靴紐もタンもない斬新なシューズ!?マムート「デュカン ボア ハイ GTX」の履き心地を確かめてみた

2022/02/02 更新

スイスのアウトドアブランド<MAMMUT(マムート)>が開発したDucan BOA High GTX(デュカン ボア ハイ GTX)は、見た目のカッコ良さと他にはない高機能で注目を集めている、気になる一足。その評判に嘘偽りはないのでしょうか。1泊2日の山行でリアルな履き心地を確かめてきました!

制作者

山岳ライター

吉澤英晃

群馬県出身。大学時代に所属した探検部で登山を開始。以降、沢登り、クライミング、雪山、アイスクライミング、山スキーなど、オールジャンルで山を楽しむ。登山用品の営業職を経て、現在はフリーの編集・ライターとして活動中。

吉澤英晃のプロフィール

...続きを読む


アイキャッチ画像撮影:筆者

目新しいデザインにいくつものテクノロジーを搭載

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
2021年にリリースされた「Ducan BOA High GTX(デュカン ボア ハイ GTX)」は、スイスの人気アウトドアブランド<MAMMUT(マムート)>が独自技術を集結して開発した、ハイキングシューズの自信作。

2021年2月にドイツのミュンヘンで行なわれた国際的なスポーツ用品の展示会「ISPO(イスポ)」では、数ある商品の中から優れたアイテムに贈られる「ISPO AWARD」のWinnerを受賞。他ブランドとは一線を画すシューズとして、多くのユーザーの関心を集めています。

では、一般的なハイキングシューズとはどんな点が異なるのでしょう?

いちばんの大きな違いは、タンを排除した特徴的なワンピース構造と立体的なデザインによって、優れた履き心地を実現していること。そして、片手で無段階にフィット感を調整することができ、重さを感じさせない軽快な歩行性も持ち合わせています。

それぞれの特長を生み出しているのは、以下4つのテクノロジー。
①3Dニットテキスタイル
②BOAフィットテクノロジー
③フレクストロンテクノロジー
④Georganic 3D テクノロジー

どういった機能なのか、ひとつずつ紹介します。

①フィット感抜群の「3Dニットテキスタイル」

デュカン BOA ハイ GTX 3DLニットテキスタイル
撮影:筆者
タンがないワンピース構造が「3Dニットテキスタイル」と呼ばれているテクノロジーです。シューズのアッパーにストレッチ素材を使うことで、まるで靴下を履いているようなストレスフリーの履き心地を実現。

ゴアテックスメンブレンを内蔵しているため、防水性と透湿性も備えています。

②調整ラクラク「BOAフィットシステム」

デュカン BOA ハイ GTX BOAフィットシステム
撮影:筆者
フィット感の調整には「BOAフィットシステム」を採用しています。扱い方は簡単で、押し込んだダイヤルを時計回りに動かすと、アッパー部分にあるワイヤーが徐々に締め込まれていく仕組み。段階的な切り替えではなく、任意の位置で固定可能です。

このシステムのおかげでほとんど力を使わずに、均一なフィット感を得ることができます。

③歩行性をサポートする「フレクストロンテクノロジー」

デュカン BOA ハイ GTX フレクストロンテクノロジー
撮影:筆者
デュカン BOA ハイ GTX フレクストロンテクノロジー
提供:マムートスポーツグループジャパン
「フレクストロンテクノロジー」は、ソールに波打つ形状の金属製プレートを内蔵する技術のこと。金属製プレートの剛性が歩くたびにソールに生じるねじれを抑制し、バネのように働くことで推進力も提供。

さらに、足裏にかかる圧力を分散するので、疲労の軽減にもつながります。

④ストレスフリーの履き心地「Georganic 3D テクノロジー」

デュカン BOA ハイ GTX Georganic 3D テクノロジー
撮影:筆者
人体の動きを研究して導き出された立体的な構造で商品を形成する技術が「Georganic 3D テクノロジー」です。足の動きに追随するように作られているので、かかとや指の付け根が擦れるといったストレスを感じづらく、快適な履き心地を提供します。

