出典:PIXTA(山の清流)
山間に流れる、キラキラと輝くきれいな清流。いかにも美味しそうで、つい飲みたくなってしまいますが、実は大きな危険が潜んでいる可能性があることをご存知ですか?

その原因は動物のフンや死骸、人間が持ちこんだゴミ。見た目がどんなにきれいであっても、ピロリ菌、寄生虫(エキノコックス)、ノロウィルスなどが発生している可能性があり、そのまま飲むと発熱や腹痛はもちろん、それ以外の重篤な症状を引き起こす可能性があるんです。

よって水質調査がされた水場であれば問題ありませんが、それ以外の川などの水を不用意に飲むことは避けたほうが無難。とはいえ、川の水を飲めたらその分荷物が軽くなるし、なにより山の美味しい水を味わいたい!!

そんな登山者の想いに答えてくれるの浄水ボトルの中から今回ご紹介するのは、Grayl(グレイル)の「ULコンパクトピュリファイヤー」。

ウィルス・寄生虫を99.99%除去!Grayl(グレイル)の「ULコンパクトピュリファイヤー」

Grayl(グレイル)とはアメリカ・シアトルの新興アウトドアブランド。浄水ボトルを始めとした、携帯用の飲料ボトルを多く販売しています。
環境への取り組みも積極的で、売上の1%を環境の保全に寄付をしており、既に​​全米で7,300万エーカー以上の荒野を保全してきたそう。
グレイルを手に持っている様子
撮影:筆者
そんなGraylの代表作の一つとも言えるのが、今回ご紹介する浄水ボトル「ULコンパクトピュリファイヤー」
主要な有害物を99.9%以上除去してくれるその高い浄水機能と、15秒プレスするだけという手軽さから、多くのハイカーや登山者から支持を集めてきました。

まずは基本的なスペックを紹介。
価格¥8,778(税込)
サイズ直径7.3×高24.5㎝
重量309g
素材(アウターボトル・インナープレス)ポリプロピレン、
(ループキャップ・カートリッジ)ABS樹脂、
(パッキン)シリコーンゴム、(インナープレス外側ゴム)熱可塑性エラストマー
タンク容量473mL
グレイルパーツ一覧
撮影:筆者
全体のパーツは全部で4つ。アウターボトルとプレス用のインナー部分、そして浄水カートリッジとキャップで構成されています。
浄水カートリッジは交換式となっていて、追加購入も可能です。

グリルサイズ比較
撮影:筆者
サイズ感は500mlペットボトルより一回り大きく、容量は473ml。キャップがしっかり閉まるため、タンブラーのように持ち運ぶ使い方が可能です。

実は…浄水器には他にもさまざまなタイプが

ULコンパクトピュリファイヤーはボトルタイプの浄水器ですが、浄水器には他にもいくつかの形があります。 例えば、ストロータイプのソーヤー ミニはコンパクトなため持ち運びがラクちん。その一方で、水を濾過したあとの扱いやすさの点で見ると、今回の「ULコンパクトピュリファイヤー」のほうが優れています。
タイプボトルタイプストロータイプポンプタイプ木などに吊るすタイプ
商品Grayl/ULコンパクトピュリファイヤー(今回紹介)ソーヤー/ミニMSR/トレイルショットマイクロフィルターカタダイン/グラビティ ビーフリー
写真graylソーヤーミニMSR/トレイルショットマイクロフィルターカタダイン/グラビティ ビーフリー
使い方上からボトルを押し込むことで濾過ボトルの口部分に装着し、握って水を押し出すポンピング箇所を握って濾過木などに吊るして重力で濾過
メリット・デメリット
  • <メリット>
  • ・ボトルタイプで扱いやすい
  • ・浄水が簡単
  • <デメリット>
  • ・ボトルがややかさばる
  • <メリット>
  • ・コンパクトなため持ち運びがラク
  • <デメリット>
  • ・大量の水を作るのは大変
  • <メリット>
  • ・小さな水たまりでも水を汲み上げやすい
  • <デメリット>
  • ・別途ボトルの持参が必要
  • <メリット>
  • ・大量の水を濾過できる
  • ・濾過に力がいらない
  • <デメリット>
  • ・移動中の濾過は難しい
  • ・別途ボトルの持参が必要
こんな人におすすめ
  • ・移動中もさっと飲みたい人
  • ・常に取り出しやすくしたい人
  • ・コンパクトに持ち運びたい人
  • ・緊急用として持っておきたい人
  • ・汲み上げやすさを重視したい人
  • ・緊急用として持っておきたい人
  • 食事などで大量の水を確保したい人
Grayl/ULコンパクトピュリファイヤーソーヤー/ミニMSR/トレイルショットマイクロフィルターカタダイン/グラビティ ビーフリー
出典:Amazon
※表は右にスクロールできます
もちろんご自身の登山スタイルに合わせた商品を選んでいただくのがおすすめですが、今回紹介する「ULコンパクトピュリファイヤー」は、ウィルス・寄生虫を99.99%除去してくれるのにシンプルな作りで扱いやすく、浄水器初心者にもピッタリ!
では早速その使い方について紹介していきます。