本当に良かった!「一体感のある履き心地」

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者の山仲間
そんなデュカン ボア ハイ GTXの履き心地を確かめるために、15kgほどのテント泊装備一式を背負い、1泊2日で約32kmの行程を歩いてきました。

唯一無二のフィット感

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
3Dニットテキスタイルのおかげで、肌に当たってストレスを感じる箇所がありません。まさに「靴下を履いている」ような履き心地の良さは、他のシューズでは感じたことがない初めての感覚でした。まるで靴が足の一部になったような一体感があり、軽快な足運びを実感。

フィット感が高いからこそ、靴の重さをほとんど感じずに歩くことができました。

超絶操作しやすいBOAフィットシステム

デュカン BOA ハイ GTX BOAフィットシステム
撮影:筆者
BOAフィットシステムによって、シューレースをいちいち結ぶ手間を省ける快適さは、病みつきになるほど秀逸でした。

フィット感の調整はダイヤルを回すだけの簡単な作業で済むので、グローブを着けた状態でも難なく行なうことが可能。行動中もワイヤーが緩まないので、常にちょうどいいフィット感で歩くことができました。

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
しかも、ワイヤーの大部分は生地で覆われているので、枝などにひっかける心配がほとんどありません。おそらく、ワイヤーをひっかけて転倒するといった危険性を排除すると共に、ワイヤーが切れるトラブルも回避するために考えられたデザインなのでしょう。

安全性と耐久性を考慮した完成度の高い作りも、注目すべきポイントです。

少し気になった「う〜ん」な点

ただ、やはり気になる点もありました。具体的に見ていきましょう。


履き口が狭くて足を入れにくい

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
ひとつは、履き口が狭いのでスムーズに足が入らない点です。指に引っ掛けたヒールループを手前に引きながら、グッグッと足を押し込む必要がありました。

つま先付近や足首にホールド感がない

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
もうひとつ気になった点が、ホールド感についてです。

BOAフィットシステムのワイヤーは、足の甲の中央付近だけ(写真の黄色い範囲)を締め上げる構造になっているので、つま先付近のホールド感を高めることができませんでした。そのため、足先に力を込めづらく、細かい足場が多い岩場のルートには向かないと感じる結果に。

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
見た目はハイカットシューズのようですが、足首回りのホールド感も高めることができないので、足首を安定させるサポート力も得ることはできませんでした。

一方で、登山靴にありがちな窮屈な履き心地は感じず、足首回りの可動域が制限されません。ホールド感の物足りなさは、軽やかな歩行を妨げない美点とも考えられるでしょう。

【総評】デュカン ボア ハイ GTXはこんな人にオススメ!

デュカン BOA ハイ GTX
撮影:筆者
デュカン ボア ハイ GTXを試してみて、グリップ力、通気性、ソールのクッション性などは、概ね良好。トータルで考えると非常に歩きやすいハイキングシューズだと感じました。

フィールドテストで感じた特長と欠点を総合して考えてみると、デュカン ボア ハイ GTXは、靴との一体感を感じながら軽快に野山を歩き回りたいハイカーにおすすめと言えるかもしれません。

気になった方は、一度店頭で足を入れてみてはいかがでしょう。きっと、いままで感じたことのないフィット感と使い勝手の良さに驚かされるはずですよ。

ITEM
マムート/デュカン BOA ハイ GTX Men
定価:3万9100円
サイズ:UK7〜10
重量:520g(UK8.5、片足)
カラー:2色展開


 

この記事を読んでいる人にはこちらもおすすめ


紹介されたアイテム

マムート/デュカン BOA ハイ GTX…

関連する記事

関連する山行記録 byヤマレコ

デュカン BOA ハイ GTX
この記事が気に入ったら
「いいね!」をしよう
登山専用コミュニティサイト「ヤマレコ」