使い方は「水を入れて15秒プレス」するだけ!

そしてメインの機能である「浄水」ですが、やり方はとっても簡単。
アウターボトルに引かれているラインまで水を注ぎ入れて…
グレイル水を入れる
撮影:筆者
蓋をゆるめに締めてインナープレスをボトル差し込み、あとはプレス部分を15秒ほど押し込むだけ!
グレイル利用シーンたったこれだけで浄水が完了します。プレスはやや固めですが、しっかり体重をのせれば女性や子供でも十分可能です。

グレイル飲み口アップ 蓋を外したあとは、口をつけてそのまま飲んでOK。飲み口はアウターボトルから2cmほどインナー部分が飛び出している構造のため、汚れた水に直接口をつけてしまう心配もありません。

グレイルをザックから引き出す様子 浄水した水はそのままボトルにキープしておけるのも嬉しいところ。ザックのホルダー部分などに入れてしまえば携行性もバッチリです!

高い浄水性能の秘密は「カートリッジ部分」にあり

こんなにも簡単に浄水してくれる本製品ですが、その秘密は浄水カートリッジ部分にあります。
内部に浄水機能を備えていて、押し込むことで浄水部分に水が通り、きれいな水になってインナーボトルに溜まっていく仕組みなっているんです。
グレイル浄水部分
撮影:筆者
どれくらい除去してくれるのか、その詳細はこちら。
  • <有害物質除去率>
    ○ ウイルス除去率 99.99%(ロタウイルス、ノロウイルス、A型肝炎ウイルスなど)
    ○ バクテリア除去率 99.9999%(大腸菌、サルモネラ菌、コレラ菌、赤痢菌など)
    ○ 原虫除去率 99.9%(エキノコックス、ジアルジア、クリプトスポリジウムなど)
    ※データ参照:mont-bell
    ※除去率は製造元のデータに基づいています。
    ※除去率や除去の表現は、国際的な水質試験機関であるNSF(National Sanitation Foundation)による、味・におい・塩素・濁り・有害物質などの除去に関する規格No.42、No.53に準拠したテストを受け、そのデータをもとに、グレイル社が理論的に適用可能な病原体や物質を推定したものです。すべての個別の病原体や物質に対して試験を行った結果に基づくものではなく、いかなる健康上の安全を保証するものではありません。
    ※詳細は、取り扱い説明書を必ずお読みください。
有害な物質を限りなくゼロに近い数値まで除去してくれることがわかります。

ちなみにこのカートリッジ部分は1個で300回程度使用が可能。古くなったら¥2,970(税込)で追加購入も可能です。
一回あたりのコストを考えると、10円で約475mlの水を確保できるので経済性も抜群ですね。

どれくらいきれいになる?川と池で試してみた!

安心な水を簡単に作れることはわかってきましたが、本当に水がきれいになるかは気になるところ
そこで今回は川と池の2箇所で「ULコンパクトピュリファイヤー」を使って、実際に使って検証してみました。

検証①:浮遊物がやや気になる川の水でチェック!

淀んだ川の写真
撮影:筆者
まず一箇所目は川で流れがよどみ、滞留している所の水を濾過してみます。ものすごい汚れているわけではありませんが、不純物のようなものが浮いているのが目視でも確認できます。
そんな水を濾過してみた結果がこちら!
川の水BeforeAfter
撮影:筆者
左が濾過前の川の水で、右がろ過後の水。比べてみると明らかに透明度がアップしていることがわかります!濾過前は砂や細かいゴミなどの浮遊物が目立ちましたが、濾過後は一切なし。
飲んでみても匂い、味が気になることはなく、普通に美味しい水として飲めました。個人的には水道水より全然美味しかったです。これであれば、登山などの行動中でも抵抗なくゴクゴクと飲むことができそうです。

検証②:緑っぽく濁った池の水でチェック

緑色の池
撮影:筆者
次はもう少しハードな場所でチェックしたいと思い、緑に濁った池の水でチェック。
池の水をすくった様子
撮影:筆者
恐る恐るすくってみると、思ったほどには汚れていないことにちょっと安心‥(笑)。それでも全体的に緑っぽく、細かな浮遊物も気になりました。また若干生臭い感じの匂いも発していて、このまま飲むのはまずいんだろうなという雰囲気をぷんぷんと醸し出しています。
果たしてきちんと飲める水になるのか?
池の水BeforeAfter
撮影:筆者
写真だとややわかりにくいですが、こちらでもバッチリ透明度の高い水に。沈殿物も全くありませんでした。
そしてすごいな、と思ったのが「匂い」です気になっていた匂いがなくなって無臭になり、味で変な所なども全くありませんでした。
細菌が本当に除去されているのかどうかは流石に目視ではわかりませんでしたが、少なくともこのあとお腹が痛くなることはありませんでした。

この2点にはご注意!

その1:あまりに水が汚れている場合は事前にフィルターを!

コーヒーフィルター
出典:PIXTA(コーヒーフィルターの写真)
ろ過能力が高いとはいえ、泥や葉っぱ、ゴミなどが明らかに含まれてしまっている場合は、まずコーヒーフィルターなどでゴミを取り除くことをおすすめします。私も泥水に近いものを濾過したことがありますが、あっという間にフィルターが詰まってしまい、プレスにものすごい時間がかかるようになってしまいました…。フィルターを急激に消耗しないようにするためにも、事前の処理はするようにしましょう。

その2:使用後はしっかり乾燥を!

grayl管理
使用後は本体・キャップは洗剤で手洗い、カートリッジはよく水洗いして完全に乾かします。特にカートリッジ部分は最低48時間の乾燥が必要なので注意が必要です。乾燥後したら全てのパーツを組み合わせ他状態で、乾燥した場所に保管します。
やや面倒ですが、怠るとカビの原因となるためしっかり管理しましょう!

こんな使い方がおすすめ!

美味しくて安全な水を簡単に作れることがわかった所で、最後におすすめの使い方をご紹介します。

①移動時間の長い登山に|常用の水+「ULコンパクトピュリファイヤー」を持参

トレッキングイメージ写真
出典:PIXTA(高原の木道写真)
一番活躍してくれるのは、やはり「移動距離、時間が長い登山」。
荷物の軽量化が長距離登山では重要なテーマですが、本商品を持っていくことで、現地の川や泉で水を調達することができ、持参する水の量を大きく減らす事が可能となります。水を大量に持っていくことが現実的でない、長期間の山行ではぜひ検討したい製品ですね。

ただいくら現地に川や水場があるとはいえ、増水で近づけなかったり、日照りで水が干上がってしまっている可能性もゼロではありません。行動用の水を確保することは忘れないようにしましょう。

②災害の備えとして

断水イメージ写真
出典:PIXTA(水道の写真)
登山以外でも、災害が起きて水道が止まってしまったときへの備えとしても活用することができます。
本製品なら複数人の飲水を確保することも簡単。一個のフィルターで475ml×300回、47.5Lの水を確保することができるため、人数の多いご家族などでは、フィルターを複数備蓄しておくとより安心です。

水確保のストレスとおさらばの登山を!

グレイルを川においた様子
撮影:筆者
登山でも水の持ち込みスタイルを大きく変えてくれるGraylの「ULコンパクトピュリファイヤー」。水場がきちんと整備されたルートでは持ち込む必要性は低いですが、そうでないルートでは登山者の大きな味方になります。
「水の確保問題」にストレスを感じている方はぜひ一度検討してみてください!

今回紹介した商品

グレイル|ULコンパクトピュリファイヤー

【素材】(アウターボトル・インナープレス)ポリプロピレン、(ループキャップ・カートリッジ)ABS樹脂、(パッキン)シリコーンゴム、(インナープレス外側ゴム)熱可塑性エラストマー
【重量】309g
【カラー】アルパインホワイト(ALPWT)、カモブラック(CAMBK)、コヨーテアンバー(CYTAB)
【サイズ】直径7.3×高24.5㎝
【内容量】473mL
【耐熱温度】(アウターボトル・インナープレス)110℃、(ループキャップ・カートリッジ)100℃
【ろ過流量】473mL/ 15秒(2L/ 分)
【カートリッジ交換目安】300回(150L)

グレイル|ULピュリファイヤーカートリッジ

【素材】(カートリッジ)ABS樹脂、(パッキン)シリコーンゴム
【重量】80g
【カラー】-
【サイズ】直径6.7cm X 高7.3cm
【カートリッジ耐熱温度】100℃
【ろ過流量】473mL/ 15秒(2L/ 分)
【カートリッジ交換目安】300回(150L)未開封状態で約10年間、初回使用時から3年間

形・サイズ違いのモデルも

グレイル|ウルトラプレスピュリファイヤー

小さな飲み口付きの、コンパクトモデル。

【素材】(アウターボトル・インナープレス・キャップ)ポリプロピレン、(カートリッジ)ABS樹脂、(パッキン)シリコーンゴム、(インナープレス外側ゴム)熱可塑性エラストマー
【重量】354g
【カラー】キャンプブラック(CMPBK)、フォレストブルー(FORBL)、フォレジャーモス(FRGMS)、オリーブドラブ(OVDRB)
【サイズ】直径7.5cm×高さ25.0cm
【内容量】500mL
【耐熱温度】(アウターボトル・インナープレス・カートリッジ)100℃、(キャップ)130℃
【ろ過流量】500mL/10秒 (3L/分)
【カートリッジ交換目安】300回(150L)※ろ過時間が25秒以上になったらカートリッジの交換時期です。耐用年数は、未開封状態で約10年間、初回使用時から約3年間


グレイル|ジオプレスピュリファイヤー

小さな飲み口付きの、大容量・大流量モデル。

【素材】(アウターボトル・インナープレス・キャップ)ポリプロピレン・熱可塑性エラストマー、(カートリッジ)ABS樹脂、(パッキン)シリコーンゴム、(インナープレス外側ゴム)熱可塑性エラストマー
【重量】450g
【カラー】カモブラック(CAMBK)、コヨーテアンバー(CYTAB)、ビジブリティオレンジ(VISOG)
【サイズ】直径8.6 cm X 高さ26.5 cm
【内容量】710mL
【耐熱温度】(アウターボトル)110℃、(インナープレス)120℃、(キャップ)140℃、(カートリッジ)100℃
【ろ過流量】710mL/ 8秒(5L/ 分)
【カートリッジ交換目安】350回(250L)※ろ過時間が25秒以上になったらカートリッジの交換時期です。
耐用年数は、未開封状態で約10年間、初回使用時から3年間


ウルトラプレスピュリファイヤー カートリッジ

【素材】(カートリッジ)ABS樹脂、(パッキン)シリコーンゴム
【重量】80g
【カラー】-
【サイズ】【本体サイズ】直径6.7cm×高さ7.3cm
【カートリッジ耐熱温度】100℃
【ろ過流量】500mL/10秒 (3L/分)
【カートリッジ交換目安】300回(150L)※ろ過時間が25秒以上になったらカートリッジの交換時期です。耐用年数は、未開封状態で約10年間、初回使用時から約3年間

ジオプレスピュリファイヤーカートリッジ

【素材】(カートリッジ)ABS樹脂、(パッキン)シリコーンゴム
【重量】101g
【カラー】-
【サイズ】直径7.3cm X 高さ7.0cm
【カートリッジ耐熱温度】100℃
【ろ過流量】710mL/ 8秒(5L/ 分)
【カートリッジ交換目安】350回(250L)、未開封状態で約10年間、初回使用時から3年間
【規格】本製品は公衆衛生安全の分野で国際的に認められたNSFによる味、におい、塩素、濁り、有害物質などの除去に関する規格NSF No.42、No.53に準じた試験を行っています。
本製品はいかなる水も処理できる完全な浄水機能を持った仕様ではありません。取り扱い説明書を必ずお読みください。

【今回紹介した浄水器の注意点】
本製品は公衆衛生安全の分野で国際的に認められたNSFによる味、におい、塩素、濁り、有害物質などの除去に関する規格NSF No.42、No.53に準じた試験を行っています。
本製品はいかなる水も処理できる完全な浄水機能を持った仕様ではありません。取り扱い説明書を必ずお読みください。



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